魍魎の匣の映画あらすじと感想をネタバレ!アニメ版の評価は?【京極夏彦原作】

魍魎の匣(もうりょうのはこ)とは、京極夏彦によって描かれた長編の伝奇小説です。1995年に発行され、第49回日本推理作家協会賞を受賞した作品となった魍魎の匣。2007年に映画化、2008年にはアニメ化も果たすなど人気を博した小説となっています。今回は原作ではなく、映画化された魍魎の匣に焦点を当ててまとめていきます。どのような物語となっているのかなどのネタバレ、映画とアニメの比較などをまとめていきます。

魍魎の匣の映画あらすじと感想をネタバレ!アニメ版の評価は?【京極夏彦原作】のイメージ

目次

  1. 魍魎の匣の映画あらすじと感想が気になる!
  2. 魍魎の匣は京極夏彦原作の百鬼夜行シリーズの二作目!
  3. 魍魎の匣の映画あらすじをネタバレ紹介!
  4. 魍魎の匣の映画を観た人の感想とは?
  5. 魍魎の匣のアニメ版の評価は?
  6. 魍魎の匣の映画あらすじと感想まとめ!

魍魎の匣の映画あらすじと感想が気になる!

大人気小説となっている魍魎の匣。映画化や漫画化、さらにアニメ化も果たしている作品ですが今でも根強い人気を誇る魍魎の匣。今回は実写映画化された魍魎の匣のあらすじのネタバレ、感想などを主にまとめていき、2007年にアニメ化された魍魎の匣についても少し触れていきます。どのようなあらすじになっているのか、結末などのネタバレを簡単に紹介します。最初は映画の方にスポットライトを当てていきます。

魍魎の匣は京極夏彦原作の百鬼夜行シリーズの二作目!

百鬼夜行シリーズとは、京極夏彦によって書かれる小説のシリーズ化したもの、講談社から出版されています。魍魎の匣の前作に当たる「姑獲鳥の夏」は講談社に持ち込んだことでメフィスト賞創設のきっかけになった作品とも言われています。しかもこの姑獲鳥の夏は京極夏彦のデビュー作品なのです。2005年には映画化もされており、話題を呼びました。その第2弾に当たる魍魎の匣も現在でも多くのファンに支持されているのです。

百鬼夜行シリーズの舞台となっているのが第2次世界大戦の戦時中から戦後までの日本が舞台となっている推理小説です。様々な妖怪や民族的世界観が多く取り入れられた作品となっていますが、この「妖怪」という部分が京極夏彦が描く百鬼夜行シリーズで重要となってくるのです。この百鬼夜行シリーズの主人公となっている中禅寺明彦、または京極堂と呼ばれている人物が「憑き物落とし」をすることで奇怪な事件を解決していくのです。

この百鬼夜行シリーズでは、民俗学などが多く取り入れられておりそれらを多岐に渡る観点から読み解いてくという作品になっています。「憑き物落とし」というのは所謂、事件の種明かしという意味を持っており京極堂なりの種明かしを聞かせてくれます。このことから百鬼夜行シリーズは推理小説ではなく伝奇小説なのではという見方もあります。京極堂が妖怪が関わる奇妙な事件をどう解決、憑き物落としをするのかが見どころです。

魍魎の匣の映画あらすじをネタバレ紹介!

豪華キャストで贈られる映画魍魎の匣。ここからは簡単に映画のあらすじをネタバレを交えてまとめていきます。私立探偵をしている榎木津礼次郎は引退が決まっている人気女優「美波絹子」から自身の娘である柚木加奈子の居所を掴んでほしいという依頼を受けます。柴田財閥の莫大な遺産の相続争いに巻き込まれ、嫌気の差した加奈子は、親友である楠本頼子と一緒に夜の閉まっていた学校に忍び込む遊びをしていました。

場面は変わり、小説家である関口巽(たつみ)が自身のペンネームを使って出入りしている雑誌社に、バラバラの手足が箱詰めになって送られてきたのです。そして、それを見た編集者の鳥口は、今世間を騒がせているバラバラ事件と箱に人の穢れを封じ込めるという奇怪な宗教「深秘御箱教会」の繋がりを予想し発見、関口と偶然居合わせていた新聞記者、中善寺敦子の協力を得て宗教を作った御箱様の正体を明らかにしようと動きます。

美波絹子の大ファンで、礼次郎の幼馴染でもある木場修太朗は刑事をしていました。絹子の映画を劇場にこもってを見ていた頃、修太朗の相棒を務めている青木文蔵刑事の乗った電車が、何者かにホームに突き落とされた加奈子を轢いてしまったのです。そのことで修太朗はこの奇妙の事件に深く関わってくるのです。そして絹子こと、柚木陽子は美馬坂近代医学研究所に篭り、加奈子の延命治療に全力を注ぎます。愛する娘のために。

