冷静と情熱のあいだのあらすじやキャストは?フィレンツェの映画ロケ地も紹介

映画「冷静と情熱のあいだ」は、2001年に公開された日本の映画です。愛し合いながらも別れることとなってしまった男女が、10年後、再び愛を実らせるまでのあらすじを描いたラブ・ロマンスストーリー。監督は中江功、主演のキャストは竹野内豊とケリー・チャンが演じました。撮影ロケ地は日本の他、イタリアのフィレンツェやミラノでも行われており、その美しい景色は観た人の記憶に焼き付けられているようです。この記事では、映画「冷静と情熱のあいだ」のあらすじやキャスト、ロケ地などを紹介していきます。

冷静と情熱のあいだのあらすじやキャストは?フィレンツェの映画ロケ地も紹介のイメージ

目次

  1. 冷静と情熱のあいだのあらすじやキャストが気になる!
  2. 冷静と情熱のあいだのキャストを紹介!
  3. 冷静と情熱のあいだのあらすじをネタバレ!
  4. 冷静と情熱のあいだのラストをネタバレ!
  5. 冷静と情熱のあいだのフィレンツェの映画ロケ地とは?
  6. 冷静と情熱のあいだの曲が話題に!
  7. 冷静と情熱のあいだの映画を観た感想や評価とは?
  8. 冷静と情熱のあいだのあらすじやキャストまとめ!

冷静と情熱のあいだのあらすじやキャストが気になる!

映画「冷静と情熱のあいだ」は、2001年に公開された日本の映画です。監督はフジテレビで度々月9枠を担当してきたドラマディレクターでもある中江功。ドラマ「プラトニック・セックス」「Dr.コトー診療所」など数々のドラマを手掛けています。主演のキャストは竹野内豊とケリー・チャンが演じました。

あらすじの原作は1999年に出版された小説で、1997年から『月刊カドカワ』に江国香織と辻仁成が交互に連載をしていました。あおいの目線あらすじを江国香織が書き、阿形順正の目線のあらすじを辻仁成が書いて、連載終了後、江國のパートは赤い装幀で「Rosso」、辻のパートは青い装幀で「Blu」として、セット発売されました。この小説「冷静と情熱のあいだ」は、当時50万部を超えるベストセラーとなっています。

映画の脚本はドラマ「ホタルノヒカリ」「母になる」などを手掛けた水橋文美江です。脚本は小説とは別に新たに書かれているため、時間の流れや各シーンは多少小説と異なっています。映画のロケ地は日本の他、イタリアのフィレンツェやミラノでも行われており、その美しい景色は観た人の記憶に焼き付けられているようです。以下は、映画「冷静と情熱のあいだ」のあらすじやキャスト、気になるロケ地などを紹介していきます。

冷静と情熱のあいだのキャストを紹介!

以下は、映画「冷静と情熱のあいだ」の主要キャストを紹介していきます。一部あらすじのネタバレになっている部分もありますのでご了承ください。

キャスト:竹野内豊/阿形順正(あがたじゅんせい)

映画「冷静と情熱のあいだ」で、絵画の修復師で画家・阿形清治の孫・阿形順正を演じたのは竹野内豊です。1971年1月2日生まれ、東京都出身。元ファッションモデル。1994年のテレビドラマ「ボクの就職」で俳優デビューし、1995年のドラマ「星の金貨」で第33回ゴールデンアロー賞放送新人賞を受賞しています。1997年には「ビーチボーイズ」で反町隆史とともに主演キャストを務め、その人気を決定的なものにしました。

その他、ドラマ「WITH LOVE」「氷の世界」「真夏のメリークリスマス」「できちゃった結婚」などに主演し、この映画「冷静と情熱のあいだ」では映画初主演し、第25回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞しています。2011年の映画「太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-」では第54回ブルーリボン賞主演男優賞を受賞するなど、ドラマ・映画などで活躍しています。

