蛍火の杜へが泣ける理由を考察!映画あらすじや結末・感想をネタバレ紹介

『蛍火の杜へ』は、緑川ゆき原作で『夏目友人帳』のスタッフが制作し、2011年に公開した短編アニメーション映画です。人ではない青年と少女が織りなす、心温まる、しかし、涙がぽろぽろとあふれる泣ける映画でもあります。本記事では、映画『蛍火の杜へ』の泣ける理由を考察していきます。また、映画『蛍火の杜へ』のあらすじのネタバレや結末、感想もネタバレ紹介していきますので、ぜひご覧ください!

蛍火の杜へが泣ける理由を考察!映画あらすじや結末・感想をネタバレ紹介のイメージ

目次

  1. 蛍火の杜へが泣ける理由は何?あらすじや結末に迫る!
  2. 蛍火の杜への映画作品情報
  3. 蛍火の杜への映画登場人物と声優キャスト紹介
  4. 蛍火の杜への映画あらすじをネタバレ
  5. 蛍火の杜への結末について
  6. 蛍火の杜への聖地が知りたい!
  7. 蛍火の杜への泣ける理由は?感想を紹介!
  8. 蛍火の杜へ泣ける理由についてまとめ

蛍火の杜へが泣ける理由は何?あらすじや結末に迫る!

本記事では、2011年に公開された、緑川ゆきの同名短編読み切り原作の映画『蛍火の杜へ』の泣けると話題になっている理由は何なのか?どの部分が泣けるのか?を考察していきます。また、映画『蛍火の杜へ』のあらすじのネタバレや声優キャスト、見た人の感想、聖地、結末についてもネタバレ紹介していきますので、ぜひご覧ください!

蛍火の杜へ| アニメ映画公式サイト

蛍火の杜への映画作品情報

映画『蛍火の杜へ』は、『夏目友人帳』の筆者である緑川ゆきの原作を映画化し、2011年に公開された映画です。原作は、2003年に発売された『蛍火の杜へ』(白泉社『花とゆめコミックス』)全1巻および、『蛍火の杜へ(愛蔵版)』(白泉社『花とゆめコミック』)全1巻です。アニメ化されたのは『夏目友人帳』のほうが先ですが、書籍として発売されたのは『蛍火の杜へ』が先になります。

映画『蛍火の杜へ』の上映は、2011年に8つの都道府県の8つの劇場でのみ行われました。2012年に映画『蛍火の杜へ』のBlu-lay&DVDが発売され、その後、関連商品としてオリジナルサウンドトラックやクリアファイル、ミニタオルなどのグッズも販売されています。

映画『蛍火の杜へ』は「緑川ゆき原作、『夏目友人帳』のスタッフが贈る、もうひとつの妖奇譚」というキャッチフレーズのもとに公開されました。触れると消えてしまうという、人ではない存在の少年と人間の少女が織りなす切なく泣けるストーリーですが、どこか心温まる映画でもあります。

また、原作の漫画『蛍火の杜へ(愛蔵版)』には本作「蛍火の杜へ」の他に、緑川ゆきの2つのの短編読み切り「体温のかけら」と「星も見えない」、さらに「蛍火の杜へ」特別編が収録されています。このどれもが『蛍火の杜へ』や『夏目友人帳』と同じく繊細なタッチで切なく泣ける、そして心温まるストーリーです。

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蛍火の杜への映画登場人物と声優キャスト紹介

ここでは、映画『蛍火の杜へ』の主要登場人物と声優キャストをネタバレ紹介していきます。この後のあらすじネタバレや感想ネタバレをより一層お分かりいただくためのもの見なりますので是非ご覧ください。

竹川蛍(たけがわほたる)/声:佐倉綾音

本作の主人公です。毎年夏休みに祖父の家に遊びに来ていましたが、6歳の時に妖怪が住むといわれる「山神の森」で迷子になってしまい、そんな中「ギン」出会います。

声は、「夢喰いメリー」で主役デビューを飾った、佐倉綾音が演じています。等身大でリアリティのある役柄を自然に演じ上げています。

ギン/声:内山昴輝

蛍が「山神の森」で出会った、銀髪でキツネの面をつけた少年です。妖怪でも人間でもない存在で、人間に触れられると消えてしまいます。

声は、「ソウルイーター」や「屍鬼」で主役を務めた、内山昂輝が演じています。他に、「キングダムハーツシリーズ」や「HUNTER×HUNTER」などが代表作として挙げられます。

