2018年09月28日公開
2018年09月28日更新
オーディションの映画あらすじをネタバレ!グロい内容や結末・感想まで紹介
三池崇史監督による1999年の映画『オーディション』のグロくて蠱惑的なあらすじをご紹介します。村上龍の小説『オーディション』を『悪の教典』や『着信アリ』の三池崇史監督が映画化した本作。ラブストーリーあり、グロいスプラッタありの狂気的な映画の魅力を徹底解説。グロくて怖いだけじゃない映画『オーディション』の世界観と読み解き方、作品の感想などネタバレをほんのひと匙添えつつわかりやすくご説明します。
目次
オーディションの映画のあらすじをグロい内容や結末までネタバレ!感想も紹介
皆さん、猟奇的で蠱惑な映画は好きですか?本日は1999年のカルト的人気を誇る三池崇史監督の映画『オーディション』のグロくて不気味でコアな世界観とあらすじをネタバレを交えつつご紹介いたします。「オーディションで再婚相手をみつける映画」という一言だけだと語りつくせない映画の魅力をお楽しみください。
オーディションの映画って?
オーディションは三池崇史監督の作品
このグロくて蠱惑的な映画『オーディション』の監督は『着信アリ』(2004)や『妖怪大戦争』(2005)でお馴染みの三池崇史監督です。明るめの作品には『ゼブラーマン』(2004)などがあります。『龍が如く 劇場版』(2007)、『クローズZERO』(2007)『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(2017)もありますがやはり三池監督といえば「暴力」と「恐怖」が作品の特徴です。
グロテスクな表現や心を抉るようなスリリングな展開、象徴的な仕草やセリフやネタバレしようにもとにかく観て欲しくなるような劇的な要素を映画に盛り込むことに長けた三池監督ならではのグロ怖い映画『オーディション』について解明していきましょう。
蠱惑的なキャスト:椎名英姫(山崎麻美役)
映画『オーディション』で映画のオーディションを通して青山重治の意中の人となり、不気味な来歴と蠱惑な仕草とグロテスクな奇行で懐をキリキリキリっと抉りにくるのは、1998年に行定勲監督の『OPEN HOUSE』で映画主演デビューを果たしたアイドル椎名英姫さんです。
ホラー映画常連アイドルというのは多々いますが、『オーディション』を経て『東京残酷警察』(2008)『吸血少女対少女フランケン』(2009)『アウトレイジ』(2010)『ヘルドライバー』(2011)『蠱毒 ミートボールマシン』(2017)などR-15Gやグロ系映画を渡り歩いているアイドルというのはなかなかにコア。彼女がグロ映画に出演するアイドルとなったきっかけはこの『オーディション』にあるともいえます。
疑惑的なキャスト:石橋凌(青山重治役)
そんな魔性のオンナ麻美に翻弄される疑惑のテレビマンを演じるのは、三池監督とは映画『逆転裁判』(2012)でもタッグを組むことになるロックバンドARBのボーカル石橋凌さんです。ごくごく自然なのめり込み方や仕草でキリキリキリっとグロくて不気味な世界に転がり込んでゆく様は等身大な感じがあってより恐怖を感じた方も多いのではないでしょうか?
困惑的なキャスト:國村隼(吉川泰久役)
導入のオーディションの相談に乗るシーンで「この人実は今回の黒幕なんじゃないの?」と思った方はいくらいるでしょう。それだけホラーやミステリー、サスペンスものの映画やドラマに引っ張りだこの俳優といえば吉川泰久役を演じた國村隼さんです。
もちろん『日本沈没』(2006)や『シン・ゴジラ』(2016)はじめ同じくらいとても心強い人物として描かれることも多いのですが、如何せんホラー映画に出演した際の凄みたるや圧巻ものになります。映画『オーディション』ではどちらなのか、期待してください。
オーディションの映画のあらすじをネタバレ!
あらすじ:再婚の為のオーディション!?
独立をし、映像制作系の会社で社長を務めている青山重治は、息子重彦がまだ幼い頃に妻良子を亡くしてしまいます。傷心と仕事の疲れもあってか、息子から最近精彩を欠いていると指摘され再婚を勧めされる重治。時を同じくして職場の部活である柳田美千代が結婚する旨を告白するなど、周りが結婚や結婚生活のめでたい報せに溢れているなかで重治の悩みは募りはじめます。
親友で映画制作会社の重鎮でもある吉川泰久に相談すると「映画のオーディションと称して再婚相手を探せばいい」とアドバイスされます。最初は嘘の映画企画でオーディションを行い、自分の再婚相手探しを行うことに罪悪感と緊張で尻込みする重治でしたが、オーディション用の履歴書の束を一次選考にかける際に、「山崎麻美」という女性の書いた挫折と死に対する価値観を綴った作文に心を打たれ興味を持ち始めるのです。
あらすじ:謎のオンナ麻美
映画のオーディション当日、様々な女性たちが自分をアピールする中で「映画の主演になんてなれないと思った」と素直に自白しポツポツとアピールをする麻美。そんな謙虚さに更に興味と恋心を募らせた重治は、再婚相手はこの人にしたいと思いオーディション後も麻美にアプローチを行うのです。
会って食事をする度にポツポツと率直な言葉と過去の来歴を少しづつ語る麻美。そんな麻美の姿に喪失感でいっぱいだった重治は共感しプロポーズを考えるようになります。
しかし、一方でオーディション当時からの吉川の悪い予感と忠告に沿うように彼女だけが映るシーンでは部屋でうなだれ微動だにしない麻美の姿や、不気味で大きな麻袋などが映り、次第に連絡先や勤め先などの嘘が発覚しだすのでした。
あらすじ:私だけを好きでいて?
