2018年09月28日公開
2018年09月28日更新
15時17分、パリ行きは実話?本人がキャストとして演じた映画のあらすじ・感想は?
2018年に公開されたアメリカ合衆国の映画「15時17分、パリ行き」という映画作品はご存知でしょうか。ヨーロッパのフランス・ベルギー・オランダ・ドイツの4カ国を結ぶ高速列車タリス鉄道にて、テロが発生しました。犯人はその場に偶然居合わせた人々の活躍により、最小限の被害で取り押さえられました。その様子を描いた実話の映画です。今回の記事ではその実話を描いた映画「15時17分、パリ行き」のキャストやあらすじ、そして感想を紹介します。
目次
15時17分、パリ行きは実話なのか徹底調査!
2018年に公開されたアメリカ合衆国の映画「15時17分、パリ行き」という映画作品はご存知でしょうか。ヨーロッパのフランス・ベルギー・オランダ・ドイツの4カ国を結ぶ高速列車タリス鉄道にて、テロが発生しました。犯人はその場に偶然居合わせた人々の活躍により、最小限の被害で取り押さえられました。その様子を描いた実話の映画です。
なんと「15時17分、パリ行き」にて重要な活躍をして、映画のメインキャストを務めたのは犯人を取り押さえた本人なのです。そんな今回の記事ではその実話を描いた映画「15時17分、パリ行き」のキャストや物語のあらすじ、そして15時17分、パリ行きをみた人たちの感想を紹介します。
15時17分、パリ行きとは?本当に実話?
実際に起きた無差別テロ事件が元になった映画!
みなさんは「タリス銃乱射事件」をご存知でしょうか?2015年8月21日に発生した高速鉄道タリス車内でイスラーム過激派の男が銃を乱射した事件のことです。犯人以外の人々にとってはそこに乗り合わせたのは、仕事の移動や旅行のためと言った様々な理由であり、まったくの偶然です。しかしその人々は、銃を持つその犯人に果敢にも立ち向かい、最小限の被害で最悪の事態を防ぐことに成功したのです。これが事件のあらすじです。
タリス銃乱射事件の犯人を取り押さえることに貢献したのは、アメリカ人大学生アンソニー・サドラー、アメリカ軍人のアレク・スカラトスとスペンサー・ストーンの三人の青年です。彼らは友人同士で、幼馴染でもあります。オレゴン州兵であるアレク・スカラトスが、アフガニスタン駐留から帰国したのを祝っての旅行のため3名はタリスに乗車していたところで、タリス銃乱射事件に遭遇したのです。
キャストを務めたのはテロに遭遇した本人
「タリス銃乱射事件」と歴史にも記録されている実話のテロ事件をあつかった映画「15時17分、パリ行き」にてテロ事件を演じているアンソニー・サドラー、アレク・スカラトスとスペンサー・ストーンの三人のメインキャストはその実話テロ事件に遭遇し、犯人と戦った本人が出演しているのです。
そしてその幼少期からの出来事をあらすじのように、様々なことについてドキュメントのようにシナリオに組み込まれています。実際にタリス銃乱射事件に遭遇した本人が実話を演じただけあって、「15時17分、パリ行き」は非常にリアリティがある作品となっています。
15時17分、パリ行きのメガホンを取ったのは?
そんな実話映画「15時17分、パリ行き」を制作した映画監督はクリント・イーストウッド監督です。クリント・イーストウッドといえば、「荒野の用心棒」「夕陽のガンマンシリーズ」「アウトロー」など数々の映画で有名な俳優です。最近では「ハドソン川の奇跡」など実話をもとにした映画を撮り続けています。
「15時17分、パリ行き」のメインキャストをは元々、アメリカドラマで数々の作品で出演しているカイル・ガルナー、ハリー・ポッターのCMキャストのアレクサンダー・ルドウィグ、そしてジェレミー・ハリスの3人を主役に起用する意向だと報じられていました。しかし翌月に、クリント・イーストウッド監督が「15時17分、パリ行き」のメインキャストを本人たちに演じさせるという前代未聞の決断を下したと発表されました。
元となった実話「タリス銃乱射事件」とは?