蛍火の杜への映画あらすじをネタバレ

映画『蛍火の杜へ』のあらすじをネタバレ紹介していきます。44分という短編映画の中に込められた、人でも人間でもない少年と人間の少女が織りなす、切なく泣ける、なおかつ心温まる物語の全容をぜひご覧ください!映画『蛍火の杜へ』のストーリーの大部分のあらすじをネタバレ紹介していきますので、まだあまり知りたくないという方は、ご注意ください。

蛍とギンの出会い

少女が少年に初めて出逢ったのは、少女が六歳の時でした。暑い夏の日、妖怪達の住むといわれる山神の森で彼女は迷子になりました。森の出口を探して走り回り、疲れて動けなくなって、寂しさと恐ろしさからとうとう泣き出してしまった彼女の前に、少年は姿を現したのでした。

森の中でしゃがんでいる少女は「おいチビ。」という声がどこかから聞こえてきたことに気が付きます。あたりを見回すと、キツネのお面をつけた、じぶんより年上とみられる少年が木の陰からこちらをうかがい「何を泣いているんだ。」と言っています。少女は自分以外の人間に会えたという安堵感から、少年に抱きつこうとします。

しかし、少年は彼女をかわし、少女は地面に突っ伏してしまいます。少年は「おれは人間に触れられると消えてしまう。」といいます。少女は、人ではない、妖怪なのかということに心を躍らせ、少年に触れようとしますが、少年はそれもかわし、「消えるってのは消滅するって意味だ。山神様がそういう術をおれにかけてる。おれは人間に触れたら最後。それでおしまいだ。」といい、少女は反省します。

少女の名前は竹川蛍(たけがわほたる)です。そして少年の名前はギン。ギンは蛍を森の外まで案内し、蛍はまた明日会いに来ると約束し、森を出ます。蛍は探しに来ていた祖父と合流し、怒られてしまいますが、祖父のようかいに関する昔話を聞きながら家路につきます。そして次の日、蛍は再びギンに会いに行きます。ギンは蛍を出迎え、二人は再会を喜びます。

ギンは蛍を涼しいところにつれていくため、場所を移動します。その道中に出会った妖怪は蛍に、「人の子、ギンの肌に触れてくれるなよ。触れればわしがお前を食ってやるぞ。」といいますが、ギンがくしゃみをしたことによりその妖怪は逃げていきます。妖怪はギンを心配していたのです。

そして、次の日も、その次の日も蛍は森へと通いました。それは山の中を駆け巡って遊びまわるたわいもない日々でしたが、蛍にとってはどんな些細なことでも楽しくて仕方がありませんでした。ある日蛍は、草の上で眠っているギンのお面を取ってみます。そこにあったのは綺麗な顔立ちの、しかしながら妖怪ではなく人間と思わせるような顔でした。

ギンは狸寝入りをしていたためすぐに目を開けます。そして、「こんな面でもつけていないと、妖怪には見えないだろう?」といいます。蛍はまだこの言葉の意味が分かりません。その日の帰り道に蛍は、明日からはここに来られないことをギンに告げます。

蛍は夏の間だけ、ギンのいる山神の森がある祖父の家に遊びに来ていたのです。それに対してギンは、「来年も来られるか?」と返します。こうして蛍は次の日もギンと会う約束をし、次の夏を心待ちにするようになりました。

触れられると消えてしまう少年「ギン」

そして約束の夏、蛍は山神の森へ行き、ギンはそこで蛍を待っていました。そんな夏が二度三度と続いたころ、ギンと蛍が森を歩いていると、木の中から大きな手が出てきて、「それは人の子だ。触れられたらお前は消えてしまう。」といいギンをかばおうとします。ギンがその妖怪に大丈夫だというと、妖怪は蛍にギンに触れないよう言います。妖怪たちは皆ギンを慕っているようです。

