人間失格の映画あらすじをネタバレ!キャストや感想は?【生田斗真・石原さとみ】

太宰治の自叙伝と言われる『人間失格』は誰もが知っている名作ですが、映画にもなっているのはご存知でしょうか。生田斗真さん、石原さとみさんを始めとした実力派のキャストが勢ぞろいしています。今回はそんな『人間失格』の映画のあらすじからネタバレ、そして出演するキャストをご紹介します。石原さとみさん役の良子など、葉蔵に惹かれて堕ちていく女性のやるせなさや美しさも必見です。見た方の感想もご紹介するので合わせて参考にされてください。原作既読の方も未読の方も楽しめる内容となっていますのでぜひご覧ください。

人間失格の映画あらすじをネタバレ!キャストや感想は?【生田斗真・石原さとみ】のイメージ

目次

  1. 人間失格の映画内容とキャストを詳しく紹介!
  2. 人間失格の映画主演キャストは?
  3. 人間失格の映画あらすじをネタバレ紹介!
  4. 人間失格の映画結末をネタバレ紹介!
  5. 人間失格の映画を見た感想と評価は?
  6. 人間失格の人間失格の映画あらすじと結末をネタバレまとめ

人間失格の映画内容とキャストを詳しく紹介!

「第一の手記 恥の多い生涯を送って来ました。」そんな文言から始まる太宰治が書いた『人間失格』は彼の自叙伝的小説と言われています。そんな名作ですが、題名やおおまかなあらすじは知っていても実際に読んだことはないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。読んでみたいけれど日本文学は堅そうで手が出しずらいという方はまず、映画からご覧ください。今回は映画のあらすじ、感想やキャストについてご紹介します。

映画『人間失格』はキャッチコピーである、「堕ちていくほど、美しい。」という言葉に相応しい内容となっています。生田斗真さん、石原さとみさんを始めとした豪華演技派のキャストにも必見です。その時代の情緒的な雰囲気や主演の生田斗真さんの色気にハマる方も多い作品です。未読の方にとおすすめしましたが、原作既読の方ももちろん楽しめる作品ですので、ぜひ未鑑賞の方はご覧ください。

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人間失格の映画主演キャストは?

大庭葉蔵役/生田斗真

物語の主人公を演じるキャストは生田斗真さんです。ジャニーズの中でも俳優として活躍する生田斗真さんは演技力が素晴らしいと評判です。自堕落な生活を送りながらも女性にモテる色男である葉蔵に生田斗真さんの色気がぴったりとマッチした役柄になっています。俳優としての印象が強いですが、実は11歳でジャニーズ事務所に入所した生田斗真さんは最初は子役として活躍しながらもCDデビューもしています。

生田斗真さんは2007年の『花ざかりの君たちへ』のドラマ出演で一気に知名度を高め注目されます。ドラマでは第54回ザテレビジョンドラマアカデミー賞・助演男優賞と第11回日刊スポーツ・ドラマグランプリ助演男優賞を受賞しました。その後も今回ご紹介する『人間失格』などでキネマ旬報ベストテン新人男優賞とブルーリボン賞新人賞を受賞するなど高く演技力を評価されています。評価の高さは後述の感想も合わせてご覧ください。

良子役/石原さとみ

純粋で人を疑うことを知らない無垢な心を持った良子は石原さとみさんがキャストとして演じています。石原さとみさんと言えば女性がなりたい顔No.1や世界で最も美しい顔100人に選ばれるほどの美貌の持ち主です。2002年の第27回ホリプロタレントスカウトキャラバン『ピュアガール2002』グランプリ受賞から本格的に女優業を始めた石原さとみさんですが、ドラマで着た洋服は完売するなど大人気の女優さんです。

そんな石原さとみさんですが演技の評価も高く、2003年公開、『わたしのグランパ』では第28回報知映画賞新人賞を始めとしたさまざまな賞で新人賞を受賞しています。その後も映画『シン・ゴジラ』やドラマ『失恋ショコラティエ』、『アンナチュラル』など数々の作品で助演女優賞や主演女優賞を受賞しています。美貌も実力も兼ね備えた石原さとみさんの演じる良子は他の作品とは雰囲気がガラッと変わった役ですので必見です。

