映画バッファロー’66のあらすじをネタバレ!レイラの魅力や感想も紹介

1998年のアメリカ映画バッファロー’66。映画公開時のキャッチ・コピーは「最悪の俺に、とびっきりの天使がやってきた」。5年の刑期を終え出所した主人公ビリーと彼がたまたま拉致した少女レイラの、出会いから淡い恋ごころが芽生えるまでをデリケートなタッチで描きます。異様なストーリー展開でありながら、どこか甘く切ない『バッファロー’66』。それでは、気になるネタバレあらすじを少女レイラの魅力や映画フリークの感想もまじえてご紹介します。

映画バッファロー’66のあらすじをネタバレ!レイラの魅力や感想も紹介のイメージ

目次

  1. バッファロー’66の映画あらすじをネタバレ紹介!
  2. バッファロー’66とは?
  3. バッファロー’66の映画あらすじをラストまでネタバレ!
  4. バッファロー’66のレイラの魅力とは?
  5. バッファロー’66の感想や評価を紹介!
  6. バッファロー’66の映画あらすじまとめ!

バッファロー’66の映画あらすじをネタバレ紹介!

アメリカ映画『バッファロー’66』。刑期を終え出所した主人公と彼が拉致した少女の、出会いから恋ごころが芽生えるまでの出来事をデリケートなタッチで描きます。それでは、映画を見た誰もがHAPPYな気分になれるという『バッファロー'66』のネタバレあらすじを健気な少女の魅力や映画ファンの感想もまじえて紹介します。

バッファロー’66とは?

『バッファロー’66』は、1998年公開のアメリカ映画です。主役のヴィンセント・ギャロが監督から脚本・音楽まで手掛けています。公開時のキャッチコピーは「最悪の俺に、とびっきりの天使がやってきた」。コピーのとおり、ツキに見放され、自ら悪に手を染めた主人公ビリーと彼のもとに突如現れた(というより彼が脅して拉致した)少女レイラとの甘く切ない禁断の関係を、繊細なカメラワークで描いていきます。

バッファロー’66の映画あらすじをラストまでネタバレ!

それでは、さっそくバッファロー’66のネタバレ有りのあらすじを一気にご紹介します。ネタバレがありますので、これから映画を見る方はご注意ください。

刑務所から釈放された!

『バッファロー’66』の主人公ビリー・ブラウン(演:ヴィンセント・ギャロ)が5年の刑期を終え出所する場面から映画はスタートします。行く当てのないビリーは、ニューヨーク州バッファローの実家に電話を入れ「政府の仕事で遠くまで行っていた」、「婚約者を連れて帰る」と嘘を並べてしまいます。しかし、ビリーの帰郷の真の目的は、刑務所に入るきっかけとなった、ある人物への復讐をはたすことにあったのです。

ビリーが偶然レイラに出会う!

『バッファロー’66』つぎのネタバレあらすじです。主人公ビリーが実家に帰るにあたり、さしあたってフィアンセが必要です。フィアンセどころかガールフレンドすらいないビリーは、トイレを借りに立ち寄った建物で、偶然ダンス教室に来ていたレイラ(演:クリスティーナ・リッチ)を拉致します。実家に着くと、レイラに向かって「俺の言う通りにしろ。うまくいったら親友になってやる」と意味不明な言葉で脅迫します。

それに対して怪訝な顔のレイラ。でもビリーは真剣です。しかもこのタイミングで尿意を催しトイレに駆け込むビリー。出所後すぐに少女を拉致するなんてとんでもない凶悪犯ですが、どこか憎めないキャラです。車に一人残されたレイラですが、逃げられるのになぜか逃げようとはしません。

ビリーには無関心の家族

さらにネタバレあらすじを続けていきます。2人はようやく実家に到着するのですが、父のジミーも母のジャンも息子との再会を喜ぶでもなくいたって無関心。父は、若くてかわいいレイラにご執心の様子。ビリーは、レイラに良妻を演じるようそっと命じます。レイラは知りもしないのにビリーがいかに素晴らしい男性であるかを両親に話して聞かせます。脅迫されていたから嫌々ほめ言葉を言っているようにも見えず、レイラの行動は謎です。

