2018年12月16日公開
2018年12月16日更新
月と雷をネタバレまとめ!映画のあらすじや感想も紹介【初音映莉子】
直木賞受賞作家・角田光代の小説「月と雷」を、「海を感じる時」の監督・安藤尋が映画化。出演は初音映莉子、高良健吾、藤井武美、黒田大輔、市川由衣、村上淳、木馬勝己、草苅民代。あらすじは田舎で起きる「普通でない」生き方をしている人々が出会い、受け入れることによって予想もしない展開を迎えることになる。ネタバレをしながら「月と雷」のあらすじや鑑賞した人たちの感想を紹介する。
目次
月と雷(映画)のあらすじネタバレや感想を調査!
出典: https://eiga.com
2017年公開された「月と雷」。角田光代の小説「月と雷」を「海を感じる時」の監督・安藤尋が映像化。主演は初音映莉子、高良健吾、草刈民代。あらすじやネタバレ、感想を紹介する。
月と雷(映画)とは?
原作「月と雷」は著者は「対岸の彼女」「八月の蝉」など現代女性の「人生の選択」を描いた小説の数々を支持されている直木賞受賞作家・角田光代。あらすじは人と出会うこと、人を受け入れることで人生が予想もしなかった方向に転がっていく。登場人物の繊細さと儚さを描いた本作品「月と雷」。
「海を感じる時」の安藤尋と、「人のセックスを笑うな」の本調有香と「blue」以来のタッグで原作「月と雷」を映画「月と雷」へ繊細かつ力強くスクリーンに蘇らせた。
月と雷(映画)は初音映莉子が主演!出演キャストを紹介。
「月と雷」に出演するキャストを紹介する。「月と雷」の主演は海外のドラマや映画でも活躍する国際派女優の初音映莉子。そして今まで少し影を感じさせる役が多かった高良健吾。この二人を筆頭に若手からベテランまでが顔をそろえる「月と雷」。まずは主演キャスト、そして脇を支える重要なキャストを紹介する。
初音映莉子(泰子役)
「月と雷」では子どもの頃に母親が家でしてしまったことにより、「普通」を知らぬまま育った泰子を演じる。仕事と家の往復、優しい婚約者、単調な生活だが穏やか日々を過ごす。幼い頃わずかな期間だが一緒に過ごした母子との楽しいひと時を胸にしまって。ある日、そんな穏やかな日々が父親の昔の愛人とその息子によって揺らぎ始める。
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1982年生まれ。東京都出身。16歳でCMデビュー。「ノルウェイの森」(10/トラン・アン・ユン)で国内外の注目を浴び、ハリウッド映画「終戦のエンペラー」(13/ピーター・ウェーバー)のヒロイン役で海外映画にも進出。凛とした面持ちとは裏腹に、透明感のある声で吟味しながら言葉を紡ぎだす演技に好評を得る。
その他主演映画
- ミツコ感覚(11/山内ケンジ)
- ガッチャマン(1/佐藤東弥)
- 万能鑑定士Q-モナ・リザの瞳-(14/佐藤信介)
- 死刑執行中脱獄進行中
- アルカディア
- 自己紹介読本
高良健吾(智役)
「月と雷」では自由奔放で一つのところにとどまらない母親・直子(草刈民代)と共に、各地を転々とし、20年ぶりに泰子と再会し、彼女の人生を揺るがす亡き父の愛人の息子・智を演じる。今までダークな役どころが多かったが本作品では「良い人」役を演じる。
1987年生まれ。熊本出身。「ハリヨの夏」(06/中村真夕)で映画デビュー。以降、「蛇にピアス」(08/。。幸雄)、「ソラニン」(10/三木孝浩)、「軽蔑」(11/廣木隆一)、「シン・ゴジラ」(16/庵野秀明)、など話題作に出演。「悼む人」(15/堤幸彦)、「きみはいい子」(15/呉美保)などでは主演を務めた。「横道世之介」(13/沖田修一)では第56回ブルーリボン賞主演男優賞を受賞、日本映画界を代表する俳優になった。
その他の主演作
- 「花燃ゆ」(15/NHK)
