キサラギのあらすじ・結末や感想をネタバレ考察!つまらないという評価の理由は?

2007年に公開された日本の映画『キサラギ』。コメディ映画ではあるものの、ミステリー要素の色がかなり濃いと評価されています。主な登場人物はたった5人で、しかもそのシーンの大半が密室であることが話題となりました。様々な方から傑作として評価されており、ブルーリボン賞などの賞も受賞していますが、一部の方からは「つまらない」といった感想も。今回はそんな映画『キサラギ』について、あらすじや結末、そして感想についてネタバレ考察していきます。

キサラギのあらすじ・結末や感想をネタバレ考察!つまらないという評価の理由は?のイメージ

目次

  1. キサラギのあらすじや感想が気になる!
  2. キサラギのキャストを紹介!
  3. キサラギのあらすじをネタバレ紹介!
  4. キサラギの結末をネタバレ紹介!
  5. キサラギの映画版と小説版の違いとは?
  6. キサラギを観た人の感想や評価とは?
  7. キサラギがつまらないという評価の理由とは?
  8. キサラギの映画ネタバレまとめ!

キサラギのあらすじや感想が気になる!

2007年に公開された日本の映画『キサラギ』。コメディ映画ではあるものの、ミステリーの要素が非常に強いと評価されており、そのストーリー構成や演出から大きな話題となりました。ミステリーの要素が濃い映画であるものの、主要な登場人物はわずか5人。その上物語の大部分のシーンがたった1つの部屋の中で繰り広げられる密室推理劇となっています。

そのストーリー構成や演出方法はもちろん、キャストも有名俳優が採用されており、キャスティンも大きな話題に。更に公開後にはブルーリボン賞や日本アカデミー賞・オールナイトニッポン話題賞も受賞。多くの方から「面白い!」「日本映画の傑作」と評価されることとなりました。しかし、中には「面白くない」「つまらない」といった感想も。

多くの方から肯定的な評価を受けているものの、その感想は分かれているようです。では、映画『キサラギ』とは一体どのような作品なのでしょうか?今回の記事では、そんな映画『キサラギ』についてあらすじや結末、そして感想についてネタバレ考察していきます。

キサラギのキャストを紹介!

ストーリー構成や演出が高く評価された映画『キサラギ』ですが、評価されたのはそれだけではありません。映画に登場したキャストは、当時からファンが大勢いる俳優が大半で、映画のキャスティングが公表された時点でも大きな話題となりました。映画キサラギのあらすじや結末、感想をネタバレ紹介する前に、まずそのキャスティングについて紹介していきます。

家元:小栗旬

まずキャストで紹介するのは、キサラギでは主人公にあたる人物・家元を演じた小栗旬さんです。映画キサラギでは、とあるアイドルの命日に、オフ会を企画した人物として描かれていました。そんな主人公である家元を演じた小栗旬さんは、1982年生まれの俳優兼声優さんとして知られています。

小栗旬さんは、舞台監督の父、そして女優の母を持つ芸能一家に生まれた男性。実際に芸能活動を始めるきっかけとなったのは、新聞紙に掲載されていたオーディションの広告だったそうです。小学6年生の時に、そのオーディションに応募し、合格。その後様々な役をこなされるようになりました。

1998年に大ヒットドラマ『GTO』に初のレギュラー出演を果たし、徐々に話題を集めるようになっていきます。その後出演された作品は実に多数。アニメ原作の実写映画にも出演されることが多く、映画『ルパン三世』や『宇宙兄弟』『銀魂』シリーズでも主演を務められています。

オダ・ユージ:ユースケ・サンタマリア

続いて紹介するキサラギのキャストはユースケ・サンタマリアさんです。映画キサラギでは礼節を重んじ、自殺だと報道されたアイドルの死の真相を疑うキャラクターとして出演されていました。ユースケ・サンタマリアさんは1971年生まれの俳優兼タレント、そして司会者を歌手として活躍中。下積み時代が長かったようで、その際にはB’zのライヴ会場でグッズ販売なども行っていたそうです。

下積み時代の長かったユースケ・サンタマリアさんですが、ドラマ『踊る大捜査線』の真下刑事役に抜擢され、その後大ブレイク。タレントとしても、俳優としても数多くの番組や作品に出演される事となりました。名作小説をリメイクしたとして当時話題になったドラマ『アルジャーノンに花束を』や踊る大捜査線のスピンオフ映画『交渉人 真下正義』では主演として出演。

