秘密 THE TOP SECRET実写映画化のあらすじ感想ネタバレ!評価は?

このあらすじのネタバレまとめでは、清水玲子原作、大友啓史監督作の実写映画「秘密 THE TOP SECRET」についてあらすじをネタバレ分析していきます。原作は、人気少女漫画家清水玲子の最高傑作とも言われるほど支持を集めている大ヒット漫画『秘密』です。「少女漫画を超えた」作品とも評価された原作に大胆なアレンジを加えた本作映画「秘密 THE TOP SECRET」のあらすじをたっぷりご紹介します。

秘密 THE TOP SECRET実写映画化のあらすじ感想ネタバレ!評価は?のイメージ

目次

  1. 秘密 THE TOP SECRET実写映画のあらすじが気になる!
  2. 秘密 THE TOP SECRETの原作とは?
  3. 秘密 THE TOP SECRETの実写映画のキャストを紹介!
  4. 秘密 THE TOP SECRETの実写映画のあらすじをネタバレ解説!
  5. 秘密 THE TOP SECRETの実写映画の結末をネタバレ解説!
  6. 秘密 THE TOP SECRETの実写映画の主題歌を紹介!
  7. 秘密 THE TOP SECRET実写映画を観た感想や評価を紹介!
  8. 秘密 THE TOP SECRET実写映画のあらすじまとめ!

秘密 THE TOP SECRET実写映画のあらすじが気になる!

このあらすじのネタバレまとめでは、清水玲子原作、大友啓史監督作の実写映画「秘密 THE TOP SECRET」についてあらすじをネタバレ分析していきます。原作は、人気少女漫画家清水玲子の最高傑作とも言われるほど支持を集めている大ヒット漫画『秘密』です。映画「秘密」の原作は少女漫画雑誌「MELODY」にて連載されていましたが、「少女漫画を超えた」作品とも評され、清水玲子作品の最高傑作とも言われています。

また、実写映画化を担当したのは、数々の実写映画作品化を成功に導いてきた大友啓史監督。そんな盤石なタッグにも関わらず、映画のレビューサイトでの評価には「つまらなかった」との声も聞かれます。一体、映画のどんな点が評価されたのか、また映画の評価されなかったのか。映画鑑賞後のおさらいに、また鑑賞前の予習に、このあらすじのネタバレまとめをお役立てください!

秘密 THE TOP SECRETの原作とは?

それでは、映画「秘密 THE TOP SECRET」の原作についての紹介からしていきましょう。映画「秘密 THE TOP SECRET」の原作『秘密』は、少女漫画雑誌「MELODY」にて1999年に連載を開始し、2012年に完結しました。原作者の清水玲子は、端正な画風で知られる人気少女漫画家です。代表作は『秘密』の他に、雑誌「LaLa」にて2005年まで連載していた、かぐや姫を題材にしたSF作品『輝夜姫』などがあります。

映画「秘密 THE TOP SECRET」の原作となった『秘密』は2012年に単行本の関数にして12巻目で完結しましたが、連載開始当初はそれほどの人気になると予想されておらず、第1巻が完売になるとしばらく入手困難な状態が続き、「MELODY」の誌面上に謝罪文が掲載されるなど、一例の事態となりました。その後スピンオフ作品『秘密 season0』は現在も連載継続していて、長く支持を集めつ長寿作品となっています。

清水玲子の作品にはSF的要素の色濃い作品が多く、また猟奇描写や同性愛、科学技術と倫理観など、「禁忌」をテーマにした作品を数多く執筆しています。グロテスクな描写もしばしばありながら、清水玲子の美麗な絵で描かれると、残酷な場面でも美しい絵に見える、といったレビューも中にはあります。また、そうしたシリアスで奥深いテーマを描く一方で、清水玲子はかわいらしい動物もののストーリーも執筆しています。

