インファナル・アフェア3終極無間のネタバレあらすじ!ラウのその後と結末は?

インファナル・アフェア3のキャッチコピーは「その謎は、まだ解かれていない」。新たな香港ノワールの波を巻き起こしたインファナル・アフェア3部作の完結編です。1部、2部で残された謎の数々は、果たして明らかにされるのか?タイムライン的には1部終了の10か月後から始まるインファナル・アフェア3の全容について、結末までのネタバレを含むあらすじ、そしてラウのその後をご紹介します。

インファナル・アフェア3終極無間のネタバレあらすじ!ラウのその後と結末は?のイメージ

目次

  1. インファナル・アフェア3終極無間のあらすじを結末までネタバレ紹介!
  2. インファナル・アフェア3終極無間とは?
  3. インファナル・アフェア3終極無間のあらすじをネタバレ!
  4. インファナル・アフェア3終極無間のラウのその後の結末とは?
  5. インファナル・アフェア3終極無間の感想を紹介!
  6. インファナル・アフェア3終極無間のあらすじネタバレまとめ!

インファナル・アフェア3終極無間のあらすじを結末までネタバレ紹介!

インファナル・アフェア3「終極無間」のあらすじをご紹介します。インファナル・アフェア3の結末に関するネタバレ、また1、2作目のネタバレを含みますので、未見の方はご注意ください。

インファナル・アフェア3は時系列として、第1作のラストでヤン(陳永仁)がラウ(劉建明)に撃たれ殉職した後のストーリーになります。ヤン殺害の件で調査されていたラウは、一か月の庶務課への異動の後内務調査課へ戻ります。保安部の警視ヨン(楊錦栄)が登場。ヨンはインファナル・アフェア3での新しいキャラクターです。ラウはヨンがサム(韓しん)と繋がっているのではないかと考えます。

ヤンの死後、旅行に行っていたリー先生(李心兒)が戻ってくるのですが、何故ヤンがリー先生のカウンセリングを受けたのかも明かされます。ストーリーは現在(2003年)と過去(2002年)を行ったり来たりしながら進んでいき、中国本土からやってきた武器商人シェン(沈澄)とサムの攻防、ヤンとサムのやりとりも語られていくのです。

ラウは警察内に残ったサムの手下を次々に殺し、ヨンの行動を見張ります。またリー先生のパソコンを盗み、ヤンの診療記録を読むうちに次第にラウの精神状態が揺らいでいくのです。サムの手下だと思っているヨンを逮捕するつもりが、いつの間にかラウ本人の罪を暴いてしまいます。銃撃戦の末ヨンは殉職、ラウも自殺を試み命は助かりますが脳に重大な後遺症が残っているという結末です。

インファナル・アフェア3終極無間とは?

インファナル・アフェア3「終極無間」は、2003年公開の香港映画です(日本公開は2005年)。1980年代映画界を席捲した、香港ノワールと呼ばれるクライムサスペンスの流れを組んでいます。監督はアクション映画を多く撮っているアンドリュー・ラウ(劉偉強)とアラン・マック。主演は香港四天王の一人アンディ・ラウ(劉徳華)と、ウォン・カーワイ(王家衛)監督作品常連のトニー・レオン(梁朝偉)。

3部作の最終章となるインファナル・アフェア3は、脇を固める俳優陣も豪華です。ストーリーの重要な鍵を握る保安部のエリート、ヨンに「香港四天王」の一人レオン・ライ(黎明)。トニー・レオン演じるヤンのカウンセラーに女優で歌手のケリー・チャン(陳慧琳)、数々のドラマや映画に出演する中国本土の実力派俳優チェン・ダオミン(陳道明)は中国から来た武器商人を演じます。

インファナル・アフェア3の原題は「終極無間」ですが、この終極無間という言葉は「地蔵菩薩本願経」にあるもので、永遠に絶え間なく苦しむ地獄のことを指しています。インファナル・アフェア3はラウが狂っていく結末までの過程を描写した作品ですので、終極無間はラウの味わっている苦しみを指しているのでしょう。ある意味本編のネタバレのようなタイトルでもあります。

インファナル・アフェア3終極無間のあらすじをネタバレ!