その他にも映画『UDON』や『少年メリケンサック』にも出演されていらっしゃいます。実に数多くの作品に出演されており、冷静と評価されるキャラクターを演じる事が多いユースケ・サンタマリアさんですが、タレントとしてテレビに出演される際には、中身のないコメントや、流れにそって下ネタをさらっと口にする『底抜けに明るいキャラクター』を信条にされているそうです。

スネーク:小出恵介

続いてキサラギのキャストとして紹介するのは、俳優の小出恵介さんです。映画キサラギではお調子者でお喋り、かつ物語を大きく動かすキーマンであるスネークというキャラクターを演じていました。小出恵介さんは1984年生まれの俳優さん。2005年の映画『パッチギ!』に出演されたことにより注目を集めるようになりました。

その後ドラマ『ROOKIES』や『のだめカンタービレ』にも出演。映画『シュアリー・サムデイ』では主演を務められました。その演技力や容姿から高く評価され、ファンも急増しましたが、2017年に不祥事が発覚。当時人気俳優として大ブレイク中でしたが、俳優業を休止することとなりました。

ファンからは活動休止を惜しむ声や復活を希望する声が多く挙げられていましたが、2018年には所属していたアミューズの契約を終了。現在テレビ出演等の活動はされていないようです。

安男:塚地武雅

次に紹介するキサラギのキャストは、1971年生まれのタレント兼俳優さんである塚地武雅さんです。キサラギでは家元が開催したオフ会に片道6時間かけて参加した福島出身の男性を演じていました。塚地さんは元々お笑い芸能人『ドランクドラゴン』のボケ担当として芸能界にデビュー。2003年頃から俳優等でも活躍されるようになりました。

テレビドラマ『仔犬のワルツ』では芸人として出演する時とは打って変わって悪役を担当。そのギャップに驚かれた方も多くいらっしゃったようです。映画では『間宮兄弟』で佐々木蔵之介とダブル主演に挑戦。演技力が高く評価され、ブルーリボン賞や毎日映画コンクール等で新人賞を受賞しています。

その他のドラマでは『花咲舞が黙っていない』『連続テレビ小説ドラマ まれ』にも出演。映画『くろねこルーシー』や『アイアムヒーロー』を始め、映画でも多数の作品に出演されていらっしゃいます。また、単に役者としての活躍だけでなく、声優として挑戦した作品も。海外アニメ映画『ファインディング・ニモ』では吹き替え声優として活躍されています。

いちご娘。:香川照之

映画キサラギのキャストで次に紹介するのは、「いちご娘。」を演じた香川照之さんです。映画の中ではハンドルネームが「いちご娘。」であったことや、会話に女性言葉を使っていた事から、オフ会で実際に会うまでは女生徒思われていた無職の男性キャラクターを演じています。

香川照之さんは1965年生まれの俳優兼歌舞伎役者。元々歌舞伎役者として活躍されていましたが、1989年に大河ドラマ『春日局』に出演したことをきっかけに、俳優としてテレビでも活躍されるようになりました。話題となったテレビドラマ『半沢直樹』や『MOZ』、『流星ワゴン』等にも出演し、2018年現在では俳優としての顔を知る方が非常に多くなっています。

映画では実写版『るろうに剣心』や『ゴールデンスランバー』、『鍵泥棒のメソッド』でも大活躍。映画そのものの話題性はもちろんですが、香川照之さんの演技力の高さも高く評価されています。また、香川照之さんは無類のボクシング・昆虫好き。ボクシングの解説や、教育番組の昆虫解説役を務めることも数多くあります。

如月ミキ:酒井香奈子

キサラギのキャストで最後に紹介するのは、物語で5人の男性が集まるきっかけとなったD級アイドル・如月ミキを演じた酒井香奈子さんです。物語開始時には如月ミキは既に亡くなっており、5人の男性の回想や、推理画面、そしてEDロールのみに出演されていました。酒井香奈子さんは1986年生まれの声優兼舞台女優。他に司会者や歌手としても活躍されていらっしゃる方です。

キサラギの映画公開当時は酒井香奈さん名義で活躍されていましたが、その後2015年には「さかいかな」とひらがなに変更。テレビアニメやゲーム、ラジオに舞台と、とても幅広く活躍されています。映画への出演は今回紹介するキサラギが初。キサラギが公開された同じく2007年に公開されている『YOSHIMOTO DIRECTOR'S 100』にも出演されていますが、2018年現在映画への出演はこの2本のみとなっています。

キサラギのあらすじをネタバレ紹介!

