2018年09月29日公開
2018年09月29日更新
累(かさね)映画版をネタバレ!衝撃的なあらすじの感想は?【土屋太鳳・芳根京子】
講談社から発売されているイブニングにて2013年10号から2018年17号まで連載されていた大人気漫画「累(かさね)」が、2018年9月7日に公開されました。メインキャストであり主人公の淵累に芳根京子、それに対するは丹沢ニナ役を演じた土屋太鳳、二人がダブル主演を演じています。今回の記事では映画「累(かさね)」を彩った映画版キャストと、累のあらすじをネタバレを交えて紹介してから、累の見どころをネタバレを交えて説明します。
目次
累(かさね)映画版をネタバレ!あらすじとキャスト・感想を紹介!
講談社から発売されているイブニングにて2013年10号から2018年17号まで連載されていた大人気漫画「累(かさね)」が、2018年9月7日に公開されました。メインキャストであり主人公の淵累に芳根京子、それに対するは丹沢ニナ役を演じた土屋太鳳、二人がダブル主演を演じています。
出典: https://eiga.com
原作漫画の「累(かさね)」は、天才的な演技力と美貌で世界を魅了した女優の娘でありながら、醜悪な顔を持つが抜群の演技力を受け継いだ娘「累」が、顔を交換しつつも光が当たる舞台で生き続ける物語です。今回の記事では映画「累(かさね)」を彩った映画版キャストと、累のあらすじをネタバレを交えて紹介してから、累の見どころをネタバレを交えて説明します。
累(かさね)の映画版キャストを紹介
芳根京子/累(かさね)役
累(かさね)のダブルキャストの一端、累の役を演じたのは芳根京子です。ジャパン・ミュージックエンターテインメントに所属する東京都出身の俳優です。2013年にフジテレビ系ドラマ『ラスト?シンデレラ』で女優デビューしてから、多くのテレビドラマや映画に出演しています。そんな輝かしい彼女ですが、中学2年の時にギラン・バレー症候群を発症してから、1年ほど学校に通うことにも難儀した時期がありました。
過去に出演した映画では、「物置のピアノ」の宮本春香役にて初めての主演を務め、「幕が上がる」の袴田葵役、「先輩と彼女」の都筑りか役、「わさび」の山野葵役にて再びメインキャストに選ばれました。2018年以降も多くの映画に出演予定で、2018年9月28日公開予定の「散り椿」の役、2019年公開予定の「今日も嫌がらせ弁当」の持丸双葉役、2020年公開予定の「峠 最後のサムライ」のむつ役と今後も活躍が期待できる女優です。
過去に出演したテレビドラマでは、連続テレビ小説「花子とアン」の宮本富士子役や「べっぴんさん」の坂東すみれ役を演じてから、「表参道高校合唱部!」の香川真琴役、「海月姫」の倉下月海役など次々にテレビドラマのメインキャストを獲得しています。
土屋太鳳/丹沢ニナ役
「累(かさね)」のダブルキャストの一端、ニナや「丹沢ニナ」の役を演じたのは土屋太鳳です。ソニー・ミュージックアーティスツ所属している東京都出身の俳優です。2005年に開催された角川映画などの複数の企業がが合同で実施したスーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックスにてオーディションの受賞者の中では最年少の年齢で審査員特別賞を受賞したことから、彼女の輝かしい経歴は開始します。
過去に出演した映画では「トウキョウソナタ」の黒須美佳役で映画に初めて名前がついたキャラクターで出演し、「果てぬ村のミナ」の松下神菜役にて初のメインキャストを務め、「アルカナ」のまきと長瀬さつき役、「兄に愛されすぎて困ってます」の橘せとか役、「トリガール!」の鳥山ゆきな役と次々に主演キャストをこなしています。2018年12月14日公開予定の映画「春待つ僕ら」にも春野美月役として出演予定です。
過去に出演したテレビドラマでは、連続テレビ小説の「おひさま」の木村ハナ役と「花子とアン」のもも役と「まれ」の津村希役などでメインキャストや主役を務めています。それ以降も、「カッコウの卵は誰のもの」の緋田風美役、「兄に愛されすぎて困ってます」の橘せとか役、「ドラマ・ミステリーズ」の蔵元亜希役、「チア☆ダン」の藤谷わかば役など現在のドラマでも活躍している、日常的にテレビで見ることができる女優です。
累(かさね)の映画版あらすじをネタバレ!