様々な場面で奇怪な事件が起きる中、礼次郎や巽はついに主人公である「京極堂」と言われている中禅寺明彦の元に集まります。なぜ京極堂と言われているのか、それは明彦が営んでいる古本屋「京極堂」から名前を親しい人達がそれを取って明彦のことを京極堂と呼んでいるのです。礼次郎と巽は同じ学校で友人だったのです。京極堂は頭の切れる人であり、それを知っている友人たちは京極堂の力を借りるために集まったのです。

乗り気ではなかった京極堂ですが、妹である中禅寺敦子が事件に関わっていることを知り協力することに。しかも、あっさりとお箱様のトリックを解き明かしてしまいます。お箱様の正体は怪奇小説を手掛け、指が何本か欠けている小説家、久保竣公と明かされました。竣公は戦時中に礼次郎と共に戦場で行動した仲でした。その戦時中の出来事がバラバラ殺人を行うきっかけになっていたのです。そのインチキ紛いの事件を解明します。

そして、不運にも親友の加奈子を偶然ですがホームに落としてしまった頼子。自分を責めることし、許せないという思いと後悔の念が付きまとう中、竣公にその心に付け込まれ殺人の犠牲者になってしまうのです。救いと称して殺人を繰り返す竣公、京極堂たちは竣公のバラバラ殺人を止めることが出来るのでしょうか?そして、ネタバレですが京極堂と陽子の父親である美馬坂幸四郎に関係があることも明かされるのです。

あらすじの終盤ネタバレ

魍魎の匣での主人公でありキーパーソンでもある京極堂。あらすじを語るうえでも最も重要な役目を担っています。そして、バラバラ殺人や電車での事故など解決に導いていきます。バラバラ殺人を追っていた礼次郎たちの元にバラバラになった竣公の手足が発見されたという報告が。それを聞いた礼次郎たちは死んでしまったと思っていましたが、京極堂だけは生きていると断言するのです。果たして事件は憑き物落としされるのでしょうか。

魍魎の匣の映画を観た人の感想とは?

原作版「魍魎の匣」を読んだ人には物足りないという評価を受けている映画版「魍魎の匣」ここからは魍魎の匣を見た方たちの感想をまとめていきます。映画の魍魎の匣は一応原作の方のストーリーを受け継いで作られたと言われています。しかし、この映画を見た方の多くは原作のストーリーを無視した作りをしていると感想を残しています。どの辺りが原作と違うのかを感想やストーリーのネタバレも踏まえまとめていきます。

ぱっと評価や感想を見た感じですがネガティブな評価や厳しい感想が多く目立っています。京極堂が主人公なはずなのに誰が誰だか分からない状況となっていました。さらに、事件の渦中に巻き込まれてしまう加奈子と頼子の関係が全く説明などがないため、原作を読んだ方しかついていけない内容に仕上がっていました。推理小説が原作のため、登場人物の説明などはしっかりしてほしかったなどの声も多く見受けられました。

豪華キャストですが…

主人公の京極堂役を演じましたのが堤真一、榎木津役の阿部寛、関口役の椎名桔平と、元女優の柚木陽子役の黒木瞳といった豪華俳優陣を起用した映画となっています。どの俳優も主役にふさわしい演技を見せてくれるため飽きない作品となった魍魎の匣。上記で上げた俳優以外にも宮迫博之などの出演者にも注目が集まっています。ですが、それが仇となってしまったと言われるほど豪華キャストですが誰に注目すればいいか?という評価も。

推理小説や伝奇小説と言われるほどですのでストーリーの展開の仕方がかなり難解になっています。そのため、豪華キャストの上見どころなどがバラバラになってしまい集中できないという感想も見受けられました。有名なキャストだけにこの評価がついてしまうのでしょう。そして、この難しい物語を映画化にするのが厳しかったと考えられています。説明が欲しい場面でそれがないため原作を読んでないとついていけないと言われています。

この映画では、礼次郎の視点から進み巽の視点という形で物語が進行していきます。少しネタバレを挟みますが、バラバラ事件や奇怪な事件が複雑に絡み合うことで、二人は京極堂に集まるという大まかなあらすじです。何点もの事件を同時に進行させるのは映画ではかなり難しいと言われ、魍魎の匣でもスムーズにいかなかったため、収まりがつかない状況となってしまいました。憑き物落としをしても理解が追い付かないとも…