蛍は、妖怪たちはギンに触れられるが自分は触れられないということを改めて実感します。そんな中、蛍はギンの驚いた顔を見ようと、木の上からギンをおどかします。すると蛍の乗っていた枝が折れてしまい蛍が下に落ちてしまいます。ギンはすかさず手を差し伸べようとしますが、とっさのところで触れてはいけないことに気が付き、また蛍は他の木がクッションになったため助かりました。

2人は「よかった。」と笑いあいますが、蛍は「ねえ、ギン。何があっても絶対私に触らないでね。絶対よ。」と言って泣き出してしまいます。そして蛍は、その次の夏も、次の次の夏も森へと通いました。蛍は中学生になりました。しかしギンは、人間よりずっと成長が遅いようでした。蛍は、夏が来るたび自分は姿が変わっていくのにギンはほとんど出会った頃のままだと気づきます。

そのうちギンの歳を追い越してしまうと思った蛍は、心のどこかでギンが本当は人間なのではないかと淡い期待をしましたが、そんなことはなく、複雑な心境でいました。ある冬の日、蛍は学校帰りに同級生の男の子に滑るから手を差し伸べられます。ギンにはこんな風に触ることはできません。蛍はギンに会いたい、触れたいと思いました。

高校生になった蛍とギン

そして時が過ぎ、蛍は高校生になりました。蛍はギンに、「卒業したらこっちのほうで仕事を探すつもりなの。そしたらもっと一緒にいられるわ。秋も、春も、冬も。」と話すと、ギンは自分の身の上の話を打ち明けます。

ギンは、元々は人間でしたが赤ん坊の頃山神の子に捨てられ、以来山神様が妖術で生かし続けてくれている、妖怪でも人でもない存在だったのです。しかし、妖術で保たれている身はとても脆い。そのためギンは蛍に、自分のことは忘れてしまっていいといいます。それに対し蛍は、あえに間もギンのことを考えていた、私のことを忘れないでほしいと返します。

蛍はギンに、「妖怪たちの夏祭り」に一緒に行こうと誘われます。2人が祭りの中を歩いていると、通りかかった小さい男の子が、転びそうになってしまいます。ギンはとっさに腕をつかみ助けますが、その男の子は妖怪ではありませんでした。

蛍火の杜への結末について

「妖怪たちの夏祭り」に来ていた蛍とギンでしたが、ギンは祭りに迷い込んでいた人の子に触ってしまいます。体が消え始めてしまったギンですが、「来い、蛍。やっとお前に触れられる。」と言い蛍を抱きしめます。蛍もギンの胸に飛び込みますが、抱き合った次の瞬間にはもう、ギンは消えてしまいました。

消えてしまう間際、ギンは蛍に「好きだよ。」と言い、消えていきます。蛍は、ギンのつけていたお面を抱え森を出ようとすると、「ありがとう。私たちはずっとギンと一緒にいたけれど、ギンはやっと人に触れたいと思ったんだね。やっと人に抱きしめてもらえたんだね。」と妖怪たちに見送られます。蛍はギンとの別れを悲しみながらも、その思い出を胸に、生きていこうと決意します。

蛍火の杜への聖地が知りたい!

ここまで映画『蛍火の杜へ』のあらすじや結末のネタバレはいかがだったでしょうか?ここからは映画『蛍火の杜へ』の舞台となった場所、聖地をご紹介していきます!映画を見た後に、ぜひ行ってみたい場所です。参考にしていただければ幸いです。

上色見熊野座神社(かみしきみくまのざじんじゃ)

ギンと蛍が出会った「山神の森」は、熊本県にある「上色見熊野座神社(かみしきみくまのざじんじゃ)」を参考にされて作られました。映画制作にあたってこの神社にロケハンに行き、その風景を参考にして作られました。

TVアニメ『夏目友人帳』シリーズの舞台も熊本県ですが、『夏目友人帳』の舞台は県南部の人吉盆地であり、『蛍火の杜へ』の舞台は県北東部にある阿蘇山の外輪山になっています。

