スウィングガールズはジャズファンも納得の映画?キャストやあらすじをネタバレ

スウィングガールズは2004年公開のジャズをテーマにした青春映画です。舞台はある東北の田舎町。落ちこぼれ女子高生が音楽を通じて自身の成長とジャズバント仲間との熱い友情を築いていく様子を軽快なジャスのリズムに乗せて描いています。幅広いジャズファンにも、普段はジャズを聴く機会の少ない方にも支持されるロングヒット作品です。この記事では映画『スウィングガールズ』のあらすじやキャストや劇中曲も含めてご紹介していきます。ジャズ音楽の魅力に触れて音楽ライフを充実させてさせてみるのはいかがでしょうか。

スウィングガールズはジャズファンも納得の映画?キャストやあらすじをネタバレのイメージ

目次

  1. スウィングガールズのキャストやあらすじを調査!
  2. スウィングガールズとは?
  3. スウィングガールズの映画キャスト一覧
  4. スウィングガールズの映画あらすじを解説!
  5. スウィングガールズはジャズに注目?劇中歌を紹介
  6. スウィングガールズの映画まとめ

スウィングガールズのキャストやあらすじを調査!

この記事では、映画『スウィングガールズ』のために結成されたビックバンドジャズのメンバーであるキャストをご紹介します。また、気になる映画のあらすじも劇中曲と共に調査したものをご紹介します。「ジャズやるべ!」を一つのキーワードとしてストーリが展開していき、この映画の最後には見ている人を巻き込むようなビックバンドジャズの壮大な音楽のリズムに、画面の前のあなたも思わず踊りだしてしまうかもしれません。

スウィングガールズとは?

映画『スウィングガールズ』は2004年に公開されて以来、幅広いジャズファンにも、ジャズは普段あまり聴かないないけれど熱い友情と青春が大好きという方にも、家族で楽しめる映画として多くの人に長く親しまれています。

ジャズ音楽の楽しさに魅了された主人公の成長とジャスバンド仲間との友情が軽快なジャズのリズムに乗せて描かれている青春映画です。第28回日本アカデミー賞優秀作品賞、優秀監督賞など多数の賞を受賞し、同年アカデミー受賞部門数最多作品です。

スウィングガールズの映画キャスト一覧

映画『スウィングガールズ』キャスト:鈴木友子/上野樹里

映画『スウィングガールズ』に登場するビックバンドジャズの公式名称は「スウィングガールズ&ア・ボーイ(Swing Girls and a Boy)」です。このジャズバンドのメンバー(キャスト)をご紹介します。

上野樹里さんが演じる主人公の鈴木友子は、山河高校の落ちこぼれ女子高校生です。やんちゃで明るい性格と暖かくほっこりとした印象の東北弁がとてもマッチしたキャラクターです。担当楽器はテナーサックスで、見かけのカワイさとは裏腹に太く伸びやかな音で演奏シーンを盛り上げます。

女優:上野樹里さんとは?

女優の上野樹里さんは、2002年にNHK月曜ドラマ『生存 愛する娘のために』で女優デビューを果たします。2004年、映画『スウィングガールズ』で主演を務め、この映画のヒットで、第28回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞されました。この映画から2年後には、フジテレビ系月9ドラマ『のだめカンタービレ』の野田恵の天然キャラ役を見事に演じました。

映画『スウィングガールズ』キャスト:斉藤良江/貫地谷しほり

貫地谷しほりさんが演じる斉藤良江(上の画像一番手前)は、主人公の鈴木友子とは学校でいつも一緒にいるグループのメンバーの一人で、友子にとっては親友です。映画の中ジャズバンドではトランペットを担当しています。もちろん映画の中の演奏はすべて貫地谷しほりさんご本人が行っておられます。

彼女はこの映画がきっかけで、トランペット演奏が特技のひとつになったともおっしゃっています。役柄の一つとはいえ、妥協しない本格的な役作りが映画のなかでも光っています。

