花とアリスのネタバレあらすじ!岩井俊二の傑作青春映画の感想は?【蒼井優】

岩井俊二監督作品『花とアリス』は、長編と短編の2つが存在する日本映画です。短編映画『花とアリス』が2003年3月よりKitKat BREAK TOWN CINEMAで配信され、その短編映画をもとに、2004年、長編映画『花とアリス』が制作されました。手塚高校の先輩、宮本雅志を巡り、アリスと花の三角関係を描く恋愛、友情、青春映画。劇場版『花とアリス』のあらすじ、ネタバレ、感想を紹介していきます。

花とアリスのネタバレあらすじ!岩井俊二の傑作青春映画の感想は?【蒼井優】のイメージ

目次

  1. 花とアリスのあらすじが気になる!
  2. 花とアリスの蒼井優などの映画キャストを紹介!
  3. 花とアリスの映画あらすじをネタバレ紹介!
  4. 花とアリスのロケ地はどこ?
  5. 花とアリスの映画を観た人の感想とは?
  6. 花とアリスのネタバレあらすじまとめ!

花とアリスのあらすじが気になる!

『花とアリス』は岩井俊二監督作品で、短編『花とアリス』が2003年3月よりKitKat BREAK TOWN CINEMAで動画配信されたのをもとに、劇場版として2004年、長編『花とアリス』が制作されました。主人公の二人、アリス(蒼井優)と花(鈴木杏)が電車で見かけた高校生に一目惚れし、彼らの後を追い、手塚高校に入学します。

アリスが気になっていた男子生徒は留学生でアメリカに帰国してしまいますが、花が気になっている宮本は、落語部に所属し、花も落語部に入部します。そこから、彼を巡り三角関係となっていく、劇場版『花とアリス』のあらすじの展開や結末が気になります。3人の恋や友情を描いた青春映画『花とアリス』のあらすじをネタバレ、感想交えてみていきます。

花とアリスの蒼井優などの映画キャストを紹介!

蒼井優/アリス(有栖川 徹子)

バレエの経験を活かし、自然な芝居で天真爛漫な主人公・アリスを演じるのは、蒼井優。アリスは、モデルにスカウトされたことをきっかけにオーディションを受け始めますが、落ちてばかりです。花の恋を応援するために、花の作り話に付き合い、宮本とデートしているうちに彼のことを好きになります。しかし、アリスは友情を選びます。雑誌の表紙のオーディションではバレエを踊り、カメラマンに気に入られ見事合格します。

鈴木杏/花(荒井 花)

アリス(蒼井優)の親友で、少し引っ込み思案なところがあるものの、大胆な行動にでる花を演じるのは、舞台などでも活躍を見せる、鈴木杏。花は、憧れの宮本を追い、電車で彼の写真を盗撮したり、下校する彼を尾行したりストーカー的行動に出ます。本を読みながら歩く宮本が、ガレージのシャッターに頭をぶつけ、倒れた現場に遭遇した花は、そこで彼に「先輩は記憶喪失です」と暗示をかけます。

郭智博/宮本 雅志

花の憧れの先輩。落語の台詞を覚えるのに必死で、おとなしい人柄の少し陰のある宮本を演じるのは、キッズモデル出身で、ドラマ『聖者の行進』でデビューした、郭智博。落語の台詞に必死になるあまり、高座にあがっても呪文のように台詞を吐くだけ。部長が指導してもなかなか上手くなりません。驚いたときに「ひっ!」と声に出すのが特徴です。

平泉成/黒柳健次(アリスの父)

離婚のため、アリス(蒼井優)とは別々に暮らす父、黒柳健次を演じるのは、ドラマや映画だけではなく、バラエティー番組でも活躍をしている平泉成。アリスの入学祝に万年筆を送ります。トランプマジックが得意で、仕事で中国との取引があるためか、中国語ができます。

木村多江/堤ユキ(バレエ教室講師)

アリス(蒼井優)と花(鈴木杏)が通うバレエ教室の講師、堤ユキを演じているのは、ドラマ『大奥』などで注目を集めた、木村多江。溌溂とした明るい女性で、高校受験の結果を聞き、お祝いにトゥーシューズを生徒たちにプレゼントします。

相田翔子/有栖川加代(アリスの母)

アリス(蒼井優)の母を演じるのは、歌手でもあり、女優の相田翔子。家の中は掃除がされておらず、散らかり放題。加代は、彼氏にアリスの存在を隠しており、家に彼氏が遊びに来るときは、アリスにどこかに行っているように笑顔で促します。自分勝手ですが、可愛らしい母親を演じています。

阿部寛/加代の連れの男

アリス(蒼井優)の母の彼氏役は、ドラマ『結婚できない男』『下町ロケット』などに出演の阿部寛。アリスの母・加代からはアリスのことは聞かされていません。近所のカフェで加代とデート中にアリスと遭遇しますが、加代からは「隣に住んでいる花ちゃん」と紹介されます。

広末涼子 /編集者現場担当

アリスが受けた雑誌の表紙オーディションで現場担当の雑誌編集者を演じたのは、広末涼子。オーディション中に彼氏から電話があり、電話をしにその場を後にします。その電話の内容の薄さから、オーディションよりも彼氏優先というのが垣間見れ、事務的に仕事をしている様子が伺えます。

大沢たかお/リョウ・タグチ

アリスが受けた雑誌の表紙オーディションでカメラマンをしていたリョウ・タグチ役には、映画『世界の中心で、愛をさけぶ』ドラマ『JIN-仁-』などに出演している、大沢たかお。オーディションで合格させるのは誰でもいいと言っていましたが、4名の候補の中、バレエを見事に踊りきったアリスを選出します。

花とアリスの映画あらすじをネタバレ紹介!

