2018年10月18日公開
2018年10月18日更新
御法度は松田龍平のデビュー映画!ネタバレあらすじやラストを考察
松田龍平のデビュー映画は大島渚(おおしまなぎさ)監督の映画「御法度(ごはっと)」です。1999年公開の映画「御法度」は幕末に勇名を馳せた武装集団新選組の濃密な人間模様を描いた映画で、主演の松田龍平の他にビートたけしや武田真治、浅野忠信や伊武雅刀など豪華キャストだけでなく音楽に坂本隆一、衣装にワダエミと実力派のスタッフも話題になりました。また映画「御法度」は大島渚監督の遺作になります。
目次
御法度のあらすじやラストが気になる!
映画「御法度」は司馬遼太郎の小説「新選組血風録(けっぷうろく)」が原作です。司馬遼太郎の新選組を題材とした小説に「燃えよ剣」がありますが、「燃えよ剣」が長編であったのに対して「新選組血風録」は短編集となっています。映画「御法度」は「新選組血風録」の中の「前髪の惚三郎」「三条磧乱刃」が原作となっています。
映画「戦場のメリークリスマス」と同じく、大島渚監督作品である「御法度」は「戦場のメリークリスマス」に出演したビートたけしと坂本龍一が関わっていることでも話題になりました。大島渚監督は性別を問わない濃密な恋愛模様を描く監督ですが、映画「御法度」は男性だけの集団である新選組の中での恋愛を描いた作品です。
映画「御法度」は原作の「前髪の惚三郎」と共に架空の物語です。近藤や土方が本来の年齢よりかなり年上だったりと従来の新選組の人物像を大きく裏切るキャスティングとされていますが、独創的でありつつも従来のキャラクターを大きく逸脱することなく幕末物としての魅力を備えている映画となっています。
映画「御法度」はラストシーンに至るストーリーが難解だという評があります。映画「御法度」は冒頭からラストまであまり詳しい説明がないまま進んでいきますので、あらすじやラストシーンの結末がどういう意味なのか分からない方もいらっしゃるようです。映画「御法度」のあらすじや難解と言われるラストシーンについて詳しく見ていきます。
御法度は松田龍平のデビュー映画!キャストを紹介!
映画「御法度」は大島渚監督の遺作であると同時に、俳優松田龍平のデビュー作になります。俳優になる意志が全くなかった松田龍平に出演要請をしたのが大島監督であり、松田龍平は映画「御法度」で日本アカデミー賞、ブルーリボン賞など当時の新人賞を多数獲得しています。松田龍平を始めとするキャストをご紹介します。
加納惚三郎/松田龍平
主役の加納惚三郎を演じたのは松田龍平です。松田龍平は1983年生まれの俳優で、父は松田優作、母は松田美由紀、弟が松田翔太、伯母が熊谷真美と有名な俳優一家に生まれています。妹のゆう姫はエレクトロニックミュージック・ユニット「Young Juvenile Youth」(ヤングジュヴナイルユース)のボーカルを務めるソングライターです。
松田龍平は6歳の時に父松田優作が亡くなり、小学生時代からサッカー選手になることを目指していました。中学3年生の時に映画「御法度」でスクリーンデビューを果たし、以降順調に映画やドラマに出演しています。映画「悪夢探偵」「長州ファイブ」(2007年)「ハゲタカ」「まほろ駅前多田便利軒」「探偵はBARにいる」シリーズ「舟を編む」(2013年)など、代表作は多数あります。
土方歳三(ひじかたとしぞう)/ビートたけし
新選組の鬼の副長、土方歳三を演じたのはビートたけしです。ビートたけしは1947年生まれのお笑い芸人であり、世界的に有名な映画監督、脚本家・芸術家・作家とマルチな活動を展開しています。映画監督としては本名の北野武(きたのたけし)で知られています。タモリ、明石家さんまとビートたけしで日本のお笑いBIG3と呼ばれています。
ビートたけし(北野武)監督の映画は国際的な評価が高く、数々の賞を受賞しています。映画「HANA-BI」(1997年)では日本の作品としては40年ぶりとなるベネツィア国際映画祭の金獅子賞を受賞し、映画「座頭市」でヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞(2003年)やシッチェス・カタロニア国際映画祭グランプリ、日本アカデミー賞最優秀編集賞などを受賞しています。
沖田総司(おきたそうじ)/武田真治
