2018年10月26日公開
2018年10月26日更新
マルサの女のあらすじと結末をネタバレ!宮本信子と山崎努などキャストも紹介
伊丹十三監督のヒット作『マルサの女』のネタバレあらすじや、宮本信子と山崎努を始めとするキャスト一覧をまとめました。『マルサの女』は税務署に勤務する主人公の視点から、巨額の脱税の実態やその暴き方が詳細に描かれた作品です。多くの名作を残した伊丹十三監督の作品の中でも、特に人気の高い傑作と言われています。そんな『マルサの女』を結末までのあらすじのネタバレ紹介や、キャスト、見た人の感想などをまとめて解説しています。
目次
マルサの女のあらすじと結末が気になる!
伊丹十三監督の代表作『マルサの女』のネタバレあらすじを結末まで紹介し、宮本信子や山崎努といった豪華キャスト一覧をまとめました。『マルサの女』は税務署で働く女性調査官を主人公に、脱税を暴いていく様子が詳細に描かれた作品です。2018年現在見ても面白いと言われる『マルサの女』の魅力に迫るため、ネタバレあらすじを結末まで紹介し、宮本信子や山崎努といったキャストの経歴や代表作を紹介していきます。
マルサの女の宮本信子と山崎努などキャストを紹介!
ネタバレあらすじの紹介の前に宮本信子と山崎努といった『マルサの女』に出演しているキャストを紹介します。『マルサの女』には監督である伊丹十三の妻でもある宮本信子や、伊丹十三監督作品の常連俳優でもあった山崎努などが出演しています。多くの登場人物がいますが、ここでは主要なキャストの経歴や代表作を簡単にまとめて解説します。
宮本信子/板倉亮子
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『マルサの女』の主人公である板倉亮子のキャストを務めたのは宮本信子です。宮本信子は1945年3月27日生まれの女優です。劇団で活躍した後、伊丹十三と結婚しました。伊丹十三が監督した『お葬式』で人気女優となり、以降も伊丹十三作品には全て出演しています。伊丹十三の死後は映画出演から遠ざかっていましたが、松嶋菜々子主演映画『眉山-びざん-』で約10年ぶりに映画出演しました。
山崎努/権藤英樹
『マルサの女』で板倉の調査対象者となる権藤英樹のキャストを演じたのは山崎努です。山崎努は1936年12月2日生まれの俳優です。劇団や映画で活躍し、1973年の『必殺仕置人』での念仏の鉄役が当たり役となって人気を得ました。伊丹十三監督作品には『お葬式』から連続で出演しており、宮本信子との共演回数が多くあります。
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山崎努は2018年現在も第一線で活躍しており、多くの作品に出演しています。代表作として知られているのは殺人鬼役を演じた『八つ墓村』や、当時の最先端技術が話題となった『水の旅人 侍KIDS 』、窪塚洋介が主演し父親役を演じた『GO』、海外からも高い評価を受けた『おくりびと』などがあります。2018年には沖田修一監督作品『モリのいる場所』で主演を務めています。
津川雅彦/花村
『マルサの女』で板倉の直接の上司である花村のキャストを務めたのは津川雅彦です。津川雅彦は1940年1月2日生まれの俳優です。津川雅彦は芸能一家に生まれて子役としても活動してました。16歳で出演した『狂った果実』がヒットし、人気俳優となります。以後、低迷した時期もありましたが、再び人気を取り戻し、多くの映画やドラマで活躍するようになりました。
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津川雅彦の代表作として知られているのが大河ドラマ『葵 徳川三代』です。徳川家康を演じており、時代劇では徳川氏を演じる機会が多くありました。また、『サラリーマン金太郎』シリーズへの出演もよく知られています。また、『たかじんのそこまで言って委員会』に出演するなど、バラエティ番組でも活躍していました。晩年は肺炎を患い、2018年8月4日に心不全で亡くなりました。
伊東四朗/パチンコ店の社長
『マルサの女』で売り上げを隠していたパチンコ店の社長のキャストを務めたのは伊東四朗です。伊東四朗は1937年6月15日生まれの俳優・タレントです。伊東四朗は小松政夫との共演などがよく知られており、コメディアンとして人気を博しました。「タフマン」のCMキャラクターとして長年起用されていることでも知られています。
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バラエティやクイズ番組に多く出演しており、過去には『伊東家の食卓』や『脳内エステ IQサプリ』といった人気のレギュラー番組がありました。また、毎年恒例となった『芸能人格付けチェック』での活躍も知られています。俳優としてはシリアスな役を演じることもあります。代表作としては『笑ゥせぇるすまん』や『THE 有頂天ホテル』などがあります。
大滝秀治/露口
『マルサの女』でマルサに転属する前の板倉の上司である、露口のキャストを務めたのは大滝秀治です。大滝秀治は1925年6月6日生まれの俳優です。日本を代表する名優として知られており、山崎豊子原作の映画版『不毛地帯』や1976年版『あにいもうと』などが代表作として挙げられています。また、岸部一徳と共演した金鳥のCMが人気を博しました。2011年10月2日に肺扁平上皮癌で亡くなりました。
大地康雄/伊集院
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『マルサの女』でマルサのジャック・ニコルソンと呼ばれる伊集院のキャストを務めたのは大地康雄です。大地康雄は1951年11月25日生まれの俳優です。大地康雄にとっては『マルサの女』への出演が注目を集めるきっかけとなり、以降、『バカヤロー! 私、怒ってます』などに出演しています。俳優だけでなく企画や脚本を担当した映画『恋するトマト』なども公開されています。
桜金造/金子
『マルサの女』で板倉の同僚である金子のキャストを務めたのは桜金造です。桜金造は1956年12月29日生まれの俳優・コメディアンです。お笑いコンビ「アゴ&キンゾー」として活躍した後、俳優に転身しました。芸名は松田優作が名付けたものです。怪談タレントとして活躍していました。2013年に脳内出血で倒れましたがリハビリをし、2018年現在もブログの更新を続けているようです。
マルサの女のあらすじをネタバレ!