映画『スウィングガールズ』キャスト:関口香織/本仮屋ユイカ

本仮屋ユイカさんが演じる関口香織は、ちょっと恥ずかしがり屋で風変りなメガネ女子というキャラクターです。映画の中では、トロンボーン奏者としてジャズバンド結成の初めの方に加わったメンバーで、バンドメンバーのほとんどがハイテンションな女子高校生という中、少し暗い性格ですがコツコツ確実に演奏の技術を上げていく様子が、映画の中ではちょっとしたスパイス的な存在として異彩を放っています。

映画『スウィングガールズ』キャスト:田中直美/豊島由佳梨

豊島由佳里梨さんが演じる田中直美は、常にマイペースであまり感情を表に出さないものの、それがかえって直向きで純粋に音楽が好きなんだというメッセージを映画のなかで発信しています。表現の違いこそあれ演奏にとてもやりがいを感じていて、静かにゆっくりジャズに惹きつけられていきます。ドラム担当でマイペースなキャラクターからは見ているものに貫録すら感じさせる迫力があります。

映画『スウィングガールズ』キャスト:中村拓雄/平岡祐太

平岡祐太さん演じる中村拓雄は、スウィングガールズプラスワンというバンド名に表わされるように、ビックバンドジャスメンバーの中で唯一の男性キャストです。中村の行動がきっかけでストーリー展開していく場面が多くあり、つまらない毎日を送っていた女子高校生たちに音楽の炎をつける大切な役しています。ジャズバンドではピアノを担当しています。

映画『スウィングガールズ』キャスト:小澤忠彦/竹中直人

竹中直人さん演じる小澤忠彦は、学校ではあまりやる気のない数学教師ですが、実は無類のジャズ好きという側面を持っています。しかし楽器に関しては全くの初心者であり演奏ができない劣等感から、私室にてひそかにブランデーとお気に入りのステレオでひとりジャズを楽しいでいます。

教師でありながら子供嫌いですが、ジャズを教えてほしいという友子らの熱い願いを断れない優しいおじさんです。この映画で登場するサブキャストはどの方も名優ですが、ひときわ笑いを誘い、哀愁の漂うおじさんを演じる竹中直人さんは名脇役の実力を余すところなく発揮しています。

映画『スウィングガールズ』キャスト:伊丹弥生/白石美帆

白石美帆さん演じる伊丹弥生は、山河高校吹奏楽部の顧問を務める音楽教師です。スウィングガールズにとって敵でも味方でもない存在であり、部活よりもハワイ旅行が楽しみと素直に部員に口にする明るく屈託のないお嬢様キャラクターです。数学教師の小澤先生がひそかに思いを寄せ続ける対象ですが、それを全く意に介さないあたりのコミカルな駆け引きも楽しむことが出来ます。

映画『スウィングガールズ』キャスト:森下/谷啓

ジャズに縁の深い俳優のお一人である谷啓さんですが、スウィングガールズでは数学教師の小澤先生等が通う音楽教室の教師役として出演されています。出演シーンはわずかであるにも関わらず、谷啓さんがキャスティングされること自体が、この映画のキャストの充実感を物語っています。

スウィングガールズの映画あらすじを解説!

ここからネタバレを含めてあらずじを解説致します。まだ映画をご覧になっていない方はご注意ください。

映画『スウィングガールズ』あらすじ:補習をさぼる口実

東北地方にある山河高校の13人の女子生徒が夏休みの数学の補習を全く退屈した様子で、授業を受けています。全員落ちこぼれとしてやる気もなく全く授業として成り立っていません。鈴木友子(上野樹里)は、ふっと窓の外を眺めていると、野球部の応援に向かおうとしている吹奏楽部の姿が目に入ります。注文していたお弁当が出発の時刻になっても到着せず、一行はお弁当を待たずに出発します。

その後、遅れてお弁当が到着するも、届ける人がいなくて困っている様子を目にした友子は、小澤先生に自分たちが届けることを提案します。電車でお弁当を届けますが、途中でお弁当をつまみ食いしたり、駅を乗り過ごしたりしてようやく会場に到着した時には、すでにお弁当は腐ってしまいました。知らずにそれを食べた吹奏楽部と顧問が、一人以外を残してすべて食中毒にかかって入院してしまいます。

