カフーを待ちわびての感想をネタバレ解説!映画と原田マハ原作小説との違いは?

「カフーを待ちわびて」は2005年に日本ラブストーリー大賞を受賞した、原田マハさんの小説デビュー作です。その後2009年に玉木鉄二主演で映画化もされました。舞台は沖縄の離島で、1つの絵馬をきっかけに出会った2人の男女の切ないラブストーリーが繰り広げられます。この記事では「カフーを待ちわびて」の映画と原作の小説との違いをネタバレを含みながらご紹介していきます。

カフーを待ちわびての感想をネタバレ解説!映画と原田マハ原作小説との違いは?のイメージ

目次

  1. カフーを待ちわびての感想が知りたい!
  2. カフーを待ちわびての映画出演キャスト
  3. カフーを待ちわびての映画作品情報
  4. カフーを待ちわびてのあらすじネタバレ
  5. カフーを待ちわびてを観ての感想をネタバレ解説!
  6. カフーを待ちわびての映画は原田マハ原作小説と違いはある?
  7. カフーを待ちわびての感想まとめ

カフーを待ちわびての感想が知りたい!

「カフーを待ちわびて」とは?

「カフーを待ちわびて」は原作原田マハ原作の日本の恋愛小説です。「カフーを待ちわびて」は原田マハの小説家デビュー作品でもあり、2006年に第1回日本ラブストーリー大賞も受賞しています。2009年には玉山鉄二主演で映画化され公開されました。その他にも有羽なぎさにより漫画化もされ、「デザート」系列の雑誌に掲載もされました。

原田マハ原作「カフーを待ちわびて」の反応は?

Twitterでも肯定的な意見が多数見受けられました。原田マハさんの描くピュアで繊細なラブストーリーが多くの人の心に響いたようです。映画版とは違うラストシーンにも注目ですね。

デビュー作にもかかわらず評価はかなり高く、良い反応が多かったです。それにしても、デビュー作で映画化・漫画化というのは素晴らしいですね。SNS上では「沖縄を舞台にしたピュアなラブストーリー」、「心が温かくなるストーリー」という声が多かったです。

「カフーを待ちわびて」の原作者は?

「カフーを待ちわびて」の小説の原作者は原田マハで、2005年から活動を始め、デビュー作であるこの小説「カフーを待ちわびて」で宝島社主催の第1回日本ラブストーリー大賞を受賞しました。

その後も著書である「楽園のカンヴァス」で第147回直木賞の候補、第10回本屋大賞3位を受賞、「キネマの神様」で第8回酒飲み書店員大賞受賞、「ジヴェルニーの食卓」で第149回直木賞候補、「暗幕のゲルニカ」で第155回直木賞候補、最近では「リーチ先生」で第36新田次郎文学賞を受賞しています。著書には「カフーを待ちわびて」を始め映像化された作品も多く、maha名義でケータイ小説サイトに執筆された、「ランウェイ☆ビート」が瀬戸康史主演で映画化されています。

原作者原田マハさんの作品1「楽園のカンヴァス」

原田マハさんの作品の中でも特に人気で評価の高い「楽園のカンヴァス」についてのあらすじも合わせてご紹介します。この作品は第25回山本周五郎賞や雑誌「ダ・ヴィンチ」プラチナ本 OF THE YEAR 2012などを受賞しています。

ニューヨークの美術館のキュレーターのティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれました。その理由は一枚の絵であり、その絵は巨匠ルソーの名作「夢」に酷似していました。持ち主は正しく判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりの謎の古書を渡しました。ライバルは日本の研究者、早川織絵。「カフーを待ちわびて」とは全く違った作風で読者の皆さんも楽しめるかと思います。

原作者原田マハさんの作品2「暗幕のゲルニカ」

ベストセラー「楽園のカンヴァス」から4年後に発表された「暗幕のゲルニカ」もアートサスペンスの長編小説として高い評価を得ています。第155回の直木賞の候補にも挙がり、世間の注目を集めました。ニューヨークの国連本部にて、イラクの攻撃を発表したアメリカ国務長官の背後から、ピカソの名画「ゲルニカ」のタペストリーが消えました。

MoMAのキュレーターである、八神瑶子は「ゲルニカ」をめぐる陰謀に巻き込まれていきます。ピカソの恋人であったドラ・マールが生きていた過去と、瑤子が生きている現代とが交錯し、物語は進んでいきます。

「カフー」の意味は?