キャストがとても豪華だというとこでも話題となった映画キサラギ。しかし公開されてからはキャストはもちろんそのストーリーにも注目が集まり、話題となりました。では、映画キサラギとは一体どのようなストーリーだったのでしょうか?

ここからは映画キサラギについて、ネタバレあらすじを紹介していきます。ネタバレを多分に含みますので、ネタバレが苦手な方や、映画キサラギをまだ観ていない方は充分ご注意ください。

2月4日は、主人公が愛していたアイドルの命日

まずは映画キサラギの序盤のネタバレあらすじを紹介していきます。2007年2月4日は、D級アイドル如月ミキの命日。亡くなってから1年経ったその日は、ファンクラブサイトを運営していたハンドルネーム・家元が中心となった、如月ミキの死を悼むためのオフ会開催日でした。

如月ミキの死因は自殺。如月ミキはD級アイドルということもあり、ファンはほとんどいませんが、家元をはじめとする5人のファンが、如月ミキの死を悼むため、そして同志と語り合うためにペントハウスの1室に集まろうとしていたのです。

家元は初のオフ会ということで、部屋の中の飾りつけをせっせと行っていました。するとそこへ、丸顔でラフな服装の男性がやってきます。男性のハンドルネーム「安男」。家元は初めてオフラインで出会った同志を歓迎しました。

追悼会にやってくる男性5人

家元に歓迎された安男でしたが、部屋に入ろうとした途端、持参したアップルパイをコンビニに忘れてきたことを思い出します。結局安男は部屋には上がらず、アップルパイを取りに、コンビニへと戻っていきました。その後、次に現れたのはハンドルネーム「スネーク」。茶髪で口調も軽い青年ですが、如月ミキの追悼会ということで、喪服を着用した姿で現れます。

そんなスネークの次に現れたのは「オダ・ユージ」。これは実在する芸能人の名前ですが、「オダ・ユージ」は同姓同名というわけではなく、ハンドルネームに悩んでいる時、たまたまテレビに映っていた織田裕二を見て決めたとのことでした。オダ・ユージは本名を名乗ろうとしますが、家元はそれを阻止。ここではハンドルネームで通した方が話が早い、と説明します。

オダ・ユージはとても丁寧な言葉遣いをする男性で、ラフな格好をしていた家元に「(追悼会なのに)ラフな服装は不謹慎」と発言。家元は念の為用意していた喪服へと慌てて着替え、更に部屋に飾り付けていた風船なども取り外しにかかります。そうこうしている内に、次に部屋を訪れたのはハンドルネーム「いちご娘。」を名乗っていた男性でした。

部屋にいる男性3人はいちご娘。を女性だと思い込んでいた為、突然現れた男性が誰なのか把握することができず、一方、いちご娘。自身も気まずくなったのか、突然大家だと名乗り、いったん退出しました。そんな状態のところへ安男が再び部屋へ。しかしオダ・ユージ始め、スネーク、家元までもが喪服を着用している姿に驚き、片道6時間の道のりにも関わらず家へ戻って喪服に着替えてくると言い始めます。

自慢のグッズを披露し始める5人

喪服へ着替えてくると言い出した安男を引き留める家元。すると、そこに先程大家だと名乗っていた男が喪服姿で再び現れます。そして男は自分が「いちご娘。」である事を告白。驚いた4人ですが、いちご娘。を部屋へと招き入れ、「天国のミキちゃんに乾杯」と自己紹介を始めていきます。しかし他の4人の姿を見て意気消沈していた安男は「喪服を着れば盛り上がれる。洋服の青山に言ってくる」と言って、一旦中座してしまいました。

部屋に残った4人はしばらく家元のファンコレクションを見て雑談することに。家元は如月ミキがメジャーデビューする前の写真などを所持しており、4人に羨ましがられます。更に家元は過去如月ミキへ200通ものファンレターを送っていた事を告白。その甲斐あって、如月ミキ本人から返事をもらったと、手紙を見せ始めました。

本当に本人からの手紙なのか疑うスネークでしたが、オダ・ユージが「誤字脱字が多過ぎるから本物だ」と断定。スネークは羨ましがり、自分の持っていた如月ミキの生写真と、手紙のコピーのトレードを提案。家元もそれに応じ、トレードが成立しました。気分を良くした家元は、他の男性にもトレードできるものがあれば、と各自が持っているグッズのトレードを提案します。

いちご娘。はキスマーク入りサイン色紙を持っていましたが、そのキスマークはいちご娘。自身が付けたものであった為、却下されました。いちご娘。はカチューシャとのトレードも提案しましたが、それも買ったものだろうということで続いて却下されてしまいます。ここまでが映画キサラギの序盤のネタバレあらすじとなります。

オダ・ユージ曰く如月ミキは殺された?