- 「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(16/CX)
- 連続テレビ小説「べっぴんさん」(16/NHK)
- 「彼女の人生は間違いじゃない」(17/廣木隆一)など。
草刈民代(直子役)
泰子の父親の愛人・直子を演じる。直子は昼間から酒を飲み、たばこを吹かす、世話をしてくれる男をさがして各地を転々とする女性だ。今回、草刈民代は役のために「汚しメイク」を施しながら挑んだ。
1965年生まれ。東京都出身。小学2年からバレエを始め、84年牧阿佐美バレエ団の性団員となる。以降、日本を代表するバレリーナとして日本国内外で活躍。また、女優として「Shall we ダンス?」(96/周防正行)に主演し、数々の賞を受賞する。09年にバレリーナを引退。以降女優として活動し、主演作「終の信託」(12/周防正行)で第36回アカデミー賞優秀主演女優賞の受賞。
近年の出演作
- 「大河ドラマ龍馬伝」(10/NHK)
- 「ドクターX~外科医・大門未知子~」(16/EX)
- 帯ドラマ劇場「やすらぎの郷」(17/EX)などがある。
藤井武美(佐伯亜里沙)
「月と雷」では泰子の義理の妹・亜里沙を演じる。
1994年生まれ。東京都出身。11年、「高校生レストラン」(11/NTV)でデビュー。以降、TV、映画、PVにと活躍の幅を広げる。17年、「猟奇的な彼女」や「僕の彼女はサイボーグ」などで知られるアジア映画界を代表する監督・クァア・ジェヨンの作品「風の色」(2018年正月公開予定)では全国公募オーディンで約10000人の中からヒロインに選ばれ、出演が決まった。
近年の出演作
- 「桐島、部活やめるってよ」(12/吉田大八)
- 「悪の経典」(12/三池崇史)
- 「東京シャッターガール」(13/寺内健太郎)
- 「ぴんんとこな」(13/TBS)
- 「神の月」(14/NHK)などのドラマでも活躍。
黒田大輔(山信太郎)
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1977年生まれ。千葉県出身。小劇場で活動しながら、05年、「La・fuosaje 愛をつく女」(05/沖田修一、前田司郎)「進め!」(05/沖田修一)で映画界に進出し、TV、映画、CMなど多方面に活動の場を広げる。
近年の主なドラマ出演作品
- TV「天皇の料理版」(15/TBS)
- 「この街の命」(16/WOWOW)
- 連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(16/NHK)
- 「カルテット」(17/TBS)
- 「海を見にいく」(14/沖田修一)
- 「シン・ゴジラ」(16/庵野秀明)
- 「バースデーカード」(16/吉田康弘)
- 「海賊とよばれた男」(16/山崎貴)などがある。
市川由衣(吉村)
1986年生まれ。東京都出身。01年、「渋谷女子「プロレス」(EX)でドラマデビュー。以降、「ダークスーツ」(14/NHK)、「木曜時代劇まんまこと~麻之助裁定帳~」(15/NHK)、「恋仲」(15/CX)、「オンナミチ」(15/NHKBSプレミアム)などに出演。14年公開の安藤尋監督作品「海を感じる時」では主人公・恵美子の大胆かつ繊細に好演。
近年の出演映画
03年、「呪怨」(清水崇)で映画デビュー。
- 「ひゃくはち~我ら補欠 夢と頭脳のかたまり~」(08/森義隆)
- 「TOKYO TRIBE」(14/園子温)
- 「迷宮カフェ」(15/帆根川廣)
- 「愚行録」(17/石川廣)
- 「アリーキャット」(08/榊英雄)にも出演している。
村上淳(泰子の父親)
