2018年11月09日公開
2018年11月09日更新
亡国のイージスのネタバレあらすじ!映画キャストや原作小説との違いも考察
2005年に公開された映画『亡国のイージス』は、大ベストセラー小説をもとにして製作された映画です。110万部以上売れた原作の小説ですが、映画とは大きくあらすじが異なる様子です。ここでは『亡国のイージス』の映画に登場するキャストのご紹介や、また原作の小説と映画のあらすじの違いなどを徹底的にご紹介します。あらすじのご紹介にはネタバレを多分に含みますので、これから小説を読まれる方、映画をご覧になる方はご注意ください。
目次
亡国のイージスのあらすじやキャストが気になる!
『亡国のイージス』は1999年に講談社から刊行された福井晴敏の小説です。2000年には日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞、大藪春彦賞をトリプル受賞しました。これを機に2005年に真田広之などを起用して映画化もされ、2006年の時点で発行部数は110万部を超えており、漫画雑誌『モーニング』でもこちらを基にした漫画が連載しています。
今回は『亡国のイージス』の映画のあらすじや気になるキャストなどをご紹介します。また視聴者の感想を真っ二つに分けた原作の小説と映画にはどのようなあらすじの違いがあるかなどもまとめてご紹介いたします。あらすじのご紹介にはネタバレを含みますので、まだ小説を読んでいない、映画を見ていない方はご注意ください。
亡国のイージスの映画キャストを紹介!
戦後60年という節目に公開された『亡国のイージス』の映画ですが、大物俳優がたくさん登場しています。ここでは『亡国のイージス』映画キャストについて主要人物を中心にご紹介したいと思います。
仙石恒史 / 真田広之
本作の主人公ポジションに当たる仙石恒史(せんごく ひさし)を演じるのは真田広之です。真田広之と言えば、5歳で劇団ひまわりに入団し、幼い頃から映画で活躍し、大物俳優千葉真一や高倉健などの息子役として出演するなど、華々しい活躍を続ける日本の俳優です。『亡国のイージス』で主演を務めるまでにも様々な映画で主演を務めています。
そんな真田広之が演じる仙石は、海上自衛隊ミサイル護衛艦『いそかぜ』の先任警衛海曹(先任伍長)という役職の役を演じます。作中ではそのまま『先任伍長』と呼ばれ、『艦は我が家。クルーは家族』と信じて疑わない信念を持つ、自艦に対して愛情が深い男性になっています。
『亡国のイージス』作中では、閉じ込められた部屋から脱出するために、部屋にあるものを材料に扉を爆破したり、モールス信号や手旗信号を自在に操るなど多彩な芸当をやってのけます。
宮津弘隆 / 寺尾聰
『亡国のイージス』での敵役とも言える宮津弘隆(みやつ ひろたか)を演じるのは寺尾聰です。寺尾聰と言えば、俳優と言うよりも、シンガーソングライターとしてのイメージを強く持つ方もいると思います。本作では、海上自衛隊ミサイル護衛艦『いそかぜ』副艦長、二等海佐の地位にある人物で、そしてこの映画内で起こる事件の首謀者です。
人望に厚く、同級生、先輩後輩、同僚にも宮津を慕う者は多く、作中でもその人望の厚さがよく描かれています。部内幹部を目指す海曹を対象に、勉強会『宮津学校』を主催していたことがあり、人脈も豊かな人物です。
防衛大生の息子、隆史(たかし)を”事故”で失ったことに強いショックを受けているところに、ホ・ヨンファが現れて関わりを持つようになります。ホ・ヨンファと共に今回の事件を起こすのですが、もともとの性格もあってここ一番で冷徹になりきれずに、最後はホ・ヨンファに撃たれ重症を負います。
如月行 / 勝地涼
身分を偽って『いそかぜ』に乗り込んだ防衛庁情報局(DAIS:ダイス)に所属する自衛官、如月行(きさらぎこう)を演じるのは、勝地涼(かつぢ りょう)です。奥様は元AKB48の前田敦子です。最近では『銀魂2』にも出演しています。特殊工作員としての訓練を受けた彼は、宮津達による反乱を阻止する特命を受け、海上自衛官の一等海士として『いそかぜ』で仙石の下に配属されます。
もともとは絵の天才的な才能を持った普通の少年で、親子三人で暮らしていましたが、母の自殺がきっかけで父親を殺害してしまいます。その後DAISに所属することになったようですが、その経緯詳細は映画では読み取ることができません。この如月の設定なども原作小説と異なっています。