ここからは物語中盤のネタバレあらすじとなります。家元のコレクションを見るうちに、話は如月ミキが何故自殺してしまったのかという話題へ。その場にいた4人の内3人は、如月ミキのマネージャーをしていた肥満体格の男性・デブッチャー(=デブのマネージャーの略)が如月ミキのヘアヌード写真集を出すと言ったからなのではないかと涙しはじめます。しかし、それに異議を唱えたのがオダ・ユージでした。

オダ・ユージは如月ミキは自殺ではなく、殺されたのだと主張し始めます。オダ・ユージは事件について調査し、そこで殺人事件だと確信したそうです。そんな状況の中、喪服を着た安男が部屋へと戻ってきますが、状況が一変しており話について行けません。混乱する安男を他所に、オダ・ユージは如月ミキが死んでしまった時の状況を説明し始めます。

2006年の2月4日の夜に如月ミキはマネージャーの留守番電話に「やっぱり駄目みたい。私もう疲れた。いろいろありがとう。じゃあね」と残して部屋中に油をまき、ライターで着火。部屋のクローゼットの中で一酸化炭素中毒および全身やけどで死亡したというのが一般的に知られている事実でした。しかしオダ・ユージは「他者に迷惑をかける死に方をミキがするだろうか」「ミキは悪質なストーカー被害に遭っていた」と発言します。

話を聞きながら安男は持参のアップルパイを食べていましたが、アップルパイが腐っていたようで、トイレに行く為、またしても離席。安男を他所にオダ・ユージは続けます。そこでミキが死ぬ1週間前に、ミキの部屋の寝室の窓から侵入者がったこと、そしてベッドが整えられて食器が洗われていたことが明らかになりました。

情報について、オダ・ユージは「デブッチャーから直接聞いた」と言いますが、家元はそもそも警察にそんな情報はなかったと自分が警視庁総務部情報資料管理課に勤務する警察官である事をあかします。しかしオダ・ユージは「ストーカー本人に自供させる」と言って、いちご娘。に掴みかかろうとしました。

如月ミキの死因について推理が始まる

いちご娘。に掴みかかるオダ・ユージ。そこで安男がトイレから戻ってきますが「状況が激変してる」と状況が飲み込めない様子。しかもまだお腹の調子が戻っていなかったようで、再びトイレへと戻っていきます。一方オダ・ユージは過去いちご娘。が、アロマキャンドルやラキーチャッピーというキャラクターに如月ミキの影響を受けてハマったとネットの掲示板に書き込んでいたことを指摘します。

その上、如月ミキの家からはカチューシャだけ盗み出されていたとオダ・ユージは発言。その言葉を聞いたいちご娘。がカチューシャの指紋を拭い去ろうとする素振りを見せたので、いちご娘。がストーカーであることに間違いないと判断します。家元やスネークはカチューシャを奪おうとしますが、いちご娘。ストーカーではないと否定。

ただ如月ミキが不用心であったため、部屋に入って家事をこなし、更に戸締りまでして退出していたと主張します。当然周囲はいちご娘。をストーカーだと非難しますが、いちご娘。は当日の夜11時に如月ミキの元を訪れた者がいると証言しました。そしていちご娘。は如月ミキが死んだと思われる時間は、若い男性の訪問者を見て拗ねて、近所の飲食店で無銭飲食をした挙句、留置所へと留置されていたと告白します。

その事は家元が電話で確認し、間違いないと判明。続けていちご娘。はその訪問者がモヒカンであった事を証言します。しかし、その男性は実は1年前のスネークでした。当時スネークは雑貨店に勤めており、ラッキーチャッピーにはまっていた如月ミキはその店の常連客。当時は如月ミキが注文していたラッキーチャッピーのボトルを届けに来ていたのです。