例えば1997年に単行本で刊行された『WILD CAT』は、猫と間違われて拾われたライオンが、成獣になり、飼い主の少年に恋をする少し変わった物語です。こうした「人と動物」というテーマも清水玲子は度々描いており、『秘密』の中でも盲目の少年と彼を助ける盲導犬のエピソードが登場します。

清水玲子『秘密』原作のあらすじをネタバレ解説

映画「秘密 THE TOP SECRET」あらすじのネタバレまとめや評価をご紹介する前に、『秘密』原作の設定・あらすじのネタバレをまとめておきましょう。舞台は2060年・近未来の東京です。科学は今よりも進歩し、死者の脳から生前の記憶を復元できる技術が開発されていました。

この技術は「MRI」と呼ばれ、特に凶悪事件や過去に迷宮入りした事件の真相解明のために貢献していくだろうと期待されていますが、未だ試験運用段階で、おまけに「死者の脳を見る」という行為が死者に対する冒涜であると、同じ警察内部含めた世間からは白い目で見られています。一方、死者が見た死の間際の映像は、目撃する捜査官にとっても強い精神的を伴うもの。捜査に当たった捜査官が精神を病んだりする事態も起こっています。

そんな過酷な任務を引き受けるのは、「科学警察研究所 法医第九研究室」、通称「第九」と呼ばれる部署でした。主人公である青木一行は重要な任務を遂行する第九に強い憧れを持ち、配属されます。責任重大がならも重大な任務を課せられた部署・第九のメンバーを指揮するのは、頭がキレる反面鬼のように恐ろしく、そして一見小柄な美少年にしか見えない端正な容姿を持つ室長・薪剛警視正です。

第九のメンバーは基本的に国家試験上位合格者のキャリア組ばかりで、青木もその1人ですが、優秀な青木さえもはじめは薪に罵倒され、叱られてばかりでした。しかし薪を敬愛する青木は、そのひたむきさで徐々に薪の信頼を勝ち取っていきます。『秘密』はオムニバス形式のように、回を追うごとにいくつかの事件が展開していくほか、シリーズを通して「カニバリズム事件」「連続一家殺人事件」などの事件も並行して進んでいきます。

特に「28人連続殺人事件」は、薪がとある心の傷を負うきっかけになった事件であり、『秘密』シリーズの中でも重要なエピソードです。「28人連続殺人事件」は通称「貝沼事件」とも呼ばれ、貝沼という一人の連続殺人者が起こした事件でした。貝沼事件は、美少年ばかりが次々と狙われ、殺された事件ですが、皮を剥がれたり、バラバラにされたりと28人それぞれの殺し方が全て異なっていました。

また犯人の貝沼は無事逮捕された後、拘置所で自殺をしてしまい、事件の真相は闇に包まれていました。真相を暴くべく貝沼の生前の映像を復元した第九でしたが、その脳には恐るべき真実が隠されていました。実は、貝沼は以前スーパーで万引きをし、そこへ偶然居合わせた薪に見逃されて、結果的に救われた経験があったのです。

貝沼は異常なまでの執着を薪に対して抱き、薪への嫌がらせとして、薪に似た少年たちをありとあらゆる手口で殺してきたのでした。貝沼が拘置所の中で見た最後の光景には、自分の喉をナイフで切り裂きながら「愛してるぜ」という狂気のメッセージを薪に残す貝沼の姿が映されていました。MRIの映像を通し、貝沼の異常なまでの愛憎を垣間見た第九の捜査官三人が精神を病んで死亡、残された一人も病院へと送られる事態となりました。

死亡した捜査官の内一人は鈴木といい、薪の大学時代からの友人でした。鈴木は貝沼の脳を解析したことで錯乱して薪と揉めることになり、やり合いの末に命を落とします。その後、薪は自分が鈴木のことを殺したと、消えない十字架のようにして自責の念を背負い続けることになりますが、鈴木は薪に殺されることを分かっていました。鈴木は貝沼の脳を見て、彼の巻への執着心を知りました。