1973年生まれ。大阪出身。92年「アルファベット2/3」(CX)でドラマデビューし、96年には「ぷるぷる天使的休日」で映画デビューを果たした。「ナビィの恋」(99/中江裕司)、「不貞の季節」(00/廣木隆一)、「新・仁義なき戦い」(00/阪本淳司)の三作品で、第22回ヨコハマ映画祭・助演男優賞を受賞。
近年の出演作
- 「銀と金」(17/TX)
- 「山田孝之のカンヌ映画祭」(17/TX)
- 「2つ目の窓」(14/河瀬直美)
- 「新宿スワン」(15/園子温)
- 「グラスホッパー」(15/瀧本智行)
- 「PとJK」(17/廣木隆一)
- 「AMY SAIDエイミー・セッド」(14/村本大志)などがある。
木馬勝己(岡本)
1949年生まれ。東京都出身。舞台を中心に活動、井上ひさひ作品や翻訳劇、。。川幸雄演出作品に多数出演している。ドラマや映画にも活躍の場を広げ、「3年B組金八先生」(TBS)シリーズの千田喜朗校長役はお茶の間に広く知られることとなった。演技力は高く評価され、これまでに第10回読売演劇大賞最優秀男優賞、第57回文化庁芸術祭優秀賞、第42回紀伊国屋演劇賞個人賞などを受賞している。
近年の出演作
- ドラマ「天皇の料理番」(15/TBS)
- 「水族館ガール」(16/NHK)
- 「小さな巨人」(17/TBS)
- 「午後の遺言書」(95/新藤兼人)
- 「駆け込み女と駆出し男」(15/原田眞人)
- 「モヒカン故郷に帰る」(16/沖田修一)などがある。
月と雷(映画)のあらすじをネタバレ解説!
あらすじ①懐かしい人と思い出に再会。ネタバレを含むので注意!
豪華・実力俳優陣達が連ねる「月と雷」。さらに彼らの新境地を見ることが出来ると話題の本作。次は「月と雷」のあらすじをネタバレしながら紹介する。
幼い頃、父の愛人直子とその息子・智と短い間過ごした泰子は、今は亡き父の残した持ち家に一人で何にも縛られない日々を送っている。スーパーマーのレジ打ちのバイトをし、そこの店長である信太郎とは婚約関係にある泰子。家と仕事場の往復だけの生活だが穏やか日々を過ごす。だがある夜、突然智が彼女の前に現れる。
一晩停めてほしいという智をしぶしぶ家に招く。智は幼いこと過ごした泰子の家が全く変わってないことに感動する。夜、寝室は別にしていたが泰子の方から智の布団に潜り込み、関係を持つ。翌日、智と再会したことをきっかけに、泰子の実の母親の現在を知る協力をして欲しいと頼む。
あらすじ②少しずつ動き出す時間。ネタバレを含むので注意!
地元のテレビ局の番組に呼びかけると、母親はあっさりと見つかる。現在はフードコーディネーターとして名を馳せているのに、自分を置いて出て行って裕福な生活をしていることに泰子は怪訝な顔をする。しばらくすると、智の携帯に直子が世話になっている男から電話が入る。
直子の行方が分からなくなったといい、智は泰子の家を出る。泰子は実母の家にひそかに訪れると、そこで父親違いの妹・亜里沙と会う。智は直子の居場所を突き止め、泰子とともに出向くと、直子はたまたま道で会った男に家に世話になっていた。直子は泰子のことは覚えていたが、泰子の様子を見て、彼女が妊娠していると察する。
あらすじ③新しい命と混乱。ネタバレを含むので注意!
泰子が家に戻ると、亜里沙が待っていた。彼女に妊娠検査の結果を見せると陽性だった。亜里沙はそれ以降、幾度が家に訪れるようになるが、ある日直子が勝手に上がり込んでカレーを作ってくれる。ちょうど智からは、母がいなくなったと電話が入る。智に妊娠のことを打ち明けると、彼は素直に受け入れる。しかし婚約者にそのことを告げるようとすると、やけになった信太郎に襲われそうになる。
家に逃げ戻ると、直子、智、亜里沙が仲睦まじく過ごしている様子を見て激怒する。今までの静かな日常を失くした泰子はやけになるが、そんな彼女に、智は外から優しく、一緒に暮らしていきたいと告げる。
あらすじ④別れと出発。ネタバレを含むので注意!