花とアリス、二人が追っていたのは?(あらすじ&ネタバレ)

学校に向かう朝、ずんずんと花(鈴木杏)の前を歩くアリス(蒼井優)。学校の最寄りの駅についても降りようとしないアリスに花はどこに向かうのかと尋ねます。アリスは「学校だよ」と答えるだけで他は何も言いません。あるホームにつき、そこで電車を待つ2人の男子高生。1人は本を読み、もう1人はハーフのような男子高生で、本を読んでいる彼の後ろに並び、電車を待っています。

アリスは電車で見かけたハーフのような男子高生に一目惚れ。後を付ける為、花には黙っていたのでした。一方、花は読書をしている方の男子高生に一目惚れします。それ以来、2人はカメラを持参し、朝、2人の男子高生の後をつけては、隠し撮りをします。花は一人でも、本を読んでいる彼のことを追うようになり、隠し撮りし続けるのです。

先輩・宮本に接近?花がついた嘘?(あらすじ&ネタバレ)

4月になり、花とアリスが入学したのは、花が一目惚れした先輩がいる高校です。彼が落語部に所属していることが分かり、花も落語部に入部します。そこで先輩、宮本(郭智博)と初対面しますが、彼は落語の台詞を覚えることに必死で、花のことが目に入りません。花は、下校する宮本の後を尾行します。そうしていると、宮本は、本に気をとられ、前方不注意でガレージのシャッターに思い切り頭をぶつけ、そのまま気絶してしまいます。

花は宮本に駆け寄り、声を掛けます。目覚めた宮本は意識が朦朧としている中、自分を心配そうに見ている花に「君は誰?」と問います。自分のことを覚えていないことにショックを受けた花は、宮本に向かい、「先輩ひどい、私に告白したことも忘れちゃったんですか?付き合ってることも覚えてないんですか?先輩は記憶喪失です」と嘘をつきます。

花の度重なる嘘(あらすじ&ネタバレ)

宮本と花はあるはずのない記憶を取り戻すために、デートを重ねます。宮本は、「本当に自分は花に告白したのか」、「どういう経緯でそうなったのか」花に問いかけますが、花は話を反らします。花が家のパソコンの調子が悪いことを話すと、宮本がパソコンを見ることになり、花の自宅に向かいます。花のパソコンを見ることで自分の記憶に繋がるものがあるかもしれないと、宮本は考えたからです。

そこで、宮本が見たものは、隠し撮りされた自分の写真でした。驚いた宮本は、本当に花のことが好きだったのか?という疑問を益々強く抱くようになります。覚悟を決めた宮本は、花にパソコンに入っている自分の写真について聞きます。言葉に詰まった花から出た言葉は、先輩の元カノから当てつけで送られてきた、その元カノがアリスだと言うのです。

アリスと宮本、揺れる思い(あらすじ&ネタバレ)

その話を聞いた宮本は次の日、学校でアリスを訪ねます。花から事前に話を聞いていたアリスは「私たちはもう終わったんでしょ?」という下手な芝居を見せます。アリスと付き合っていたことも思い出せない宮本は、花には内緒でアリスともデートを重ね、記憶を取り戻そうとします。

アリスは色々なところに出向き、「ここ覚えてる?」と2人の思い出の地だと偽り、宮本に声をかけ、花の作り話に乗ります。しかし、まるで、本物のカップルのような2人。2人で過ごしているうちに、宮本はアリスのことが頭から離れなくなり、アリスも2人で過ごしているうちに、彼に惹かれていきますが、花との友情との間で揺れていました。

花とアリス、宮本の三角関係(あらすじ&ネタバレ)

ある時、花とアリス、宮本の3人で海を訪れました。アリスはトランプをしようといい出します。マジックの得意だった父に教えられたトランプマジックをしていると、風でトランプが飛ばされてしまします。アリスはハートのAを見つけた人の言うことを聞くというゲームをしようと言い出します。

トランプを集めながら、探す3人。ハートのAは宮本の手の中に。しかし、アリスが「見つけた!」と言い、花に「宮本先輩と別れて。」と言います。2人の様子をみたアリスは「なーんて冗談だよ」と言いますが、宮本はそこで、アリスの気持ちに気づくのでした。

花とアリスの嘘がバレた?(あらすじ&ネタバレ)