そして、その秘密をこれ以上誰にも見せてはいけないと確信した鈴木は、自ら命を絶とうとしたのでした。その場面をたまたま発見してしまった薪が止めようとしますが、鈴木が自分のことを殺すように仕向け、結果、薪が正当防衛で鈴木のことを死なせてしまったのです。そのことのトラウマから、鈴木によく似た青木に対して薪はどことなく危ういものを感じ、第九配属当初から青木を疎んじるような態度を取るのでした。

しかし青木は、見るなと言われた鈴木の脳を自ら進んで分析し、貝沼事件の真相を暴きます。そのことで、薪も徐々に青木に対して心を許すようになっていきます。

過去にはアニメ化も

なお、映画「秘密 THE TOP SECRET」の原作作品はアニメ化もされています。タイトルを「秘密 ?The Revelation?」とし、2008年4月から9月まで日本テレビにて放送されました。「revelation」とはキリスト教の聖書で世紀末を予言した「黙示録」を意味するものでもあり、「暴露」も意味します。

原作の『秘密』では、それぞれの事件はやや時系列をずらしながら進行するのに対し、アニメでは全ての事件が同時期に発生したことになっていて、原作から改変がされています。監督は2011年の「ウルヴァリン」などを手がけた青山弘。アニメーションスタジオは、「妄想代理人」などでおなじみのマッドハウスです。また、主人公の薪剛は声優の関智一が、青木一行役は浪川大輔が演じています。

感想やレビューサイトのネタバレあらすじ評価では、この二人のキャスティングが合ってないという評価や、逆に思ったよりも良かった、という評価も見られます。

実写映画化は、人気監督大友啓史

なお、原作のこうした重厚なストーリーを実写映画化したのは、数多くの実写映画化作品を手がけてきた大友啓史監督です。大友啓史監督は元々はNHKドラマ「ハゲタカ」の演出などを手がけていましたが、その後映画監督としてデビューしました。映画代表作は大ヒット映画「るろうに剣心」の実写映画化版、また神木隆之介が主演し、将棋ブームに乗った映画作品として評価が高かった「3月のライオン」などがあります。

これらの映画作品では概ね好評価を受けている大友監督作品ですが、映画「秘密 THE TOP SECRET」では辛口のレビューも見受けられるようです。映画の一体どんな点が評価されて、評価されていないのかについては、後ほど詳しく見ていくことにしましょう。

秘密 THE TOP SECRETの実写映画のキャストを紹介!

「秘密 THE TOP SECRET」実写映画のあらすじをネタバレ解説していく前に、映画版のキャストについてもご紹介しておきましょう。映画「秘密 THE TOP SECRET」で主演の薪役を演じているのは、売れっ子俳優である生田斗真です。生田斗真SMAPに憧れて11歳でジャニーズ事務所に入り、デビュー2ヶ月後にして天才てれびくんへの出演が決まり、2年間出演します。

1997年にNHKの連続テレビ小説「あぐり」でドラマデビューを果たし、順調にキャリアを積み重ねていきます。ジャニーズ時代にはKinKi Kidsのバックダンサーとしても活躍していたほか、ジャニーズJr.内で山下智久や風間俊介、長谷川純とのユニット・Four Topsとして活動していたなどの逸話も残っています。

近年活躍した作品としては、2017年に公開された「僕らが本気で編むときは」では、心と体のせいが一致しないトランスジェンダーの役に挑戦しています。映画「秘密 THE TOP SECRET」にて生田斗真が演じたのは、薪剛という難しい役どころでした。映画の制作が発表された時から、ツイッター上などでは「薪さんを実写化するのは不可能」と言われていたほど、非現実的な人物描写がされているのが薪剛というキャラクターです。

生田斗真の“薪剛”には不満の声も?