徐々に明らかになる男たちの正体

生前の如月ミキと知り合いだったということで、周囲から羨ましがられると同時に、疑われることとなったスネーク。しかしスネークはその日、ラッキーチャッピーのボトルへ調味料や台所用洗剤を詰め替えた後、ゴキブリ退治し、更に告白したもののフラれてしまったと主張します。如月ミキは「大切な人の誕生日が近いから」と、部屋でクッキーを作ると話していたそうです。

その言葉を聞いたオダ・ユージは「幼馴染みで初恋の相手、ジョニデ(ジョニー・デップ)似のヤックン」の存在を指摘。残りの4人は何故オダ・ユージがそこまで詳しいのか疑問を抱き始めます。しかし、オダ・ユージの汗をぬぐう仕草から、その正体が如月ミキのマネージャーだったでブッチャーであった事が判明。オダ・ユージは如月ミキが死んでしまったショックで、55kgも痩せてしまっていたのです。

オダ・ユージは正体が明らかになると同時に、如月ミキが秘密にしていた「プチ整形で二重になった」という事実を漏らします。すると、トイレから戻って来た安男が「僕はその整形にも反対だった」と発言。なんと安男は如月ミキの話していた幼い頃に婚約していた「ヤッくん」であり、毎日電話で相談を受けていた人物だったのです。

次から次へと生前の如月ミキの知り合いが現れたことに、大騒ぎする3人の陰で家元はこっそり拗ねていました。これが映画中盤までのネタバレあらすじとなります。

キサラギの結末をネタバレ紹介!

追悼会に出席したメンバーの正体が分かるにつれ、当時の如月ミキの状況がだんだんと明らかになっていく映画キサラギ。この物語はどのような結末を迎えるのでしょうか?

ここからは映画キサラギの結末についてネタバレあらすじを紹介します。キサラギの物語の核心に触れるネタバレを紹介しますので、映画を観ていない方は充分ご注意ください。

男達の語った過去から、当時の如月ミキの様子が分かり始める

自分が如月ミキの彼氏だった事を打ち明けた安男は、ヘアヌードの写真集を出すと決まった時も泣いていたことや、如月ミキが芸能界入りを決めたのは、生き別れた父を捜す為だったことを話します。一方マネージャーだったオダ・ユージは「ブレイクさせてやりたかった」と落ち込みました。安男に電話相談の内容を訊ねてみると「事件当日はゴキブリが出た」と話していたと言います。

スネークはゴキブリを対峙していたと話していたようですが、それは嘘。通話の途中で如月ミキは雑誌でゴキブリを叩こうとしたようですが、失敗。殺虫剤を吹きかけようとしましたが、以前整髪スプレーと間違えて使ってしまった事により、殺虫剤はカラになってしまっていました。電話口で安男は「ママレモンでもゴキブリは退治できる」とアドバイスしたと言います。

安男曰く、どうやら如月ミキは、台所用洗剤を手にゴキブリを追いかけまわし、部屋中に振りかけたのだそうです。その後、キャッチホンが入ったらしく、安男と如月ミキの会話はここで一旦終了となったと安男は証言します。

当日の如月ミキの行動

更に会話を進めると、キャッチホンの相手はマネージャーであるオダ・ユージであった事が判明。これは夜10時35分の出来事で、オダ・ユージ曰くその時には翌日のスケジュールについて普通に会話したそうです。その後如月ミキがマネージャーに再び電話し、遺言を残したのが10時55分の出来事。5人はそんな短時間で如月ミキの心境が変わるものなのかと疑問を抱き始めます。

同時に遺言を残すにしても、何故オダ・ユージに遺し、安男に話さなかったのか、という疑問も沸き上がります。しかも普段は如月ミキはマネージャーに対して敬語で話していたのに、遺言を残す時には敬語ではありませんでした。そこで、如月ミキは本当は安男に電話を掛けようとしたところを間違えて、マネージャーに掛けてしまったのではないかと5人は考え始めます。

つまり電話の遺言は遺言ではなく、ゴキブリ退治についてであり「(ゴキブリ退治に)私もう疲れた」という意味だったのです。

宝物だった200通のラブレター

如月ミキの遺言はゴキブリ退治に疲れたという意味だと解釈した5人。しかし、当時如月ミキの部屋にばらまかれていたのは、台所用洗剤ではなく油だったことを思い出します。やはり如月ミキは自殺だったのかと考え始めますが、スネークが先程話した内容を思い出しました。スネークは事件のあった日の夜、調味料や台所用洗剤をラッキーチャッピーのボトルへ詰め替えています。