キャスト:ケリー・チャン/あおい

映画「冷静と情熱のあいだ」で、父親は日本人の留学生で順正の学生時代の恋人・あおいを演じたのはケリー・チャンです。1973年9月13日生まれ、中国・香港出身。高校時代に神戸市のインターナショナルスクールで学んだため日本語が少し話せる、香港を中心に活躍するの歌手・女優です。日本との関わりは、1996年に金城武と映画「世界の涯てに」で共演し、その後「アンナ・マデリーナ」「ラベンダー」でも共演しました。

1999年ドラマ「鬼の棲家」、映画「東京攻略」などにも出演。他、資生堂CMにも出演しています。日本の歌のカバーも多く歌っており、ジュディ・オングの「魅せられて」、宇多田ヒカルの「Automatic」、小柳ゆきの「be alive」などがあります。2005年には、韓国ドラマ「大長今(宮廷女官チャングムの誓い)」の主題歌を、広東語版、北京語で歌った「希望 (Hope)」が大ヒットするなど、幅広く活躍しています。

キャスト:ユースケ・サンタマリア/崇

映画「冷静と情熱のあいだ」で、順正の学生時代からの友人・崇を演じたのはユースケ・サンタマリアです。1971年3月12日生まれ、大分県出身。ラテンロックバンドのヴォーカル&MCでデビューし、芸名はラテンミュージシャンのモンゴ・サンタマリアにあやかったものだそうです。

「踊る大捜査線」に出演し、役者・タレントとして確固たる地位を築きます。その後「花村大介」「アルジャーノンに花束を」で主演を務め、映画「交渉人真下正義」では映画初主演を果たし、興行成績43億と同年実写映画No.1の記録を残します。またこの映画で第29回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞しました。他、ドラマ・映画・バラエティーで活躍しています。

キャスト:篠原涼子/芽実

映画「冷静と情熱のあいだ」で、イタリアに語学留学に来ていた留学生・芽実を演じたのは篠原涼子です。1973年8月13日生まれ、群馬県出身。アイドルグループ・東京パフォーマンスドールのメンバーとしてデビュー。1994年小室哲哉プロデュースによる「恋しさと せつなさと 心強さと」を発売し、ダブルミリオンを記録する大ヒットとなります。第36回日本レコード大賞優秀賞を受賞。

女優としては舞台をはじめ、2004年のドラマ「光とともに…〜自閉症児を抱えて〜」ドラマ初主演、その後「アンフェア」「ハケンの品格」「民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜」など数々のドラマに出演。映画、ドラマ・CMにと幅広い活躍をしています。

キャスト:マイケル・ウォン/マーヴィン・ライ

映画「冷静と情熱のあいだ」で、イタリアでのあおいの恋人・マーヴを演じたのはマイケル・ウォンです。1965年4月16日生まれ、アメリカ出身。香港を拠点に活動する中国系アメリカ人の俳優です。1983年カンフー映画「香港スワット 野獣たちの陰謀」で俳優としてデビューし、代表作は1998年の「BEAST COPS 野獣刑警」です。他、「ファイアー・ドラゴン」「シティーハンター」「デッドヒート」など数多くの映画に出演しています。

キャスト:椎名桔平/高梨

映画「冷静と情熱のあいだ」で、順正の同僚の絵画の修復師・高梨を演じたのは椎名桔平です。1964年7月14日生まれ、三重県出身。1986年「時計 Adieu l'Hiver」への出演でデビュー。以降、映画「ヌードの夜」で関係者から注目され始め、「 Age,35 恋しくて」などのテレビドラマへ出演します。映画「アウトレイジ」「金融腐蝕列島 呪縛」「謎解きはディナーのあとで」など多くの映画・ドラマに出演しています。

冷静と情熱のあいだのあらすじをネタバレ!