堀木正雄役/伊勢谷友介

葉蔵にお酒や煙草を教え彼の交友関係や後の堕落的な生活を送るきっかけをつくった堀木のキャストは伊勢谷友介さんです。ファッションモデルとしてデビューした後に俳優として活躍しています。

数々の出演作品の中でも『あしたのジョー』ではまた、役作りのために体重をマイナス10Kg・体脂肪率を4%へ減量して話題になりました。また、彼は演技力やその格好良さだけでなく、監督や美術家、また英語も堪能で多方面で活躍をされています。

常子役/寺島しのぶ

キャバレーで出会い、葉蔵に惹かれていく常子を演じるは寺島しのぶさんです。常子は幸が薄く後述する葉蔵の心中の相手となることで満足感を得る女性です。高い演技力を評価される大女優で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など、いくつもの賞を受賞しています。またその活躍は国内にとどまらず、2010年には、『キャタピラー』でベルリン国際映画祭の銀熊賞(最優秀女優賞)を日本人として史上3人目の受賞を果たしました。

武田静子役/小池栄子

堀木に仕事を依頼していた編集者の武田静子役は小池栄子さんが演じます。静子もそれまでの女性と同じく、葉蔵の魅力に惹かれ、彼に仕事を依頼し家を提供します。元グラビアアイドルだった小池栄子さんですが、グラビア引退後は女優として活躍をはじめ、日本アカデミー賞を始めとした数々の賞を受賞する演技派となりました。女優として評価された後もバラエティー番組にも変わらず出演し、変わらない人気を得ています。

平目(渋田)役/石橋蓮司

葉蔵の身元保証人となる平目役は大御所俳優である石橋蓮司さんがキャストを務めました。資産家である大庭家の使用人であり、呆れつつも葉蔵のことを見捨てずに真っ当な人生を歩む手助けをします。悪役からコミカルな役柄まで幅広く演じる石橋蓮司さんですが、ナレーションなども多くしています。また、演出家としても活躍される俳優さんです。

中原中也役/森田剛

作家の中原中也はV6の森田剛さんがキャストとして演じています。生田斗真さんと同じくジャニーズの森田剛さんはアイドル活動と俳優業を兼任おり、演技への評価が高く、大河ドラマなど多数の作品に出演しています。彼が演じた中原中也は実在の人物であり、原作の「人間失格」には出てきません。映画でのオリジナルとなりますが、満たされることのなかった葉蔵の憧れの人物として重要な役割を担います。

太宰治と中原中也は同じ時代に生きておりお互いのことも認識していました。しかし、交友はなくむしろ相反する存在でした。実在の中原中也も映画と同じく体が丈夫ではなく早くに亡くなってしまいます。そして彼の死後、太宰治は彼のことを天才と言ったと言われています。そんな逸話もあり、自叙伝と言われる人間失格の映画ではモデルとも言える葉蔵の初めは気が合わないながらも憧れの存在として登場させています。

人間失格の映画あらすじをネタバレ紹介!

人間失格の映画あらすじ①資産家の次男として生まれる

大正の中頃、葉蔵は津軽の資産家の次男として生まれました。使用人も多く働く「一乃家」という洋風のお屋敷で、葉蔵は何不自由ない生活を送っていました。10歳の誕生日、葉蔵は祝ってくれた多くの女の子に囲まれて写真を撮りました。葉蔵のモテる生活はここからすでに始まっていたのです。裕福な環境で育った葉蔵は欲がなく、芸術にしか興味を示しませんでした。そしていつも生まれて申し訳ないと思っていたのです。

人間失格の映画あらすじ②世渡りを覚えていく葉蔵

幼少期の写真から作り笑いをし始めていた葉蔵は、そうしていればうまく世渡りできると感じていました。中学生になったある日、跳び箱を跳べないふりをした葉蔵はいつも通り周りの笑いをとります。そんな葉蔵のふりに気付いたのが竹一です。わざとやっている、と看破された葉蔵は不安に陥ります。そんな竹一の興味をそらすため自宅に招き、話の流れから自分の描いた絵を見せると感心され、画家になれると言われます。

