2018年10月29日公開
2018年10月29日更新
友罪のモデルは元少年Aの酒鬼薔薇聖斗?元ネタが実話なのかあらすじを考察
友罪のモデルは元少年Aの酒鬼薔薇聖斗?元ネタが実話なのかあらすじを考察。『友罪』とは何か、モデルは本当にあの酒鬼薔薇聖斗なのかを徹底調査。それぞれが背負っている『贖罪』、『友罪』、それぞれが持っている過去の『罪』。何が正しくて、何が間違っているのか。色々な「友罪」の形を描き、人間の心理を捉えた今作『友罪』。豪華キャスト陣が演じる『友罪』を通し、最後まで見終わった頃には色々と考えさせられる今作『友罪』。
目次
友罪のモデルは元少年Aの酒鬼薔薇聖斗?元ネタが実話なのかを徹底考察!
映画『友罪』を分析
薬丸岳原作の映画『友罪』。1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件を連想させる元少年Aの存在から元ネタが実話を元にしているのか?元少年Aはあの酒鬼薔薇聖斗をモデルにしているのか?映画『友罪』を徹底考察していく。
友罪とは?
友罪にモデルは存在するのか?
原作は薬丸岳の小説『友罪』。原作者の薬丸岳は名画座に通いつめ、作り手の道を選ぶ。映画『竜二』を見て俳優を目指すが、ミュージカルが肌に合わずに断念。ベーテンダーの仕事をするかたわら、シナリオを学び始める。しかし、脚本家の道も成果が出ず、漫画家としても活動し『MANGAオールマン』の佳作に入選したこともあったが、その道にも行き詰まる。
そんな中であったのが第47回江戸川乱歩賞受賞作、高野和明の「13階段」。この作品に衝撃を受け作り上げたのが、少年法を取り上げた『天使のナイフ』この作品で第51回江戸川乱歩賞を受賞する。今回の『友罪』は2013年5月に発表。今作『友罪』は少年法を題材に書き続けた薬丸岳の初映画化作品でもある。
友罪の映画出演キャストを紹介!
生田斗真/益田純一役
1984年10月7日北海道室蘭市出身。日本の俳優、タレント。ジャニーズ事務所所属。弟はフジテレビアナウンサーの生田竜聖。2歳まで北海道室蘭市で過ごし、1996年にSMAPファンの母親がSMAPに会えるかもと簡単な気持ちで履歴書を送り、オーディションに参加して合格。11歳でジャニーズ事務所に入所し、ジャニーズJr.として活動を開始する。その2か月後、NHK教育『天才てれびくん』に、てれび戦士として2年間出演。
番組内の企画でウエンツ瑛士とバンドを組み、ストロベリーパフェという名前でCDデビューも果たす。俳優業は、1997年NHK連続テレビ小説『あぐり』で子役としてデビュー。かつてはKinKi Kidsなどの先輩のバックジャニーズJr.として踊ったり、山下智久、風間俊介、長谷川純らとジャニーズJr.内ユニット「Four Tops」のメンバーとしても活動していた。
歌手業がメインとなるジャニーズ事務所に置いて、俳優としての活動に重きをおく生田は、“異色のジャニーズ”とも言われる。サッカー好きで、小学校1年生から小学5年生までは地元のサッカークラブに所属していた。今作『友罪』では過去の罪に囚われている益田純一役を演じる。
瑛太/鈴木秀人・青柳健太郎