以下は、映画「冷静と情熱のあいだ」のあらすじを紹介していきます。ネタバレを多く含む内容となりますので、すでに観た方はあらすじの復習用に、観ていない方はあらすじのネタバレをご了承ください。

1994年 フィレンツェ

イタリア・花の都と呼ばれるフィレンツェ。物語は23歳の阿形順正(竹野内豊)が絵画の修復師なるためにこの街を訪れるところからはじまります。フィレンツェでトップクラスの工房で3年間訓練生として絵画の修復を学び、いくつか修復師の資格も取った順正は、フィレンツェに語学留学に来ていた日本人の芽実(篠原涼子)と付き合いながら、一見順風満帆な日々を送っていました。

しかしある夜、順正が何気なく呟いてしまった「あおい」という名前を聞いて怒った芽実。実は、順正には他に忘れられない人がいたのでした。

1997年 ミラノ あおいとの再会

ある日、工房の責任者のジョバンナ先生は、順正に個人所蔵のルドヴィゴ・チーゴリの絵の修復を任せると言います。同僚の高梨のあからさまな嫌味も気にせず、引き受ける順正。色あせていた絵が徐々に浮き上がっていきもうすぐ完成する頃、学生時代からの友人・崇(ユースケ・サンタマリア)が、ミラノ出張の帰りにフィレンツェに立ち寄ります。

なんとなく気もそぞろな様子の崇が、ポケットから取り出したのは1枚の名刺。崇はあおいが3年前からミラノの宝飾店で働いていると言います。2人の過去を知っている崇は、ミラノで会った帰り際にあおいから渡された名刺の意味を測りかねていました。名刺をもらって仕事が手につかなくなった順正は、すぐさま列車でミラノへと向かいます。

訪れたミラノの宝飾店で尋ねると、あおいはいかにも上流階級といったパーティーに出席してるといいます。華やかなドレスを着て、ホスト然と微笑むあおいに戸惑いを覚えながら、順正は誘われるがままあおいと恋人のマーヴが暮らす家を訪れます。前から順正の祖父・画家の阿形清治の絵が好きだったというマーヴ。順正を歓迎するマーヴでしたが、マーヴとあおいの仲の良さを目の当たりにした順正は2人の家を飛び出します。

マーヴに失礼だ、と怒るあおいに、昔のことであおいが今でも傷ついていると思っていたことを告げる順正。しかしあおいは「私は元気よ。昔のことは忘れたわ」と冷静に突き放します。

1998年 日本への帰国

失意のままフィレンツェに帰ってきた順正を、さらなる事件が襲います。順正が工房で修復中だったルドヴィゴ・チーゴリの絵が何者かによって切り裂かれていたのです。警察に連行され事情を聞かれる順正でしたが、結局犯人は判らないまま事件は大きく新聞で取り上げられ、信用を失くしたジョバンナ先生の工房は一時閉鎖に追い込まれます。

ジョバンナ先生は順正に「あなたには未来がある」と言い残し、修復の仕事を離れ旅に出ます。他の皆のように他所の工房に移って働く気になれなかった順正は、フィレンツェのアパートを引き払い、日本に帰国しました。そして帰国した順正は、母校の大学やあおいとの思い出の場所を次々と巡り、あおいに長い手紙を書きます。

順正とあおいの過去

ある日、順正の祖父・阿形清治が倒れて病院に運ばれます。命に別条がないものの、そこへ遺産目当てで現れた父親と義母に嫌悪感を露わにする順正。イライラしたまま家に帰り、今度は順正について一緒に帰国していた芽実と喧嘩になります。「じゃあ妊娠した子供を勝手に堕ろしてもいいのね?」と怒鳴る芽実。それは昔のあおいのことを言っていました。

芽実は、順正のアパートの物入れで「あおい」を描いたデッサン画を見つけ、崇から昔の順正とあおいのことを聞き出していたのでした。順正とあおいの別れの原因は、順正の子供を妊娠したあおいが、順正に相談なく堕ろしていたからでした。でも実はその裏で、順正の父親が財産目当てと思ったあおいにお金を渡して堕ろさせようとしていたことを、崇から聞いて初めて知る順正。