映画『スウィングガールズ』あらすじ:吹奏楽のピンチヒッター

友子らにお弁当を食べられ食中毒を免れた中村(平岡祐太)は、吹奏楽部のピンチヒッターの応募にエントリーしてきた女子3名と補習をさぼる口実で参加した13名でどうにか次の試合の応援に間に合わせようします。しかし、25名以上必要な吹奏楽は到底できないと投げ出しかけたところに、ビックバンドジャズのレコードを目にして路線を変更します。

メンバー全員素人のため中村はとにかく音を出す猛特訓を開始します。最初は全く音も出ないメンバー達でしたが、徐々にコツを掴んでいき、時に一人コツコツと練習している関口(本仮屋ユイカ)は確実に音を出せるようになるまで成長します。そのような最中、吹奏楽部の面々が退院してきたため、ピンチヒッターは解散となりますが、すでに彼女たちには音を楽しむ心が芽生えていました。

映画『スウィングガールズ』あらすじ:始まりは小さなジャズバンド

どうしてもジャズを諦めきれない友子は、家族に内緒で何とか中古楽器を手に入れます。同じように音楽を諦められないキーボードの中村拓雄、トランペットの斉藤良江、トロンボーンの関口香織、ドラムの田中直美と共に、中古楽器を購入するアルバイトを始めますが、問題を起こしてクビになります。

それでも、どうにか資金を得るため松茸狩りに出かけますが、そこで出くわした猪を退治し、その功績が称えられ金一封が手に入ります。その資金で中古の楽器を購入し、楽器の不具合や練習場所など問題もあるなか小さなジャズバンドを始めます。ある時、数学教師の小澤忠彦が隠れジャズマニアであることを知った彼女たちは、指導を頼み込みます。

映画『スウィングガールズ』あらすじ:大きな波に変わる時

ジャズの練習を始めたものの、なかなか上達せずに落ち込んでいた彼女たちに、歩行者用のメロディーの「故郷の空」が聞こえてきて、これもジャズになることに気づきます。これがきっかけでコツをつかんだ彼女たちはメキメキと演奏を上達させていきます。以前にアルバイトをしたスーパーでの演奏は大反響を呼び、以前の補習メンバーもその演奏を聞き、バンドに加わります。

映画『スウィングガールズ』あらすじ:音楽会の壮大なフィナーレ

「第20回東北学生音楽会」のチラシを見た彼女たちはそれにエントリーしますが、出場多数で落選したという通知を鈴木友子は受け取ります。友子は音楽会のために張り切るメンバーを見て、そのことを言い出せずタイミングを見つけられないまま、音楽会当日を迎えてしまいます。

会場に向かう途中、欠場校の繰り上げで急遽彼女たちが出場できることになりますが、到着が遅れたため音楽会は終了し、客が帰ろうとしていました。まさにその時、檀上に滑り込み「スウィングガールズやります」という友子たちの声ともに、スウィングガールズの演奏が始まります。帰りかけていた客は足と止めて、彼女たちの演奏に釘付けになり、いつしか会場は総立ちになり、演奏が終了すると会場は拍手喝采に包まれます。

スウィングガールズはジャズに注目?劇中歌を紹介

映画『スウィングガールズ』劇中曲:A列車で行こう

映画のあらすじの中でも少し触れしましたが、改めて詳しく劇中曲についてご紹介します。あらすじの中で吹奏楽のピンチヒッターで彼女たちが初めて音を出して演奏の訓練を受ける部分がありますが、そこでの演奏曲が「A列車で行こう」という曲です。この曲は1939年ビリー・ストレイホーンが作詞・作曲をしました。1941年にエリントン楽団の演奏しレコードを販売すると一気に有名となりました。