原田マハ原作小説と映画での「カフー」は主人公の明青が飼っているゴールデン・レトリバーの名前です。また「カフー」は沖縄の方言(ウチナーグチ)でもあり、意味は『いい報せ』や『幸せ』の2つの意味を持つそうです。

カフーを待ちわびての映画出演キャスト

ここでは「カフーを待ちわびて」映画版のキャストを紹介していきます。豪華キャストが出演しているので要チェックです。

「カフーを待ちわびて」キャスト

友寄明青:玉山鉄二

幸:マイコ

裏のおばあ(映画:玉城ミツ):瀬名波孝子

新垣渡:勝地涼

照屋俊一:尚玄

比嘉辰夫:宮川大輔

宜保秀雄:ほんこん

新垣成子:白石美帆(友情出演)

友寄美晴:高岡早紀

高木吉雄:沢村一樹

医師:大口広司

明美:かでなれおん

カフー:ラッシュ、マコ

 

「カフーを待ちわびて」スタッフ

監督:中井庸友

原作:原田マハ

脚本:大島里美

音楽:池瀬広

主題歌:moumoon『EVERGREEN』

沖縄の言葉指導:金城翔子

沖縄今帰仁村のコーディネーター:上間宏明

特別協力:読売新聞社

製作:「カフーを待ちわびて」制作委員会

支援:文化庁

製作プロダクション:STUDIO SWAN

プロダクション協力:フェローピクチャーズ

配給:エイベックス・エンタテインメント

カフーを待ちわびての映画作品情報

「カフーを待ちわびて」のロケ地は?

小説の舞台は沖縄県の架空の島、与那喜(よなき)島ですが、映画のロケ地では沖縄県の浜比嘉島、今帰仁村、名護なとが使われました。浜比嘉島では比嘉集落や比嘉港、今帰仁村では今泊ビーチや与那嶺構造改善センターが「カフーを待ちわびて」のロケ地になっています。特に今帰仁村が多くロケ地として使われていたみたいですね。実際に映画で沖縄をロケ地にしたことにより、より原作の雰囲気が良く出たのではないかと言われています。

映画「カフーを待ちわびて」の評判は?

映画版「カフーを待ちわびて」の評判は良かったという評判が多く見受けられます。Yahoo Japan!映画のサイトでは星4点、Movie Walkerのサイトでは星4.1を獲得しています。

映画「カフーを待ちわびて」主役の明青を演じる玉山鉄二

「カフーを待ちわびて」の主人公、明青を演じる玉山鉄二(たまやまてつじ)は1980年4月7日生まれ、京都府出身の俳優です。1999年にテレビドラマ「ナオミ」で俳優としてデビューし、2005年には「逆境ナイン」で映画デビューも果たしています。数多くの映画やドラマに出演し、映画「ハゲタカ」では日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞しています。2014年にはNHKのテレビドラマ「マッサン」で主人公を好演、日本を代表する俳優の一人です。

映画「カフーを待ちわびて」ヒロイン・幸を演じるマイコ

「カフーを待ちわびて」のヒロイン・幸を演じるのはマイコは1985年3月15日生まれ、東京都出身の女優・モデルです。2008年に映画「山のあなた~徳市の恋~」にてヒロイン役に抜擢され、女優としてデビューしました。2010年にはNHK大河ドラマ「龍馬伝」や2014年には舞台「ガラスの仮面」に出演するなど、幅広いジャンルで活躍しています。アメリカ人の父、日本人の母を持つハーフであり英語はペラペラです。2016年に俳優の妻夫木聡と結婚しました。

カフーを待ちわびてのあらすじネタバレ

原作小説「カフーを待ちわびて」の舞台、与那喜(よなき)島

原作小説「カフーを待ちわびて」の舞台は沖縄県の与那喜(よなき)島です。島では産業も発達せず、人口の減少が深刻化し、遂にはリゾート開発の話が持ち上がってしまいます。ここでは原作小説「カフーを待ちわびて」のあらすじとネタバレをご紹介していきます。かなり詳しいネタバレが入っていますので、未読の方は注意です!