結局そのお金を受け取ることなく手術を受けたあおいでした。しかし胎児が子宮の中で死亡している稽留流産と診断され、医者からはどのみち胎児は助からなかったと言われるあおい。ショックなことが重なっていたあおいは、何も言わずに順正の元を去っていたのでした。

祖父の病院で父親に会った順正は、「あおいに謝れ!」と父親に掴みかかっていきます。長年ぶつけどころのなかった、順正の悲しみと怒りでした。

一方、ミラノで暮らすあおいとマーヴにも心のすれ違いが起こり始めます。ローマからの出張から帰ると、マーヴの気に入っていた阿形清治の絵が別の絵と掛け代わっていました。そして突然エーゲ海に旅行に行こうと言うあおい。マーヴはあおいの文箱に入っていた日本語の手紙の内容を尋ねます。「君の心はここにない」と言うマーヴ。家を出てきてしまったあおいは、一人になって順正からの手紙を読みなおします。

1990年 順正とあおいの出会い

順正からの「最初で最後の」長い手紙には、2人の思い出が書かれていました。1990年、下北沢の中古レコード屋ですれ違っただけの2人。でも順正はよく行く美術館の受付のアルバイトがあおいであること、同じ大学の学生であることを知っていました。

小さなことをきっかけに少しづつ近づいていく2人。喫茶店で待ち合わせして、映画を観て、いろんな話をして、そして大学の中庭で学生が練習するチェロをバックに初めてのキスを交わします。

順正の手紙は「今はもう別々の人生を歩んでいる順正より」と締めくくられていました。手紙を読み終わったあおいは、昔悩んだのと同じように公衆電話の前で悩み、やがて日本の順正に電話をかけます。でも一言も言葉を言い出せないあおい。順正の「あおい?」と尋ねる声を聞いた途端、あおいは電話を切ってしまいます。電話ボックスでしゃがみ込み泣き崩れるあおい。そしてあおいとマーヴはお互いに距離を置くことになります。

再びフィレンツェへ

順正の元に1本の電話がかかってきます。フィレンツェの工房の元同僚から、ジョバンナ先生が自殺をしたという知らせでした。フィレンツェの工房で行う葬儀に駆けつける順正。葬儀の後、修復学校の講師になっていた高梨が、チーゴリの絵の事件の真相を順正に語りだします。絵を切り裂いた犯人はジョバンナ先生だと言う高梨。

高梨はその場の目撃者の一人でしたが、正直に言わなかったのは順正の才能を妬む気持ちがあったからだと言います。そしてジョバンナ先生も同じだと。順正は一旦日本に戻り、再開される工房に戻る決心をします。1人でフィレンツェでやり直すと聞いて「どうして私じゃだめなのよ!」と激高する芽実。誤魔化しきれない順正はついに本当のことを口に出します。「俺はあおいが好きだから」。そして順正はフィレンツェへ旅立ちます。

2001年春 約束の時

再開された工房で、順正は再びルドヴィゴ・チーゴリの絵と向き合います。そして10年前の約束の日が近づいてきていました。10年前、恋人だった順正とあおいはある約束をしていました。あおいの30歳の誕生日、2001年5月25日、恋人たちが永遠の愛を誓う場所・フィレンツェのドゥオーモのクーポラに一緒に上ろうという約束。順正は5月25日の朝早く、1人でクーポラに上ります。

たくさんの恋人たちが行き交う中、来るはずがないとわかっているあおいを待つ順正。そして教会の鐘が今日の終わりを告げる頃、順正の後ろに立つ人影が現れます。それはあおいでした。10年の時を超えて、2人はフィレンツェのドゥオーモで再会したのです。

しかし「マーヴは元気?」という順正の質問に顔がこわばるあおい。マーヴは2年前からロサンゼルスのの本店を任されていると淡々と答えます。そしてあおいはたまたま友達に会いにイタリアへ来ていて、ふとここへ立ち寄ったのだと言います。あおいがフィレンツェに来ると思っていなかったので、この先を何も決めてないと言う順正に、あおいは行きたいところがあると言います。

アルノ川沿いの広場では弦楽4重奏のコンサートが行われていました。その演奏は、昔2人で聴いた曲。チェロを弾いているのは、大学の中庭で練習していたあの学生。まるで奇跡のような出来事に、順正は神が2人に与えた時の悪戯だと感じます。そして2人はどちらからともなく手をつなぐと、10年前と同じようにキスを交わします。幻のような時の中で、2人はお互いを求めあったのでした。

冷静と情熱のあいだのラストをネタバレ!