インファナル・アフェア3は現在(2003年)と過去(2002年)が入り乱れるだけでなく、現実と妄想の境がいつの間にか入れ替わったりして一度見ただけでは大変理解しにくい作品です。インファナル・アフェア3のあらすじを、もう少し詳しく見ていきます。作品の構造上、インファナル・アフェア3だけでなく1、2作目のネタバレも含むことになりますのでご注意ください。

ヤン殉職の半年前

インファナル・アフェア3はヤンが殉職する半年前、2003年5月から始まります。サウナでヤンが狂ったように暴れて相棒のキョンに諌められ、エレベーターで降りていきます。エレベーターはこの作品の中で大変印象的な役割を果たしていますが、下降していくエレベーターはヤンがこれから見ることになる「地獄」を暗示しているようです。

ヤンの殉職から10ヶ月後

場面は現在(2003年10月)へ。特別調査委員会の検討の結果、ラウはヤン殺害の罪を問われず、サムの手下だということもバレていません。一か月すれば庶務課から内部調査課に戻れるのですが、ラウは浮かない顔です。妻マリーに子供が出来ますが、二人は離婚する予定なのです。

保安部のヨン警視

保安部のヨン警視が登場します。台湾密売人を相手に「人を殴りたい気分」だからと因縁をつけ、麻薬取引の濡れ衣を着せると脅して手下のチンピラたちに殴らせます。「善」であるはずの警察官が「悪」であるはずの密売人たちに理不尽な喧嘩を売る様は、インファナル・アフェア3のテーマである善悪の境を意識させます。またヨンの部下チャン巡査部長がヨンの目の前で自殺するシーンも、ヨンというキャラクターへの疑惑を増します。

「俺を死に追いやるのか。チャンスもくれずに」と言ってチャン巡査部長は自殺します。ラウは庶務課の仕事でちょうど保安部に来ていて事件の顛末を目撃するのです。一か月経ち内務調査課へ戻ったラウはヨンとチャン巡査部長の件を調べようとしますが、保安部は秘密主義なので表立って調査するのは無理だと言われます。

リー先生とラウ

ヤンの殉職後、香港を離れていたリー先生が戻ってきます。ラウと共にヤンの墓参りをしますが、リー先生はラウを恩人だと思っているのです。二人が墓地から帰る際、足を引き摺ったシェンとすれ違いますがラウとシェンの会話はありません。

サムとシェン

2002年6月に時間は戻ります。サムは中国本土で武器商人をしているシェンと取引をしようとしているのですが、あまりシェンを信用していない様子です。ヤンにシェンの弟を殴るよう指示し、そこに保安部のヨンがやってきてヤンたちは逮捕されます。ヨンはヤンに「俺はお前を覚えてる。気をつけろ」と謎の言葉をかけ、一同は釈放されます。

弟を殴った落とし前をつけにきたシェン。しかしヤンの相棒キョンが身を挺して庇い、ヤンは難を逃れます。サムは明らかにヤンを切り捨てようとしているのですが、今後シェンとの商売をヤンに任せます。

ヤンの診療記録

長年の二重生活が原因か、不眠症と暴力的傾向が強くなったヤンを心配したウォン(黄志誠)がカウンセリングを受けるよう手配します。ヤン殉職の後も、リー先生のパソコンの中にヤンの診療記録が残っていることを知ったラウはリー先生のオフィスに忍び込みパソコンを盗みます。

ラウの狂気の始まり

ラウはヨンがサムの手下である証拠を見つける為、ヨンの車にGPSをつけたり保安部にカメラを設置してヨンを監視します。この頃からラウの表情に狂気が宿り始め、ヨンが封筒をいれたポストに火をつけたりするのです。ヨンとシェンが繋がっているのは確かなのですが、ヨンが果たしてサムの手下なのかはまだ明らかではありません。

リー先生とヤン

2002年8月から始まるヤンの診療記録をラウが盗み見るという形で、ヤンとリー先生の交流がどんなものだったかが明らかにされていきます。非常にシリアスなインファナル・アフェア3の中で、唯一微笑ましいコメディタッチのシーンです。ヤンとリー先生は互いに惹かれあい、親密になっていきます。また図書館でヨンとヤンがニアミスする場面もあります。

ラウの深まる混迷

現在(2003年)。ラウのヨンへの監視は続いています。ラウは寝不足と焦燥感などから現実と妄想の区別がつきにくくなっており、観ている方も混乱してきます。内務調査課の仲間もラウの行動を心配しますが、「明日が過ぎれば無事だ」と言って相手にしません。ヤンから手紙とテープが届いたリー先生が真実を知っているのではないかと危惧したラウは交通事故を起こします。

善人になりたいラウ

ラウは妄想の中で、殉職したヤンとウォンを相手に「善人になりたい」と懇願します。しかしヤンは「あいにく俺は警察だ」と言ってラウを撃とうとするのです。リー先生のオフィスで睡眠療法を受けたらしいラウは自分とヤンを混同しており、夢の中でリー先生に真実を明かしてしまいます。

証拠のテープ

保安部のヨンがオフィスを留守にしている間に、ラウは忍び込んで金庫を開けテープを盗みます。そしてこれでヨンがサムと繋がっている証拠を得たと確信し、内務調査課を引き連れてヨンの身柄を確保しに向かいます。そこへ武器商人シェンも姿を見せます。