ここからは『マルサの女』のネタバレあらすじを紹介していきます。『マルサの女』の簡単なネタバレあらすじは「税務署で働く仕事熱心な女性が、マルサと呼ばれるプロ集団に抜擢され、巨額の脱税をしている男を追い詰める」といったものです。宮本信子演じる板倉亮子と山崎努演じる権藤英樹の対立を軸としたあらすじが展開されます。以下は『マルサの女』のネタバレを含むのでご注意ください。
港町税務署で働く板倉亮子
まずは序盤のネタバレあらすじから紹介していきます。港町税務署で働く板倉亮子はやり手の調査官です。その仕事はパチンコ店の所得隠しや、老夫婦の経営する食品店の申告漏れを指摘するといった地味な仕事でしたが、熱心に働いていました。忙しく働いていますが、5歳の子供を育てるシングルマザーでもあります。
ある時、板倉は権藤英樹の経営するラブホテルの売り上げが気になり、調査を始めます。板倉は権藤と面会し、ラブホテルのシステムや内装まで詳しく案内してもらいます。しかし、権藤は裏社会とも繋がりがあり、愛人も協力させて巧妙に売上金をごまかしていました。
板倉はやくざの蜷川の事務所や銀行に出向き権藤のことを探ります。しかし、板倉がいくら調べても権藤の脱税の証拠を掴むことができません。そんなある日、板倉の調査に腹を立てた蜷川たちが税務署に乗り込んできます。板倉は機転を利かせ蜷川を追い出します。
マルサの女
しばらくして、板倉は東京国税局査察部査察官、通称「マルサ」に任命されます。マルサはがさ入れなども行う税務署のプロ集団でした。マルサは激務ですが板倉は張り切ります。直属の上司となる花村を紹介され、早速調査の現場に赴きました。板倉すぐに功績を挙げて仲間の信頼を勝ち取ります。以降、マルサの一員として経験を重ねていきました。
そんなある日、権藤の脱税を密告する電話がかかってきます。板倉は再び権藤の調査をすることになりました。愛人が出すゴミ袋を追いかけ、ゴミの集積場まで訪れます。大量のゴミ袋の中からようやく書類を見つけ出しました。花村らと共に、板倉は権藤の内偵を始めます。権藤には面が割れているため、注意するように上司から釘をさされるのでした。
ある朝、板倉は花村と共に権藤を尾行し、愛人の部屋に入っていく姿を確認します。その後、同じ部屋を訪れた男は部屋を出た後、銀行に向かいました。権藤が愛人の貸金庫を利用していることをマルサは突き止めます。脱税額は12億を超えると見込まれ、マルサのがさ入れの日程が決まります。
がさ入れの当日
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がさ入れ当日の朝、権藤の内縁の妻である光子が車で出かけたので、板倉はバイクで尾行します。その後、花村が権藤の家に入ったことを皮切りに、関係各所で待機していた仲間もがさ入れを開始しました。板倉は光子の見張りを交代し、権藤の家に向かいます。
板倉は権藤と久しぶりに対面しました。そこに権藤の息子である太郎が現れ、親子喧嘩が始まります。太郎は大金を持って家を飛び出していき、板倉は太郎の後を追いました。板倉は太郎の話を聞いてから家に連れ戻します。そこで花村から「権藤の目を見ていてくれ」と言われました。花村は権藤を問い詰め、板倉は権藤の視線の動きから本棚が怪しいと睨みます。
調査官たち総出で本を徹底的に調べました。しかし、予想に反して何も出てきません。疲れた板倉が本棚に寄り掛かると、本棚は回転して隠し部屋が現れました。そこには大金や金塊がありました。花村が改めて問い詰めると、権藤は貸金庫の鍵は光子が持っていることを白状します。花村と板倉は光子のもとを訪れました。
マルサの女の結末をネタバレ!