以下は、映画「冷静と情熱のあいだ」のラストのあらすじを紹介していきます。ネタバレを多く含む内容となりますので、すでに観た方はあらすじの復習用に、観ていない方はネタバレのあらすじをご了承ください。

奇跡なんてそうそう起こるもんじゃない

次の日の朝、帰らなきゃいけないと言うあおいに、再会したことを後悔する順正。しかしあおいは「順正に会えてよかった」と言い残し、部屋を出ていきます。1人部屋で昨日のコンサートのビラを眺めていた順正は、ふとチェロ奏者に会いに行きます。そこで昨日の曲は奇跡の偶然なんかではなく、去年あおいが彼にリクエストしていた曲だと知ります。去年のミラノで!あおいはマーヴと一緒にロサンゼルスには行っていなかったのです。

「順正が私のすべてなの」と言ってマーヴのプロポーズを断っていたあおい。ミラノへ列車で帰るであろうあおいを追って、駅までバイクを走らせる順正。しかし駅に着いた時、ミラノ行の列車は今出たところだと教えられます。そして同時に、次のユーロスターに乗ればその電車より15分早くミラノへ着くことができるとも教えられます。

「奇跡なんてそうそう起こるもんじゃない」と順正は言います。2人にとってのただひとつの奇跡は、あおいが一人で待っていてくれたこと。ミラノ駅の人混み中で、奇跡ではなく、再び2人は出会います。2人の顔には静かに笑顔が戻っていくのでした。

冷静と情熱のあいだのフィレンツェの映画ロケ地とは?

以下は、美しい映像で話題になった、映画「冷静と情熱のあいだ」のイタリア・フィレンツェのロケ地を画像と共に紹介していきます。一部あらすじにも触れていますのでご了承ください。

順正が暮らすフィレンツェ

順正が暮らすフィレンツェは、イタリア中部にあるトスカーナ州の都市で、15世紀のルネサンス文化の中心地でした。花の女神フローラの町としてフロレンティアと名付けた事が語源となっています。映画「冷静と情熱のあいだ」の冒頭でも語られていますが、1966年11月4日に起こったアルノ川の大洪水により、101人もの人が死亡し、たくさんの芸術的財産が被害をうけました。修復師の順正はそれらの芸術品を復元する仕事です。

ロケ地:ウフィツィ美術館

映画「冷静と情熱のあいだ」の冒頭、順正が修復師になるためフィレンツェを訪れた時のシーンと、工房が再開して順正が再びフィレンツェで修復をしたチーゴリの絵を、高梨が見に訪れるシーンで使われれたロケ地です。展示室は45部屋もあり、全て鑑賞するには1日潰してしまうと言われています。ロケで使われたこの廊下にも、至る所に美術品が置かれています。そして窓からはドゥオーモのクーポラも見えます。

ウフィツィ美術館は、1580年に竣工したフィレンツェの行政機関の建物が元になっており、近代式の美術館としてヨーロッパ最古のものの1つです。メディチ家歴代の美術コレクションなどを約2,500点収蔵しており、古代ギリシア、古代ローマ時代の彫刻から、ボッティチェッリ、レオナルド、ミケランジェロ、ラッファエッロなどイタリアルネサンスの巨匠の絵画を中心に、イタリア国内の美術館としては収蔵品の質、量ともに最大です。