人間失格の映画あらすじ③上京し新たな人たちとの出会い

高校卒業後、上京した葉蔵は画塾に通い絵を描いて生活をしていました。不忍池を描いていた葉蔵の元に1人の青年がやってきます。その青年は絵を描いていた葉蔵の筆を取り、絵に線を書き足したあとお金を貸してほしいと話しかけます。堀木正雄というその青年は、葉蔵と同じ画塾に通っていました。そのあと、2人はバーに行きそこでマダムの律子たちに出会います。そして詩人の中原中也にも出会うのでした。

人間失格の映画あらすじ④堀木と付き合い遊びを知っていく

堀木は葉蔵に酒、たばこ、キャバレー、芸者など色々な遊びを教えます。しかし支払いはいつも葉蔵でした。元来欲のない葉蔵はそのような遊びをしても満たされることはありませんでした。堀木に「一緒に死のう」と提案しますが「心中するなら女と一緒でないと格好がつかない」と笑いながら断られます。そんな堀木の言葉に葉蔵は納得します。そして堀木に「どうしようもなく女に好かれる時期が一度はある」と言われるのでした。

人間失格の映画あらすじ⑤父親が引退し堀木と距離を置く

父親が引退し、津軽のお屋敷は手放すことになりました。葉蔵は本郷で下宿を始めます。働かずに絵を描きながら遊んで暮らしていた葉蔵も仕送りで暮らすようになり、使えるお金が減っていきます。無駄遣いをするとお金に困ってしまうため、堀木とも距離を置き始めました。下宿先に住む礼子は引っ越し祝いや部屋の掃除など何かと世話をやいてくれます。また、キャバレーで出会った常子とも深い関係になっていきます。

人間失格の映画あらすじ⑥常子との交流と心中の決意

キャバレーで働く常子は結婚していましたが、夫は失踪していておそらく死んでいると葉蔵に話します。そんな常子の元に葉蔵はお金を持たずに通い、さらにはお寿司なども食べます。常子もそれを分かっていて葉蔵を受け入れていました。しかし、ある日牛乳1本も買えない葉蔵に、そんなお金も持っていないのかと言ってしまいます。その言葉で葉蔵は心中する決心をしました。そして2人で鎌倉へ行き、入水自殺を図るのでした。

人間失格の映画あらすじ⑦未遂に終わった自殺と勘当される葉蔵

礼子に買ってきてもらっていたハルモチンという睡眠薬を服用し、赤い糸を互いの足首に繋いで葉蔵と常子は海に入ります。結果、死んだのは常子だけで葉蔵は未遂に終わりました。葉蔵の元に実家の使用人である平目がやってきます。見舞金も払い、不起訴になるだろうと伝える平目ですが、父親からは勘当されてしまいます。葉蔵は平目の家に身を寄せることにしました。

人間失格の映画あらすじ⑧中原中也との交流

葉蔵の心配をする平目は、どうなりたいのかを問います。画家になりたいという答えに笑われたことにショックを受けた葉蔵は家を飛び出し持っていた画集を売ってしまいます。そこで中原中也の詩集を見つけ、本人にも再度出会うのでした。驚く葉蔵に、中也は画集を買い戻してくれます。そして鎌倉まで一緒に来て欲しいと誘うのでした。心中のことを知っていた中也は嫌な思いをさせるつもりはありませんでした。

人間失格の映画あらすじ⑨生きたい中也と死にたい葉蔵

中也は小坪トンネルに葉蔵を連れていきます。中也は葉蔵に「もう少しだけ行きたい。書きたいことがまだ頭の中にたくさんある。なのに僕はもう存在していないかもしれない」と伝えるのでした。そして中也は「ボーヨウ、ボーヨウ」と呟き去っていきます。葉蔵はそんな先が短いながらも激しい情熱がある中也に憧れをもつ自分に自覚します。その後、平目の家に戻りにくい葉蔵は堀木の元へと戻るのでした。

人間失格の映画あらすじ⑩漫画の仕事を始める葉蔵

堀木には冷たくあしらわれてしまいますが、彼が挿絵の仕事をしていることを知ります。編集者の武田静子に出会い、他の挿絵画家も探していることを知った葉蔵はその仕事に立候補します。そして描き始めた葉蔵の漫画は人気が出始めます。バーにも久しぶりに顔を出しますが、そこで律子から中也が亡くなったことを聞きます。葉蔵は中也の死を悼み、鎌倉まで花を供えに行きました。