沖縄に住む主人公の明青(あきお)

主人公の友寄明青(ともよせあきお)は祖母から受け継いだ雑貨店を営む35歳の男性です。明青は近所のおばあという島唯一のユタと仲が良く、愛犬のカフーと島の人々と毎日のんびり暮らしていました。明青は幼いころに父を事故で亡くし、母が明青を残し家を出て行ってしまったこと、生まれつき右手4本の指が癒着してしまっているという障害を持っており、自分にどうしても自信を持てずにコンプレックスを感じていました。

島のリゾート計画を進める友人の俊一

そんな中、同じ与那喜島出身でリゾート開発を担当する会社に勤めている友人の照屋俊一(てるやしゅんいち)が衰退する島をリゾート化しようと計画していました。俊一はすでにいくつかの場所のリゾート化に成功しており、今回提案している与那喜島のリゾート計画も、今後の島の未来を考えてとのことでした。

俊一は与那喜島の人達に「島のリゾート化を前向きに考えてほしい」ということから、明青含む村の人々を北陸のリゾート地に招待しました。明青は島のリゾート化に反対していましたが、結局この旅行に参加することを決めました。

北陸を訪れ、神社で絵馬に願いを書く明青

初めて本土の北陸を訪れた明青と村の人々は旅行を楽しみました。そんな中明青は芸能人のカップルが不倫の末身投げをして、そのおかげで縁結びの神社ということで有名になった神社を訪れます。明青はふとした出来心で絵馬に「幸せにするから嫁にこないか」と言った内容を書きます。そして旅行を終え、与那喜島へ戻りました。

明青に届いた一通の手紙

数日後、明青の元に一通の手紙が届きます。差出人は明青が書いた絵馬を見たという幸(さち)という女性でした。手紙の内容は「もし絵馬に書いていたことが本当ならば、お嫁さんにしてください」といったものでした。明青は冗談だろうと思いながらも、心のどこかでは本当にその幸という女性が現れるのを期待していました。三週間が過ぎても、その女性は現れませんでした。明青は失意の中手紙を破り焼いてしまいます。

遂に明青の元に手紙の差出人・幸(さち)が訪れる

しかしその後、幸は本当に明青の元にやってきました。幸は白い帽子とワンピースを身に着け、長い髪でとても美しい女性でした。明青と幸は一緒に暮らし始めます。幸は家事は少し苦手なようでしたが、素直で明るい幸に明青は惹かれ始めます。

明青は幸に「真剣に手紙を送ってくれたのか」「本当に結婚してくれるのか」と聞きたいと思ってもなかなか聞くことが出来ません。また幸の正体は不明で、さりげなく聞こうとしてもはぐらかされてしまいます。しかし、2人の仲は少しずつ、確実に進展していきました。

遂に明青は幸との結婚を決意し幸に話をしようとしますが、そこで友人の新垣渡(わたる)が明青に「幸との結婚はやめたほうがいい」と忠告します。明青の元を訪れた幸は手紙の差出人ではなく、島からの立ち退きに同意しない明青の気持ちを変えるため、島のリゾート化をすすめる友人の俊一が送った女性だというのです。

明青が幸と結婚することになれば、新居のために移転するだろうと考え、明青の家に届いた手紙を利用しようと女を呼び寄せ、手紙の送り主である幸のふりをさせ、明青の元に送りました。

幸との別れを決意する明青

女は女優で借金があり、明青の元に行けば金をやると俊一に言われ明青の元を訪れたのでした。明青は大きなショックを受け、それと同時に借金のためにそこまでしなければいけなかった女に同情しました。

そこで明青は幸に「結婚してほしい」ということではなく「他の女と結婚することになった、いままでのお礼だ」とお金を渡し別れを告げました。幸は驚き、ショックを受けた様子で家を出ていき、明青の生活はまた元の平凡なものに戻りました。

失意の中、日々を過ごす明青でしたが、そんな中新しい本当の真実が発覚します。実は俊一は女に騙され、金だけとられ、結局女は島に来ていなかった、という衝撃的な事実でした。それでは、明青が一緒に暮らしていた幸と名乗る女性は一体誰だったのか…?明青の元に来ていた幸は、俊一が送った女ではなく、手紙を書いた送り主の本当の幸でした。