原作者の緑川ゆきが、上色見熊野座神社が近年パワースポットとしてひそかに人気であることを知り、そのことを大森監督に教え、気に入ったことでこの場所が舞台となりました。

鳥居のある参道は、いつもギンが蛍を出迎え、見送る場所です。苔むした杉林の中の参道を歩くだけでも、神秘的な世界観を味わうことができます。

多良木駅(たらぎえき)

蛍が祖父の家に行くときにいつも降りる駅のモデルとなったのは、熊本県にある、『夏目友人帳』の舞台となった人吉球磨地方を走る「くま川鉄道」の「多良木駅(たらぎえき)」になります。

作中で蛍が乗ってきた車両は、くま川鉄道の白地に青と赤の線が入ったディーゼルカーです。しかしこの車両は、映画公開当時は実際にはしっていたのですが、老朽化のため2014年12月末をもって全車両廃車となってしまいました。車両は見ることはできませんが駅は現存しておりますので、映画の雰囲気を味わうことができます。

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蛍火の杜への泣ける理由は?感想を紹介!

ここまで映画『蛍火の杜へ』のあらすじや聖地についてネタバレ紹介していきました。ここからは、映画『蛍火の杜へ』は、なぜ「泣ける」という感想が多いのか、映画を見た人の感想をご紹介しながら考察していきます!

人に触れられると消えてしまう「ギン」

映画『蛍火の杜へ』の「泣ける」という感想の理由のひとつは、蛍が森で出会う少年「ギン」が、もとは人でありながら人に触られると消えてしまうというキャラクター設定にあります。

ギンは赤ん坊の頃親に捨てられるも、山神様の妖術で人ではないものとして生きることができます。しかし妖怪としては、「人に触れられるときえてしまう」脆い存在であり、本人は「おれは妖怪ではない。けれどもはや人でもない」と、自分の存在をあいまいなものと感じています。

人でも妖怪でもないギンは、妖怪たちに大切に育てられ、人間である蛍と出会い、しあわせな時間を過ごすことができましたが、その存在には孤独感があります。

切ない恋の物語

予告編を見ると、「幼い少女が妖怪である少年に出会い不思議な夏を過ごす」といった、冒険要素もあるほのぼのとした物語とも考えられますが、実際は、少女と少年の淡く切ない恋の物語となっています。

蛍は人間ですが、ギンは人間ではありません。そのため、蛍が成長していってもギンは出会った頃とほとんど変わらず、2人は共に歳を重ねることができないのです。

また、好きな人に触れられないという障害が、この物語の「泣ける」という感想の大きな理由となっています。ギンは人に触れられると消えてしまうため、蛍とギンは長い間触れてしまわないように一線を置いて過ごしていました。

次第にギンと蛍はお互いに淡い恋心を抱いていきます。ギンは蛍に飛びつかれることを「本望だ。」といい、また、「蛍、おれ、もう夏を待てないよ。離れていると、人込みをかき分けてでも、蛍に会いに行きたくなるよ。」と想いを明かします。そして、2人がやっと抱き合えるのは、ギンが消えてしまう前のその一瞬だけでした。

お互いに淡い期待を抱きながらも関係の限界を感じている、そして最後の夏が訪れる、といった切ない恋愛が、妖怪の森という舞台で少女の成長と共に繊細な描写で描かれています。

蛍火の杜へ泣ける理由についてまとめ

映画『蛍火の杜へ』は、見ていて「泣ける」、「切ない」と感じる感想が多いですが、蛍とギンのお互いを大切にする姿勢や、ギンが消えてしまっても前を向いて生きていこうと決意する蛍の強い意思からは、励まされるような勇気を感じることができる、ポジティブな印象をもてる映画でもあります。

本記事では、映画『蛍火の杜へ』のあらすじやキャストの紹介、結末のあらすじ、聖地の紹介、そして「泣ける」理由を感想をもとに考察していきましたがいかがだったでしょうか?見た人の感想にもある様に、本作品は「泣ける」、そして「心温まる」映画であり、老若男女問わずおすすめできる作品ですので、ぜひご覧ください!

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