人間失格の映画あらすじ⑪良子との出会いと結婚

静子の家から律子の家へと、出会う女性の家を転々として暮らしていた葉蔵にある転機が訪れます。それは行きつけの煙草屋の娘である良子との出会いでした。昼間から酒を飲む葉蔵に良子は「もうこれ以上は飲まないでください」と声を掛けます。その場では飲まないと返事をした葉蔵ですがまたいつものように飲んでしまします。しかし、そんな葉蔵を良子は疑わず信頼していました。その後良子と結婚し、平穏が訪れます。

人間失格の映画あらすじ⑫続かない平穏な時間

堀木との交流も復活し、新居にやってくることになりました。酒の肴を求める2人は、空腹に耐えきれず1階へと降ります。そこで良子が他の男性と合意ではないながらも関係を持っているところを目撃してしまいます。葉蔵はショックを受けます。そんな葉蔵に堀木は「ここへはもう来ない。でもお前もろくな人間ではないんだから良子ちゃんのことは許してやれ」と言って去っていきます。そして良子も見られたことを知ってしまいます。

人間失格の映画あらすじ⑬2度目の自殺を図る葉蔵

良子の行為によりまたも人生に絶望した葉蔵はまた浴びるようにお酒を飲み始めます。ついに、ある日砂糖壺の中に睡眠薬が隠してあるのを見つけます。それは脅されて関係を持ち、さらに夫に知られたことに絶望した良子が密かに持っていたものでした。葉蔵はその睡眠薬を飲み、2度目の自殺を図るのでした。

人間失格の映画結末をネタバレ紹介!

人間失格の結末①病院で目覚める葉蔵

結果、葉蔵の自殺はまたも未遂に終わります。そうして葉蔵は病院のベッドで目覚めました。そんな葉蔵を律子と平目が見守っていました。葉蔵は律子に、良子と別れさせてくれるように泣きつきます。そしてもう女のいないところに行きたいと言うのでした。その言葉を聞いた平目は葉蔵に対する呆れ、哀れみも相まって笑いながら病室を出ていってしまいます。やがて葉蔵も退院していきました。

人間失格の結末②薬局に通い始める

退院した葉蔵ですが、体の調子は思わしくなく度々喀血します。生きていることに喜びを感じない葉蔵は、喀血することで満足感を得ていました。喀血することで血が足りなくなり、またアルコール中毒によってフラフラになった葉蔵は薬局を訪れます。薬局の主である寿は造血剤やビタミン、注射器と共にこっそりと、お酒が飲みたくなった時の薬に、とモルヒネを渡しました。しかしこの行為によって葉蔵のさらなる堕落が始まります。

人間失格の結末③モルヒネに依存していく葉蔵

葉蔵はお酒を飲むことをやめます。代わりに寿にもらったモルヒネに依存していくようになってしまいます。同時に寿薬局に足繁く通いモルヒネを求めます。警察にばれたら困るとモルヒネの提供を断る寿に葉蔵は「キスしてあげるから」と迫り結果的にモルヒネをもらうのでした。腕だけで飽き足らず、足にも打ち始める葉蔵はもはや中毒となっていました。

人間失格の結末④堀木の本音と入院

モルヒネ中毒になったことを知った平目は、葉蔵を喀血を口実に入院させます。堀木は入院する葉蔵に、餞別代りのモルヒネを渡しますが葉蔵は拒否しました。堀木はへこたれずに、いつものように5円貸してくれるようせびります。その頼みも断ると堀木は「最初から大庭葉蔵のすべてが嫌いだった」と本音をぶちまけます。葉蔵を憎み堕落させようとしていた堀木の心情に気付いていた葉蔵はようやく本音を話したと笑うのでした。

人間失格の結末⑤青森に戻る葉蔵

葉蔵の父親が亡くなり、兄の伸蔵がすべて相続します。伸蔵は葉蔵を東京から出し、青森に戻って療養させることにします。屋敷を用意してもらった葉蔵は父親の知り合いである鉄という女性のお付きと暮らします。葉蔵は今までのように仕送りを求めますが伸蔵からは手紙を全て返されてしまいます。そんな葉蔵に対し、鉄はわが子以上の愛情を注ぐようになっていきます。

