インファナル・アフェア2無間序曲のネタバレあらすじ！結末の内容は？

インファナル・アフェア2無間序曲のあらすじについて、簡単に解説していきます。インファナル・アフェア2無間序曲は香港を舞台にした映画で、主人公はヤン（ショーン・ユー）とラウ（エディソン・チャン）という二人の青年です。

主人公のヤンとラウの二人を取りまくのが、警察とマフィアという二つの相対する組織になります。インファナル・アフェア2無間序曲では、この主人公の二人が黒社会の中で生きる悲運な現実に翻弄される日々を描いています。

インファナル・アフェア2無間序曲は、2002年に公開された香港映画「インファナル・アフェア」の続編作品となります。インファナル・アフェア2無間序曲はこの前作の11年前の1991年から物語が始まり、主人公のヤンとラウを中心に描かれる物語です。イギリスが中国に香港を返還する1997年で、インファナル・アフェア2無間序曲は結末を迎えます。詳しいあらすじと結末のネタバレは以下で解説していきます。

インファナル・アフェア2無間序曲についての基本情報を、公開日や受賞歴などの情報も含めて解説します。インファナル・アフェア2無間序曲のあらすじや結末のネタバレとともにこちらの情報もチェックしておきましょう。

インファナル・アフェア2無間序曲は、2003年10月に香港で、翌2004年9月に日本で公開されました。監督は、アンドリュー・ラウ監督と、アラン・マック監督です。両監督とも、数多くの作品を生み出しており、受賞歴もある香港出身の監督です。

インファナル・アフェア2無間序曲を含む「インファナル・アフェア」シリーズは、「香港ノワール」の代表的作品のひとつと言われています。「香港ノワール」を解説すると、暗黒街におけるギャングと警察、もしくはギャング同士の対立を軸にあらすじが構成されている香港犯罪映画の日本での呼び名です。結末まで男同士の友情や裏切りが描かれているのがこの映画のジャンルの特徴です。

インファナル・アフェア2無間序曲の日本語吹き替え版では、声優の加瀬康之さんが主人公のヤン役を担当し、もう一人の主人公であるラウ役を俳優・声優の鉄野正豊さんが担当しています。

インファナル・アフェア2無間序曲は、前作のインファナル・アフェアが広東語、北京語だけでなく英語、タイ語でも公開され、世界で高く評価されたため、世界からの注目度は高かったことでしょう。2006年にはインファナル・アフェアをリメイクした作品「ディパー・テッド」がアメリカで公開され、アカデミー賞やゴールデングローブ賞といった賞を受賞しています。

インファナル・アフェア2無間序曲のあらすじを結末までネタバレ解説していきます。インファナル・アフェア2無間序曲は、相関関係が複雑なので注意しながら確認していきましょう。物語の始まりは、1991年の香港。前編作品の『インファナル・アフェア』から11年遡ります。

インファナル・アフェア2無間序曲の主人公の二人を解説します。ラウ（ショーン・ユー）と、ヤン（エディソン・チャン）という青年二人です。ラウとヤンは、同時期に警察学校に入学します。

ラウは、マフィアの大物であるハウ（エリック・ツァン）の手下です。ある時ラウは、ハウの妻マリー（カリーナ・ラウ）から、黒社会のドンであるクワン（チェン・タンチョー）の暗殺をするよう命じられます。ラウはそれに従い、ラムサーチョイにてクワンを殺害します。この時ラウは、密かにマリーに想いを寄せていたのでした。

もう一人の主人公ヤンは、警察学校に入学します。しかし、実はヤンはマフィアのドンであるクワンの私生児であることが判明し、それが理由で退学処分となってしまいます。

香港黒社会のドン・クワンが殺害されたことで、黒社会のトップ争いが始まることをウォン警視（アンソニー・ウォン）とルク警視（フー・ジュン）は予期します。その統制が取れていない状況を利用し、警察側は黒社会の破滅を試みます。しかし、クワンの息子ハウ（フランシス・ン）は知略家で、警察の監視やボスの座を狙う黒社会の四天王たちをかいくぐり、父クワンの黒社会のボスの座を継ぎます。

クワンの暗殺の使命を果たしたラウには、もう一つの使命を与えられます。それは、警視として警察内部に潜入し、マフィア側に情報を漏洩するスパイの仕事でした。

一方で、警察学校を退学となったヤンは、有能さをウォン警視に買われ、潜入捜査官となることを条件に警察官の身分を与えられます。ウォン警視がヤンに与えた任務は、ヤンの異母兄弟で黒社会の新ボスであるハウの逮捕でした。こうして警察とマフィアの組織の中に二人のスパイが生まれます。