1982年12月13日 新潟県生まれ。日本の俳優。本名は永山瑛太(ながやまえいた)。妻は歌手の木村カエラ。実弟は俳優の永山絢斗。1999年7月に「ホットドッグプレス」でモデルデビュー。bNm所属として「EITA」という芸名でモデル活動開始。2001年にフジテレビ系ドラマ『さよなら、小津先生』で俳優デビュー。2010年6月1日、歌手の木村カエラと結婚することをそれぞれの公式サイトで発表。
2002年から2003年頃に現在の芸名に改名。改名の前後では本名の永山瑛太で活動していた。改名の理由は姓名判断および、フジテレビゼネラルプロデューサーの永山耕三との縁戚だと疑われるのを面倒くさく思ったため(実際は縁戚関係はない)。2003年、フジテレビ系ドラマ『WATER BOYS』で注目を浴び、フジテレビ系深夜ドラマ『男湯』で初主演。
当時カエラは妊娠5か月。9月1日、正式に結婚したことを発表。10月28日、長男の誕生も公表した。二人は2006年の映画『嫌われ松子の一生』で共演するが、木村カエラとの直接の絡みは無かった。出会いは2009年で、その年の暮れに結婚を決意。2013年5月15日に第二子の女児を授かったことをブログで報告。今作『友罪』では元少年Aこと、鈴木秀人・青柳健太郎を演じる。
夏帆/藤沢美代子
1991年6月30日 東京都出身。日本の女優、タレント、ファッションモデル。小学5年生の時に、表参道ででスカウトされ、2003年に関西のCMで芸能界デビュー。ティーン向け雑誌やジュニアアイドル雑誌でモデルとして活動し、お台場冒険王の6人組イメージガールとしてライブやテレビに出演。その後、『ケータイ刑事 銭形零』に13歳にして初主演を務める。
趣味は、読書、買い物、雑貨集め、色々な眼鏡を掛ける事やカメラも趣味である。また、映画は1日2本ペースで見るほどマイブームになっている。幼い頃から小学6年生までクラシックバレエを習っていた。今作『友罪』では、男に騙され無理やりアダルトビデオに出演させられる藤沢美代子を演じている。
山本美月/杉本清美
1991年7月18日福岡県生まれ。日本のファッションモデル、女優。高校3年生の時に、第1回「東京スーパーモデルコンテスト」に出場。『CanCam』、『PS』、『AneCan』、『Oggi』の合同開催の大会でグランプリを獲得し、賞金100万と4誌のうちいずれかの表紙を飾る権利を獲得し、CanCamの表紙に抜擢されデビュー。2011年には、テレビドラマ『幸せになろうよ』に出演し、女優活動も開始する。
高校時代は演劇部に所属し、大学時代は農学部に進学する。自宅ではポメラニアンを飼ってる他、、ウツボカズラやハエトリソウなどの食虫植物も栽培している。今作『友罪』では、益田の元恋人杉本清美を演じている。
富田靖子/白石弥生
1969年2月27日神奈川県茅ヶ崎市生まれ。日本の女優。旧姓での本名、および旧芸は冨田靖子。1983年、中学在学中に映画『アイコ十六歳』のオーディションを受け、約127,000人の中からヒロインに抜擢。その年の12月に同作でデビューし、この作品の主題歌「オレンジ色の絵葉書」で歌手デビュー。その後様々な映画やドラマに出演する。
2006年6月に日本テレビの企画ペアを組んだダンスインストラクターの岡本裕治と、2007年6月に結婚。同じ年、女の子を出産する。現在は主演やヒロインを演じることは少なくなったが、仕事と家庭を両立させ、ベテラン名脇役として活躍している。今作『友罪』では、医療少年院の更生官、白石弥生を演じる。
友罪のあらすじは?