そんなレイラをよそに、母のジャンはテレビのアメフト試合観戦に夢中です。挙句の果てに、ひいきのチームが優勝した1966年は、ビリーを出産したおかげで大切な試合を見逃したと言い出す始末。ビリーが幼少期に親の愛情を受けられなかった寂しいさまが目に浮かぶ1シーンです。レイラの気遣いで多少場はなごみますが、気まずい雰囲気は最後まで拭(ぬぐ)えないままに、ビリーとレイラは実家をあとにします。

友人グーンとの再会

ビリーは、久しぶりに友人グーンに電話します。グーンは見た目こそ冴えませんが、優しい性格でビリーの唯一と言ってもいい友達です。ビリーは電話で、 自分が刑務所に入った経緯を話します。スーパーボールで100万ドルをかけたスコット選手が八百長をしたこと、胴元から脅迫され彼の友人の代わりに刑務所に収監され刑期を全うしたことを切々と話します。最後に、憎きスコット選手に復讐するつもりだと言い電話を切ります。

2人きりでのデート

ビリーの復讐のタイミングまでまだ時間があったので、2人はボーリング場に出かけます。ビリーの腕前はプロ並みで、ボーリング場にはマイロッカーまでありました。ロッカーの中には、ビリーの昔の恋人という女性の写真が入れてありました。ボーリングに興じた後、ビリーは両親に写真を送りたいとセルフ撮影機でレイラとなかよく写真に写ります。レイラは、お茶目に変顔をしたり笑顔を見せたりとっても可愛らしいです。

ビリーは、復讐相手の元アメフト選手スコットが現在はバーを経営しており、夜中の2時ごろ現れることを知ります。時間つぶしのためビリーはレイラとデニーズに行きます。ちょうどそこにボーリング場に置いてあった写真の女性、ビリーの元恋人とされるウェンディがやってきます。

ウエンディとは、レイラを両親に紹介したときに使った名前でもあります。実はウェンディとは恋人でもなんでもなくなく、ビリーの切ない片思いであることが判明。それがレイラの同情を誘ったのでしょうか、レイラのこころには強要されたからではない本当のシンパシーらしきものが生まれたようでもありました。

その後、ビリーとレイラはデニーズを出てモーテルで休憩をとります。レイラが「ウェンディは恋人じゃなかったのね」と言っても「恋人だ」と言い張るビリー。でも実際には、ビリーは幼稚園から高校までずっと一緒だったウェンディには相手にされず「こっちを見ないで」とまで言われ拒絶され続けていました。ボーリング場にあった写真は、ウェンディがからかい半分にあげたにも拘らずビリーが後生大事に取っておいたものでした。

2人の関係に変化の兆し

レイラはそんな幼稚ではあるけど純粋なビリーに徐々に惹かれていきます。しかしビリーはレイラに心を開こうとしません。一緒にお風呂に入ろうというレイラに対し、「こっちを見るな」と言って服を着たまま風呂に入る始末。子供じみていて嫌らしさは全くありません。ベッドに2人きりで横になりますが、大きな体のビリーの方が幼子みたいにレイラに体をあずけて休みます。

復讐相手スコットがバーに現れる深夜2時が近づくと、 ビリーは嘘の口実を言って外出します。レイラはビリーの異変に気づいたのか、涙ぐんで「あなたは世界一優しい人よ。ハンサムだわ」と言います。ここで、映画を見た男性陣は、レイラに対し甘くいとおしい想いをいだくはずです。また、ここからレイラのビリーを見る目に変化が表れたようにも感じることでしょう。

ビリーはスコットが経営するバーの前から再び友人のグーンに電話をかけます。さっきの電話で怒鳴ってしまったことを謝り、服役中に食べ物を差し入れしてくれたお礼を言います。それから、ボーリング場のロッカーの番号を教えて、ロッカーの中にある大事なものをあげると言うとバーに入っていくのでした。

意外な結末

『バッファロー’66』ネタバレあらすじも最終コーナーへ入っていきます。バーの中ではスコットがトップレスの女性に囲まれていました。ビリーは、スコットを射殺し自分も自殺しようと考えていました。映画では、そのシーンがスローモーションで流れとても印象的な映像です。

しばらく間をおいてからビリーは考えます。「自分が自殺したら両親はお墓に来るだろうに違いない、でもそんな時でもアメフトの試合に夢中で贔屓のチームの勝ち負けで頭がいっぱいになっていることだろう」と。