ヨーロッパのフランス・ベルギー・オランダ・ドイツの4カ国を結ぶ高速列車タリス鉄道にて、走行中の列車で起こったテロ事件です。その首謀者はイスラーム過激派の男と発表されております。テロ事件に置いて、ほとんどの主犯や自爆か突入した警官隊により射殺されていますが、それまでに列車に乗り合わせた人々により取り押さえられたため、生存したまま確保されました。
イスラーム過激派の男はシリアへの渡航歴もあるイスラーム過激派の26歳のモロッコ国籍の男で事件前から情報機関にマークされていました。タリス銃乱射事件で主に使われた自動小銃AK-47以外にも複数のナイフや拳銃を所持しており、映画「15時17分、パリ行き」では活躍した青年の一人に取り押さえられた時に、ナイフを使い、何度も刺して抵抗していた場面が描かれています。
タリス銃乱射事件の流れ
実話映画「15時17分、パリ行き」のタリス銃乱射事件が起こったのは2015年8月21日のことです。乗客554名を乗せたアムステルダム発パリ行きの高速鉄道タリス車内にて起こりました。イスラーム過激派の男が列車内のトイレにて持ち込んだ自動小銃AK-47を組み立てていました。その音が、トイレの外で待っていた乗客が聞きつけて、出てきたところを取り押さえようとしました。しかしその試みは失敗し、男は発砲しました。
その発砲で乗客の一名が負傷してしまいます。発砲音と悲鳴から列車に乗り合わせていたフランス人俳優のジャン=ユーグ・アングラードは、警報機を鳴らそうと怪我をしつつガラスを叩き割ります。しかし列車の責任者である乗務員は、発砲音を聞きつけてすぐさま乗務員室に逃げ込み、扉を施錠して閉じこもります。
乗客たちが助けを求めて乗務員室の扉を叩いても決して開けることはなく、この様子を見ていたフランス人俳優のジャン=ユーグ・アングラードは、このままでは乗客全員が犯人の凶弾により皆殺しにされると覚悟したとインタビューにコメントしています。しかしそこに、三人の青年がかけつけて、テロの首謀者を取り押さえたのです。
タリス銃乱射事件で活躍した青年のその後は?
タリス銃乱射事件にてテロ首謀者のイスラーム過激派の男を取り押さえることに成功して、事件の被害を最小限に抑えたその功績が認められます。フランスのベルナール・カズヌーヴ内務大臣は「非常事態において偉大な勇気を示した」と讃え、バラク・オバマアメリカ合衆国大統領は「英雄的な行動で悲劇を防いだ」と称賛しました。その後も、彼らの勇気をたたえる多くのメダルや勲章が授与されました。
当時のアメリカ合衆国大統領バラク・オバマ大統領からホワイトハウスへ招待された彼らは、クリント・イーストウッドの監督の下で「15時17分、パリ行き」というタイトルで2018年に映画化までされます。そのメインキャストと務めた三人はそのまま事件で活躍して、称賛された本人たちです。次章では、「15時17分、パリ行き」のメインキャストを務め、タリス銃乱射事件で活躍した青年たちについて紹介します。
15時17分、パリ行きのキャストを紹介!主演三人は本人?
実話映画「15時17分、パリ行き」の内容を紹介するときにも書いたように、「15時17分、パリ行き」の元々の主演キャストは俳優のカイル・ガルナー、アレクサンダー・ルドウィグ、ジェレミー・ハリスの3人を主役に起用し、本人たち三人はテクニカル・アドバイザーとして参加する意向だとされていました。
キャストの3人のオーディションを進めるなかで、映画「15時17分、パリ行き」の監督を務めたクリント・イーストウッド監督「3人の若者たち自身に演じてもらうことこそ、もしかすると面白い試みなのでは?」と考えます。
クリント・イーストウッド監督の過去作品であり、USエアウェイズ1549便がコントロールを失い、ハドソン川に不時着したが周囲にいた人々やパイロットの高度な航空技術により奇跡的に1人の犠牲者も出なかったことを映画化した「ハドソン川の奇跡」でも、彼は当時事故に居合わせた人たちをキャストに起用していました。クリント・イーストウッド監督はその天啓に従い、実話を映画化した「15時17分、パリ行き」を作ります。
そんな「15時17分、パリ行き」キャッチコピーは、「その時、3人の若者が乗ったのは運命の列車だった。」とされています。運命に導かれるようにして列車に乗り、タリス銃乱射事件に遭遇して、映画化にもなった三人の青年たちについて、その人生のあらすじを紹介します。
スペンサー・ストーン
スペンサー・ストーンは、バイト先に来店した海軍兵士と会話をします。彼らの誇り高い言動と、背筋が伸びた立派な姿に、「自分も誰かを救いたい」と思うようになります。そこでアメリカ空軍に入隊し、パラレスキュー隊に入ることを目標としました。
パラレスキューとは、適性国の支配地域に取り残された友軍パイロットを救出することを目的とした部隊です。その活動は国境を越えて敵軍がいるかもしれない場所へ深く潜入して探索と目的の救助をしなければなりません。その大変さがどのようなものかといえば、映画「プライベートライアン」のように、たった一人の隊員を助けるために、多くの犠牲があるかもしれません。
