イキガミの映画あらすじ・結末と評価まとめ!余命24時間をどう生きる?

間瀬元郎の同名コミックを映画化した作品「イキガミ」。2005年に「週刊ヤングサンデー」で連載開始以来、衝撃的な設定や世界観で大反響を呼びました。政府発行の死亡予告証、通称「逝紙(イキガミ)」を受け取った人間が、残された24時間をさまざまな思いで過ごす姿を描いた作品になります。イキガミを配達する国家公務員役を松田翔太が演じるほか、塚本高史、成海璃子、山田孝之ら豪華俳優陣がキャストの映画「イキガミ」。あらすじと映画の評価を結末も含めながらご紹介します。(ネタバレが苦手な方はご遠慮下さい)

イキガミの映画あらすじ・結末と評価まとめ!余命24時間をどう生きる?のイメージ

目次

  1. イキガミの映画あらすじや評価が気になる!
  2. イキガミの映画作品情報
  3. イキガミの映画登場キャスト
  4. イキガミの映画あらすじネタバレ
  5. イキガミの結末は?
  6. イキガミの評価は?
  7. イキガミの映画あらすじや評価まとめ

イキガミの映画あらすじや評価が気になる!

死の宣告を下す「イキガミ配達人」。この役を松田翔太が演じていますが、そのクールなイメージがピッタリだと話題になりました。そんな映画「イキガミ」の気になるあらすじや評価をご紹介します。(結末までのあらすじをご紹介していますので、ネタバレが苦手な方はご遠慮下さい)

イキガミの映画作品情報

「24時間後には死亡する」という死の告知を受け取った人間は一体どんな思いを感じ、どんな行動を起こすのか?他人事ではない衝撃作の気になるキャストをご紹介します。3つのストーリー展開となっていますので、それぞれ味のあるキャストとなっています。

藤本賢吾役(松田翔太)

国家公務員である藤本賢吾は、このイキガミを配達する仕事をしています。藤本自身この理不尽な法律に疑問を感じつつも、次々と「イキガミ」を配達していきます。「イキガミ」を貰った人たちの最期の時を見守る中で、「国家繁栄維持法」への疑問を更に強めていくことになります。

石井誠一郎役 (笹野高史)

藤本の上司。藤本の勤める区役所の戸籍課課長。「イキガミ」配達を指示する役割を担っています。石井自身も「逝紙配達人」を務めていた経歴を持っているので、「国家繁栄維持法」に疑問を抱きながら仕事をする藤本を陰ながら見守ります。

田辺翼役(金井勇太)

フォークディオ「コマツナ」のメンバー。音楽プロデューザーに見染められ、自分だけがプロデビューを果たします。更に初の音楽番組への生出演も決まります。が、自分の演奏したい楽曲は全て演奏出来ず、相方の引き立て役扱いにされてしまいます。

森尾秀和役 (塚本高史)

翼と共にプロデビューを目指すフォークデュオ「コマツナ」のメンバー。でも、翼のみがデビューしてしまいプロデビューの夢を諦め、産業廃棄物処理場でのバイトに明け暮れる毎日。「それは本当に自分がやりたいたかった音楽なのか」と翼に疑問を投げかけます。

滝沢直樹役 (佐野和真)

両親の期待とプレッシャーに耐え切れず、引きこもり生活を送っています。首吊り自殺をしようとしていた所に「イキガミ」が届いてしまいます。「イキガミ」で死亡してしまう自分のことも選挙戦に使おうと思っている母親に強い怒りを抱きます。

滝沢和子役 (風吹ジュン)

「イキガミ」による息子の死を選挙戦に利用しようとする直樹の母親。冷酷な母親役に、優しげな風吹ジュンを起用したギャップが映画ではどのように演じられているのか見どころです。実は、和子は「国家繁栄維持法」に反対しており、過去に息子の直樹にナノカプセルを打ち込ませないように、直樹を連れて失踪を試みたことがあります。国から「再教育」を施された和子の変貌にも注目です。

飯塚さとし役 (山田孝之)

振り込め詐欺などの違法行為で生計を立てているチンピラ。でも、妹想いの優しい兄です。盲目の妹さくらには心配をかけないようにと、さくらの前ではエリートビジネスマンを装っています。「イキガミ」が届くと、さくらへの角膜提供を決意します。

山田孝之さんは、インタビューで「自分の基本のテンションが明るいタイプではないので、自然体で明るい人をやる時は、常にがんばっていなくちゃいけないから。今回も妹といる時は声を明るくするので大変でした。」とさとしを演じる際に大変だったことを語っていました。

飯塚さくら役 (成海璃子)

幼いころの交通事故が原因で全盲となった少女。治療には角膜移植が必要であり、ドナーを待っている状態。兄のさとしを非常に慕っています。両親は事故の際に亡くなっており、兄と共に児童養護施設で育っています。兄の角膜を移植すると知り、激しく拒否しますが…。