旅行先でプロポーズをしようと決心し、勝手知った土地に麻美を招いてムードを作ろうとする重治。しかし、麻美の積極的なアプローチの中で呟かれる「私"だけ"を好きでいて?」という蠱惑的な言葉を聞くと意識が遠退き、気付けばひとり置き去りの状態で麻美と連絡が途絶えてしまうのです。
焦った重治は履歴書や彼女のオーディション当時の言葉尻に残された少ない固有名詞を元に彼女の居場所を掴むべくバレエ教室、バイト先のバーなどを訪ねます。しかし麻美を探す重治に待っていたのは、「廃墟と化したバレエ教室に居座る偏屈で幼女虐待をしたらしいオーナー島田」と「男女の痴情のもつれでバラバラ殺人事件が起き、指や舌が過分に放置され閉店に追い込まれたというバーの跡地」という不可思議な痕跡でした。
グロありあらすじ:キリキリキリキリ
冷や水を浴びせられたように帰宅する重治。その家の電気は消え、飼い犬も静かなものでした。いつものように窓際のブランデーをコップに注ぎ、落ち着こうと口をつける重治。ひどい頭痛と目眩に襲われた重治は意識を失う際に全てを悟るのです。
麻美の部屋に転がっていた麻袋はオーディションより前に行方不明になっていたエースレコードの担当者。手の指舌を引き抜かれ足を砕かれ生かされている。そんな不遇の男に自分の吐瀉物を与える麻美。その麻美に「踊れ踊れ。踊れぬならお仕置だ」と赤く熱した火鉢棒を足に押し付けるバレエ教室のオーナー。今まで聞いたようでいて都合よく記憶から取り除いていた麻美の不遇で不幸でグロテスクな体験に満ちた日々。
重治は血が凍るような回想にもしやと周りを見渡すと、ゴム手袋をした麻美が怨嗟と哀れみの言葉を吐きながら重いカバンの中身を広げて重治にこう言うのです。「不幸と苦しみでしか、心の形はわからないのよ」「みんな私"だけ"を愛すなんて言って嘘ばっかり」青ざめ止めるように訴える重治をよそに麻美は恍惚に似た表情を浮かべ、キリキリキリキリと独特な言葉を囁きながら重治を追い詰めていきます。
「オーディションでたくさん女を集めて私を選んだなんて」「息子も苦しめたらもっと心がわかるようになるはず」と鎌をかける麻美の言葉に応えるように重彦は帰宅してしまうのでした。ここからの顛末と重治の受けたグロい仕打ちについては是非、『オーディション』本編をみてみてください。
オーディションの映画の感想を紹介
『オーディション』はサイコホラーであり、スプラッタでもあり
映画『オーディション』の概要だけを聞かされた方はいったいどんな風な捉え方でオーディション場面を観て、そして後半部分の落差を楽しんでいるのでしょうか?
話の概要を聞いてスティーブン・キングの『ミザリー』(1990)などのサイコホラーを思い浮かべた方や『猟奇的な彼女』(2001)を思い浮かべた方などふわふわ〜っとした印象のサディズム的サイコホラーなのではないかと想像した方は多いのではないのでしょうか。しかし悲しきかな、この『オーディション』はサイコホラーでありかつグロもあるスプラッタ拷問映画なのです。困惑する声は感想でも多く観られました。
ネタバレあり:キリキリキリキリ~が頭から離れない!
時が過ぎればおっさんは麻美を許しちゃいそうだよね。 男の愛情ってそういうとこあるよね。 痛みを想像しやすいグロ描写は、 グロ耐性ない人にはキツイかも? 拷問シーン特にワイヤーソーのシーンの麻美が一番可愛かったです。 くるくるくるくるくるー
キリキリキリキリ〜くるくるくると思わず各文節につけたくなるほどの可愛く蠱惑で破壊力のある『オーディション』の麻美のセリフに、レビューの中にもやはりこのワードを使う方はたくさんいたようです。
オーディションで女集めて再婚しよう企画でやってきたサイコパスキラー山崎麻美におっさんホイホイされキリキリやられる
何がキリキリなのかは是非グロが大丈夫でしたら映画「オーディション」の本編を是非ご覧になってください。多くの視聴者がこの場面に影響を受けたようです。
映画『オーディション』はとにかく怖い!
生理的嫌悪感を煽るどちらかといえば汚い描写や想像しやすい痛みに溢れたグロ描写が多かったこの『オーディション』ですが、前半の年の差ラブコメからの徐々に地盤が滑り落ちていき回想で予定調和のグロ映画だったことが補完されてしまう構造に恐怖恐怖と震える声は多く挙がっていました。
ネタバレしたくても言葉にしづらい、そんな急転落するタイプのグロ怖い魅力に溢れた『オーディション』は「とにかく怖いから観て!」という一種理不尽な勧め方が一番しっくりくるのかもしれません。
オーディションの映画あらすじまとめ!
グロ怖い蠱惑的な映画『オーディション』のあらすじや感想はいかがでしたか?詳細は敢えてぼかしましたがサディスティックな拷問ものが好きな方や男女もののサスペンスが好きな方など多くの方に伝染するホラー映画のひとつであるのは間違いないでしょう。Netflixなどでも鑑賞可能ですので、これを機に三池ワールドに飛び込んでみるのもいいかもしれません。