2018年10月09日公開
2018年10月09日更新
何者の映画あらすじをネタバレ!感想・評価やホラー作品と言われる理由も考察
豪華な若手キャストが集まった映画『何者』のネタバレあらすじや感想・評価を紹介していきます。映画『何者』は直木賞受賞作である朝井リョウの小説が原作です。就職活動やSNSの裏垢を題材に、若者たちの人間関係や強烈な承認欲求が描かれていると言われています。見る人によって耳が痛いセリフもあり、一部ではホラー作品とも言われています。この記事では、そんな映画『何者』のネタバレあらすじを紹介することで、ホラーと言われているネタバレ感想や評価の理由も明かしていきます。
目次
何者の映画あらすじをネタバレ紹介!感想や評価も紹介!
映画『何者』のあらすじのネタバレを詳しく解説し、感想や評価についても紹介します。『何者』は直木賞を受賞した小説を原作とした映画です。就職活動やSNSを題材に、若者の人間関係や承認欲求をあぶり出していると言われています。映画『何者』にはあるトリックが仕掛けられていますが、この記事ではネタバレあらすじを結末まで紹介しているので、まだ見ていないという方はご注意ください。
何者の映画出演キャストを紹介!
二宮拓人役/佐藤健
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映画『何者』の主人公である二宮拓人のキャストを務めたのは佐藤健です。佐藤健は1989年3月21日に埼玉県で生まれました。高校2年の時にスカウトされ、福山雅治などを抱えるアミューズに所属することになりました。2007年に仮面ライダーシリーズの『仮面ライダー電王』で主人公を演じ、一躍人気俳優となります。翌年には不良少年たちが野球に打ち込む姿を描いた『ROOKIES』にも出演しています。
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以降、様々な作品に出演しています。代表作には2010年の堤幸彦監督作品『BECK』でバンドのボーカルを演じました。2013年には週刊少年ジャンプの人気漫画『るろうに剣心』で主人公の侍役を演じ、派手なアクションシーンが高く評価されました。演技力も高く評価されており、2015年に放送されたドラマ『天皇の料理番』での演技で数々の賞を受賞しています。2018年には主演映画『億男』などで活躍しています。
田名部瑞月/有村架純
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映画『何者』のヒロインである田名部瑞月のキャストを務めたのは有村架純です。有村架純は1993年2月13日に兵庫県で生まれました。姉の有村藍里はグラビアアイドルとして活動しています。2010年のドラマ『ハガネの女』でドラマデビューをし、2013年の連続テレビ小説『あまちゃん』への出演をきっかけにブレイクすることになります。以降、多くのCMに起用されて活躍の機会が増えました。
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2014年にはジブリ映画『思い出のマーニー』で声優初挑戦しています。2015年には主演映画『ビリギャル』で金髪ギャルを演じて大きな話題となると同時に、演技が高く評価されて第39回日本アカデミー賞の優秀主演女優賞と新人俳優賞を獲得しました。2017年には連続テレビ小説『ひよっこ』のヒロインを務めてさらに知名度を高めました。2018年には主演映画『コーヒーが冷めないうちに』などで活躍しています。
小早川理香/二階堂ふみ
映画『何者』の瑞月の友人・小早川理香のキャストを務めたのは二階堂ふみです。二階堂ふみは1994年9月21日に沖縄県で生まれました。10代の頃からファッションモデルとして活動を始め、2007年のドラマ『受験の神様』で女優デビューしています。
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2011年に主演を務めた映画『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』での演技が高く評価され、注目を集めました。その後、園子温監督作品『ヒミズ』や『地獄でなぜ悪い』などに出演し、第36回日本アカデミー賞の新人俳優賞を獲得しています。
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2014年には桜庭一樹原作の映画『私の男』に出演し、国際的にも演技が評価されました。2016年には知名度を高めるためとして、人気バラエティ番組『ぐるぐるナインティナイン』の「グルメチキンレース・ゴチになります!」のレギュラーメンバーとなります。2018年にはNHK大河ドラマ『西郷どん』で主人公の2番目の妻を演じた他、行定勲監督の映画『リバーズ・エッジ』で主演を務めるといった活躍をしています。
神谷光太郎/菅田将暉