映画「御法度」の中で、惚三郎の妖しい魅力に惑わされず飄々と隊を見守った新選組一番隊組長の沖田総司を演じたのは武田真治です。沖田総司は天然理心流と北辰一刀流の免許皆伝であり、剣豪揃いの新選組の中でも天才的な剣士として有名ですが、武田真治は剣道の心得があり道場でのシーンに役立ったと言います。
武田真治は1972年生まれの俳優・タレント・サックスプレイヤーで映画・ドラマ・舞台・ミュージカルなどに出演しています。代表作は舞台「身毒丸」やドラマ「NIGHT HEAD」「君の手がささやいている」シリーズや「南君の恋人」「ホタルノヒカリ」があり、映画「七人のおたく」「大いなる幻影」「ほとけ」「LOVEDEATH」など多数あります。
近藤勇/崔洋一(さいよういち)
新選組局長、近藤勇を演じたのは崔洋一です。崔洋一は韓国籍の映画監督・脚本家・俳優です。監督としての代表作には「いつか誰かが殺される」(1984年)「月はどっちに出ている」(1993年)「マークスの山」(1995年)「血と骨」(2004年)などがあり、大島渚監督作品の「愛のコリーダ」(1976年)では助監督を務めました。
田代彪蔵(ひょうぞう)/浅野忠信
加納惚三郎に岡惚れする剣士、田代彪蔵を演じたのは浅野忠信です。浅野忠信は1973年生まれの俳優・音楽家で北欧系アメリカ人の血を継いでいます。テレビドラマ「3年B組金八先生Ⅲ」でデビューし、映画デビューは「バタアシ金魚」(1990年)です。
岩井俊二や是枝裕和らの映画に出演して俳優としての基礎を固め、日本映画のみならず「地球で最後のふたり」(タイ・日本合作)や「モンゴル」(ドイツ・カザフスタン・ロシア・モンゴル合作)など海外の作品にも多数出演し2011年の映画「マイティー・ソー」でハリウッドデビュー、「バトルシップ」にも出演しました。
ミュージシャンのCHARAとの間にモデル・女優のSUMIREと俳優の佐藤緋美がいます。ゴールデン・アロー賞映画賞(映画「地雷を踏んだらサヨウナラ」)、日本アカデミー賞優秀助演男優賞(映画「座頭市」と「母べえ」「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ」「劒岳 点の記」「母と暮らせば」)など多くの賞を受賞しています。
井上源三郎/坂上二郎
新選組6番隊組長、井上源三郎を演じたのはコメディアンであり俳優、歌手の坂上二郎です。坂上二郎は1934年生まれで、1966年に萩本欽一と伝説のお笑いコンビ「コント55号」を結成します。数々のバラエティ番組に出演する傍ら、「時間ですよ・昭和元年」「たぬき先生騒動記」など俳優としてドラマに出演したり映画「金田一耕助の冒険」や「天城越え」などにも出演しました。
山崎丞(すすむ)/トミーズ雅
新選組の諸士調役兼監察である山崎丞を演じたのは、コメディアンのトミーズ雅です。トミーズ雅は1959年生まれで、トミーズ健と「トミーズ」という漫才コンビを組んでおり若い頃はボクサーとして活躍していました。俳優として映画「極道の妻たち 決着(けじめ)」(1998年)や「ほしのふるまち」(2011年)などに出演しています。
伊東甲子太郎(かしたろう)/伊武雅刀(いぶまさとう)
新選組の参謀兼文学師範の伊藤甲子太郎を演じたのは、1949年生まれの俳優の伊武雅刀です。伊武雅刀はアニメ「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」のデスラー総統の声を担当したことで有名で、他に「名探偵コナン」の目暮警部や「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の大原部長、ラジオ「JET SREAM」のパーソナリティなどでその美声を披露しています。
伊武雅刀はドラマ「もう誰も愛さない」「白い巨塔」や映画「太陽の帝国」「稲村ジェーン」など俳優としても多くの作品に出演しています。主役ではなくバイプレーヤーとして味のある悪役やコミカルな役どころを得意とする俳優です。
湯沢藤次郎/田口トモロヲ
惚三郎に懸想する隊士湯沢藤次郎を演じたのは田口トモロヲです。田口トモロヲは1957年生まれの俳優・ミュージシャンでNHKの番組「プロジェクトX」のナレーターとして有名です。三池崇史監督の作品によく出演しており、塚本晋也監督のデビュー作でありカルト的な人気を得た映画「鉄男」では主人公を演じていますが、インパクトのある脇役を演じることが多い俳優です。
御法度の映画あらすじをネタバレ!