『いそかぜ』の中で一人戦う如月ですが、映画の終盤では自らも被弾してしまい重症を負います。出血量からしても死んでしまうのでは?と思われましたが、最後に仙石に差出人不明の封筒が届き、その中には見事な絵が一枚入っていました。このことから彼が一命をとりとめたことが伺えます。
渥美大輔 / 佐藤浩市
防衛庁情報局(DAIS:ダイス)の内事本部長の渥美大輔(あつみ だいすけ)を演じるのは、佐藤浩市(さとうこういち)です。宮津の反乱を早くから察知しており、それを防ぐために如月を単独で艦に送るなど様々な作戦を繰り出します。『いそかぜ』内で仙石が如月と共に戦っていることにもいち早く気づき、何とか助けてやりたいと思案します。
ただ潔癖な性格で、汚いことや間違っていること、清濁ともに飲み干さなければならない今の自分の仕事と性格の不一致に嫌気が差している面もあり、映画の作中でも何度も憤るシーンが描かれています。
ホ・ヨンファ / 中井貴一
本作の事件の発端とも言える、ホ・ヨンファを演じるのは、中井貴一(なかいきいち)です。『亡国のイージス』以外の映画でも様々な映画で主演を果たしており、またテレビドラマでも活躍をしています。本作では某国の工作員として出演しており、息子を事故で亡くして傷心している宮津の前に現れ、共に反乱を企てます。
海上自衛隊海上訓練指導隊群訓練科長の溝口哲也三等海佐と身分を偽り、『いそかぜ』に部下と共に潜入します。その後宮津と共に反乱を起こしますが、度重なる意見や思想の食い違いに軋轢が生まれ、最後は宮津を銃で撃ち、一人でもこの反乱を成功させようとします。ジョンヒにこそ劣りますが、かなりの戦闘能力を有します。
チェ・ジョンヒ / チェ・ミンソ
本作での紅一点、チェ・ジョンヒを演じるのは、チェ・ミンソさんです。日本と韓国で活躍する韓国生まれの女優です。韓国では映画やドラマで活躍していましたが、『亡国のイージス』への映画出演の後猛烈な批判を受けました。
本作で唯一登場する女性キャラクターで、肉弾戦などでは息を呑むアクションを見せます。ですが、一言もセリフがありません。セリフがないのは、彼女が喋ることのできないからだということのようですが、映画だけでは描写が足りず、その真意が伝わった視聴者は少なかったようです。
声を失った原因と思われる傷が映画では確認でき、ヨンファとも血のつながった兄妹の設定だったようです。彼女については圧倒的に描写が足りなさすぎて、原作の小説ファンからは批判が相次いでいるようです。
亡国のイージスの映画あらすじをネタバレ!
それでは『亡国のイージス』の映画はどのようなあらすじだったのでしょうか?ここでは『亡国のイージス』映画のあらすじをネタバレを含めてご紹介します。あらすじのご紹介にはネタバレを多分に含みますので、これから小説を読まれる方、映画をご覧になる方はご注意ください。
きっかけは一つの論文『亡国のイージス』
『亡国のイージス』で発生した事件は、ある一つの論文をきっかけに始まります。とある防衛大生が自身のホームページに一つの論文を掲載しました。それは国家としての日本のありようを憂え、このままで良いのだろうかと自問をしているような、そんな論文だったのです。インターネット上に掲載されたその論文の名は『亡国の楯』(ぼうこくのいーじす)と言い、この論文をきっかけに事件が動き出します。
この論文を実名で掲載した防衛大生の名前は宮津隆史(みやつ たかし)と言い、『いそかぜ』副長、宮津弘隆(みやつ ひろたか)の息子でした。隆史は実名で論文を公表したことで、ヨンファに目をつけられ、そしてそれがDAISの人間にも知られます。そしてヨンファ逮捕の協力を仰いでいる最中に彼は運転中の事故で亡くなってしまうのです。宮津はそれに強いショックを受け、そしてそんな宮津の前にヨンファが現れるのでした。
護衛艦『いそかぜ』の乗っ取り
宮津は『いそかぜ』の副艦長でした。そしてその『いそかぜ』に溝口三佐以下海上訓練指導隊(FTG)隊員が監査のため乗り込んできます。ですが、その溝口と名乗る男は、正体を隠しているヨンファだったのです。難なくヨンファ達は『いそかぜ』に乗り込み、艦長を殺害して機を図ります。