人間失格の結末⑥鉄からの愛情による一時の安らぎ

鉄は「母の縁が薄い葉蔵さまと、子の縁が薄い私」と言いながら母と子の契りを結ぼうと葉蔵の布団に何度も忍び込みます。葉蔵はそれを受け入れ、またその度にみすぼらしかった鉄はどんどん女に目覚めていくのでした。葉蔵はそんな鉄の愛情も心地よく思え安らぎを感じるようになりますが、それも一時だけでした。

人間失格の結末⑦「人間失格」

鉄の愛情に守られる葉蔵でしたが、人生への絶望はなくなっていませんでした。2度の殺人未遂、アルコール依存症、モルヒネ中毒になったとこで自分はもう人間ですらない、「人間失格」だと思っていました。津軽の海を見ながら絵を描いて過ごしていた葉蔵でしたが、その日常からも、そして鉄の元からも逃げ出し東京に戻っていってしまいます。

東京に戻った葉蔵は、常連であった律子のバーにまたもや入り浸ります。そして酒を飲みながら夢を見るのでした。「ボーヨウ」と言いながら歩く中也、「5円貸してくれ」とせびる堀木、今まで出会った人々の映像が流れ込みます。ラジオで戦争の開戦が流れていますがもはや葉蔵には関係ありません。「今の自分には、幸福も不幸もありません。ただ、一切は過ぎていきます」そう思いながら葉蔵は思うのでした。

人間失格の映画を見た感想と評価は?

感想①生田斗真さんの演技力の評価が高い

キャスト紹介で記載したように、生田斗真さんの演技力は高く評価されていますが、こちらの作品でよりその評価が上がっています。モルヒネ中毒や自殺未遂など、普通であれば敬遠されるにも拘わらず女性に囲まれる葉蔵は、鑑賞者からも同情や魅力を感じられています。それは生田斗真さんの演技力の賜物でもあります。色気や美しさ、そして哀れを誘う演技に夢中になり評価をする感想が多くあります。

感想②女優さんが素晴らしい

主演の生田斗真さんはもちろん、彼を取り巻く女優さんもみなさん素晴らしい方々です。石原さとみさん、寺島しのぶさんを始めとした女優さんは美貌・実力ともに兼ね備えています。主役級の女優さんたちが葉蔵の魅力にのまれ一緒に堕ちていく様はある種の美しさが伴っています。

感想③美しく情緒的

また、この映画は純文学の重さや退廃的な雰囲気を再現しています。しかしその重さの中に情緒的な美しさもあります。そしてその雰囲気に吸い込まれそうという感想が見受けられます。葉蔵の「生まれてすみません」という言葉や恵まれているのに満たされない部分などに共感を生む感想、また石原さとみさんが演じる良子、寺島しのぶさんの常子のようにろくでもないのに葉蔵に惹かれていく女性たちに共感する感想も多くあります。

感想④リメイクを望む声も

ここまでの感想からも分かるように生田斗真さん、石原さとみさんなどのキャストによる『人間失格』はとても評価が高いものでした。そしてそれ故にリメイクを望む声も多くあります。色褪せることのない文学作品が原作のため何度映像化されてもおかしくない作品です。リメイクされた場合、生田斗真さんによる葉蔵、石原さとみさんの良子を始めとしたキャストがどういったキャスティングに変化されるかも注目どころです。

人間失格の人間失格の映画あらすじと結末をネタバレまとめ

映画「人間失格」のあらすじや感想、また生田斗真さんや石原さとみさんを始めとしたキャストについて詳しくご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。日本文学に多く見受けられるようにハッピーエンドな結末ではありません。しかし、登場人物たちのやるせなさがリアルでも美しくもあり、今でも多く愛される作品です。映画であれば分かりやすく、キャストも豪華ですので日本文学に入るのにおすすめの作品です。

序盤にご紹介した、「堕ちていくほど、美しい」というキャッチコピーは、自殺未遂やモルヒネ中毒になって堕落していく葉蔵なのか、それとも石原さとみさんと始めとした葉蔵に堕ちていく女性なのか、あるいはその両方か、その考察や感想は見る人によって変わります。気になる方はぜひご覧になってみてください。

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