成海さんは現場に入る前に、盲学校へ行き、実際に話をしたり目の見えない方の動きについてを学んだそうです。インタビューでは「撮影用に白く濁ったコンタクトレンズをつけていたんですが、私はもともと視力がすごく悪いんです。なので裸眼にあのレンズを付けていたので、実際によく見えなくて、モニターもよく見えていなかったので、本当にできているのか最初は不安でした。」と盲目の少女を演じて大変だったことを語りました。

イキガミの映画登場キャスト

「イキガミ」は、2008年9月27日に公開された映画となっています。2004年に「週刊ヤングサンデー」で発表した読み切り作品「リミット」のあらすじを元にした作品になっています。脚本は「樹の海」「犯人に告ぐ」などリアルな人間ドラマを描くことで評価の高い、原作者の間瀬元朗も参加し、1年以上かけて執筆された作品となっています。興行収入は8.0億円とされています。

よりいっそう映画の評価を高めてくれている、フィルハーモニークが歌う主題歌「みちしるべ」。映画内に登場するフォークデュオ「コマツナ」が歌う楽曲として起用されたのがきっかけとなり、その後主題歌にも採用されることになりました。ストーリー1で「みちしるべ」を歌う翼の姿も泣けると話題です。

イキガミの映画あらすじネタバレ

「感動した!」と評価の高い「イキガミ」。「死を意識した人間が、極限の状態でとった行動とは…」その気になるあらすじをご紹介します。結末までをご紹介していますので、ネタバレが苦手な方はご遠慮下さい。

「国家繁栄維持法」とは?

「国家繁栄維持法」。この法律は国民に「生命の価値」と「死の恐怖」を植え付けることで国を豊かにすることを目的とした法律になります。その内容は、18歳から24歳までの若者たちを対象に、1000人に1人の確率で選ばれた人物は死亡してしまうというものです。

すなわち18歳から24歳の若者は常に自分が死ぬかも知れないという死の恐怖を感じながら生きていくことになります。「命の大切さ」を感じ、自分の人生ときちんと向き合うことで、国家の繁栄につながるというのが国の考えになっています。事実、この法律が施行されてから、国民の出生率もGDPも右肩上がりになりました。

死亡が確定した人は、 死亡する24時間前に死亡通知証を貰うことになります。これが通称「逝紙(イキガミ)」と呼ばれるものです。「イキガミ」を貰った人間は、24時間後には死亡してしまうため、残りの人生をどう過ごすのかを考え、様々な思いを巡らせながら死を迎えていきます。

「国繁予防接種」とは?

「国家繁栄維持法」により、小学校を入学するタイミングで全ての児童が「国繁予防接種」を受けることを義務付けられています。予防接種に使用される全ての注射器の0.1%に「ナノカプセル」が混入されており「ナノカプセル」が誰に注入されたかは国の最高機密とされています。

この「ナノカプセル」ですが、心臓の肺動脈内でとどまり、18歳から24歳までの間のあらかじめ設定された日にち・時間に破裂します(1時間単位で設定が可能)破裂することでカプセルを注入された人は死亡するしくみになっています。「イキガミ」を受け取った人間は、「イキガミ」の特権として死ぬまでの24時間「イキガミ」を提示することで公共の交通機関や飲食店を全て無料で利用することが出来ます。

また、遺族には「国繁死亡年金」と呼ばれる高額な年金も支給されます。ただし、「イキガミ」を受け取ったことで自暴自棄になり、犯罪を犯した場合、遺族は年金の受給資格を失い、その賠償責任を負う上、さらに国を侮辱したもの(国辱者)としての扱いを受けることになってしまいます。 

主演松田翔太演じる「藤本賢吾」とはどういう人物か?

主役の松田翔太演じる藤本賢吾は、政府から発行された死亡予告証イキガミを配る「逝紙配達人」役となっています。イキガミを配達していく中で、突然訪れる、避けることの出来ない「死」を目の当たりにした人々の思いや行動を目の当たりにし、結末では藤本自身も言いしれない葛藤に苦しみ始めてしまいます。死亡してしまう人々の遺族の反応にも注目です。

イキガミの結末は?