映画「御法度」のキャストについてご紹介しましたが、次に映画のあらすじを見ていきます。あらすじにはネタバレがあります。また映画のラストに関してもネタバレしていますので、未見の方でラストについて知りたくない方はご注意ください。
加納惚三郎の入隊のあらすじ
映画は西本願寺での入隊試験から始まります。新選組きっての剣士であり一番隊組長の沖田総司が入隊志願者たちの相手をし、加納惚三郎と田代彪蔵だけが合格します。合格者を決めるシーンでは、副長土方と参謀伊藤の新選組に対する志(こころざし)の違いが浮き彫りになります。合格した二人は近藤と土方に呼ばれ対面しますが、近藤は加納の美しさに魅了された様子です。
局中法度(きょくちゅうはっと)
新選組には局中法度といって守るべき決まりがありました。士道に背いてはいけない、局を脱してはいけない、勝手に金策をしてはいけない、勝手に訴訟を取り扱ってはいけない、私闘をしてはいけない。この局中法度に背いたものは切腹でした。映画「御法度」でもこの局中法度が明示されます。隊の中で勝手に金策をした者がおり、近藤の命で斬首の役を加納に任せることになります。
人を斬ったことはあるか
田代は軍中法度について加納と語り合い、何故新選組に入ったのか尋ねますが加納は笑うだけで答えません。夜、平隊士たちが雑魚寝している中で田代は加納に「君は人を斬ったことがあるか、人と契ったことはあるか」と問いますが加納は寝ている様子です。翌日斬首の際、加納の落ち着きぶりに近藤は「勇気がある」と褒めますが土方は勇気とは違う何かを加納に感じます。
田代のアプローチ
斬首の際に乱入してきた罪で牢に入れられていた田代が5日ぶりに出てきます。加納と出会うと牢の中で恋しい加納のことばかり考えていたと言いだし、冗談かと思った加納は笑います。しかし田代が本気で今夜忍んで行く、俺のことが嫌いかと畳み掛けると加納は立ち去ります。夜這いをかけてきた田代を加納は拒み、今度祇園に連れて行ってやると言われると「女も嫌い」だと言います。
加納惚三郎の噂のあらすじ
一か月もしないうちに、加納についての噂が隊内に出回ります。加納は女を知らない、そして5番隊組長の武田観柳斎(かんりゅうさい)と田代彪蔵に言い寄られている。加納は嫌がっているが18にもなって前髪を落とさない加納も実は満更ではないのではないか?という噂でした。当時男性は成人すると長い前髪を切ることが習慣だったのです。
土方と沖田
子供たちと一緒にいた沖田の所に土方がやってきます。体の調子を尋ねた土方に、沖田は達観したような笑みで飄々と答えます。また自分は男色が苦手だと答え、何故加納が新選組に入ってきたのかと土方に問います。土方は血気の盛んな者たちが長い間一つの空想を描いていると正気の人間も狂気となると答え、沖田はじゃあ土方さんは狂人の親玉だとからかいます。
加納と田代の腕前
田代と加納なら、加納の方が腕は上だと沖田に聞いた土方は稽古場で加納、田代と打ち合います。手合せしてみると沖田の言うとおり、田代は加納より一段腕が劣るとわかりますが田代と加納を立ち会わせてみると田代が加納を押しています。そこで土方は二人がデキていると確信します。その後隊内でも二人が付き合っているという噂が立ちます。
近藤の危惧
長州懲罰のために広島に随行することになった近藤は伊東を連れていくと告げ、土方は苦い顔をします。佐幕派(幕府を助ける)の土方に対し伊東は勤王派(天皇に忠誠を尽くす)であり、知識人で隊士たちに人気のあった伊東を土方は快く思っていないのです。また近藤は加納のことで隊内が乱されることを危惧します。
井上源三郎と肥後訛りの男たちのあらすじ