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映画『何者』で拓人の同居人である神谷光太郎のキャストを務めたのは菅田将暉です。菅田将暉は1993年2月21日に大阪府で生まれました。2008年の第21回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで、芸能界入りします。2009年には特撮番組『仮面ライダーW』で主演を務めて注目を集めました。2013年には芥川賞受賞作を原作とした『共喰い』での演技が高く評価され、第37回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞しました。
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以降、数多くのドラマや映画に出演しています。2015年にはドラマ『民王』で遠藤憲一と共に主演を務めました。2016年には池松壮亮と共演した映画『セトウツミ』で関西弁を話す高校生を演じています。2017年にはNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』に出演しています。また『見たこともない景色』をリリースし、歌手活動もスタートさせました。2018年には映画『となりの怪物くん』などに出演し活躍しています。
宮本隆良/岡田将生
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映画『何者』で理香の恋人・宮本隆良のキャストを務めたのは岡田将生です。岡田将生は1989年8月15日に東京都で生まれました。2006年にドラマ『東京少女』で俳優デビューしています。2008年のドラマ『フキデモノと妹』で初主演を務めました。以降、『重力ピエロ』や『ハルフウェイ』といった作品に出演し、演技が高く評価されました。2009年には多数の映画賞を受賞しています。
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2010年には松たか子主演映画『告白』と、深津絵里主演映画『悪人』での演技が評価されて第34回日本アカデミー賞の優秀助演男優賞を受賞しました。2012年にNHK大河ドラマ『平清盛』で源頼朝役を演じ、ナレーションも務めました。2013年には人気ドラマ『リーガルハイ』の第2期に出演しています。2018年には人気漫画を原作とし、アニメ化もされた『昭和元禄落語心中』で主演を務めています。
サワ先輩/山田孝之
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映画『何者』で拓人が信頼を寄せるサワ先輩のキャストを務めたのは山田孝之です。山田孝之は1983年10月20日に鹿児島県で生まれました。1999年のドラマ『サイコメトラーEIJI2』でデビューしています。2003年には話題となった映画のドラマ版『WATER BOYS』で主演を務めました。2005年にはネット掲示板から生まれた映画『電車男』で主演を務めて注目を集めてます。
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2007年には小栗旬と共演した映画『クローズZERO』で不良高校生役を演じ、以降、演じる役柄の幅が広くなったと言われています。代表作には『闇金ウシジマくん』シリーズや、『白夜行』、『勇者ヨシヒコ』シリーズなどがあります。また、ドラマや映画だけでなく「ジョージア」や「PlayStation®4」といったCMに長期に渡って出演しており、人気を博しています。2018年は映画『50回目のファーストキス』などに出演しています。
何者の映画あらすじをネタバレ紹介!
ここでは映画『何者』のネタバレあらすじを紹介してきます。映画『何者』の簡単なあらすじは「就職活動がうまく行かない拓人が、仲間との関りを通じて自分を見つめなおす」というものです。『何者』には視聴者に隠された情報があり、それが露呈することで真実が明らかになるという仕掛けがあります。
また、時間順は複雑に交差しているため「よくわからない」という感想もありました。ここではあらすじを理解しやすくするために、時間順を整理して紹介しています。ネタバレ要素が多く含まれているため、まだ見ていないという方はご注意ください。
就活に勤しむ毎日
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まずは映画『何者』の冒頭シーンのネタバレあらすじから紹介しています。就活生である主人公の二宮拓人は、就職活動に勤しむ毎日を冷静に分析してツイッターに投稿していました。しかし、厳しい就職活動はなかなか思うように進みません。
サークル
ここからは映画『何者』のネタバレあらすじを時間順に説明していきます。拓人は大学の新歓コンパで神谷光太郎と田名部瑞月と知り合いました。光太郎は明るい性格で、バンドサークルに入ってバンド活動を始めます。一方、拓人は演劇サークルに入って作品作りに情熱を燃やしました。そんなふたりを、純朴な女性である瑞月は凄いと称賛します。拓人は瑞月に惹かれていました。
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拓人は講義中にも台本を書くほど演劇にのめり込んでいました。そんな拓人にとって同好の士と呼べるのが烏丸ギンジです。拓人は「にのみやたくと」名義でギンジや、サワ先輩と共に演劇活動に励んでいました。そんなある日、光太郎に誘われて拓人はルームシェアをすることになります。しかし、拓人が想いを寄せていた瑞月は光太郎と交際を始めており、拓人はショックを受けます。