ここからは『マルサの女』のあらすじの結末をネタバレ解説します。板倉や花村の活躍によって、ついに権藤の脱税の証拠は明らかになりました。しかし、巨額の脱税の全貌はまだ完全に解明されたわけではありません。結末では政治家、やくざ、銀行なども巻き込んだ大がかりな調査の様子や、その後の板倉と権藤の姿が描かれました。以下、結末のネタバレを詳しく紹介してあります。
マルサの女の結末
権藤の隠し部屋が見つかったことを告げると、光子は貸金庫の鍵を花村に渡しました。その後も、マルサは銀行などを相手取り、権藤の脱税の全容を解明しようと努めます。半年後、板倉の前に権藤が現れます。権藤は息子を助けてくれた礼を言うために訪ねて来たと言います。調査はまだ続いていました。
ふたりは敵対する立場ですが、友情のようなものが芽生えていました。板倉は太郎のためにももう終わりにするように言います。対して権藤は、今の仕事を辞めて自分のところに来いと板倉を誘いました。しかし、板倉は首を横に振ります。すると権藤はナイフで指先を切りました。突然の権藤の行動に板倉は怯えました。
権藤は指先から滴る血で、ハンカチに数字を書いていきます。それを板倉に渡し、「丸の内の銀行に3億ある」と言いました。数字は貸金庫の暗証番号です。そのまま、権藤は板倉の前から去っていきました。板倉は黙ってその場にひとりで残り、夕焼けに染まる町の景色を見ていました。こうして『マルサの女』の物語は幕を閉じます。
マルサの女を観た感想を紹介!
ここからは『マルサの女』を見た人の感想を紹介していきます。『マルサの女』は非常に高い評価を受けている日本映画です。伊丹十三監督の代表作として知られるだけでなく、邦画史に残る傑作といった評価も見受けられます。そんな『マルサの女』を見た人の感想や、人気の高いテーマ曲についての声をまとめて紹介します。
伊丹十三監督の傑作
『マルサの女』を見た人の感想・評価には「伊丹十三監督作品の中でも特に面白い」という意見がありました。伊丹十三監督は多くの作品を残しており、『マルサの女』を筆頭に女シリーズが有名です。人気のあるシリーズですが、伊丹十三ファンの中には「マルサの女とマルサの女2の頃が一番面白い」という感想が多くありました。繰り返し見ても楽しめる名作として紹介している方も多くいます。
マルサの女は多分伊丹十三の映画の中では、一番の観れば観るほど面白いスルメ映画だろうから、繰り返して観ないとなぁ、とは思っている。
— レンジ (@renge_renje) October 4, 2018
非常に人気の高い『マルサの女』ですが、「2018年現在でも楽しめる内容」という感想も寄せられていました。『マルサの女』は税務署を題材としているあらすじであり、脱税事件がニュースになるのは現在も変わらないため、脱税の方法や調査の方法が詳しく描かれている『マルサの女』を面白く感じる方は多くいるようです。社会経験を積んでから見なおすと改めて面白く感じられたという感想もありました。
テーマ曲が印象的
『マルサの女』を見た人の感想には「テーマ曲が印象的」という意見が多くありました。『マルサの女』では特徴的な5拍子のテーマ曲が繰り返し流れており、このテーマ曲が非常に人気がありました。『マルサの女』の音楽担当は本多俊之です。本多俊之はサックス奏者であり、伊丹十三監督作品の多くで音楽を担当しています。女シリーズの音楽には定評がありますが、『マルサの女』のテーマが一番という方も多くいました。
見た映画の記録「マルサの女」(1987)。もう何回も見ている気がするが改めて。本田俊之氏が手がける五拍子のテーマ曲が頭にこびりつく一方、映像の方も老人が看護婦の乳を吸ってる冒頭をはじめ、ぐいぐい攻めてくる印象。「家族ゲーム」の時に書いたがやはり伊丹監督作との連続性を自分は感じる。
— 第3スタジオ (@studio_3rd) September 29, 2018
マルサの女のあらすじと結末ネタバレまとめ!
『マルサの女』のネタバレあらすじや、宮本信子や山崎努といったキャスト一覧を紹介しました。『マルサの女』は脱税の実態が詳しく描かれた映画でした。その内容は2018年現在で見ても多くの人が満足できる魅力的なものになっているようです。まだ見ていないという方は、ぜひ一度ご覧ください。