伝説の女優・淵透世(ふちすけよ)
映画「累(かさね)」の世界では、過去に全世界の人々を魅了できる神がかり的な天才女優が君臨していました。その名前は淵透世といいます。しかし彼女は、その俳優の頂点にいるときに、事故により死亡します。その事故は、これまでのように多くの観客が見ていることも、仲間の舞台俳優が見ている場所ではなく、一人でひっそりと、亡くなったのです。その天才舞台女優には、一人の娘がいました。それが主人公の累です。
累は母親の美しい容姿をまったく受け継ぐことなく、顔には大きな傷をもつ少女でした。しかし累は、母親の天才舞台女優から天才的な演技力を受け継いでいました。しかし、傷がついたその容姿では、累は舞台にあがることなど誰も認めません。それどころか、周囲の人々は累の容姿から、彼女を陰へと追いやろうとするのです。そんな醜い自身に強いコンプレックスを持つ累は、ある日母親の赤い口紅を手にします。
不思議な口紅
累は母親にならって、その容姿では不釣り合いな赤い口紅を唇に塗ります。そして、その状態で累が、顔を奪いたい相手にキスをすると、相手と累の顔が入れ替わるのです。そのような不思議な効果を持つ口紅を利用して、累は母親と同じ天才舞台女優としての目標を実現させようとするのです。
累とは違い、才能に恵まれない丹沢ニナ
累はある日、母親に世話になっていたと説明する男、羽生田(はぶた)から、土屋太鳳が演じる丹沢ニナを紹介されます。ネタバレになりますが、彼女は、累が持たない美貌を持ちながらも、演技力の才能には恵まれずにおり、舞台女優としては不遇の地位にいました。演技力を持ちながらも醜い容姿のために舞台にあがることもできない累とは真逆な丹沢ニナ、二人は互いに自分たちが持っていないものを持っていました。
ニナの美貌と累の才能
そこで二人は「才能」と「美貌」を併せ持つ人物を産み出します。累が口紅を使い、ニナにキスを擦れば、美貌も才能も持つ「丹沢ニナ」が誕生しました。完全無欠な完璧な女優「丹沢ニナ」は、あれよと言う間に部隊のスターダムにのしあがります。ネタバレになりますが、しかしそんな二人が、同じ男性に恋に落ちます。順風満帆だった「丹沢ニナ」でしたが、一人の男により累とニナに亀裂がうまれます。
ネタバレになりますが、恋に落ちた演出家烏合はニナにとっては、自分が舞台女優になる目標にもなった人物です。学生時代から演出家烏合に惹かれていました。しかし演出家烏合は、「丹沢ニナ」を演じる累が内面から滲み出す複雑な内面に惹かれ、やがて累に魅力を感じ始めてしまうのです。
ニナの持病
二人の対立により、協力関係は破断します。しかしその直後に、ニナは昏倒してしまいます。ネタバレになりますが、彼女は睡眠障害と持っておいて、時には数日、数週間と眠り続けてしまうといったものでした。いま昏倒したニナもいつ目覚めるかもわかりません。実際に、映画「累」のなかでニナが目覚めたのは、昏倒してから五カ月が経過していました。
目覚めたニナは、累が自分の顔を利用し続けたこと、「丹沢ニナ」として地位を確立し、世界的な演出家富士原のもとでオスカー・ワイルドの『サロメ』に挑んでいると説明されます。丹沢ニナとして活躍する累の才能を認めざるを得ないニナは、再び累と顔の交換を続ける日々が戻ってきます。その一方で、ニナは累の母親の過去を探り、そしてその秘密を探り当ててしまうのです。
重要なネタバレになりますが、累の母親天才的な舞台女優の淵透世も累と同じように、美貌を誇る女性の顔を奪い、自らの演技力をもってして舞台女優の頂点に君臨していたのです。累もまた、学生時代に美女から顔を奪い、クラス発表会で舞台にあがり、その時のもみ合いの中で累の顔に傷がついてしまったものでした。
サロメが佳境に入る
ニナは睡眠薬を飲ませられ、累に顔を奪われ続けます。サロメの公開初日に、累はさらに顔を交換し続けるために眠るニナにキスをします。しかし累が立ち去った直後にニナは目覚めます。ネタバレになりますが、なんと、ニナは細工をして、サロメの舞台で累の正体がバレるように画策していたのです。その時の土屋太鳳演じるニナの演技力は、ニナともども本物の演技力をもっていました。
しかしニナの計画を見抜いていた累により、時計の針を進めて時間を錯覚させることで防がれてしまったのです。こうして互いの憎しみと、牙が露呈しました。もはや二人には、かつてのような強力関係などあるはずもありません。
ネタバレになりますが、化け物と罵倒が飛び交い、罵り合う中で、ニナの隙をついて累は顔を交換します。そして再びサロメの舞台に復活するのです。こうして丹沢ニナ演じる累、それを演じる土屋太鳳は拍手喝さいを浴びるのでした。
累とニナと、二人が恋に落ちた演出家烏合を巡り、口紅によって巻き起こる不思議なできごとと、醜美を巡る欲望をむきだしにした愛憎劇が、その亀裂を発端にした累とニナの己をかけた戦いは、幕を閉じるのです。これが映画「累(かさね)」のネタバレをまじえたあらすじとなります。
累(かさね)の映画版の見どころをネタバレ!
