2018年10月21日公開
2018年10月21日更新
燃えよ剣のあらすじと登場人物は?原作・司馬遼太郎の最高傑作が再度映画化?
燃えよ剣とは司馬遼太郎が執筆した長編歴史小説である。司馬遼太郎の最高傑作といわれており、江戸時代後期を舞台に土方歳三が新選組を結成し、戦死するまでを綴った小説だ。1966年にテレビドラマ化及び映画化され、今回新しく原田眞人監督で再度映画化することになった。今回はその司馬遼太郎の最高作と呼ばれる燃えよ剣についてあらすじや登場人物、再映画化について紹介さして頂く。
燃えよ剣のあらすじと登場人物が気になる!
司馬遼太郎原作「燃えよ剣」は1962年から1964年に週刊文春にてされ、上下巻に別れ刊行された歴史小説である。あらすじは土方歳三が主人公であり、新選組の結成から始まり、各地での戦い、そして箱館戦争において戦死するまでが描かれている。
登場人物は土方歳三から新選組の主要人物である近藤勇や沖田総司、斎藤一などが登場する。彼らとの出会い、新選組の結成、そして死と熱く、そして儚い物語となっている。この記事では、そんな「燃えよ剣の映画について紹介していく。
燃えよ剣が再度映画化?原作は司馬遼太郎の最高傑作!
原作の司馬遼太郎とは?
燃えよ剣の原作を書いた司馬遼太郎とは日本を代表する小説家であり、主に歴史小説の執筆に携わった人物である。代表作は燃えよ剣以外にもNHKで放送された日露戦争を描いた「坂の上の雲」や「竜馬がゆく」、「国盗り物語」などが挙げられる。彼自身数々の名歴史小説を出し続け、歴史小説界に新風を巻き起こした。
元々の映画は?
燃えよ剣は昔1966年に松竹系で映画公開された。監督に市村泰一、キャストに土方歳三役で栗塚旭が務めた。同年にテレビドラマも放送されており、燃えよ剣は世間に知られるようになったのである。昔の映画は原作がオリジナルキャラクターを多数登場さしており、ファンタジー要素が多いので新選組が好きな人やifの物語が好きな人に好評である。
映画の監督は誰?
今回新しく再映画化が決まった燃えよ剣。その監督を務めるのは原田眞人(はらだまさと)監督だ。彼は1979年に「さらば映画の友よインディアンサマー」で監督デビューし、その後「突入せよ!『あさま山荘』事件」などでいくつもの日本アカデミー賞優秀監督賞に輝いた名監督である。2017年に燃えよ剣と同じく原作司馬遼太郎の小説「関ケ原」の監督を務めており話題を呼んだ。
公開年はいつ?
2019年に原田眞人監督が燃えよ剣の映画化に挑むと朝日新聞のカルチャー講座にて発表した。2019年に撮影、制作を行うとのことで公開は2020年に予定している。燃えよ剣のキャストなどは未発表となっており、主人公である土方歳三や彼を取り巻く新選組局長近藤勇、沖田総司、お雪など誰が演じるかキャスト発表に期待が集まっている。
燃えよ剣の登場人物を紹介!
土方歳三
燃えよ剣の主人公にあたる人物。「石田村のバラガキ」とあだ名される荒くれ者だったが、人を統率する能力が高く、浪人集団だった新選組を最強の組織に作り上げ新選組副長となる。「位の高い女しか抱きたくない」という趣味をもつ人物だったが剣の腕前は凄まじく、「天才」「鬼」とよばれるほどであった。そんな彼を受け止めてくれた近藤勇、沖田総司、最愛の女性お雪と共に鳥羽伏見の戦いなど戦へ身を投じていく。
お雪
燃えよ剣のメインヒロインである人物。燃えよ剣のオリジナルキャラクターである。土方歳三と京都で知り合った武士の未亡人であり、伊東甲子太郎一派や七里研之助との戦いの中、土方歳三と仲を深めていく。そして七里研之助との戦い後二人は契りを交わし、土方歳三の最愛の女性へとなり、彼を支えていく。
近藤勇
土方歳三と義兄弟の盃を交わした人物であり、後の新選組局長である。燃えよ剣では涙脆く義理堅い人物であり、豪快肌の男。拳を口の中に入れるという特技を持っており、写真を撮る際はしゃぐなどお茶目なところもある人物。しかし自信が局長になると役職にのぼせあがり、愚行を行うようになる。土方は彼を「時流に乗って初めて英雄になれる男」と評している。
沖田総司
新選組一番隊隊長であり、天才剣士である人物。剣の腕は土方歳三や近藤勇を凌ぐほどの腕前である。愛刀の菊一文字則宗と共に病気で倒れるまで戦場を駆け回る。人の命を軽くみるなど残酷な面を持っているが、燃えよ剣では天真爛漫であり陽気な性格であり土方歳三となにかと行動を共にしている。
斎藤一