そんな中『いそかぜ』では訓練中に一人の隊員が事故で亡くなります。それは仙石の部下でした。しかし死者が出たにも関わらず『いそかぜ』は訓練を続行します。仙石はそれに深い憤りを覚え、幹部に抗議をしにいきます。しかし仙石はそこでとんでもない事実を聞かされるのです。
宮津と溝口は艦長が既に死亡していることや、仙石の部下の如月が特殊工作員で、自分達はそれを確保するためにやってきたDAISという組織の人間だと仙石に言うのです。初めは信じられなかった仙石ですが、如月を探す途中で、如月に銃で脅されたという隊員に出くわし、また如月は実際に銃を持って機械室に立てこもっていたのです。仙石はそれを”真相”として信じざるを得ませんでした。
仙石は別の入口を使って機械室へと侵入し、如月の説得を試みます。しかしそこで如月は、宮津や溝口が言っていたことと全く違う”真相”を口にします。自分こそがDAISの人間で、今回『いそかぜ』に乗り込んだのは、某国工作員ヨンファの確保と、宮津の反乱を防ぐためだと言うのです。しかし、仙石は混乱し信じることができません。そのため如月が持ち込んでいた通信機を破壊してしまうのです。
如月の止める言葉を結局は信じることができず、仙石は施錠していた扉を開けてしまいます。その瞬間入れ替わるように溝口の部下が雪崩込んできて如月を拘束します。仙石は如月を助けようとしますが、機械室への外へと追い出されてしまい、そこで仙石は初めて如月が言っていたことが真実だったことがわかるのです。そんな仙石に宮津は最後の命令として総員離艦を命じます。『いそかぜ』は宮津とヨンファの手に落ちてしまうのでした。
激化する艦内での攻防
出典: https://eiga.com
仙石は命令通りに一時離艦しますが、土壇場で艦底から艦内へと戻りました。半分浸水したその部屋からはすぐに出られず、仙石は部屋のものを使って扉を破壊する爆薬を作成しますが、その間にも宮津達の驚異は着実に大きくなっていきます。護衛艦『うらかぜ』を撃沈し、『弾頭は通常にあらず』と反乱を宣言したのです。弾頭に積まれているものが何か、それは米軍から奪われた特殊兵器『GUSOH』(グソー)だったのです。
東京を射程に収めた『いそかぜ』が東京湾方面へ航行する中、宮津達はGUSOHやDAISの存在の公表、DAISが隆史を暗殺したことを公表することを要求してきました。政府は大戦中の米軍の不発弾処理のためとして東京湾を封鎖をします。その間も政府は議論を交わしますが、一般市民に被害を出さないためには、GUSOHの解毒剤である特殊焼夷弾で『いそかぜ』を破壊するか、艦内部から制圧するしかありませんでした。
仙石は扉を爆弾を破壊して、艦内に侵入します。そしてその一瞬の隙きを突いて拘束されていた如月は逃げ出します。艦内で仙石は如月を探し出し、詳しい事情を聞きます。本当ならば仙石が破壊した如月の通信機で連絡を入れて、本当ならば既に援軍が到着している予定でした。通信機を破壊してしまった仙石はバツが悪いですが、モールス信号を使って外へ連絡することを試みます。
仙石の試みは成功し、モールス信号は『いそかぜ』を監視していた潜水艦の乗組員に伝わります。しかし同時にモールス信号を打っていたことがヨンファ達にも知られてしまうのです。ヨンファ達は仙石達がモールスを打てないようにすると、ニセのモールス信号を送り、部隊を罠にかけようとします。しかし、同じ日本人を罠にかけるなどできず、このあたりから宮津の部下達とヨンファ達の間に軋轢が生まれていきます。
魚雷を利用して仲間が罠にハマるのを回避させた仙石と如月の二人だけの闘いは続きます。GUSOHを積んだミサイルが発射されるどちらかの砲台に行き、直接止めるしかないという判断になります。二手に分かれてそれぞれ砲台を目指す仙石と如月は途中ヨンファの部下達から激しく追撃されます。そして如月はジョンヒと闘い、ジョンヒはここで命を落とします。
特殊兵器『GUSOH』の奪還
GUSOHを専用容器に入れるヨンファに宮津が詰め寄ります。自分は利用されただけなのか、自分にかけた言葉は本当だったのかという宮津の問に、ヨンファは否と答えます。宮津はそれを聞いてヨンファを倒そうと銃を向けますが、返り討ちにあいます。さらに部屋から出て行くヨンファを止めようと、駆けつけた如月が銃を向けますが、仙石に言われた言葉が頭をよぎり、その一瞬の戸惑いの中ヨンファの銃弾に倒れます。