ラウは、サムから得た情報を利用し実績を重ね、順調に昇進していきます。しかし、サムの妻であるマリーへの想いは膨らむばかりでした。一方、ヤンはマフィアの情報を得るため、刑務所に入りサムの子分であるキョン（チャップマン・トウ）と親しくなります。ヤンはそこで得る情報を密かに警察に提供していました。

マフィアのボスとなったハウは、父親を殺害した犯人やライバルのマフィアたちを始末することを企てます。そしてある時、ハウが所持していた1本のビデオテープが警察の手に渡ります。そこには、ハウがライバルたちを殺害する計画を立てていることと、マリーがウォン警視と共謀してクワンを殺害したことを示す映像が収まっていました。

その後、マリー、ウォン警視と次々とハウの指示により命を狙われます。マリーは駆け付けたラウに助けられ、事なきを得ます。ウォン警視を殺害する目的でウォン警視の車に罠が仕掛けられましたが、ウォンの車を借りようとしたルク警視が身代わりとなってしまいます。

マリーは、夫のサムを助けようと想いを打ち明けるラウを拒絶し、逃亡先のタイに向かおうとします。しかしその後、マリーはハウの手下の運転する車に撥ねられ、死んでしまいます。

香港の中国返還が迫るころ、サムはタイで妻子を持っていました。ある時、ハウがサムの妻子を人質に取り、その時同じくサムもハウの妻子を人質に取ります。サムは、ハウにあと一歩で始末されるところでしたが、ハウのアジトを突き止めた警官隊が突入し、ウォンがハウを銃殺します。

1997年、7月1日。香港が中国に返還され、サムは香港黒社会のドンとなります。ヤンはサムの手下になりすまし、潜入捜査を続行することとなります。そして、ラウは警部補に昇進し、「マリー」という名の女性と出会います。

インファナル・アフェア2無間序曲のあらすじ解説でネタバレしましたが、次は映画の結末について詳しく解説していきます。インファナル・アフェア2無間序曲は、香港がイギリスから中国に返還される1997年までの物語を描いています。

香港の中国返還を目前に、ハウは香港の政界に進出しようとします。ウォン警視はハウを追い詰める目的でサムを香港に呼び戻し裁判で証言させようとしますが、サムは逃亡してしまいます。

そうしてハウがサムの妻子を、サムがハウの妻子を人質に取り因縁の二人に決着がつくことになります。結局、ハウがウォン警視に銃殺されます。ハウは息を引き取る直前、その場にいたヤンの服の中に無線機があるのを見つけ、ヤンが潜入捜査官である事実を知ります。しかし、その事実は新しく黒社会のボスになったサムは知る由もなく、ヤンは潜入捜査を続行することとなるのです。

ラウは、警部補に昇進します。そして、小説家志望の若い女性と出会います。その女性の名前が、かつて想いを寄せていたサムの妻と同じ「マリー」という名前だったのでした。

インファナル・アフェア2無間序曲の結末をネタバレ解説したところで、次に主要なキャストについて簡単に解説していきます。マフィアと、それと戦う警察の、黒社会の中の男らしく渋い雰囲気が印象的な俳優陣です。

主人公のヤン役を演じるのは、香港出身の映画俳優、ショーン・ユーさんです。ショーン・ユーさんは、1981年11月13日生まれで、友人と香港の街を歩いていた際にスカウトされモデルとしてデビューしました。香港では、「阿楽」、「楽楽」といった愛称で親しまれています。

ショーン・ユーさんの人気急上昇のきっかけとなったのが、2002年に放送された台湾版「あすなろ白書」です。「あすなろ白書」が日本で放送されたのは1993年で、日本でも大きな話題となりました。ショーン・ユーさんが演じるのは、日本版「あすなろ白書」で筒井道隆さんが演じた、掛居保役です。

その後、ショーン・ユーさんは数多くの映画やドラマに出演しています。その中には日本で上映またはDVD化された作品も多くあります。また、浜崎あゆみさんの2007年の楽曲「fated」と「glitter」のミュージックビデオにも出演しています。

もう一人の主人公であるラウ役を演じるのは、同じく香港の俳優エディソン・チャンさんです。エディソン・チャンさんは1980年10月7日生まれで、出身はカナダのバンクーバーの中国系カナダ人です。香港、カナダ、アメリカと移住を繰り返し、カナダの高校を卒業後に香港に記憶しました。香港映画だけでなく、日本映画にも出演するなど、グローバルに活動しています。