それを知った明青は幸を探し回ります。自分が脱ぎ捨てたサンダルが揃えてあるのを見て、それはいつも幸がしていてくれたことで、幸はまだ近くにいると気づきます。叫びながら幸を探し回る明青ですが、幸の姿を見つけることはできませんでした。

明青と幸の過去

数日後、明青の元に幸から手紙が届きます。幸は明青の母の駆け落ち相手との連れ子でした。幸は幼い頃、明青の母からよく明青の話を聞いており、明青と、明青の住む美しい与那喜島にあこがれを抱いていました。明青の母は再び家出をし、父は失職し幸に暴力をふるい、幸はどん底の中で生きていました。

その中でもあたたかい家庭での平凡な暮らしを望みながらも、不倫の恋をしてしまい、そしてその恋もうまくいきませんでした。自殺しようと思った幸でしたが、偶然にも明青の書いた絵馬を見つけ、幸は明青のもとに向かいました。全てを知った明青は幸にもう一度出会うため、幸を探す旅に出かけるところで物語は完結します。

原作のラストでは、明青が幸を探すところで物語は終了します。明青と幸がその後会えたのか、会えずに終わってしまったのかというのは描かれておりません。読者に結末を予想させるラストとなりました。

カフーを待ちわびてを観ての感想をネタバレ解説!

日本映画の恋愛ものの中でもかなり評価が高いです。主演の玉山鉄二さんと、ヒロイン役のマイコさんの素敵な演技にも注目ですね。まだ未見の方にぜひおすすめの一作です。

原作小説の雰囲気をそのまま映画に生かすのは難しいですが、「カフーを待ちわびて」の映画版では原作の雰囲気がうまく出ていると評判です。原作と映画を見比べてみるのもおすすめです。

カフーを待ちわびての映画は原田マハ原作小説と違いはある?

原田マハ原作と映画版での結末の違い

原作「カフーを待ちわびて」では明青が幸を探しに行く、というところで終わり結末は読者の判断に任せられます。しかし、映画版「カフーを待ちわびて」の結末では…明青は幸が神社にいくと予想し向かうと、そこには幸が明青やみんなの幸せを祈るために書いた絵馬がありました。

幸は神社におらず、結局明青は幸に会うことが出来ませんでした。そして、帰りに電車に乗った明青は、偶然にも電車の中で幸と出会います。原作とは違い、映画では2人が無事再会できた、という結末になっています。

原作と映画版の違いネタバレ

明青や友人・俊一の年齢が違います。原作では35歳でしたが、映画版では原作よりも若い28歳になっています。

原作ではリゾート会社の経営者は明青の友人の俊一でしたが、映画版では俊一は会社の社員であり、上司として沢村一樹演じる映画限定のキャラクター・高木がいます。それに伴って原作では偽物の幸を送り込んだのは友人の俊一だったのが、映画版では上司の高木が送り込んだことに変わっています。

原作と映画版のネタバレ2

原作では明青の母は幸を捨て家出したことになっていますが、映画版では父が亡くなり、その後母は病死したということに変わっています。

明青と俊一の友人であり、原作ではキーパーソンになっている渡が映画版では明青の弟分の青年になっています。

原作と映画版の違いネタバレ3

原作では民宿を経営している比嘉辰夫が映画版では宮川大輔演じる島の郵便配達員になっています。また、明青の初恋の相手である成子と、原作では島のリゾート開発反対派の急先鋒である田中庄司の息子である拓海が、映画版では渡との3人姉弟となっています。

カフーを待ちわびての感想まとめ

この記事では「カフーを待ちわびて」の著者の原田マハさんの紹介、原作ネタバレを含む完全解説、映画版のキャスト・スタッフ紹介、原田マハ原作と映画の違いネタバレ、Twitterでの「カフーを待ちわびて」の感想などをネタバレを交えて紹介してきました。原田マハ原作では読書に判断を委ねるラストとなっていますが、映画版では結末をしっかりと描いたハッピーエンドで終わっているのが大きな違いかと思います。ぜひこの記事を参考に原作と映画版の「カフーを待ちわびて」を楽しんでいただけたら良いなと思います。

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