アリスと宮本がまた、例のごとくデートをしていると、アリスが、「デートの後はいつも甘味屋でところてんを食べてたよ」と甘味屋に行き、ところてんを2つ注文します。しかし、宮本はいいます。「ところてん、アレルギーで食べられないんだ。だから、デートで食べることはないんだ」と。宮本は「これ、嘘だよね?今までのデートも嘘なの?本当のことを教えて。」と言います。

アリスは逃げ場を失い、真実を述べます。宮本は、海での一見についてもアリスに訪ねます。「ハートのA、持ってるって嘘ついたでしょ?嘘ついてまで、花と別れてって言ったよね?なんで?」アリスは黙り込みます。

「本当は僕が持ってたんだ」とその時のハートのAを差し出す宮本からカードを受け取り、カードの裏を見たとき、アリスの目から大粒の涙がこぼれます。それは、昔、海で、今は離婚して別々に暮らす父と一緒にやった時のトランプで、風に飛ばされ、なくなってしまったものだったのです。

花とアリス、その後。(あらすじ&ネタバレ)

嘘がすべてばれてしまった、花とアリス。花は海での一見から宮本が「アリスのことが好きになっている」と感じていました。騙して付き合って、絶対に自分が嫌われたと思っている花。花は、文化祭の落語の出し物の前に舞台袖で、宮本に帯を直してもらいながら、涙ながらに語ります。

「先輩がアリスのことが好きなら、仕方がない」と。それを聞いた宮本は、「花が嘘をついていたことも全部知ってる、勝手に自分の気持ちを決めないでほしい」と花と別れるつもりがないことを語ります。

アリスは、宮本と一緒にいて楽しかった思いはあるものの、宮本と本当の恋人になることではなく、花との友情を選びます。アリスは、街でスカウトされてからオーディションを受け続けており、ある雑誌の表紙のオーディションでバレエを披露したことでカメラマン・タグチ(大沢たかお)に気に入られ、見事、合格します。花は、アリスが表紙を飾った雑誌を手に、アリスと微笑みあうのでした。

花とアリスのロケ地はどこ?

『花とアリス』を観た方の感想の中に、「『花とアリス』のロケ地が知りたい」との声が上がっており、ここで、『花とアリス』のロケ地についてまとめてみました。関東圏、特に東京や神奈川のロケ地が多いようです。いくつかご紹介していきます。

東京都品川区にある小牧バレエ学園洗足スタジオです。花とアリスが通っていたバレエ教室で、劇場版では望都バレエ教室として外観が映っていました。窓などの形から、レッスンシーンもこちらで撮影されていたようです。

花とアリスが学校に登校していくシーンが撮影された東京都北区滝野川石神井川沿いの遊歩道。桜の掛け合いをしている2人が初々しく、新しく高校生活をスタートさせる希望に満ちた雰囲気のあるシーンでした。

東京都稲城市向陽台『城山公園』。アリスと宮本のデート終盤の方に出てくる場面で、宮本がアリスに「君の事を考えるとこの胸の辺がドキドキして」と言っているシーンが撮られた場所です。

花とアリスの映画を観た人の感想とは?

『花とアリス』を観た方の感想の中には等身大で、今を生きている人の感情や動きが見事に絵に現れていて、特別面白いと思うシーンでなくても、のめりこんでしまうような魅力があり、見終わってからどのシーンがいいとかは分からないけれど、もう一度、観たくなってしまう不思議な魅力のある映画との感想が上がっています。
 

また、女子高生、2人の微妙な掛け合いと関係が見所という感想や、人の成長について語る岩井俊二監督の作品の中でも、青春の要素がたっぷり詰まっており、内容も分かりやすく、完成度の高い映画だったとの感想もあるようです。
 

他にも、花とアリスサイドから見るのではなく、アリスの父サイドからみると、離婚で離ればなれに暮らす父、娘の親子関係に感動し、涙が止まらなかったという感想も見受けられました。単なる青春時代の成長が描かれた映画ではなく、色々な人物の葛藤や心情も描かれた、どこか繊細さを感じさせる映画のようです。

花とアリスのネタバレあらすじまとめ!

ここまで、柔らかい光の中で、主人公・花とアリスの眩しく輝く、青春時代の成長を描いた、青春恋愛映画『花とアリス』のあらすじのネタバレ、感想をみてきました。どの世代でも楽しむことができる、『花とアリス』。

『花とアリス』の話の中で、「あなたは記憶喪失です」と言われ、そのままそれを信じてしまった先輩・宮本に対し、「現実では有り得ないと思うストーリー構成だ」と感じる部分はあるようですが、『花とアリス』のラストシーンで、バレエ経験者の蒼井優が 約5分間、制服姿で優雅にバレエを踊るシーンは、どこか初々しさが感じられ、蒼井優や鈴木杏のあまり演技演技せず、自然な会話と所作のままの演出に評価が高いようです。

また、場面の切り取り方・光の使い方を意識したカメラワークも面白いなどと感想が上がっていることから、絵がキレイなのもこの作品の魅力となっているのでしょう。『花とアリス』は不思議と何回でも見たくなるような人を引きつける、そんな魅力ある映画の一作品といえるようです。

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