ひょっとすると、如月ミキは、ゴキブリにかけるつもりだった台所用洗剤のボトルと、食用油のボトルを間違っていたのでは?と5人は思い至りました。更に事件直前の時間には、地震が発生しています。当時如月ミキが夢中になっていたというアロマキャンドルの蝋燭が倒れてしまったのであれば、火事が発生してもおかしくはありません。つまり如月ミキが死んでしまったのは自殺ではなく、悲しい事故だったのです。

そうした事に思い至った5人。そんな中いちご娘。が「俺がミキの人生を狂わせた」と悲しそうに呟きます。なんと、いちご娘。は如月ミキが4歳の時に生き別れた実の父親だったのです。いちご娘。は本当に如月ミキを見守っており、やましいストーカー行為は行っていませんでした。しかし、ここでオダ・ユージが1つ指摘します。

もし本当に火事による事故死なのであれば、如月ミキはクローゼットの中ではなく玄関に向かう途中で息絶えたのではないか、と。やはり推測はあくまで推測でしかないのか、と5人は意気消沈しますが、そこでいちご娘。がクローゼットの中には家元の書いたファンレターの入った段ボールが入っていたと話していたことを思い出します。如月ミキは家元からのファンレターを命よりも大切な宝物だと手紙に書いていました。

あまりの事に混乱する家元。更に事件のあった2月4日は、「大切な人」と考えられていた安男との誕生日とも離れていたことが分かります。しかも事件のあった次の日の2月5日は家元の誕生日。如月ミキは自分を応援してくれていた家元を大切に思っており、家元のファンレターを取りに戻る為にクローゼットに戻ったのだということに思い至ります。

解決したかと思いきや…

如月ミキが死んだのは自殺ではなく悲しい事故でした。部屋の中はしんみりとした空気に包まれますが、発行予定だった如月ミキのヘアヌード写真集タイトルへと話題は移っていきます。以前妻から写真集のタイトルを知らされていたいちご娘。が『SHOW ME こんなに立派に育ちました』だったと話すと、残りの4人は「ノリノリじゃん!」と一斉にツッコミます。

5人は如月ミキが表紙を飾った雑誌・星空シリーズにちなんでプラネタリウムを鑑賞。その後家元は来年もまた集まろうと提案し、更に大磯のロングビーチで隠し撮りした如月ミキのステージビデオを鑑賞。映画キサラギのエンドロールにあたる曲に合わせてノリノリで踊りました。こうして物語は幕を閉じた…かに思えましたが、エンドロール後、1年後のオフ会の様子が映し出されます。

そこには家元、オダ・ユージ、安男、いちご娘。、スネークの他に、もう1人の初老の男性の姿が。その男性は大磯ロングビーチのイベントの司会者でした。男性は「この2年で如月ミキは殺害されたという結論に至った。その証拠がこれだ」と語り、針金を見せます。最後には針金に見入る5人が映し出され、そこで映画キサラギは終わります。これが映画キサラギの結末までのネタバレあらすじとなります。

キサラギの映画版と小説版の違いとは?

ストーリー構成が見事だと評価されることの多い映画キサラギ。実はこのキサラギには映画の他に小説版も存在しています。この小説版は原作ではなく、映画のノベライズとなっていますが、映画が公開されるよりも先に発売された為、小説版が映画の原作だと思っていらっしゃる方もいるようです。

しかも、小説版と映画版では物語の結末が大きく異なり、映画よりも先に小説版を読んだ方は混乱してしまったという情報も。では、小説版如月の結末とは一体どのようなものだったのでしょうか?

小説版では家元がストーカーだった

小説版と映画ばんとではあらすじに大きな差はありません。しかし、小説版キサラギではエンドロールの後の物語が描かれており、そこでは家元が如月ミキに対してストーカー行為を行っていたことが明らかにされています。映画版では善良なファンとして描かれていた家元でしたが、小説版では如月ミキのストーカーであり、当時足に怪我をしていたという描写が入ります。

映画版の最後に登場した司会者の推理が明かされているというわけではなく、小説では映画で描き切れなかったエピソードや情報が描かれています。小説版では映画と同じように再びメンバーと集まりますが、その場で家元がイベントの動画を流します。その中で「おれは足を怪我しているんだから!」と家元が叫んでおり、実は当時如月ミキに対してストーカー行為を行っていたのは家元だった、という事が描かれて終わります。

キサラギを観た人の感想や評価とは?