映画『スウィングガールズ』劇中曲:故郷の空

2曲目は、スウィングガールズたちがジャズのリズムに目覚める曲で「故郷の空」です。この曲は元々はスコットランドの伝統民謡(ライ麦畑で出逢ったら)ですが、様々な国で様々な歌詞やアレンジのもと多くの人に親しまれています。日本ではこのメロディーに大和田建樹が作詞し「故郷の空」という曲として有名になりました。

映画『スウィングガールズ』劇中曲:メイク・ハー・マイン

映画の中で、スウィングガールズがスーパーの前で演奏する曲は「メイク・ハー・マイン」です。この曲は1964年、当時まだ無名だったイギリスのモッズ・バンド「ヒップスター・イメージ」により作曲されました。あの娘を僕のものにするという意味のタイトルとも調和するようにして、映画の中でスウィングガールズはこの曲でジャズを演奏するという夢を手繰り寄せていきます。

映画『スウィングガールズ』劇中曲:イン・ザ・ムード

スウィングガールズが演奏会にエントリーするときに学校の屋上で演奏する曲は「イン・ザ・モード」というグレン・ミラー楽団によって演奏された曲です。彼女たちの演奏も映画が進むにつれて迫力を増していきます。この曲はビックバンドジャズの古典として多くのドラマやCMなどのBGMとして使われているため、一度は聞いたことがあるという方も多いことでしょう。

映画『スウィングガールズ』劇中曲:演奏会のメドレー

映画のラストシーンの演奏会ではメドレーで3曲が演奏されますが、それらをまとめてご紹介いたします。ラストのスウィングガールズ渾身の生演奏は、心の底に響く迫力があり観客の一人として思わず踊り出したくなるほど引き込まれるものがあります。

映画『スウィングガールズ』劇中曲:メドレー1「ムーンナイト・セレナーデ」

初めはグレンミラー楽団の「ムーンナイト・セレナーデ」で曲が始まります。この曲は1939年にグレン・ミラーが作曲して、その後ミッチェル・パリッシュが作詞を担当しました。この曲が制作された年はアメリカを含め世界が戦争の渦に巻き込まれていきますが、当時の人々に勇気と慰めをもたらした音楽としてアメリカでは第二の国家と呼ばれているほど有名な曲です。

映画『スウィングガールズ』劇中曲:メドレー2「メキシカン・フライヤー」

メドレーの2番目の曲はケン・ウッドマンの「メキシカン・フライヤー」で観客を一気に盛り上げます。ケン・ウッドマンはイギリスのトランぺッターで、1966年にこの曲を作曲しました。映画の演奏会では、この曲のシーンでドラムの豊島由佳梨(田中直美)、トロンボーンの関口香織(本仮屋ユイカ)、トランペットの斉藤良江(貫地谷しほり) 、サックスの鈴木友子(上野樹里) それぞれの迫力あるソロ演奏を聞くことが出来ます。

映画『スウィングガールズ』劇中曲:メドレー「シング・シング・シング」

フィナーレの曲はペニー・グッドマン楽団の「シング・シング・シング」です。原曲はルイ・プリマが作曲しましたが、ペニー・グッドマン楽団が1938年にカーネギー・ホールで演奏し一気に有名になり、同楽団の代表曲として知られるようになりました。

スウィング・ジャズの中では圧倒的な人気を誇る曲と言われており、まさに映画スウィングガールズのラストにふさわしい曲です。たくさんの楽団によって演奏されており、アレンジ楽しむレパートリーが多くあるとされています。

スウィングガールズの映画まとめ

スウィングガールズを紹介しましたがいかがだったでしょうか?映画「スウィング・ガールズ」をご覧になりながら、青春時代の熱い友情を思い出し、コメディーに笑いながら、出演者が自ら演奏するジャズの名曲の数々をお楽しみください。

映画の中で提供される魅力ある演奏から、ジャズ音楽に親しみがない方でも新しくジャズに興味を持つきっかけになるかもしれません。ジャズファン同士で一緒に映画鑑賞するのも楽しみ方の一つかもしれません。是非、次の休日には映画「スウィング・ガールズ」をご覧になってはいかがでしょうか。

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