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しかし、しばらくして瑞月と光太郎は別れました。瑞月は海外に留学します。就職活動を始めた拓人は演劇とは縁を切ります。一方、演劇サークルで仲の良かったギンジは拓人とは逆に、就職せずに演劇を続けていくことを選びました。拓人はギンジの立ち上げた劇団を拒絶し、ギンジとは疎遠になります。
瑞月との再会
ある日、就職活動中の拓人はスーツ姿のままライブハウスに足を運びました。同居人である光太郎のバンドのステージがあったからです。光太郎はバンドサークルに所属していましたが、就職活動に専念するためにバンドマン引退を決意していました。そこへスーツ姿の瑞月が現れます。ツイッターの呟きで、瑞月がライブハウスに来ることを拓人は知っていました。瑞月は留学していたため、会うのは久しぶりです。
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拓人は大学院に籍を置くサワ先輩の働くカフェでバイトをしながら就職活動を続けていました。部屋へ戻ると、光太郎が髪を黒く染めていました。光太郎も本格的に就職活動をするために拓人にいろいろ教えて欲しいと頼むのでした。合同企業説明会に一緒に参加しますが、光太郎は厳しい就職戦線にげんなりします。そんな光太郎に拓人は求人サイトを紹介します。そこへ突然瑞月が訪ねてきました。
就活対策本部の結成
実は拓人と光太郎の住む部屋の上に、瑞月の友達である小早川理香が住んでいたのです。就職活動の対策を練っているというので、理香の部屋に集まりました。理香と瑞月は留学生の交流会で知り合った仲でした。光太郎は持ち前の人懐っこさで理香とすぐに親しくなります。理香の発案で就活対策本部として協力し合うことになりました。
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さっそくエントリーシートの書き方が話題となりますが、バンドしかしてこなかったという光太郎は書くことがないと言います。対して理香は意識の高さを見せます。そのやりとりを見ていた拓人は就活は「トランプのダウト」のようなものだ、と解説しました。息抜きに理香が料理を始めると、恋人の宮本隆良が帰ってきました。ふたりは付き合って3週間もしませんが同棲しているカップルでした。
ギンジの活動
その後、拓人はサワ先輩の部屋でエントリーシートを書きます。エントリーシートの「学生時代で一番頑張ったこと」の欄には「演劇」と書かれていましたが、拓人はそれを誰にも見せようとしません。そこで、サワ先輩は「ギンジの新しい劇団を見に行ったことがあるか?」と聞きました。拓人はギンジの劇団を一度も見に行ったことがありませんでした。
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拓人はギンジが活動報告をしているツイッターやブログは見るものの舞台には足を運びません。一方で、ネットの掲示板などでの評判は気にしていました。ギンジの舞台は酷評されています。
就職に否定的な隆良
就活対策本部での活動は続いていました。理香は高い理想を語り、光太郎はマイペース、瑞月はもっぱら聞き役でした。そんな中、拓人はスマホばかり弄っています。隆良のSNSを見た拓人は、部屋の中で無関心を装って読書している隆良が自分たちの会話を聞いていることに気付きました。話に入ってきた隆良は就職自体に疑問を呈する発言をします。社会に流されたくないという隆良の意見を皆は黙って聞いていました。
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理香と隆良がコンビニに出かけていくと、ふたりが付き合って3週間ということを聞いた光太郎が、普通同棲しないと笑いました。そこで拓人はふたりのツイッターを見せ、「なんで直接話さないの」と嘲笑します。光太郎と理香はバツの悪そうに笑うのでした。
瑞月の事情
拓人は光太郎の就職活動を手伝いながらも、自身の就職活動を続けます。ある日の試験で、拓人は記述問題に手こずり、浮かない顔で会場を出ました。そこで瑞月と鉢合わせます。瑞月も同じ試験を受けていました。その会場には、就職に否定的だった隆良の姿もありました。帰りに食事をしていたふたりは、スーツ姿の理香が全力疾走している姿を見ました。理香と隆良が一緒ではないことを瑞月は不思議に思います。
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その後、瑞月は光太郎が出版社ばかりを受けている理由を知っているか拓人に尋ねました。光太郎はその理由を拓人にもはっきりと伝えていませんでした。電車の中、瑞月は家庭が不安定な状態にあることを拓人に明かします。瑞月は安定した生活を送るため、なんとしても就職しなければいけないと言い、次の試験に向かいました。
順調な光太郎の就活
後日、理香は学生時代の役員などをびっしりと記載した名刺を作っていました。その名刺には理香の名前が小さく書かれています。理香のパソコンには不採用を報せるメールが届いていました。理香はOB訪問やSNSを辿って情報収集できると光太郎に言いました。話の途中で、光太郎に非通知の電話がかかってきます。面接の結果だ、と光太郎は部屋を飛び出していきました。同じタイミングで拓人には不採用を報せるメールが届きます。