17年前に起きた事件について調査
映画『友罪』のあらすじをネタバレ。以下ネタバレ注意。主人公の益田(生田斗真)は中学生時代に起きた、同級生のいじめから自殺してしまった罪の念をずっと持ち続けている。元雑誌記者であった益田は、編集方針を巡って暴力沙汰を起こしてしまい、今は日雇いの仕事を繰り返す中、社員寮のある町工場で職を得る。
同期で同世代の鈴木とともに試用期間に入るが、慣れない作業で悪戦苦闘。一方、鈴木は多くの資格や技能を持っており、即戦力に。中有学時代の責任感から今でも友人の家を訪ねては、罪の意識を和らげる代わりにひと時の息子の代わりをしている。
一方鈴木は、仕事の帰り道男から追われている美代子と出会う。美代子はかつて男に騙され、強引にアダルトビデオに出演させられていた。そのことから一眼を避けるように生活していた。ある日、益田は作業中に大きな事故を起こしてしまい、指を切断する。
しかし、冷静な対応をする鈴木と、駆けつけたタクシードライバー山内のおかげで、指は元どおりに戻る。タクシードライバーの山内は過去に息子が交通事故を起こし、2つの家族の子供の命を奪った過去を持つ。他人の家族を壊してしまった責任を感じ、自分たち家族も離れるべきと、一家離別。そんな山内の元に、息子から結婚の報告が入り、怒りを覚える。
事故後、入院中の益田を見舞いに来た元恋人清美。清美は益田に、最近起きている猟奇的殺人事件がかつて世間を賑わした少年Aによる殺人と重なる部分が多いことを話す。医療少年院の更生官の白石は、その話を聞き胸騒ぎを覚える。彼女は少年Aこと青柳健太郎を担当していたからである。青柳は退院後姿を消していたが、白石だけには連絡をしていた。白石は鈴木のカバンのスケッチブックに描かれている人物であった。
益田は無事に退院し、鈴木と一緒に来た清美たちと退院祝いをする。退院後改めて少年Aのことを調べだすと、驚くことに少年Aは鈴木にそっくりであった。鈴木は少年A=青柳なのか?一方で山内は数年ぶりに息子に再開し、自分は結婚に反対だと告げる。また、美代子の元にも昔の男たちが押しかけ乱暴し、さらに周囲には出演したアダルトビデオを配り回る。
周囲に美代子の過去を知られたことを知った鈴木は、今までにないくらい怒り狂う。その姿を見て正体を確信する益田は、清美にそのことを話してしまう。清美は無断でその事を雑誌に書き、益田の望まぬ形で鈴木=青柳の近況を暴露してしまった。
最近起きていた猟奇的殺人事件の犯人は別にいたが、鈴木の居場所は無くなってしまい、誰にも行き先を告げずに姿を消す。自分の犯した犯罪とともに生き、逃れられずにいる鈴木=青柳の姿を通して、益田は自分の少年時代の罪を改めて認識する。益田、鈴木、山内、美代子はそれぞれの自分の過去に向き合いながら、また新たな日々を過ごしていく。
自分の犯した犯罪とともに生き、逃れられずにいる鈴木=青柳の姿を通して、益田は自分の少年時代の罪を改めて認識する。益田、鈴木、山内、美代子はそれぞれの自分の過去に向き合いながら、また新たな日々を過ごしていく。
友罪のモデルは酒鬼薔薇聖斗?映画は実話なのか考察
神戸連続児童殺傷事件が元ネタ!
映画『友罪』をみると、実話をモデルとしているように思える。1997年に酒鬼薔薇聖斗と名乗る当時中学生の男子生徒が起こした連続殺傷事件、神戸児童連続殺傷事件だ。この事件は、1997年5月27日早朝に市立友が丘中学校の正門に小学6年生の頭部が置かれているところから始まる。口の中には「挑戦状」と書かれた紙が入れられており、犯人は「酒鬼薔薇聖斗」と名乗っている。
6月4日。神戸新聞社に犯行声明が届き、例の挑戦状が同封されていた。「さあゲームの始まりです愚鈍な警察諸君ボクを止めてみたまえボクは殺しが愉快でたまらない人の死が見たくてしょうがない汚い野菜共には死の制裁を積年の大怨に流血の裁きをSHOOLLKILLER酒鬼薔薇聖斗」と書かれていた。
6月28日。兵庫県警は容疑者として近くに住む当時14歳の少年を逮捕。少年は犯行を自供する。少年は逮捕後、神戸家庭裁判所に送検され、観護措置として少年鑑別所へ収容される。その後医療少年院へ収容され、2004年、21歳の時仮退院し、2005年本退院。
この一連の酒鬼薔薇聖斗による犯行を原作者薬丸岳は元ネタにしているのか?元少年Aとするとの実話を元ネタにしているように思えるが、女子高生コンクリート詰め殺人事件で衝撃を受け独学で少年法を学んだ薬丸岳はモデルをなんとコメントしているのか。
原作者はモデルの存在を否定している!