厳しく高度な訓練を受けることとなったスペンサー・ストーンに、幼い頃から彼のことを見ていたアンソニー・サドラーは「やり通したことがない」と笑います。しかしスペンサー・ストーンの気持ちは本物でした。パラレスキューの訓練についていけるように、肉体を鍛えに鍛えて、優秀な成績でアメリカ空軍へと入隊します。なんと、彼には、物体の奥行きを判別する能力が規定値よりも低かったのです。
そのためにパラレスキューには入隊資格がおりませんでした。自分が目的に至れないと彼は意気消沈します。そのかわりにとパイロットを筆頭とする航空機乗組員を対象に、戦闘や事故によって脱出せざるを得なくなった状況を想定して、サバイバル能力と、捕虜にされた場合の対処方法を訓練する指導官、SERE指導教官を職種に選択します。
しかし、彼の中には「目的ではない。いままで努力をしてきたすべてが無駄になった」と考えてしまいます。そのために訓練に寝坊するなど、まともな成績をとることができませんでした。「自分も誰かを救いたい」という思いがくすぶる日々のなかでテロ事件に遭遇するのです。
アレク・スカラトス
彼はアメリカ陸軍の州兵です。映画の直前にアフガニスタンへと派遣されていました。しかしアフガニスタンは、テレビで報じられるような戦場だけではなく、いたって平和な知識もありました。彼が派遣されたのはそういった場所で、自分のミスで帽子が無くなる程度の状況に退屈していました。彼が帰ってくることとなり、ヨーロッパ旅行の話が持ち上がるのです。
アンソニー・サドラー
子供のころは一番ひ弱そうな体格をしていました。しかし成長して、映画「15時17分、パリ行き」のなかでは筋骨隆々な人物になっていることを見ることができます。アメリカ軍に所属している二人にも負けず劣らずな体格をしており、事件が起こった時も、友人たちと一緒に犯人を取り押さえるなどをしていました。
15時17分、パリ行きの映画あらすじをネタバレ紹介!
三人の幼馴染たち
スペンサー・ストーンとアレク・スカラトスの二人は厳格な規律がある学校に通っていました。「ベルが鳴るまでに教室に入る」などなど多くの規律があるなかで、しかし二人はそれら規律を守ることができず、問題児扱いされました。何度も校長室に呼ばれる学校生活の中で、呼び出された校長室にてアンソニー・サドラーと遭遇します。三人とも少々会話するなかで、似たような性質を持つ者同士だと本能的に察知します。
そこから、運命を共にするスペンサー・ストーンとアレク・スカラトスとアンソニー・サドラーの三人がそろうのです。三人は意気投合して、近所へ悪戯をしたり、三人だけで集まってモデルガンを使いサバイバルごっこをするなどして、楽しく日々を過ごすようになります。
そんな楽しい生活も終わりを迎えます。なんとアンソニー・サドラーが引っ越しをすることになったのです。さらにアレク・スカラトスはシングルマザーの母親の手から、父親に引き取られてこちらも生活圏が変わってしまいます。こうしてスペンサー・ストーン一人が残されて、仲良し三人組はバラバラになってしまいます。三人は別れ際に離れ離れになっても友達だと誓い合います。
それぞれが目標に動き出す
その誓い通りに、三人は大人になってもその友情が離れることがありませんでした。そんななかで、三人のキャストの人生のあらすじにて書いたように、アメリカ空軍、陸軍、そして大学生へとそれぞれ成長します。アフガニスタンから帰って来たアレク・スカラトスと三人でヨーロッパ旅行に行くこととなります。
15時17分、パリ行きを観た人の感想とは?
本当に幸運な出来事だったのだとわかった
この感想のように「15時17分、パリ行き」にて描かれる場面は、あらすじにもあったように、テロのために準備してきた人物が活躍する英雄譚ではありません。日常から銃声一発から始まり、まきこまれてしまったのです。三人がいたことは必然でありましたが、結果がついてくるとはかぎらないのです。そのため、このような感想をネットのレヴューで見ることができます。
本人とはいえ素人だから心配していたが、臨場感が出ていた
ネット上ではこのような心配する感想と、逆に本人だからこそ楽しみだといった両極端な感想をみることができます。しかし「15時17分、パリ行き」の映画監督の思惑通りに、話題と興味を引き出すことに成功しています。そのため、このような感想をレヴューで時折見かけます。
最後が一瞬だった
「15時17分、パリ行き」はあらすじにもあったように、本人の人生を振り返ることからはじまります。あらすじでは、幼少期から始まり、人を助けたいと、なにかをしたいと葛藤する様子も描かれていました。そして映画のラストで、テロが起こるのです。その展開は一瞬でした。そのため、こういった感想を見ることができます。
人生が描かれていて、感情移入することができた
この感想は、あらすじでも書いたように登場人物の人生が描かれています。登場人物がどのように感じて考えて、テロの首謀者と戦ったのかを知ることができます。そのために、このような感想を持った人もいました。
15時17分、パリ行きは実話で本人たちが演じる素晴らしい映画だった!
実話をもとにした「15時17分、パリ行き」のあらすじや、メインキャストを演じた本人たちの紹介、そして「15時17分、パリ行き」を見た人々の感想やレビューを紹介しました。今回の記事で「15時17分、パリ行き」が気になった方は、ぜひ映画を見てください。