映画「イキガミ」は、3人の「イキガミ」を渡された人間の「死を覚悟した24時間」のストーリーがそれぞれ展開されます。どのあらすじも「感動した」と話題になっており、結末では「大号泣した」と評価の高いあらすじとなっています。

ストーリー1 最期の歌

1人目の配達は、かつてはストリートミュージシャンとして森尾(塚本高史)とコンビを組みながらも、音楽事務所から自分だけ大手レコード会社にスカウトされてメジャーデビューを果たしたばかりの田辺翼(金井勇太)。メジャーデビューとは名ばかりで、相方の引き立て役にされていました。翼は森尾に、「自分のやりたい音楽ができないでいいのか」と問いかけられられます。

一方、翼に捨てられた森尾はミュージシャンになる夢を捨てて、産業廃棄物の処理業者でアルバイト生活をします。再会した2人ですが、森尾を馬鹿にした翼に売り言葉に買い言葉でケンカになってしまいます。そんな翼に「イキガミ」が届きます。

テレビ局でのリハーサルを無視して、翼は森尾のバイト先のゴミ工場へ行き、森尾に謝ります。森尾に「今日は大事なテレビ番組があるんだろ」と言われ「一生懸命に唄うから見てくれ」と言い残して翼はテレビ局に向かいます。  果たして、翼が歌った歌とは…。

ストーリー2 「イキガミ」を選挙活動に利用する母親

次に逝き紙を配達する相手は、保守系女性議員を母に持つ滝沢直樹(佐野和真)です。母親の滝沢和子は「国家繁栄維持法」の熱心な推進者で、ミュージシャンの翼の死を取り上げて感動したと訴えていました。直樹は親の期待とプレッシャーが重すぎて引き籠もりになってしまい、藤本が逝き紙を届けにきたとき、ちょうど首をつろうとしていました。

自殺を止められ、さらに逝き紙を渡たれた直樹は藤本に食って掛かります。そこに和子(風吹ジュン)と父親が帰宅しますが、直樹に逝き紙が届いたことを知った和子は涙を流します。 涙を流しますが、すぐに「イキガミ」が来た事実を自分の選挙運動に利用すると言い出します。

そんな和子に、直樹は怒りをあらわにし、両親を部屋から追い出してしまいます。 そして警官を襲って拳銃を奪い、逃走してしまいます。そして、街頭演説をする滝沢和子を的に、奪った拳銃で母親を撃とうとしますが…。

ストーリー3 最愛の妹のために角膜移植を決断する兄

3人目の「イキガミ」を配達する相手は飯塚さとし(山田孝之)というチンピラです。 さとしは、幼い頃に家族でドライブをしている最中、交通事故で両親を亡くし、妹のさくら(成海璃子)も視力を失っていました。架空請求グループに荷担していたさとしですが、稼いだお金でさくらと一緒に住もうと考えていました。その念願が叶った矢先に逝き紙が届いてしまいます。 

自分があと24時間で死んでしまうと知ったさとしは、自分の角膜をさくらに移植して欲しいと医師にお願いします。本来なら順番を待たなければいけませんが、「イキガミ」を受け取った人の場合は特例として扱われます。しかし、藤本のせいでさとしに逝き紙が届いたことをさくらが知ってしまいます。兄が死ぬなら自分も手術を受けずに自殺すると言うさくら。責任を感じた藤本がとった行動は…。 

「イキガミ」を渡した人間に深くかかわり過ぎた藤本は?

藤本は「イキガミ」対象者への不必要な干渉を国家から厳重に禁止されているにもかかわらず、渡した人間に深くかかわり過ぎてしまいました。規則に反し思想調査を受けることになります。上司の石井のアドバイスを守り、本心を隠した藤本は1年間の給与および賞与カットなどの処分を受けます。調査室に石井と二人で残された藤本は、つい本音を口にしそうになります。

「『国家繁栄維持法』は本当に正しいのか?」藤本の疑問はふくらむばかりですが、この政策に反対する者は退廃思想者として国家から厳正な処置を受けることになってしまいます。物語の結末で石井は「本当の気持ちはそのときが来るまで黙っていろ」と意味深な表情で言われてしまいます。 

イキガミの評価は?

やはり「結末が思いのほか泣けた!」という評価がとても多かったです。設定は残酷なのですが、「命の尊さ」を思うと泣かずにはいられないのかもしれません。自殺や殺人事件が多い世の中となっていますが、そんな方こそ是非見て頂きたい映画になります。

「山田孝之と成海璃子の兄弟愛のストーリーの結末が泣けた」という評価もたくさんあります。どのあらすじも泣ける結末にはなっていますが、やはり「カメレオン俳優」の名前を持つ「山田孝之」と「成海璃子」の豪華キャストの影響もあるのかもしれません。

映画を見る前にマンガを読むのもおすすめです。更に映画を楽しく掘り下げてみることが出来ます。映画よりも細かい内容が描かれているので、更に考えさせられる内容にもなっているはずです。

イキガミの映画あらすじや評価まとめ

「もし自分が、24時間後に死ぬと言われたらどうするのか」見ているコチラもついつい考えてしまう内容となっていましたがいかがだったでしょうか?みんな「生きることは当たり前」だと思っているだけに衝撃的な内容となっています。どのストーリーも最期は悲しい結末を迎えてしまいますが、この映画を見れば「生きてるってとてもありがたいことなんだ!」と実感することが出来るはずです。

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