つまり、自分が死んでも何も変わりはしないのです。ビリーはスコットを前にしてそんなことを悟りました。すると急に復讐なんてバカらしくなって、大切なことに気づくのです。ビリーはバーを出て、再度グーンに電話しました。彼はにこやかに笑います。出所後初めてみせた笑顔でした。「ロッカーのことは忘れてくれ。何があったと思う?女に出会ったんだ。気立てが良くて美人だ。しかも俺を愛している」

近くの店でレイラのためにココアとハート型のクッキーを注文します。近くに座っていた見ず知らずの客にも気軽に話しかけると同じハート形のクッキーをおごり上機嫌です。「彼女いる?いるなら、クッキーをおごってやるよ。自分で食べちゃダメ!彼女にあげるんだぜ」。おまけに、なんと店主にまでチップをはずみます。

久しぶりに心地よい気分でモーテルに帰ったビリーは、レイラを抱き寄せながら幸せいっぱいに深い眠りへとつくのでした…。こうして映画はハッピーエンドのなか静かに幕を閉じます。

バッファロー’66のレイラの魅力とは?

映画『バッファロー’66』は、主人公ビリーの出所後の1日をレトロな色調と独特なカメラワークで描いています。たった1日でビリーを変えてしまったレイラとはどんな女性なのでしょうか?いったい彼女の何が彼をしてそこまで変えさせたのでしょうか?それでは、『バッファロー’66』をあらためて振り返り、レイラの不思議な魅力に迫ってまいりましょう。

レイラを演じるのは?

レイラを演じるのは、1980年アメリカ生まれの女優、クリスティーナ・リッチ。8歳のときにテレビコマーシャルに出演。翌年子役として『恋する人魚たち』に出演、これが彼女の映画デビューとなりました。その後映画『アダムス・ファミリー』とその続編のウェンズデー役で一躍人気者になりました。(下の写真参照)

'98年この映画『バッファロー'66』での演技が高く評価され、以降コメディ映画からホラー映画まで幅広いジャンルの映画に出演しています。代表作にはこの映画『バッファロー’66』のほか、同年の『ラスベガスをやっつけろ』のルーシー役、ジョニー・デップと共演した'99年『スリーピー・ホロウ』などがあります。また、製作会社を設立しプロデューサーとしてもキャリアを磨いています。

とびっきりの天使がやってきた!

『バッファロー’66』のレイラの魅力を如実に表している一節、まことに言いえて妙なのが既に紹介したキャッチコピー「最悪の俺に、とびっきりの天使がやってきた」です。刑務所を出所したてのビリーに身勝手な理由から強引に拉致されたレイラ。ところが拉致されている身にもかかわらず、彼に対して優しいのです。逃げることができる場面があったにもかかわらず、逃げ出そうともしません。

10代の女の子としては、一見常識からかけ離れたようにも見える言動、それは一体どこから来ているのでしょうか?ヒロインのレイラは、自分を拉致した男のことを勝手に好きになるというキャラです。このヒロインキャラには「都合よすぎる」とか「現実にあり得ない」とか批判もありますが、実際にストックホルム症候群といったことも過去には起きています。あながち荒唐無稽なキャラクター設定でもなさそうです。

そして、レイナもまたビリー同様にダメ人間ではなかったのか、という考えに至ります。たとえば、ダンス教室での1シーン。みんながダンスウェアをきちんと着ているのにレイラだけはヒラヒラのついた普段着で踊っています。彼女もどこか常識からはずれた人間ではなかったのかと容易に想像できるのです。

レイラの目には、ビリーこそ落ちこぼれの自分を頼ってくれる貴重な存在と映ったのかもしれません。ビリーがレイラに対していだいた感情と同様に、レイラにとってもビリーはこれまでの人生で満たされなかったものを与えてくれる言わば天使のような存在だったのではないでしょうか?彼らの出会いは、偶然に端を発していますが、結果としてお互いがお互いを必要とする必然に支配されていたのです。

傷ついた男の心を癒す

『バッファロー’66』レイラの魅力を伝える、次のキーワードは「あなたは世界一優しい人よ。ハンサムだわ」。ビリーが元恋人だと思い込んでいた女性の現実を目の当たりにして、なかばやけ気味にスコットへの復讐のためひとりモーテルを後にするときにレイラが彼の背に向けて言った言葉です。

直前までモーテルのベッドでレイラに甘える子供のように寄り添い寝ていたビリー。この言葉が、彼をして後の思いがけない行動と幸せな結末へと向かわせることとなったのでした。