3人の警官

2002年。埠頭での取引はサムの裏切りによって銃撃戦になります。そのさなかでシェンとヤンは撃ちあいますが、ヤンが頭ではなく足を撃ったことでシェンに疑念が生じます。そこへ現れたヨンとヤン、シェンの3人は互いが警官であり、仲間だと知り心を開きます。3人はまた会おうと約束して別れます。

明かされる真実と結末

2003年(現在)。ヨンがスパイである証拠だというテープには、ラウ自身がサムの手下だという会話が録音されていました。彼我(ひが)がわからなくなっているラウはヨンをラウだと言い張って逮捕しようとします。またシェンが持っていたテープには、ラウがウォン殺しをした証拠も。取り押さえられそうになったラウは銃を抜きます。

ラウは善人になる為に自分がサムの手下たちを殺したと自供します。善人になるチャンスをくれと言うラウに、ヨンはかつてヤンが言った「あいにく俺は警官だ」と答えます。ラウとヨンは撃ちあい、ヨンは額を撃ち抜かれて死亡します。ラウも自殺を図りますが命は助かるのです。

インファナル・アフェア3終極無間のラウのその後の結末とは?

インファナル・アフェア3のネタバレを含むあらすじをご紹介しましたが、自殺を図ったラウの結末について詳しく見ていきます。ラウはサムが警察に送り込んだスパイとして長い間活動してきました。常に自分の正体が暴露されないか警戒しながらも、善である警察機関に身を置くことで善への感化、憧れが生じたのでしょう。ヤンを殺したことで、揺れていた精神に決定的なヒビが入ったように見えます。

そしてヤンの診療記録を読んでいくうち、無意識のうちに善であるヤンと悪である自分を入れ替えていきます。自分の保身の為にサムの残りの手下を殺しますが、それもいつの間にか善人になる為の「償い」へと意味合いを変えるのです。しかしその償いも、悪の手段を使っていることに気付かないラウ。どうあがいても善にはなれないことを、心の奥底では理解していたのではないでしょうか。

車椅子に座っているラウの所に子を産んだマリーが逢いに来ますが、サムの女であったマリー(既に死亡している)が背後からラウを銃で狙っています。肉体の死は免れたものの、ラウの精神は死んでしまっているのだと暗示しているようです。まさにラウは生きながらにして「終極無間」にいるのでしょう。

インファナル・アフェア3終極無間の感想を紹介!

インファナル・アフェア3を観た方の感想をご紹介します。複雑な映画なので人によってはよくわからない、という意見もありますが良質の映画だという感想が多い印象です。

すごく悲しい映画!

インファナル・アフェア3の主役はラウでしたが、ラウは精神が死んでしまいヨンは死亡と結末が悲惨なので悲しいと感じられた方が多いようです。1で死亡したヤンの恋、リー先生とのコミカルなやりとりが唯一の救いでしょうか。

香港ノワールの最高傑作!

香港ノワールの最高傑作だという意見も散見されます。香港ノワールの出発点と言われる「男たちの挽歌」シリーズも、インファナル・アフェア3と同じく悲しい結末です。「男たちの挽歌」が男たちの熱い友情を描いた作品であるのに対し、インファナル・アフェアは運命に翻弄されながら善悪の間を彷徨う個人個人に焦点が当てられ、映像もよりスタイリッシュな仕上がりになっています。

インファナル・アフェア3終極無間のあらすじネタバレまとめ!

インファナル・アフェア3のネタバレを含むあらすじ、結末についてご紹介してきましたが如何でしたか?この作品は場面の切り替わりが早いのであらすじも行ったり来たりしています。インファナル・アフェア3だけでなく1作目、2作目も観客に理解する暇をあまりくれない作りである上、謎が多いのであらすじや結末を見てから遡って観るとわかりやすいのかも知れません。

1作目でヤンが唐突にギプスをしていた理由がわかるのも3作目だったり、1作目でのセリフが3作目とリンクしていたりと、インファナル・アフェア3はまるでばらばらだったパズルのピースを一つ一つ埋めていくような作品です。3部作全てのあらすじを時系列で並べなおしてみるのも面白いかもしれませんね。

またインファナル・アフェア3で登場したヨンの立場も、作品の後半までどっちつかずの表現となっていて最後まで飽きさせません。ネタバレした後で見返すと、セリフや表情、行動の全てがどちらとも取れるような巧妙な曖昧さを持っていることに気づくのです。

インファナル・アフェアは日本でリメイクされています。ダブルフェイスというタイトルで、ヤンを西島秀俊、ラウを香川照之が演じています。かなり原作に近い映像ですので、見比べてみると面白いでしょう。

また、インファナル・アフェアはハリウッドでもリメイクされています。「ディパーテッド」というタイトルで主演はレオナルド・ディカプリオとマット・デイモンという豪華な出演者です。魅力的な作品というのは様々にリメイクされたりオマージュされたりしますが、間違いなくインファナル・アフェアもそのうちの一つなのです。

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