土屋太鳳の演技力がすごい!
「累(かさね)」は主人公の累とニナ、そして二人の才能が合わさった「丹沢ニナ」が登場します。そして、口紅により顔が入れ替わっていきます。つまり、それぞれは一つのキャラクターを演じるだけではなく、それぞれのキャラクターを演じなければなりません。
土屋太鳳はニナと丹沢ニナの二人のキャラクターを演じ切り、実在する有名な舞台演技を劇中劇として演じるのです。それは演技力がなければ、決してこなせません。土屋太鳳はみごとに、入れ替わる複数のキャラクターを見事に演じ切っていると言われています。映画「累(かさね)」では、そのような演技について観ておくと、楽しむことができるかもしれません。
妖艶な色気の漂う演技
最近では恋愛映画と言えば、さわやかな風潮が多かったです。明るくて元気な女の子や、人々に元気を与える女の子が、青春を謳歌したり、問題を解決していくような作品です。しかしネタバレあらすじにもあったように、「累(かさね)」はそれらとは正反対な作品です。
顔にある傷に大きなコンプレックスを持つ累と、自分には演技力はないという現実に行き当たったニナの二人、陰りに潜み続けていた累、累に「丹沢ニナ」を奪われつつあることに気づいてしまったニナ、ネタバレあらすじにもあったように「累(かさね)」にはおおくのほの暗い女たちの側面をみることができます。けっして人に見せるようなものではないですが、それでも暗がりに潜む女性と言うのは不思議な魔性を帯びて見えます。
特に「丹沢ニナ」として舞台女優の頂点へと駆けのぼっていく累が入ったニナを演じる土屋太鳳と、それとは対照的に自分を奪われないようにともがくニナを演じる土屋太鳳が登場するシーンは実に魅力的だと話題になっています。是非とも映画館で土屋太鳳のそれらの妖艶な演技に注目ください。
累(かさね)の映画版を見た感想は?
一種の同性愛だと思う
「累(かさね)」を見た人の中には、このような感想を浮かんだ人もいます。それは、「累」のなかで何度も累とニナがキスをしているからだけではありません。土屋太鳳演じるニナが眠り続けているシーンで、累はニナに世話をします。ニナと累は互いに持つ才能を差し出し合う仲であり、累にとってはニナとキスをして顔を交換してもらえれば、あとはニナの世話は適当にしておけばいいのです。それはただの労力です。
だがしかし、累はニナを大切に世話をします。ネタバレあらすじにもあったように、一人の男性を巡って対立しあい、果ては協力関係を解消するようになった二人です。大切に世話をする道理などどこにもありません。雑に扱っても、仕方がない敵対する間柄なのです。しかしそれでも、累は眠るニナを世話し続けるのです。
累は眠るニナをじっと見つめる累の表情には、彼女に対する愛憎と、美しい容姿を持つ嫉妬と、美貌を持ちながらも才能を持ち合わせなかった憐憫が劇中では描かれています。しかしニナをじっと見つめる累の眼差しには、それら以外の感情が込められているのだろうとわかるでしょう。
人の本当の魅力を問いかける映画でした
映画「累(かさね)」や原作漫画では、顔に傷があり醜いとされる少女累が、自らの醜い顔と美しい顔を口紅の効果で入れ替えて、多くの美しさを元にして光が当たる舞台の世界に執着する様子が描かれています。累は醜いからこそ舞台には上がれず、傷があるからこそ人々に異質な目で見られ、累自身は大きなコンプレックスを持っています。
美しさを求める累ですが、それは本来本人が持つ者ではありません。しかしそれでも累は舞台へとあがり続けるのです。そして、あらすじのネタバレになったように、ニナの姿をして舞台に立つ「丹沢ニナ」演じる累は、本物を凌駕する美しさを持ち合わせていました。そこから、観る人は、本当の美しさとはなんなのか、偽物であっても本物以上の美しさを醸し出すことができることを見せつけられるのです。
累(かさね)の映画版のあらすじをネタバレまとめ
累(かさね)にて活躍するキャストからはじまり、「累」の映画でのあらすじをネタバレを交えて紹介しました。そして、映画累の見どころや、累で注目してほしい場面をネタバレを含めて紹介しました。今回の記事を読んで累が気になった方は、是非とも映画館に足を運び累を楽しんでください。
また機会があれば、映画「累(かさね)」だけではなく、原作漫画である「累」も楽しんでみてください。累のあらすじでは語られなかった、主人公の累が幼い頃から抱える美へのあこがれと、己の醜悪さにより巻き起こる偏見や不幸を、そこから積み上げられた累の美への執着などが丁寧に描かれています。是非とも漫画「累」も読んでみてください。