映画と小説版とでそれぞれ異なった結末を迎えたキサラギ。この結末の違いに対する評価は様々ですが、ここからは映画キサラギを実際に鑑賞した方の、ネタバレ感想を紹介していきます。映画キサラギはいったいどんな評価を受けているのでしょうか?

馬鹿馬鹿しいけど笑える

まず1番多い感想は「馬鹿馬鹿しいけど笑える!」といった感想でした。映画キサラギはミステリーの要素が乞いものの、全体を通してコメディタッチで描かれた作品となっています。キャラクター1人1人のしぐさやセリフに笑いの要素が散りばめられており、中には「お腹を抱えて笑った」という感想も。

「細かい部分を見るとツッコミどころが多いけど、それでも笑える」といった感想もあり、映画キサラギを見た方の感想の中では「笑った」という感想が1番多く見受けられました。

伏線回収が見事

次に多かった感想は「伏線回収が見事だった」という感想です。キサラギはコメディタッチで描かれた作品ですが、物語の中には多くの伏線が用意されています。推理パートにも関係した「ゴキブリ退治」や「ラッキーチャッピーのボトル」、「200通のファンレター」等はもちろん、如月ミキが事務所を通していない状態で行っていた仕事の話に食いつくオダ・ユージまで、注意していないと気づかない伏線も。

こうした伏線は物語が進むにつれ、1つ1つ回収されていきます。とても細かい伏線も存在し、映画を観たファンからは「ここも伏線だったなんて!」と驚きの声も挙げられています。

キサラギがつまらないという評価の理由とは?

ストーリー構成やキャストの演技、演出など高く評価されているキサラギですが、中には「つまらない」という感想をあげる方もいらっしゃいます。こうした「つまらない」という評価があげられている理由とは一体何なのでしょうか?ここからは不評な感想の理由について紹介していきます。

他の作品を連想してしまう

好評な感想が多い中、「つまらない」という評価もされてしまう事のある映画キサラギ。その理由の1つとして多く挙げられているのが「他の作品を連想してしまう」という理由でした。ネタバレあらすじの部分でも触れましたが、映画キサラギは密室推理映画となっています。この密室推理映画とは、一見すると新鮮な設定にも見えますが、実はキサラギよりも先にこの設定で公表された作品が存在しています。

その作品とは三谷幸喜監督の制作した「12人の優しい日本人」。陪審員として集められた12人の人々が、自分が担当した事件について「無罪」と決断したものの…といったストーリーとなっており、こちらも1つの部屋の中で繰り広げられる物語となっています。キサラギとは違い、コメディ作品ではありませんが、密室推理ものということで、どうしてもこの作品を連想してしまう方も沢山いらっしゃったようです。

如月ミキが可哀想

一部の方から映画キサラギが「つまらない」と評価されてしまっている理由のもう1つに、「如月ミキが可哀想」という意見もあります。こちらもネタバレあらすじで紹介しましたが、映画ではアイドル・如月ミキが死んでしまった理由を「ファンレターを守る為に逃げ遅れてしまった」と結論付けています。映画キサラギはコメディタッチで描かれており、登場した男性5人は個性豊かな人物として描かれていました。

それについて「面白い」と評価する方もいますが「5人の事が好きになれない」「家元の手紙の為に死んでしまったなんて可哀想」という感想を持つ方もいらっしゃるようです。更にこれも紹介しましたが、小説版の家元は如月ミキのストーカーであったことが明らかになっています。その為、小説版を読んでから映画を観た方からは、家元に対して良い印象がなかったというのも理由になっているようです。

キサラギの映画ネタバレまとめ!

今回は密室推理映画『キサラギ』について、結末までのネタバレあらすじや感想、「つまらない」という評価を紹介しました。映画キサラギは肯定的な感想が多く挙げられていますが、一部では感想が割れる映画であったようです。

今回のネタバレあらすじではお伝えすることができなかったかもしれませんが、キサラギはミステリー要素が非常に強いコメディ映画となっています。その為、映画キサラギが「合う人」「合わない人」が分かれてしまったと指摘する声も。しかし「合う人」にはとても高く評価されており、全体的には好評な作品として知られています。

今回のネタバレあらすじ紹介だけでは伝えきれない魅力がキサラギにはあります。今回のネタバレあらすじを読んで、少しでも気になった方は、是非1度映画キサラギを鑑賞してみてはどうでしょうか?

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