ロケ地:順正の通勤路 アルノ川沿いの道

フィレンツェで暮らす順正が通勤などでいつも使っている道です。何度も出てくるこの道はフィレンツェ市街を流れる長さ241kmの川・アルノ川沿いの風光明媚な道です。ヴェッキオ橋をバックに、サンタ・トリニタ橋を左に渡る方向は工房へ道、右に渡る方向は順正の住んでいるアパートという設定です。

奥に見える建物のようなものもヴェッキオ橋という橋です。イタリア語で「古い橋」という意味です。河川の氾濫などで何度か建て直されており、現在の橋は1345年に再建されました。橋の上にはたくさんの宝飾品店が並び、その上にはメディチ家の専用通路「ヴァザーリの回廊」があります。当時の支配者であったメディチ家が、ヴェッキオ宮殿からピッティ宮殿までを一度も地上に降りることなく移動するためにつくられたそうです。

ロケ地:順正のアパート近辺

コスタ・ディ・サン・ジョルジョ通りと、コスタ・デル・マニョーリ通りのふたつの通りが交差するところ。ここは順正の住むアパートの近辺として描かれています。左の道を行けばアパートへ、右の道を下っていくとアルノ川沿いの道方面に向かいます。

ロケ地:順正が通った工房

順正が通った修復工房に使われた建物の外観です。ポルタロマーナ近くで、現在はOpus Balletというバレエ教室になっているそうです。現在もピッティ宮とサントスピリト広場の間には、多くの修復工房が軒を並べています。

ロケ地:あおいが結婚式に参列した教会

あおいが参列した結婚式が行われたサント・アポストリ(聖使徒たち)教会は、11世紀に建てられたロマネスク様式の古い教会で、フィレンツェでも指折りの由緒ある教会です。ここで参列した式で2度とも、順正を見かけたあおいでした。

ロケ地:レプッブリカ広場(共和国広場)

映画「冷静と情熱のあいだ」の中のチーゴリの絵が切り裂かれた事件で、警察に呼ばれた順正が夜明けに解放されて座りこんでいた広場です。広場にはメリーゴーラウンドがあり、周囲は老舗カフェや歴史的な建築に囲まれています。フィレンツェ観光の拠点や待ち合わせ場所として、多くの人々で賑わっています。

ロケ地:サン・ニコロ橋

アルノ川にかかる橋で、フィレンツェの中心部より少し上流にある橋になります。ここはジョバンナ先生が順正に別れを告げて旅に出るシーンと、ジョバンナ先生の葬儀の時、高梨と順正が話すシーンで使われたロケ地です。

ロケ地:サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(ドゥオーモ)

順正とあおいの約束の地・サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドゥオーモです。映画では「フィレンツェのドゥオーモ」としか語られていませんが、正確にはキリスト教・カトリックの教会・サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂と言います。教会の名は「花の(聖母)マリア」の意味です。ドゥオーモ(大聖堂)、サン・ジョヴァンニ洗礼堂、ジョットの鐘楼の三つの建築物で構成されています。

この大聖堂の半球形をした丸屋根のことをクーポラと言い、全長153m、最大幅90m、高さ107m。八角形の大クーポラの内径は43mもあります。クーポラ頂上までは日曜日以外は有料で上ることができます。急な階段が464段ありますが、ここから見えるフィレンツェの景色は圧巻です。

ロケ地:サンティ・アヌンシアヌータ広場

ドゥオーモから北東に少し歩いたアカデミア美術館のそばにあります。同名の教会の前にあり、アカデミア美術館の入口から見たら裏手になります。ドゥオーモで再会を果たした順正とあおいが、まだお互いの気持ちが掴めずにぎこちなく会話しているシーンのロケ地として使われました。

広場の真ん中にジャンボローニャ作のフェルディナンド1世の騎馬像があり、その像を挟んで東西に噴水が一つづつあります。噴水はジャンボローニャの弟子と言われたピエトロ・タッカ作で、背中合わせの半漁人の口から水が流れ落ちています。