境内を散策していた加納は、6番隊組長井上源三郎と出会います。近藤、土方、沖田と同門の井上ですが腕はそう良くないと沖田は良い、手合せの際は手加減してやってほしいと加納に頼みます。その後加納と井上が立ち会うことになり、加納が手加減して打ち合っていると肥後訛りの男たちに「新選組はこの程度か」と馬鹿にされる事件が起きます。
井上と加納が打ち合っていた時の事件だと知った土方は、二人に不逞浪人たちの始末を依頼します。土方が何故加納に稽古をつけていたのか尋ねると井上は言葉を濁しますが、沖田が自分がお願いしたと言って井上を庇います。一方加納は先輩隊士の湯沢藤次郎と飲みに出かけ、湯沢と一夜を共にします。不逞浪人を見つけた加納は監察の手の者に後をつけさせますが殺されてしまいます。
加納が事の次第を報告すると、井上はすぐに不逞浪人を討ちに小川亭へ行きます。話を聞いていた沖田は土方に報告し、隊を率いて加勢に向かいます。井上と加納は負傷し、心配して駆けつけた田代を見て湯沢が嫉妬心を掻き立てられます。
監察山崎の仕事のあらすじ
加納にのめりこむ湯沢は、嫉妬のあまり「田代を斬る」と宣言します。しかし湯沢は何者かに斬られ死亡しているのを発見されます。近藤は土方に、加納に女の味を覚えさせろと命じて監察の山崎がその任に当たります。始めは避けられていた山崎ですが、次第に加納に好意を抱かれ始めます。加納は山崎に「人が斬れるから」新選組に入隊したのだと打ち明けます。
山崎は加納を島原へ連れて行きますが、結局不首尾に終わります。そして何者かに斬られそうになり、犯人が落としたとみられる小柄(こづか)を拾います。小柄の持ち主は田代であり、そのことを知った近藤は加納に田代を斬らせようとします。土方と沖田が見届け人として同行しますが、沖田は近藤と土方の間には誰も入れないと言い最近読んだ「菊花の契り」の話をします。
真犯人とその結末のあらすじ
沖田の話を聞いた土方は、加納の元にやってくる自分、次に沖田を想像し沖田が加納に懸想していたのではないかと尋ねます。しかし沖田は衆道は嫌いだし、加納も田代も嫌いだと答えます。田代に切りかかった加納でしたが、湯沢殺しと山崎監察襲撃の真犯人は加納でした。田代と加納は斬り結びますが加納が劣勢となった時、「許してくれ」の後に告げた言葉に気を取られた田代は斬られます。
加納が囁いた言葉を気にする土方に、沖田は二人の閨(ねや)での睦言だろうと予想します。帰る途中、沖田は用事を思い出したと言って引き返します。土方は加納が沖田に懸想していたのだと気づきますが、闇の中から加納のうめき声が聞こえます。土方は「バケモノめ」と唾を吐くと、桜の木を一刀両断にします。
御法度の映画ラストをネタバレ考察!
映画「御法度」のあらすじを見てきましたが、ラストシーンははっきりとした結末が描かれていないので惚三郎がラストにどうなってしまったのかわからないという方も多いようです。謎めいた終わり方をしている映画「御法度」のラストについてネタバレ・考察します。
もろともに
加納が劣勢となった時に田代に囁いたのは「もろともに」だと言われています。「もろともに」とは「一緒に」という意味であり、沖田が言ったように「一緒に果てよう」という閨での睦言だったのでしょう。その二人だけにわかる言葉を剣戟の合間に囁かれ、田代は動揺します。「一緒に死のう」という意味にもとれる言葉に、加納の自分への想いがあるかもしれないと考えたのかもしれません。
何故土方は桜を斬ったのか
土方は桜を斬りますが、これは何を意味するのでしょうか。妖しい美しさを持つ加納の毒や加納に心を動かされた自分自身を断ち切る為だとも考えられます。しかし沖田の言葉によれば土方と近藤は「誰にも入ることが出来ない」間柄であり、加納に心惹かれる近藤への嫉妬があったとも考えられます。土方は桜と一緒に嫉妬心、そして近藤への恋情に近い情動を斬ったのかもしれません。
御法度の映画を観た感想や評価とは?