では、『友罪』は酒鬼薔薇聖斗が起こした事件の実話をモデルにしているのか?原作者の薬丸岳は、友罪はフィクション映画でモデルはいないと言っているが、少年犯罪の象徴として、酒鬼薔薇聖斗事件に似た事件を組み込んでいるとコメントはしている。
やはり、衝撃が走った神戸の事件に似た事件を組み込むと、実話を元ネタにし、酒鬼薔薇聖斗をモデルにいているように思えるが、あくまでも、モデルではなく似た事件で実話を元ネタにはしていない。
原作者の薬丸岳は『友罪』の前から様々な少年犯罪を題材に小説を書き、ドラマ化もされている。薬丸岳が女子高生コンクリート詰め殺人事件に衝撃を受け、少年法を独学で学び題材に小説を書く。そんな中、起きた酒鬼薔薇聖斗の事件。元ネタにしていないにはしろ、影響を受け『友罪』に似た事件を使ったのだろうと言われている。
友罪を見た人の感想を紹介!
好評な感想
瀬々敬久×生田斗真×瑛太。同時期に町工場で働き始めた二人が超低空飛行を続ける。観ている我々の身も削られるほどに…他人とコミュニケートできない瑛太が不気味だ。自閉したら人間ではいられない。不穏な彼の存在の謎解きが始まる。メジャーでこの様な作品を撮っていいのだろうかと心配になるほど暗いが、心を乱す何かを秘めた秀作だ。
元ネタにしている題材が題材的に、暗く重いものをモデルにしているが、キャストからストーリー、伝えたい事、全てを含めて秀才と評価する声も。
色々な加害者側の現実について考えさせられる。何故殺したかとかは出てこないが一歩違うと加害者にも被害者にもなってしまう。暗い内容だが小さい微かな光が切ない
『友罪』をみ終わった時に感じる、『罪』とは何か、『贖罪』とは何か、そして『友罪』とは何か。暗い内容の中に色々と考えさせられるエッセンスが含まれる。
不評な感想
出典: http://jfdb.jp
主演ふたりの贖罪の話だろうけど周りの人々の問題がどれも重過ぎて焦点がぼやけてる気が…結果、どれもこれも半端な展開に。どの話も重みのあるネタだからもったいないなー。
『友罪』は元ネタが難しい題材がゆえに、構成が散らばってしまい焦点がバラバラになっているという声も。一つ一つが重みのあるネタだけに、もったいないだろう。
「少年A}という題名にとらわれ過ぎたんじゃないですか。あの人間・犯人に突っ込み過ぎないように(突っ込みすぎると人権とか何とかでうるさいし)でもあの犯罪に触れた作品を作りたい。題名を変えてもっと登場人物にガチガチに突っ込んで作ればよかったのに。
『友罪』少年Aという題名にとらわれ、実話をモデルにしているかのような連想。そこに重きを置いているかのように思え、そちらではなくそれぞれの人物にフォーカスした作品が良かったという声も。
友罪のモデルは元少年Aの酒鬼薔薇聖斗だった!
映画『友罪』のモデルは酒鬼薔薇聖斗ではないと薬丸岳はコメントしているが、象徴的な酒鬼薔薇聖斗の事件を元ネタにしているとなると、否が応でも実話と重なり、モデルにしていると思われてしまう。様々な事件、そして、少年法。『友罪』はそんな少年法の中、幼い頃起こした過去の罪を背負い様々な人間模様を映し出している。