駆けつけた仙石は如月と宮津を手当します。しかし宮津は治療を拒否し、代わりに全艦放送に繋ぐように仙石に頼みます。そこで宮津は仙石に全てを託すと言うのです。仙石はその任を賜り、残存の幹部達に退艦を命ずるとヨンファを追います。その頃ヨンファは舵を破壊し、火事を起こし、『いそかぜ』を暴走させていました。暴走する『いそかぜ』の中、仙石とヨンファの最後の闘いが始まるのです。
GUSOHを抱えて逃げるヨンファを仙石は追います。そしてマストの上で格闘している中GUSOHが下に落ちてしまいます。それを追いかけようとした仙石はヨンファに撃たれ怪我を負いますが、マストの上から下に降りたヨンファを銃で撃ちます。息も絶え絶えにGUSOHの元へ行く仙石に倒れたふりをしていたヨンファが襲いかかります。しかし仙石も残った力を振り絞りヨンファを何とか倒すのでした。
艦上での激しい攻防が行われている最中、政府では『いそかぜ』への特殊焼夷弾発射命令が下されます。しかし発射間際に『いそかぜ』の艦上の衛星映像が届きました。そこには手旗信号で必死に『GUSOH確保』を訴える仙石の姿がありました。それによって特殊焼夷弾発射命令は解除され、仙石達は無事に救助されます。そして暴走した『いそかぜ』は最後に宮津と共に海に沈むのでした。
亡国のイージスの映画と原作小説の違いとは?
『亡国のイージス』ですが、視聴した人々の感想は真っ二つに分かれています。それは原作の小説を読んでから映画を見たか、そうでないかの違いです。大ベストセラーの原作小説ですから、もちろん小説を読んでから映画を見た人が多いと思われるのですが、原作の小説と違いすぎると憤慨したそうです。ですが、原作の小説を読んでいない視聴者は、わかりにくい箇所があったものの普通に面白い映画だったと評価しているのです。
それもそのはずです。当初この映画のシナリオを起こした時はページ数が300を超えており、これを映画化すると5時間はかかると言われていました。そのため作者自ら不要な部分を大幅にカットすることになったのです。そのカットの思い切りのよさから、映画プロデューサーのほうが心配して声をかけるほどのものだったと言われています。まるっきり立場が逆さまです。
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しかしそのために映画では原作の小説で事細かに描かれていたキャラクター達の行動原理、思想や、人間関係や生い立ちなど様々な箇所がカットされることとなり、視聴者側にはわかりにくさとしてしこりを残す結果になってしまったのです。これは原作のあるものを映画化するにあたっての宿命で致し方ないことではあります。それでは特にその差が大きいと言われている箇所についてあらすじなどをまとめてみましたので御覧ください。
事件の首謀者 宮津弘隆
本作に登場する『いそかぜ』の副長を務める宮津ですが、実は原作の小説では副長ではなく『いそかぜ』の艦長として登場します。これについては、映画の撮影に協力した防衛庁側の意向もあり変更されたとのことです。つまり、フィクションとは言え現職の艦長が、クーデターを起こすというような映画には協力できないということだったらしいのですが、艦長ではだめで副長ならいいというのも妙な話です。
如月行とチェ・ジョンヒ
作中ではジョンヒと如月の関係がものすごく省略されています。2人の戦闘シーンですが、取っ組み合いになり、海へと落ちた時に、唐突に2人のキスシーンが映し出されます。これには何で!?と思う視聴者も多かったようです。これは『相手の口を塞いで息を奪い、窒息させるためである』という見解を持つ方もいらっしゃり、ものすごく理にかなっているように思えますが、小説を読んでいたらそんなことにはならないのです。
唯一の女性キャラクター、ジョンヒですが、映画では一言もセリフがなく、またそれは声が出せないからということでした。小説ではジョンヒの生い立ちや経歴の詳細が描かれており、声が出せないのも対南浸透作戦時に韓国側の地雷により声帯を吹き飛ばされているため、という設定があります。映画の中でも首の大きな傷跡が見えるシーンがありますが、これだけでは声を出さないのではなく出せないのだと結論付けるのは難しいです。