というのも、薪剛は頭脳明晰であるだけでなく容姿端麗、実年齢は30歳だというのに見た目には十代の若者にに見えるという、漫画的な設定がされたキャラクターなのです。その上、実際にキャスティングされた生田斗真は、読者が原作を読んだ時に受ける印象とはかけ離れているという声も聞かれました。

原作の薪剛は、若く見えるだけでなく163センチという、男性にしては小柄で華奢という設定ですが、生田斗真は173センチと日本人にしては決して低くない身長で、体も比較的立派です。ファンの間でも、なぜこのキャスティングなのかという疑問の声は度々聞かれました。

青木にも原作からの改変が

一方、もう一人の主人公である青木一行を映画演じているのは岡田将生です。岡田将生が演じる青木というキャラは190センチ近い高身長という設定ですが、岡田将生の実際の身長は181センチです。190センチという身長の日本人はなかなかいないとはいえ、あまり合っていないという感想も聞かれました。

実写映画化に伴い変更された点として、原作では青木が薪に憧れ、第九への配属を望んでいたという設定になっていますが、実写映画版では薪が成績優秀な青木のことを見つけ、第九に来るよう誘うという変更がされています。また、原作では熱血漢で一本気、という性格の青木ですが、実写映画版では岡田将生のキャラクターも相まって、どちらかというと神経質でインテリといった印象を強く受けるキャラクターになっています。

原作の青木は敬愛する薪に対してグイグイアプローチするタイプなのですが、実写映画版では受け身なキャラになっているのも特徴です。また、映画「秘密 THE TOP SECRET」には、薪や鈴木と同期の三好雪子役に栗山千明、映画のストーリーの鍵となる犯人の少女の父親役に椎名桔平、また薪や青木の近辺をうろつく警官の役を、大友啓史監督作品常連の大森南朋が務めるなど、キャスト面での見所はたっぷりあるのが映画版の魅力です。

秘密 THE TOP SECRETの実写映画のあらすじをネタバレ解説!

では、映画「秘密 THE TOP SECRET」のあらすじをネタバレ解説しましょう。映画の舞台は原作『秘密』と同じく近未来の日本です。世間では死体の脳から生前の映像を再生させるMRI技術の開発が進み、凶悪事件の解決に役立てられないかという期待が高まっていました。警察の法医第九研究所、通称『第九』の室長である薪剛警視正(生田斗真)は、警察での報告会に参加し、MRI技術がいかに捜査に有効で、安全なものかを訴えます。

未だ世間からの広い支持が得られていない第九が信用を得るためには、実績とアピールが必要なのでした。頭脳明晰で自信にあふれた態度で報告を行う薪ですが、その帰り、急に意識を失い倒れてしまいます。実は、第九という重い使命をもつ部署を率いる薪は、過去の捜査でつらい経験をし、今なお幻覚や悪夢に悩まされていました。

“第九”に足を踏み入れた青木と死者の世界

そんな薪は、新たな第九のメンバーとして第九に招きたいと考えているひとりの男がいました。青木一行(岡田将生)という男は頭脳明晰で成績優秀ですが、過去に自分の家族を殺されたことで、暗い過去を追っていました。おまけに薪にとっては皮肉なことに、青木は過去に悲惨な死を遂げた薪の親友にして同僚・鈴木克洋(松坂桃李)を彷彿とさせる青年でした。第九に招かれた青木は、そこで信じがたい映像を目の当たりにします。

そこでは、レイプ被害者の女性が最後にみた映像が、ビデオカメラの映像のように再生され、映し出されていました。薪は着任早々青木にMRIの映像を見るように命じ、青木が使える人材かどうか、捜査に耐えうるのかどうか見極めようとします。MRIは死者の見た映像を再現できる画期的な技術ですが、その映像を見るためには生きた人間の脳と接続し、その人間が疑似的に死者の記憶を追体験する必要があります(原作にはない設定です)。

第九が今調査を行っているのは、死刑囚・露口(椎名桔平)の記憶でした。露口は、自ら母を惨殺した罪で死刑となりの家族である妻と母をめった刺しにして殺した罪で死刑となり、すでに刑は執行されています。ただ一人、露口の娘である絹子は死体が見つかっていませんが、行方不明になったままでした。青木はMRIの中に入り、露口が見た映像を、まるで自分が見ているかのように追体験します。