翌日、泰子は直子を前にして、女に溺れていった亡き父のことを思い出す。数日後、仲を戻した泰子だが、直子は再び誰にも告げずに家を去ろうとする。後を追ってきた泰子に、「自分は月と雷みたいに、ひとつのところに居座ると、いつもまずいことが起きるから」と説明する。すると最初に家を去ったあの時、泰子も一緒に連れて行けばよかったといい、彼女の前から去っていた。
季節が変わり、泰子のおなかも大きくなった頃、直子が死んだと電話が入る。遺品を庭で燃やす際、直子の持ち物を残そうする泰子だが、彼女の目を盗んで、智は日に遺品を投げ込む。その後、泰子が家に帰ると、智の姿がどこにもない。泰子はどこか穏やか表情だった。
月と雷(映画)を見た人の感想をネタバレ紹介
「月と雷」を見た人の感想を紹介する。ネタバレを含むのでご注意を!
まじか。むずい。
— 千昭 (@kltu3) December 8, 2018
いい映画だなー、さすが角田光代さんだなー、って思ってたけど、終わり方が想像を越してきた。彼女はなぜ最後に微笑むことが出来たんだろう。気になって眠れない。とても味わい深い映画#月と雷 #安藤尋
ラストシーンの泰子のほほ笑み。そのほほ笑みの意味は見る側によって違う。答えはひとつではない。
原作が角田光代さんだったので鑑賞
— 理花 (@sallykitten1207) October 27, 2018
彼女の描く世界が好きなんです
ただこの映画はもうひとつでした
色んな男の人を渡り歩いて漂う母親を演じた草刈民代のすごさが見どころかと…
あと村上淳の安定感👍✨
月と雷 | Filmarks https://t.co/SCscYHQDSs #月と雷
草刈民代の汚しメイクで男を渡り歩くダメ女の演技に圧倒されたという声がたくさんある。
月と雷を観た。無理だけどああいう浮遊する人生を送ってみたいな私もと思った。主役の女優さんも素晴らしかった。高良君はああいう得体の知れない役上手。
— AJ (@Arai_lqnfjize) November 12, 2018
直子のような自由な人生に素直に憧れる自分と現実の自分を比べてしまう。智役の高良健吾の演技と格好良さに魅了される人たちも。
『月と雷』見終わった。小説とは終わりかたがちょっと違う?
— どどこ(に改名中) (@kinazo_san) October 27, 2018
<ちょっとネタバレ>
小説はもう少し殺伐としたイメージで泰子と智の関係もただ‘’負の連鎖‘’という感じだったのけれど、(でも小説はそれで良かった)映画はなんだか泣けるとこもあったな。こういうお話書ける角田光代さん、やっぱりスゴイ。 pic.twitter.com/mWg3PLtDMu
角田光代原作と映画「月と雷」ではラストシーンの描かれた方が違う。安藤尋監督は原作のラストとは違うラストを選んだ。そこまでした理由は一体何だったのだろうか。
読了。
— やすこ (@car_flying) February 3, 2018
「月と雷」
角田光代 著
映画では続きが気になる終わり方だったので
原作である小説を買ったのだが
映画と小説とでは物語の見え方や感想が全く違う。
元カレ元カノとかって、今の人と出会うための踏み台ではないように思える。
原作から先に読むべきか?映画から先に見るべきか?どちらとも読んで見て比べるのものまた原作ありきの映画の楽しみ方だ。
月と雷(映画)を是非ご覧あれ!
現代女性の生き方を力強くそして儚く描く角田光代原作「月と雷」を映画化。海外でも活躍する初音映莉子や演技力と誰もが魅了されてる容姿をもつ高良健吾。和気を固める実力派俳優陣。若い二人が周りの大人たちに振り回されながらも自らを見つめ、たまに目を背け、そして進む道を選び、進む。
「月と雷」の中でのキャストの行動は確かに理解しがたい部分も多々あるだろう。でも人の生き方に正解などない。一つではないのだ。多種多様な生き方があるからこそ面白いのだ。違う人同士が出会い、戸惑いながらぶつかっていく。「月と雷」には濃くその部分を描いている。是非、一度ご覧いただきたい。そして機会があったら原作も読んでみるのもいいだろう。