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理香は拓人にテレビの制作会社や演劇系を受けていないのか尋ねます。しかし、拓人はそういった業界の企業は受けていないと言いました。そこで、拓人と理香は光太郎が成績証明書を用意していたことに気付きます。それは最終面接で必要になる書類でした。光太郎に電話がかかってきたことからも、面接が順調に進んでいることを察します。
ギンジと隆良
ある日、大学の喫煙室で煙草を吸いながらツイッターを眺めていた拓人はギンジと隆良が面識を持っていることを知ります。そこへ隆良が訪れました。拓人は就職活動をしているのか尋ねます。隆良はバツが悪そうに肯定しました。拓人がギンジの話題を出すと、隆良は名刺の束の中からギンジの名刺を探します。隆良は今度一緒に仕事すると言いました。
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拓人は隆良の名刺を要求します。隆良の名刺は黒く、裏面は英語表記になったお洒落なものでした。ギンジの名刺も要求しすると、同じように英語表記のされたものです。隆良は遊び心があって面白いと評価します。そこへサワ先輩がやって来ました。サワ先輩は隆良に自己紹介しますが、理系のサワ先輩に隆良は関心を示しません。サワ先輩は拓人を連れ出しました。
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拓人はギンジと隆良が似ているとサワ先輩に愚痴をこぼしていました。人脈をひけらかしたり、やっている途中のことをアピールしたりすることを拓人は「寒い」と言います。そんな拓人に、「ふたりは全然違う」とサワ先輩は言い放ち、その場で拓人と別れました。
最終面接に落ちた光太郎
最終面接に落ちた光太郎は「落ちました!」とビールを飲みながら落ち込みますが、陰鬱な様子ではありません。行きたくない会社の面接だったためです。「ノーダメージだろ」と拓人は指摘しますが、「いくら捨て駒でも内定欲しかった」と光太郎は言います。深刻さを感じさせない光太郎を拓人は冷ややかに見ますが、自身は選考結果を知らせる電話が来ることを期待していました。
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そこで、理香はギンジの話題を出します。隆良とギンジは一緒に公演を作ることになっていたのです。加えて個展も計画していました。理香は「ふたりの生き方や信念が似ているから上手くいくと思う」と言います。ふたりが似ていると思わないか尋ねられた拓人は、上手く返答ができません。酔っぱらった光太郎が酒を要求すると、理香は「珍しいお酒をホストファミリーが送ってくれた」と言って部屋を出ていきました。
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理香が部屋を出ていくと光太郎はツイッターのアカウントをメールで検索できる話を引き合いに出し、理香の行動を馬鹿にするような態度を取ります。その間に20時を回りました。時間を過ぎても選考結果を報せる電話がないため拓人は落胆しました。苛立つ拓人は、光太郎にどうして瑞月と別れたのかを尋ねました。光太郎が答えを言う前に、瑞月から電話がかかってきます。
最初の合格者
瑞月は内定を貰ったことを報告しました。拓人は驚くだけで何も言えません。光太郎の気配に瑞月が気付いたため、拓人はスマホを光太郎に渡しました。光太郎は落ち着いた様子で瑞月と話し、「おめでとう、よかったね」と言います。拓人は黙って部屋を出ていきました。
後日、演劇関連の企業に赴いた拓人は理香と鉢合わせます。ふたりはグループディスカッションに参加することになります。ミュージカルに関する議題となり、拓人も発言をしますが、それを遮るように理香が話し始めました。理香の発言は自身の経歴を羅列して露骨にアピールをします。
瑞月の内定祝い
その日の夜、瑞月の内定祝い会が理香の部屋で開かれます。瑞月の内定先は全日通信という大手企業でした。それを聞いた理香は動揺します。瑞月は謙遜し、総合職ではなくエリア職だから昇進の望みが薄いと言いました。隆良はもっとグローバルな仕事を望んでいなかったかと尋ねますが、瑞月は家庭の事情をはぐらかします。
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理香は昼間のグループディスカッションの話題を出しました。演劇関係の会社であることを明かされて、拓人は慌てて「理香が仕切り役を務めていた」と話題を切り替えます。やっぱり演劇好きなんだと言われる拓人は上手く笑えません。そこで、瑞月が隆良とギンジのことを尋ねます。しかし、その仕事は無くなったと隆良は言います。それは理香も聞いていなかったことです。
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隆良とギンジは作品に対する姿勢が違っていました。隆良はじっくり作品を煮詰めてお客さんに失礼のない物を出したいと言います。対してギンジは毎月の公演を行うことを重要に考えていました。そんなギンジの劇団の評価が低いことを引き合いに出し、隆良は嘲笑います。そして、意見の合わない人と働く会社員という生き方も自分には合わないと否定しました。