衝撃的な体験に耐え、青木の脳裏に映し出されたのは、露口が自宅に帰った時の映像でした。露口の供述とは異なり、露口が自宅に帰った時には、すでに一家は殺されていました。露口の死刑は、冤罪であったということになります。血の海になった自宅の一階から、二階へと上がっていったところに、真犯人はいました。露口が見た光景、それは、娘の絹子(織田梨沙)が祖母をめった刺しにしているところでした。

事件の真の犯人は、娘の絹子。しかし絹子の関係は、単なる父と娘の関係を逸脱したものでした。露口の脳内映像には、絹子が複数の男性と性的な関係をもっていたところが映っていました。男たちと絹子との情事を露口は盗み見し、逆に絹子は父である露口に見せつけるように、男たちとかわるがわる行為にふけっていたのでした。そして時には、実の父親である露口自身とも。絹子と関係をもったのは、全部で七人の男性でした。

奇妙なことに、そのうち五人が自殺しており、内二人は行方不明になっているということでした。絹子の余罪が疑われる中、行方不明になっていた絹子の身柄が保護されます。保護された絹子は記憶喪失になっていましたが、あたかも露口の死刑が執行されるのを待っていたかのようなタイミングで姿を現した絹子に、疑いの目が集まります。MRI技術は未だ開発段階にあるため、物的証拠にはなりません。

いかにそこにはっきりと絹子の罪が映し出されていても、まだ状況証拠しか集まっていない段階なのでした。それでも調査を進めるうち、自殺した五人の男性が、とある事件とかかわりを持っていたことが明らかになりました。その事件とは、合計で二十八人もの少年が犠牲になった、通称「貝沼事件」。貝沼事件とは、薪が第九で多くの部下を失い、今なお引きずるトラウマのきっかけとなった事件でした。

貝沼事件を調査した捜査員の内、生き残ったのは薪一人であり、おまけに貝沼の脳を見て発狂した親友・鈴木を撃ち殺したのはほかならぬ薪だったのです。この事件で、薪は親友であった鈴木のことも失っています。事件の犯人であった貝沼清孝(吉川晃司)は、かつてホームレスとしてみすぼらしい暮らしをしていた際、偶然薪に救われるという経験をしていました。

その時から薪に執着し始めた貝沼は、薪への愛憎から少年たちを猟奇的に、時に羽の舞い散るベッドの上で殺していったのでした。貝沼事件と絹子事件とのつながりが明らかになる中、絹子が新たに殺したとみられる盲目の少年と、彼が連れていた盲導犬の遺体が発見されます。捜査員として、昔ながらの暴力刑事・眞鍋駿介(大森南朋)が加わり、絹子に自白させようと脅しをかけますが、証拠は引き出せません。

自由を謳歌する絹子を追い、眞鍋と青木もまた露口の家へと赴くと、そこには絹子が待ち構えていました。厭世的な態度をとる絹子のことばには、不思議と人心を掌握する力があり、彼女の掌の上で踊らされて、眞鍋と青木はもみ合いになります。一方その頃、薪は死んだかつての同僚・鈴木の脳の映像を見ることで、貝沼事件の調査を進めようとしていました。

鈴木の婚約者であった三好雪子(栗山千明)は薪の身を案じ、やめるよう説得を試みますが、薪は断行します。鈴木の視界を通してみた貝沼の脳内映像には絹子の姿も確認でき、「死んだ少年たちはあんたへのプレゼントだ」という薪への伝言のようなものも映されていました。それは貝沼自身が自殺する前に残した、薪へのおぞましい “愛”のメッセージでした。

貝沼から薪への“愛”、世界は果たして美しいのか?