新選組三番隊隊長の人物。史実では斎藤は無敵の剣と称された人物であり、明治維新後も生き残った新選組の数少ない人物の一人。燃えよ剣では史実とは異なるあらすじであり、本来会津に留まって土方と別れるのだが箱館戦争まで土方と行動を共にしており、北海道まで行ったとなっている。
お佐絵
当代従四位下(じゆしいのげ)の位を持つ宮司の「猿渡佐渡守」の妹。燃えよ剣のオリジナルキャラクター。武蔵国時代の土方歳三の恋人。土方歳三が祭礼彼女に出会うのだが、それが土方の運命を大きく左右することになる。
七里研之介
燃えよ剣のオリジナルキャラクター土方歳三の宿敵。右目の下に痣はあるが顔立ちは良い人物で居合の達人でもある。自らの師範代の一人である六車宗伯が土方に討たれ、土方を恨んでいる。母方が長州の徒士であり、新選組などを殺害し、「人斬り研之助」と呼ばれる。目的のためには手段を選ばない人物で土方歳三に策略を巡らす。
芹沢鴨
新選組の前身でもある壬生狼士組初代筆頭局長。燃えよ剣では水戸天狗党の残党でもある彼は最初新選組結成のため近藤勇ら天然理心流と手を組むが酒癖が悪く、さらに権威を笠に着た乱暴狼藉を働くことになる。七里研之助と並ぶ前半最大の敵役となる。
六車宗伯
燃えよ剣に登場するオリジナルキャラクターの一人。甲源一刀流の剣客であり、武州随一の達人と謳われてる。猿渡家の食客として招かれており、土方歳三がお佐絵と通じているのを目撃する。そして物語序盤で土方歳三と対峙し、戦いを繰り広げる。
榎本武揚
日本の武士であり、科学者、外交官、政治家、海軍中将、正二位勲一等子爵と数々の肩書がある人物。史実では旧幕府軍に最後まで尽力し、戦った。燃えよ剣では箱館戦争の際土方歳三の上官を務める人物として描かれており、土方歳三は彼を近藤勇に似た人物と評し、助けてやろうと思っている。
燃えよ剣の原作あらすじをネタバレ!
バラガキのトシ
司馬遼太郎原作燃えよ剣のあらすじは史実とは少し異なる。土方歳三は当初家業である「石田散薬」を売り歩く薬屋であり、喧嘩好きの男であった。喧嘩好きからバラガキ(喧嘩者)のトシとあだ名されていた。そんな中彼は佐絵と出合い通ずることとなる。通じ合っているのを用心棒である「六車宗伯」に見つかり、初めて土方歳三は人を斬る事こととなる。そして宗伯を師範代の一人とする七里研之助に恨まれることとなった。
新選組の結成
土方歳三は人を統べる才に秀でており、そんな中江戸幕府14代将軍徳川家茂が護衛を募集していた。近藤勇、沖田総司ら共に護衛へ志願する。幕府を守る目的が合致していた会津藩の後ろ盾を得て、新選組を結成することになる。掟である局中法度を制定したりなど土方歳三主導のもと新選組は急成長を遂げる。その際尊王攘夷を掲げる長州藩士を切り、倒幕計画を潰すという活動を始め、近藤勇が局長。土方歳三が副長となるのであった。
七里との決闘
土方歳三ら新選組が急成長を遂げる中、土方は佐絵と再度出会い通じてしまう。実は佐絵はあの宿敵七里と手を組んでおり、土方の行動が筒抜けとなっていた。そして七里研之助と決着をつけることに。七里が巡らせた策略で命を落としかけるが、決闘の末七里研之助を辛くも討ち取る事が出来、宿命の幕は閉じることとなった。
新選組壊滅
七里を討ち取った土方歳三はお雪と契りを交わすことになる。しかし時代の流れは新選組や幕府を打倒するかたちへと動いていった。大政奉還後薩摩と長州は旧幕府潰しに拍車がかかり、新選組が迎え撃つかたちとなった。鳥羽伏見の戦いで徳川慶喜ら旧幕府の人間に裏切られ、近藤勇は銃で負傷し斬首。沖田総司は肺結核により離脱、死亡した。甲州勝沼の戦いで長倉新八らが脱退し、新選組は壊滅の一途を辿ることとなるのであった。
土方最期の戦い
近藤勇、沖田総司ら新選組主要メンバーが脱退し、残された土方は北へ向かうことに。宇都宮、会津、箱館と転戦するのである。最終章「北征編」の始まりである。既に旧幕府からも見放された土方は諦めず、軍神と如き孤軍奮闘をみせる。最期の希望として北海道にて新政権を樹立。薩摩、長州と最後の抵抗を試みるが敗れ去る。雲も力も失った土方歳三は北海道の地を最期に散るのであった。
燃えよ剣の映画に期待して公開を待とう!
さて燃えよ剣についてあらすじや登場人物について書かせて頂きどうだったであろうか?土方歳三達の生き様を描く大作となっており、再映画化に胸を膨らますこと間違い無しだ。原田眞人監督は同じ司馬遼太郎の作品でもある「関ケ原」も手掛けていたので、今回も超大作になるのではないか。今後キャストの発表などが行われるということで期待して待つとしよう。