瑞月の告白
隆良の意見を聞いて瑞月は怒ります。10点でも20点でもいいから自分の中から出さないと点数すら付かないと瑞月は言い放ちました。自分は他人より繊細で感受性豊かだと考えているのだとしても、他人もそうやって見てくれるわけではないと言う瑞月に隆良は何も言い返せません。瑞月は部屋を飛び出していきました。「頭の中にあるうちはなんだって傑作だ」と拓人はギンジへ掛けた言葉と同じセリフを隆良に言いました。
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後を追った拓人に、「もうあの部屋行けないかな」と瑞月は言いました。そして、内定報告を連絡した電話の時、光太郎に告白したことを明かします。家庭の事情を説明し、まだ好きであることを伝えていたのです。しかしまたフラれたと言いました。光太郎にはずっと忘れられない翻訳家志望の人がおり、その人と再会したくて出版社ばかり面接を受けていました。瑞月は光太郎の人生の中のドラマの邪魔しちゃいけないと語ります。
光太郎の内定
出版社である総文書院から内定を貰った光太郎は拓人のバイト先で祝杯を挙げます。そこで瑞月がバイトをしていました。拓人の紹介です。そこへサワ先輩と後輩の女の子もやって来ました。女の子は光太郎のバンドのファンで盛り上がります。拓人が静かにその場を離れて外で煙草を吸い始めるとサワ先輩もやって来ました。
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サワ先輩はツイッターのように140文字が重なっただけでギンジと隆良を一緒に片づけようとするなと言いました。どちらかと言えばギンジは拓人に似ていると言われ、拓人は呆然とします。帰りのタクシーの中、光太郎は内定が出たにも関わらず不安を吐露します。そして、拓人に内定が出ない理由がわからないと、本心から告げるのでした。
何者の映画結末をネタバレ紹介!
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ここからは映画『何者』の結末をネタバレ紹介です。『何者』の終盤で拓人の正体が明らかになります。「一気にホラーになる」という感想も挙げられている『何者』ですが、「ラストシーンは前向き」という感想が挙げられていました。
拓人の就職活動のネタバレ
プリンターを借りるため理香の部屋を訪ねた拓人。理香は携帯をなくしており、拓人のスマホを借りて電話を鳴らそうとします。理香のパソコンを触った拓人は、予測変換に「全日通信エリア職ブラック」という文字を見ました。同様に、理香は拓人のスマホのブラウザに「総文書院2ちゃんねる評判」という文字を見ます。ふたりとも仲間の内定を嫉んでいました。
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本当は誰のことも応援していないでしょうと問う理香は、拓人のツイッターの裏垢を知っていると明かしました。拓人が仲間の様子を分析し、批判していることや、SNSで承認欲求を満たしていることを理香は鋭く指摘します。重ねて観察者になっても何にもならいし、そんな人間を企業が欲しがるわけがないと言い放ちます。しかし、それは自身も同じようなものであると理香は泣き出します。
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黙って部屋を出て行こうとする拓人。そこへ隆良が帰ってきます。隆良は瑞月に怒られたせいか反省した様子を見せ、本気で就活すると言います。そして、就活2年目なんだから色々教えてくれと拓人に言いました。仲間たちはそれぞれ1年長く大学に在籍していました。光太郎は留年、瑞月と理香は留学、隆良は休学です。そして拓人は就職浪人でした。拓人は何も言わずに部屋を出ていきました。
拓人の裏垢のネタバレ
拓人はツイッターの裏垢「何者」を以前から日常的に利用していました。そこでは仲間たちの様子が冷ややかにツイートされています。拓人の本心が舞台演劇のように振り返るシーンが展開され、劇が終わると拓人は観客席に向かって頭を下げました。万雷の拍手の中、ひとりだけ拍手をしていない人物がいます。それは瑞月でした。瑞月は静かにほほ笑んでいます。拓人は逃げ出す様に舞台を降りました。
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拓人はバイト先に走りました。そこにはまだ瑞月がいます。瑞月は拓人の裏垢を見ていました。泣き出しそうになっている拓人に、瑞月は広告代理店の試験のことを話し始めます。考え事をしている時の拓人の後ろ姿が演劇の脚本を書いている姿と似ていたと言いました。そして、瑞月は拓人の舞台がすごく面白かったと言いました。拓人はその場で泣き崩れます。
何者のラストシーンのネタバレ
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後日、拓人はギンジの劇団を初めて観に行きました。その後、ある企業の面接で、1分間で自分を表現するように言われた拓人は演劇についての想いを赤裸々に語ります。しかし、1分間では話しきれないと自ら話を止めます。面接を終えた後、拓人は前を向いて外への扉を開きました。
何者の映画主題歌とは?