エディソン・チャンさんは、1999年にCM出演をしたことがきっかけで注目を浴びます。翌2000年には主演として「ジェネックス・コップ2」で俳優デビューを果たします。同年に歌手デビューも果たし、マルチな才能を発揮しています。エディソン・チャンさんは英語、広東語、北京語、日本語の4か国語を話せるマルチリンガルで、日本の映画やバラエティー番組にも出演しています。

さらに2003年には、エディソン・チャンさんはケビン・プーンさんとともにストリートファッションブランド「CLOT」を立ち上げ、現在は同ブランドのディレクターを務めています。現在、CLOTは香港のストリートファッションを代表するブランドとなっています。CLOTは、2017年にはコンバースとコラボレーションしたスニーカーを販売し、翌2018年にはナイキとコラボレーションしたスニーカーを発売しました。

エディソン・チャンさんは2008年、わいせつ写真流出事件を起こしたことでも世界的に話題になりました。同年2008年に、米国の娯楽情報WEBサイト「E!」が行ったアンケート「世界で最もセクシーな男性」で第15位に選ばれました。これは、中華系人ではトップでした。

主人公ヤンにマフィアへの潜入捜査の任務を与えるウォン警視の役を演じるのは、香港の俳優アンソニー・ウォンさんです。アンソニー・ウォンさんは、1961年9月2日生まれで、イギリス領時代の香港出身です。イギリス人の父と、中国系の母親を持つハーフです。

1985年に『花街時代』という香港映画で映画デビューを果たします。アンソニー・ウォンさんが注目されるきっかけとなったのが、1993年に出演した映画『八仙飯店之人肉饅頭』です。この映画でのアンソニー・ウォンさんの役どころが極悪非道な殺人犯で、それがかなり印象的であったため、その後はバイオレンスな映画への出演が続きました。

アンソニー・ウォンさんは、インファナル・アフェア2無間序曲の前編作品となる『インファナル・アフェア』にも出演しており、第22回香港電影金像奨最優秀助演男優賞と第40回金馬奨最優秀助演男優賞を受賞しています。

ラウに警察への潜入捜査を命じるマフィアのサムを演じたのは、エリック・ツァンさんです。 16歳の時からプロのサッカー選手として活躍し香港代表にも選ばれていましたが、怪我が原因で引退しました。エリック・ツァンさんは、香港で俳優、映画監督、プロデューサー及び司会者とマルチに活躍しています。香港においては、誰もが知っており国民的な人気を誇っています。

2017年にはイタリアで開催された第19回ウディネ・ファーイースト映画祭から生涯功労賞にあたるゴールデン・マルベリー賞が贈られました。日本でも金城武主演の映画「不夜城 SLEEPLESS TOWN」に出演しています。「一念無明」（英題 / Mad World）が、第12回大阪アジアン映画祭グランプリや第41回香港国際映画祭で観客賞を受賞するなど話題になりました。

サムの妻役マリーを演じるカリーナ・ラウは2002年のインファイナルアフェア第1作目の主演トニー・レオンの奥さんです。カリーナ・ラウとトニー・レオンは何と約20年の交際期間を経て結婚したのだそうです。今年結婚10周年、出会いから30年の節目を迎えています。

ウォン・カーウァイ監督作品に常連として主演しているカリーナ・ラウは香港の代表的な女優です。もともとは中国の蘇州出身ですが、1980年に中国本土から香港に渡り、民放テレビ局の俳優養成コースを得て精力的にテレビドラマに出演しました。ジャッキー・チェンが制作を手がけた「クラッシュ・エンジェルス 失われたダイヤモンド」で映画デビューを果たしました。

今回の配役マリーは、警察に潜入する前のラウにヤンの父親であるボスを殺させたのは実はマフィアのボス、サム妻のマリーでした。自身の夫を出世させるために企てたかのように思えたストリーですが、さらに複雑な人間模様がありました。

インファナル・アフェア2無間序曲のあらすじや結末についてネタバレ解説してきました。相関関係が複雑なので、関係を整理しながら映画を見ていくとよいのではないでしょうか。前編作品の『インファナル・アフェア』を見た後でも、見る前でも楽しめます。ぜひ『インファナル・アフェア』と合わせてインファナル・アフェア2無間序曲をご覧ください。