貝沼は、自分が死んだら薪が脳をみるだろうことを見越して自らの頭のなかにそのメッセージを残したのです。貝沼の脳を見て発狂したかのように思われていた鈴木は、実はその映像を薪に見せまいとして、薪に自分を撃たせたのでした。ことの真相を理解した薪の元に、絹子からの電話がかかってきます。

「大事な部下の命が惜しければ犬のように駆けつけてみろ」と挑発を受けた薪は駆け付けますが、青木は足を撃たれて重体となり、眞鍋は絹子に操られるような形で自殺をしてしまいます。青木は一命をとりとめますが、絹子は青木の病室を訪れるとわざわざ別れのあいさつを告げ、逃亡の宣言をして去っていきます。数日の入院期間を経て退院した青木は、絹子にあらたに殺された少年の事件解明のため、MRIで脳を見てはと提案します。

しかし、殺された少年は盲目でした。死者の見たものでなければ、MRIは再生できません。そこで青木が機転をきかせ、少年が連れていた盲導犬が何か見たかもしれないと思いつきます。そして、盲導犬の見たものが明らかになると、そこには絹子が少年を「秘密の園」、彼女が殺した死体を遺棄した、花咲き乱れる場所へと連れて行ったようすが映し出されていました。

絹子は彼の目が見えないからとあなどっていましたが、少年はその場所が異様なようすであることに感づいてしまい、交通事故に見せかけられて殺されます。薪が警察とともに死体遺棄現場へと向かうと、そこには絹子のすがたがありました。絹子は薪たちの目の前で炎に包まれ、消えていきます。事件の真相は明らかになったものの、犯人逮捕にはいたりませんでした。

その後、脳内映像に映し出された人間の汚さ、世界の醜さに絶望し、辞表を提出した青木でしたが、薪にひとつのUSBメモリーを渡されます。そこには、盲目の少年と共に殺された犬の記憶が色鮮やかに映し出されていました。犬の視界から見た世界は愛にあふれて美しく、世界のうつくしさを思い出した青木は涙し、再び第九として働いていく覚悟をあらたにするのでした。

秘密 THE TOP SECRETの実写映画の結末をネタバレ解説!

映画「秘密 THE TOP SECRET」あらすじの結末のネタバレはどんなものだったのか、改めてネタバレあらすじを紹介していきましょう。映画「秘密 THE TOP SECRET」のストーリーの鍵は、貝沼事件と絹子事件(露口一家殺人事件)というふたつの事件でした。貝沼は拘置所内で自死していますが、貝沼からの差し金で悪事を働いていた絹子を逮捕できれば、露口一家殺人事件の真相は解明されます。

事件解決の手がかりと思われた盲目の少年の死も、死者が「何も見ていない」場合は全くの役立たずというMRI技術の裏をかくようなものでした。そこで、青木がきかせた機転により、絹子が殺人犯であったことがわかります。しかし映画のラストでは、絹子は逮捕されることなく終幕を迎えます。

事件の真実は明らかになったものの、絹子は炎の中に姿を消し、青木は世の中の汚さに絶望しながらも、そんな世界にもうつくしいものはあると「犬の視界」に一縷の希望を見いだし、仕事に戻っていくのでした。

この映画版のネタバレあらすじを見た人の中には、原作『秘密』とのちがいが気になるという評価もあります。まず、原作の『秘密』でも、実写映画版でも途中までは描かれているのですが、犬は色盲(赤しか見えない)ために他の色は認識できません。それなのになぜか、盲導犬のジップが見たかつての光景は、何の説明もなくフルカラーになっています。

そもそも、実写映画版の「秘密」には原作からの色々な変更点があり、納得できない、といった辛口な意見も見受けられました。というのも、原作では貝沼事件と絹子事件は全く別のエピソードなのに、ごちゃまぜにしているために本筋がつかみにくい、といった意見や、原作ではなかった「青木の一家が過去に殺されている」というエピソードが無意味だった、という意見などがあります。

なにより原作ファンからの「だめだった」という感想が多いのは、キャスティングです。生田斗真はよく演じていますが、やはり原作のイメージとはかけ離れていたという感想も。決して低身長ではない生田斗真ですが、映画ではジャケットとシャツの下に防弾チョッキを重ね着しているため、さらに体が厚く見えています。

なお、この防弾チョッキには「自分が死ぬ時には、今まで見た人々の秘密(プライバシー)を全て闇に葬るために、頭を撃ち抜かれて死のう」という薪の決意が込められているのですが、そのことに関しては、映画では一切触れられていません。

秘密 THE TOP SECRETの実写映画の主題歌を紹介!