ロケ地:ジュゼッペ・ポッジ広場

アルノ川沿いの公園・ジュゼッペ・ポッジ広場。ここで行われていたコンサートで、2人は学生時代に聴いたチェロと同じ曲を聴くことになります。2人の恋が再び燃え上がる重要なシーンのロケ地です。

映画「冷静と情熱のあいだ」ではコンサートの舞台や椅子などが並べられていましたが、普段は特に何もない芝生の広場になっています。この映画「冷静と情熱のあいだ」のポスターを撮影した、フィレンツェの街並みを一望できるミケランジェロ広場のすぐ下にあります。

ロケ地:フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅

順正があおいを追いかけてミラノ行の列車を捜した、フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅です。1日400便以上の列車が乗り入れ、毎日16万人の利用者がいる大規模な駅です。高速列車や夜行列車の発着もあり、高速列車を使えばローマまで1時間40分、ミラノまでは3時間でアクセスできます。

ちなみに映画であおいが乗ったインターシティは都市間特急、順正が乗ったユーロスターは最高速度250~300 km/hで走行する高速列車です。

冷静と情熱のあいだの曲が話題に!

映画「冷静と情熱のあいだ」の主題歌を歌ったのは、アイルランドの歌手で作曲家のエンヤです。クラシックと教会音楽を基礎に、故国アイルランドの音楽などを融合した多重コーラスが特徴的です。日本でも癒し系音楽として多く聞かれています。世界的大ヒットとなった「Orinoco Flow」などは、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

映画「冷静と情熱のあいだ」では、「Wild Child」という曲が要所要所で流れてきます。この曲は「フォー・ラヴァーズ」という「冷静と情熱のあいだ」のテーマ曲集に収録されています。フィレンツェやミラノの美しい街並にマッチしていると話題になったアルバムになっています。また別にオリジナルサウンドトラック「冷静と情熱のあいだ」というアルバムも発売されています。

冷静と情熱のあいだの映画を観た感想や評価とは?

以下は、映画「冷静と情熱のあいだ」を観た人の様々な感想を紹介していきます。一部あらすじのネタバレを含んでいることもありますのでご了承ください。キャストについての感想が多くありました。竹野内豊が格好いいという感想等です。

ケリー・チャンの「あおい」も竹野内豊の「順正」も最高にお似合いで、この2人のキャストで良かったという感想、大学生時代の回想シーンは、ちょっとムリがあったのは否めないという感想、椎名桔平や篠原涼子など、脇役キャストの俳優も豪華で良かったという感想、ケリー・チャンの切れ長の凛とした表情と竹野内豊の優しい瞳が印象的でしたという感想など。

フィレンツェの映像は素晴らしかったという感想も多くあります。フィレンツェにマッチした設定であり、街並みも綺麗に映しておりフィレンツェに行きたくなりますという感想、イタリア旅行に行く予定がある人にはオススメですという感想、10年もお互いのことをずっと思い続けるというベタな内容なのですが、そのベタさを感じさせないのはやはりイタリアの美しい景色と素敵な音楽にあるでしょうという感想などがありました。

映画全体としては、今でも忘れられない作品という感想、純愛ラブストーリーの最高峰!という感想、年齢を重ねるごとにあおいの気持ちを汲み取れるようになっている気がするという感想、たぶん事あるごとに一生観てしまう映画だと思いますという感想。映像がすごく「強い」ので「あれ?ここまでどういうストーリーだっけ?」と思ってしまったという感想、恋愛映画の王道を行くストーリー!という感想などがありました。

冷静と情熱のあいだのあらすじやキャストまとめ!

映画「冷静と情熱のあいだ」のあらすじやキャスト、気になるロケ地などを紹介しました。美しいフィレンツェの景色と幻想的な音楽。大人であろうとする冷静な気持ちと、止められない情熱。時には昔に戻ったような気分で切ないラブ・ロマンスストーリーを楽しんでみてはいかがでしょうか?

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