百鬼夜行シリーズ、そして魍魎の匣の前作に当たる姑獲鳥の夏。この原作を読めば登場人物などの背景や性格などを理解できるでしょう。しかし、この姑獲鳥の夏を見逃した方も多くいるでしょう。何より、魍魎の匣は姑獲鳥の夏より人気が高くこの作品から入ろうとした方も多々いたと言われています。やはり前作に少し触れていないとストーリーの理解ができないのは作品としてはもったいないと結論付けられています。

逆に、このキャストだからこそこのストーリーが活かされたという感想も見受けられました。京極堂を演じる堤真一の演技がかなり上手かったという評価が目立ちました。さすがに有名な俳優陣を起用しているという利点が効いたと考えられます。かなり怪奇的且つ猟奇的な殺人が多く行われる中で俳優陣たちが熱演する姿は見ていて飽きないし楽しめる映画に仕上がっています。かなりグロテスクなシーンも多いので注意が必要です。

魍魎の匣のアニメ版の評価は?

ここからは京極夏彦が手掛ける魍魎の匣のアニメ版について簡単にまとめていきます。2008年からアニメ化され、原作とはストーリーや設定が若干変更されて放送されました。しかし、こちらのアニメ版の評価はかなり高く人気な作品となっています。特殊なストーリー構成のため毎話ごとに見どころが豊富に盛り込まれています。京極夏彦の良さが有名アニメスタジオ「CLAMP」によって再現されているため見どころが満載です。

登場人物と評価

アニメ版魍魎の匣の京極堂などアニメでは京極夏彦の良さが忠実に再現されていると言われています。そこで、魍魎の匣で重要になってくる3人のキャラクターに焦点を当て紹介していきます。京極堂と言われる中禅寺秋彦は表向きは古本屋「京極堂」を営んでいますが、本当の姿は「武蔵晴明神社」の宮司兼陰陽師を務めるほどの人物となっています。その副業として憑き物落としなどを行っているのです。アニメでは屈指の人気キャラです。

そして、アニメ版の良さともいえるのが京極堂が憑き物落としをする際の服装なのです。赤い襦袢と背中と両胸に晴明桔梗を白く染め抜いた漆黒の羽織を着ており、黒の足袋に鼻緒だけが赤い黒の下駄と、全身を黒く包んだ姿で憑き物落としをするのです。この姿をかっこいいと評価した女性がいるほどに魅力的な格好で登場します。後に紹介する関口巽と榎木津礼次郎とは腐れ縁であり、作者である京極夏彦がモデルとなった人物です。

関口巽は京極堂と学生時代を共にした仲なのです。しかし、そのことを京極堂に聞くとあくまで「ただの知り合い」という部分を強調されてしまうほど。その学生時代の時に重い鬱病を患ってしまい、完治するのに時間がかかっています。しかし、治そうとしても様々な事件に何故か巻き込まれてしまい鬱病を治すどころか悪化の一途をたどっていきます。そのため、臆病且つ対人恐怖症で常におどおどしているのも特徴となっています。

アニメでもその姿が顕著にみられますが、逆にそのおどおどした姿が共感を呼び視聴者に感情移入しやすいキャラクターとなったのです。視聴者もその巽の姿が「ほっとけない」「かわいらしい」という感想が多く見受けられました。自身の精神病に苛まれながらも周りの助けになろうとし行動を起こしています。京極堂にはどうしようもない奴という評価を受けながらも放っておけない性格をしているため腐れ縁と称して助けています。

最後に視聴者に人気な人物が榎木津礼次郎です。京極堂と巽の先輩であり巽とは対照的に躁病を患っている節もあるほどの元気さを兼ね備えています。「薔薇十字探偵社」の私立探偵をしていますが、自身のことを神の子と称しており探偵になったのも神の使いだと言っており掴みどころのない性格をしています。加えてかなりのイケメンであるので視聴者にかなり人気の高い人物となっています。オカマが嫌いという設定もあるとか…

この3人が主に魍魎の匣で活躍していきます。京極夏彦の描く推理小説をアニメでそう表現するのかなど放送前に言われていましたが、この魅力的なキャラクター達が上手くまとめています。そしてこの3人の性格や見た目から主に女性視聴者に絶大な効果をもたらします。ストーリー性もさることながら登場人物たちも負けないくらい物語を盛り上げていきます。

魍魎の匣の映画あらすじと感想まとめ!

ここまで京極夏彦が描く魍魎の匣のネタバレをしていきましたが、映画版も豪華キャストで送られていますので決して悪い作品ではないと言われています。原作の魍魎の匣を読んでいればネタバレになってしまいますが作品の不明点を補えば楽しめる作品となっています。アニメの方も同様であり原作を読めばさらに百鬼夜行シリーズのストーリーを理解できるものとなっています。気になった方はぜひ見てみてください。

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