映画『何者』の主題歌は、映画の音楽を担当した中田ヤスタカの「NANIMONO(feat. 米津玄師)」です。Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅのプロデユーサーとして知られる中田ヤスタカと、ハチ名義でも知られる米津玄師がタッグを組みました。作曲は中田ヤスタカが担当し、作詞は米津玄師が手掛けています。「拓人の心情を歌詞にした」と米津玄師が語っており、映画の内容にマッチした楽曲という感想がありました。
何者の映画を観た人の感想や評価を紹介!ホラー作品と言われる理由とは?
不評な感想を紹介!
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映画『何者』を見た人のネタバレ感想・評価には「二度と観たくない」といった強烈な意見がありました。映画『何者』では前半は就職活動に励む仲間たちの仲の良い姿が描かれていますが、瑞月と光太郎の内定が決まったことでリアルな妬みの感情が露になります。さらに、拓人はツイッターの裏垢で仲間の悪口を言っていることが露呈して一気に追い詰められていきます。
こうした人間の裏の顔が明らかになる展開がホラーと言われる感想の要因のようです。拓人はSNS中毒のようなところがあり、表面的には仲間にいい顔をしていましたが、裏では冷徹に分析して批判していました。
映画『何者』がいい感じに賛否両論になっていますね。これは心抉られるホラーとしておすすめしたいけど、さわやかな青春モノを期待する人には1ミリとしておすすめできないんだもん。居心地が悪すぎる空間ばっかり描くんだもん……。同監督の『ボーイズオンザラン』『愛の渦』もそういう作品だった。
— ヒナタカ (@HinatakaJeF) October 15, 2016
このような拓人の行動は最低だと言われる一方、「自分にも思い当たる」という感想も見受けられます。このため「一度見ただけもう十分、もう見たくない」という感想が多くありました。
好評な感想を紹介!
映画『何者』を見た人の好意的なネタバレ感想・評価には「リアリティがあって面白い」という意見がありました。就職活動で精神をすり減らしていく若者の姿や、SNSに居場所を求めようとする人間心理がリアルに感じられたという感想です。そのため、拓人に感情移入できる人も多くいたようで、「ラストシーンは感動的」という感想・評価も多くありました。
また、映画『何者』は終盤に映画ならではの演出がされています。拓人のツイッターの裏垢が露呈し、それまでの呟きが再現される場面です。この場面では演劇に打ち込んでいた拓人が舞台に立つイメージが展開されました。
何者のレビューを読んでるけど、あの映画はホラーだって書いてあった まさにその通りだわ 共感できて、それがまたリアルだから怖い 今もこうやって呟いてるけどTwitterは難しいというか怖いツールなんだなって 就活生じゃなくても普段Twitterを使っている人に観てもらいたいな
— さみ (@arsbisn) November 14, 2016
「拓人の人間性に合った、独創的な表現となっている」と見た人から好意的な感想・評価がされています。
何者の原作小説も要チェック!
『何者』の原作小説は『桐島、部活やめるってよ』の作者としても知られる朝井リョウの作品です。2012年に描き下ろしとして発表された『何者』は第148回直木三十五賞を受賞するなど、高い評価を受けました。映画は概ね原作に忠実ですが、原作小説にしかない要素もあります。例えば、隆良もツイッターの裏垢があることや、拓人とギンジの直接的な対立です。気になる方はぜひ原作小説もチェックしてみてください。
何者の映画あらすじまとめ!
映画『何者』のネタバレあらすじや感想・評価をまとめました。『何者』は豪華なキャストでリアルな人間心理が描かれた映画と評判です。原作に忠実でありながら、映画ならではの演出も印象的と言われてるため、見応えのある映画となっているようです。まだ見ていないという方は、ぜひ一度映画『何者』をご覧ください。