またジョンヒとヨンファは義兄妹として育ち、強い絆で結ばれているのですが、映画ではその関係も見えづらいです。ジョンヒが死んだ時にヨンファは鞄から昔の写真を取り出し燃やすシーンがあるのですが、それまでヨンファとジョンヒのやり取りはほぼなく、何か大事な家族か何かだったのかな?程度の描写にしか見えませんでした。この2人の絆も物語を進める上で重要なのですが、こちらもわかりにくいな、で終わってしまっています。
一方如月は映画では如月は親子3人で暮らしており、高校生ぐらいの時の母親の自殺をきっかけに父親を殺害してしまい、その後DAISに入ったというような設定でしたが、原作の小説では、少年時代に母が自殺し、放蕩者の父に引き取られた後、慕っていた祖父を父に殺された復讐として父を殺害してしまい、その後DAISに入るという流れになっています。
そもそも人を殺してしまったのに、どうしてDAISで働いているんだ?というような疑問が残ったまま物語が進んでいくのですが、服役免除を条件にスカウトされ、組織の一員として行動することになったと原作の小説では描かれています。
ジョンヒは自分の境遇にも似た如月に興味を持ち、海へ飛び込む際にも原作では『今迎えに行ってあげる』と言い飛び込んでいます。そして自分と一緒に行こう、そうすれば苦しむこともないと如月に訴えた後に、如月にキスをします。
これだけキャラクターの背景や、その場での会話などがあれば海に飛び込んだ後にあったキスシーンも納得のいくものになったのでしょうが、カットしすぎたため、よくわからないタイミングで挟まれた一種のサービスシーンのようになってしまったのでした。
『亡国のイージス』物語のラスト
『亡国のイージス』物語のラストは、映画ではどれくらいの年月が経っているのかわかりませんが、重症を負っていた仙石が再び艦で仕事をしているシーンと、その仙石のもとへ如月が描いたと思われる絵が届けられて終わっています。ですがこちらのシーンも原作とはかけ離れています。
原作の小説では仙石は既に退職し、兄の会社で働いているというところです。絵を仕事にするようになった仙石は、事件の際に死んだとされている如月と再会し、海に護衛艦を見つけると新しい未来を信じて大きく手を振る、という締めくくりを迎えています。とてもいい終わり方をしている原作小説ですが、映画では何だか無理くりまとめられたようなかんじが出ており、このあたりも残念に思うファンが多いようです。
亡国のイージスの映画を観た感想を紹介!
それではここで実際に『亡国のイージス』をご覧になった方々の感想を見てます。視聴者によって感想が分かれているこの映画ですが、皆さんはどのような感想を持ったのでしょうか?
映画、亡国のイージスを見た。福井晴敏原作の小説は読んだことがあって面白かった。それを映画にすると出たときに正直不安しかなかった。小説読むとわかるけどこんだけの長い物語を映画に収められるかなあと心配だった。映画の感想はまあまあ面白かったかなあ。
— 研ちゃん@最近映画、時々ゲーム。 (@ken1life) February 10, 2012
やはり長編小説を映画化するということにあたっては、『亡国のイージス』原作ファンの方は不安になるようです、あらすじも詰め込み詰め込み何とか映画の形になったと思われますが、それでも映画としては面白かったと言えるようです。
原作が濃厚だっただけに、映画は展開が早すぎる。原作を読んでいないと?が多く感じるかも。 映画『亡国のイージス』の感想・レビュー [262件] | Filmarks https://t.co/0CBt28Hcam #映画 #Filmarks
— 砂川恵伸 (@KeishinSunagawa) March 19, 2015
大幅にシーンをカットした影響ですが、原作を読んでいない方は、映画を見ながら??となるシーンが多かったようです。物語のあらすじは映画だけでも問題ないのでしょうが、やはりキャラクターの詳細が大きく省かれているのは痛いです。
亡国のイージスのネタバレまとめ!
いかがでしたか?1999年に刊行、2005年に映画化された『亡国のイージス』についてあらすじやキャスト、原作小説との違いについてまとめました。大ベストセラーとなった『亡国のイージス』ですが、映画化、コミカライズ、スピンオフ作品の展開など様々な方面で人気があります。興味を持たれた方はこの機会に『亡国のイージス』原作の小説と映画、両方共是非御覧ください。