映画「御法度」のあらすじやラストについての考察をご紹介してきましたが、映画「御法度」を観た方はどういう感想を持ったのでしょうか。映画「御法度」を観た方たちの感想をご紹介します。
松田龍平の美しさ
御法度の頃の松田龍平美少年すぎてびびる
— よ (@trk2111) October 11, 2018
主演の松田龍平の美しさが映画「御法度」の大きな魅力です。劇中の加納惚三郎は18歳ですが、松田龍平は惚三郎よりも年下でした。まだ中学生だった松田龍平の、あどけなさが残りつつも妖しい色気がある美しさは当時も話題になりました。
キャスティングが意外に好き
映画『御法度』。キャスティングは異色ですが(土方歳三が北野武とか)、僕はこの映画の新撰組がけっこう好きです。爽やかで鋭い武田真治の沖田、何考えてるのかよくわからない近藤勇(崔洋一)が印象的。
— 深見 真 (@fukamimakoto) March 15, 2013
新選組を描いた映画やドラマは数多く存在しますが、映画「御法度」の新選組は従来のイメージを覆すキャスティングが話題になりました。キャスティングを知った時は驚いたけれども観てみると意外に良かったという感想も多くありました。
「御法度」の新撰組像も好きです。あの沖田はイメージド直球の沖田だし、なにより「土方がビートたけし??はぁん??ざっけんなよ???土方やぞ???」って思って見始めたら「あっ。土方や」ってなるあたりな。
— 不意罵 (@fibber0527) March 17, 2015
隊服が黒いのもかっこいい。
衆道の視点から描いた新撰組の映画です。面白いよ
映画「御法度」で武田真治が演じた沖田総司は、映画の中でそう長い時間出演していたのではないのですが演技に対する評価が高く、ブルーリボン賞で助演男優賞を受賞しています。隊服が浅黄の羽織ではなく黒だったのは史実と同じなのですが、ドラマなどのイメージが強いせいか意外に感じた方も多いようです。
コメディとして面白い
先日、大島渚の新撰組BL映画『御法度』(1999)を再見した。いわば「ポストモダン時代劇」。独特な不穏さに包まれた奇妙な同性愛コメディでもあり、見ていて不思議な笑いが起きる。ガチで笑いを取りに来るトコもある。実は「サークルクラッシャーもの」の先駆け。剣劇を中心に見せる所は見せる。
— えかきのルロアさん (@ruroa2) June 17, 2017
映画「御法度」は至極真面目なストーリーなのですが、表現の仕方が無声映画の喜劇を思わせるタッチに似ていて一種のコメディのような空気感を出している部分があります。映画に不思議なおかしさを感じる方もおられました。
映画「御法度」の次世代への影響
「強く影響を与えた一本の日本映画として大島渚の『御法度』を挙げた」―社交辞令じゃなくマジ?/ アカデミー賞作品賞『ムーンライト』若手監督が明かす日本の名匠が当てた光(1/2) - シネマトゥデイ https://t.co/aiV6YW66sM #ムーンライト #MOONLIGHT
— ORII(泡沫P) (@orii2009) April 2, 2017
アカデミー賞作品賞を受賞した「ムーンライト」の監督が、映画「御法度」に強く影響を受けたと明かしています。大島監督の作品は海外でも評価が高く、次世代のクリエイターたちに影響を与えているのです。
映画「御法度」のラストが秀逸
大島渚の『御法度』が凄すぎて、今まで観てた映画が陳腐。なにが凄いって台詞に込められた意図と、伏線につぐ伏線、人間模様と感情。ラストの格好良さ。役者の演技もあいまって、きっと観るたびに色んな解釈も生まれるだろう。大島渚の演出にびっくりした。これからもう一本ナギサオオシマの作品を観る
— wowch (@wowwowch) May 11, 2014
ラストに向かっていく伏線の秀逸さやラストに対する解釈がいろいろあるだろうという感想もありました。映画「御法度」で大島渚監督の作品に魅せられてしまった方も多数いらっしゃいました。
殺陣(たて)が美しい
ところで舞台ではなく映画ですけど、殺陣って本当に美しいですね。僕が今まで観た中で一番美しいと思ったのは、大島渚監督の『御法度』最後のシーンです。全体的に衆道描写が多い作品ですがそれよりも殺陣が官能的でした。舞台でもあれくらいの殺陣を堪能できれば良いですね。
— 宗三左文字【極】 (@souza_smnj) June 22, 2015
映画「御法度」は新選組を描いた作品ということで殺陣のシーンがありますが、殺陣の美しさに引き込まれた方もいらっしゃいました。大島監督の作品は官能的な印象が強いですが殺陣にも官能美を見出されています。
御法度の映画あらすじまとめ!
映画「御法度」のあらすじやキャスト、謎めいたラストシーンの考察などご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。名優松田優作の長男であり当時まだ未成年だった松田龍平の衝撃的なデビュー作として、公開当時は大きな話題となりました。
松田龍平はその後着々と俳優として成長し、実力・人気併せ持つ俳優として活躍中です。松田龍平のまだ初々しい魅力がたっぷりの映画「御法度」は、松田龍平のファンならずとも多くの人に愛されています。