ネタバあらすじに対し、こうした賛否両論の評価が寄せられる映画「秘密」には、オーストラリアの人気シンガーソングライターSIAが楽曲を提供しています。SIAはオーストラリア出身のシンガーソングライターで、ビヨンセやブリトニー・スピアーズなどに楽曲を提供し、数々のヒット・ソングを生み出してきました。

また、2014年にはシンガーとして自身のファースト・シングル「シャンデリア」が第57回グラミー賞で4部門にノミネートするなど、いかんなく才能を発揮しています。一方で、顔を一切公表しないなどミステリアスな存在としても存在を集めています。大友監督と新垣弘隆プロデューサーがその歌声に惚れ込んだことから、「秘密」の主題歌としての起用が決定したとのこと。

秘密 THE TOP SECRET実写映画を観た感想や評価を紹介!

不評な感想

では、映画「秘密」のネタバあらすじに対し、どんな評価や感想が寄せられているのでしょうか。映画の好評な評価、不評の評価ともに見て行きましょう。まずは、不評のネタバレあらすじ評価から。こちらは、「金返せ」と言えるほどの駄作だとする辛口な評価。その要因は、ネタバあらすじがSFの話で無理にリアリティを追及してしまったことにあるとしています。

たしかに、実写映画化を担当した大友啓史監督のフィルモグラフィから言うと、映画「秘密」は異色のSF色の強い作品です。また、原作ではMRI技術はテレビのモニターを通してみるものです(脳さえあれば脳内映像を再現できます)が、実写映画版では死者の脳と生きた人間の脳を接続するという、よりエキセントリックな演出に変更されています。

加えて、MRI技術を可能にするために死者の体内にナノマシンを注入するという変更も加えられています。映画のネタバレあらすじ感想の中には、そうした変更点が映画の非現実的な世界観の要因だと指摘する評価もあります。また、キャスティングそのもの以外にも、キャラクターの改変がうけつけなかったというネタバレあらすじ評価もあります。

生田斗真演じる薪や岡田将生演じる青木一行以外にも、露口一家殺人事件の犯人である絹子のキャラクターは、原作では絶世の美少女という設定で、しかも殺人を犯すようになった裏に、父親からの性的虐待があったという背景が描かれています。しかし実写映画版では、演じるキャストはエキゾチックな雰囲気で、自ら父親のことを誘ったようなサイコパス的キャラ付けをされています。

キャストは悪くなかった、との声も

こうした改変には、原作からの熱心なファンによる怒りの声も見られます。そしてこちらは、キャスト陣の演技はそこまで悪くなかったけれども、映画の作りに問題があったというネタバレあらすじ評価。貝沼事件と絹子事件というふたつの事件をいっしょくたにすることには、ファンのみならず原作者からも指摘があったとのこと。

一部の考察によれば貝沼事件の犯人である貝沼はすでに死んでしまっているため、絹子という今も生きている犯人にかかわりを持たせ、動きのある映画にしようとしたのでは、というネタバレあらすじ予測もありました。

秘密 THE TOP SECRET実写映画のあらすじまとめ!

映画「秘密の」ネタバレあらすじ、いかがでしたでしょうか。原作から多くの改変があり、一部では「駄作」と呼ばれる映画「秘密」。その一因には、原作で別々であったエピソードを、映画のネタバレあらすじではごちゃまぜにしてしまったという事情がありました。

一方で、中にはキャストの演技をほめるネタバレあらすじ感想もありました。原作ファンという方も、そうでないかたもこのネタバレあらすじを参考に、自分の目で確かめてみてはいかがでしょうか。

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