ムショ帰りの男を変えた

服役中も出所後もビリーの心をある意味支え続けた、スコット選手への復讐心。それと同時に、奴を殺して自分も死のうとまで彼を追い込んでいく諸刃の剣です。そんなビリーの心が劇的に変化したことを象徴する一言、「何があったと思う?女に出会ったんだ。気立てが良くて美人だ。しかも俺を愛している」。スコットへの復讐を思いとどまり最悪の結末を回避したビリーが友人グーンに電話で話した言葉です。

生まれて初めて真実の愛情に目覚め、嬉しさがこみ上げてきて放たれた心の声です。往年の名作ミュージカル映画『クリスマスキャロル』で強欲ジジイの主人公スクルージが、今までの醜い自分の心と決別し新たな自分へと生まれ変わったときに湧き上がった、歓喜の叫びと踊りを彷彿とさせます。

このように一人の不器用な青年を救ったレイナの稀有の魅力と、偶然に起きた彼女との邂逅、すなわちビリーが手にした小さな奇跡がこの映画の肝なのです。

バッファロー’66の感想や評価を紹介!

ここまで、映画『バッファロー’66』のネタバレあらすじや少女レイラの魅力について解説してきました、それでは、ここで最後にバッファロー’66に関する映画ファンの感想や評価をご紹介します。

好評の感想

映画『バッファロー’66』を見ての感想、どんなものがあるのでしょうか?まずは、好評の感想からご紹介します。

映画って、こんなこともありなんだ!と映画にさほど興味のなかった僕が、映画を観るきっかけになった作品。(中略)そんな僕にとっては斬新な映画体験だった。

ひとりの映画ファンの人生を変えてしまうほどに、見る者に影響を及ぼす映画なのかもしれません。

どのシーンも絵になるような映画だった。心に何かしらの闇を抱えた2人が心を通わせるまでの2人が作る空間が絶妙で良かった。

1シーン、1シーンに思い入れがあり、制作者のインスピレーションを感じるこの映画、見る者にもしっかりと伝わっています。

なんだこの希望に満ちた映画わぁぁぁーーーーー!!!!!最高だぁーーーー!!!明日、ハートのクッキーを買えばいいのさ!

レイナの愛に気づき喜びがほとばしり湧き上がるビリーを思い起こさせる感想でした。

不評の感想

映画『バッファロー’66』を見ての感想、続いては不評の感想をいくつかご紹介します。実のところ、この映画に対する不評の感想はごくごく少数でした。

公開時、おしゃれ雑誌に載ったりしてたけど、違うね。大人になれないボンクラをお洒落風に撮ってみただけでしょ(笑)

客観的に眺めると、この映画はその通り、「大人になれないボンクラをお洒落風に撮ってみただけ」なのかもしれません。でも結末に至る過程も含めて別の角度から眺めてみると、この映画の魅力が見えてくるかも知れません。

不思議。。?ではないけど、うん、ナンダコレ。(中略)メンタルヨワヨワのサイテー男で絶対にあんなストックホルムシンドロームありえないけど、なんか愛おしかったりして。(中略)嫌いではない一本。

男にとってこんな都合の良い話なんてあり得ない、という人にとっては耐え難い映画、駄作に分類されてしまうのかも知れません。ここをどうとらえるかでこの映画の評価は決まると言えます。

途中で寝ちゃった....女の子はとっても可愛かった。おとこがキモくて飽きて寝ちゃった...

女性の中には、こんな感想を持たれる方も多いのではないでしょうか?一般的で妥当な評価と言えるのかも知れません。

バッファロー’66の映画あらすじまとめ!

さて、ここまでネタバレ有りのあらすじからレイラの魅力、最後は映画ファンのさまざまな感想まで、『バッファロー’66』を一気に紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

主人公ビリーの出所後の1日を描いたこの映画。レイラとの出会い、両親との残念過ぎる再会・片思いの女性のつれない言動に動揺するものの、レイラの魅力がビリーの心の傷は癒していきます。ビリーは、その愛の力で泥沼へと転落する愚行を思いとどまり、晴れやかな人生の再出発を予感させる結末へと至ります。

見終わったときに心があたたかくなる佳作『バッファロー’66』。バッファロー’66を見たことがない人は一度見てみたい、以前見た人ももう一度鑑賞し直してみたいと思っていただけたら幸いです。

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