2018年09月29日公開
2018年09月29日更新
アメリカン・ハッスルのネタバレあらすじと出演キャスト!実話がベース?
「アメリカン・ハッスル」は2013年にアメリカで公開。よくある「ダマしダマされ」なストーリーとは一味違う!実話を元に作られていて、超ざっくりあらすじを言えば、ある詐欺師がハッスルしちゃうお話です。ここではその「アメリカン・ハッスル」のもっとちゃんと細かいあらすじやキャストを、ネタバレ有りでご紹介します。豪華キャストが演じるキャラクター1人1人も見ものです。ちゃっちゃと獲物をダマして終わり!なんてそんな上手くはいかない…「アメリカン・ハッスル」、お楽しみください!
目次
アメリカン・ハッスルのあらすじとキャストをネタバレ紹介!
「アメリカン・ハッスル」はアメリカで2013年に公開され、日本では2014年に公開されました。タイトルからは内容が計り知れないですが、簡単に言うと「FBIと司法取引した詐欺師が、最終的に汚職政治家の逮捕に協力するストーリー」です。そんな「アメリカン・ハッスル」、ネタバレありであらすじとキャスト、映画の元となった実話を紹介していきます!
アメリカン・ハッスルとは?
ノンフィクションのようなフィクション映画!
実話に基づいているのでノンフィクションかと思われがちの「アメリカン・ハッスル」ですが、「FBIと司法取引した詐欺師が…」という大枠のストーリーだけ実話で、細かいところは全て創作されています。なので、「アメリカン・ハッスル」は実話に基づいてはいても一応フィクションです。しかし登場するキャラクターには、実在の人物がモデルになっているものもあります。後ほどあらすじもキャストも詳しく紹介します。
アカデミー賞の10部門にノミネート!
2014年3月の第86回アカデミー賞で、「アメリカン・ハッスル」はなんと10部門にノミネートされました。しかし大変残念なことに受賞は0…。ノミネートされたのは、キャストの主演女優賞、主演男優賞、他には作品賞など。「アメリカン・ハッスル」だけでなく、過去には「愛と喝采の日々」(1977)や「ギャング・オブ・ニューヨーク」(2001)といった有名所も、10部門以上のノミネートで受賞していません。
アメリカン・ハッスルのあらすじをネタバレ!
ようやく「アメリカン・ハッスル」の気になるあらすじをご紹介しましょう。まだこの映画を観たことがない方も、きっと気になるはず。ネタバレあります!ネタバレが苦手な方はご注意ください。
お時間のある方は、「アメリカン・ハッスル」のネタバレあらすじや実話の紹介に揉まれる前に、予告動画も是非ご覧ください。「アメリカン・ハッスル」の主人公のかわいい息子が純粋な声で「パパはクソ野郎なの?」と、ピュアハートで母親に質問するところは、きっと複雑な気持ちになります。
最初はウッハウハ!
主人公アーヴィンと美女シドニーは、あるパーティーで知り合い、恋に落ちます。シドニーのストライクゾーンは相当広いようです。親密になると、アーヴィンはシドニーに詐欺師であることも打ち明けます。それでもシドニーは離れることなく、離れるどころか「レディ・イーディス」というキャラを作り、その詐欺を手伝っていくようになります。右腕兼愛人のシドニーとともに、アーヴィンはガツガツ荒稼ぎしていくのです。
同業者を売れば無罪…のはずだったのに!
しかしずっと上手くいくわけもなく、最初の30分ほどでFBIに捕まります。その時の捜査官リッチーから、「同業者を4人売れば無罪にしてやる」と司法取引を持ち掛けられます。そこでアーヴィンは、「シーク」という架空の金持ちアラブ人を作り出し(本当はアメリカ住まいの知り合い)、このシークにニセ証券を売って金儲けしたい詐欺師を一気に4人一本釣りしようと計画。しかし獲物を探す中で、ある政治家の名前があがります。
なぜか市長をハメることに…でも仲良くなってしまい…
その政治家の名前はカーマイン・ポリート。ニュージャージー州カムデン市の市長です。アーヴィンの詐欺師仲間によると、カーマインはカジノ建設資金が必要なため飛びつくはず、とのこと。アーヴィンはどっかの詐欺師4人を売ってさっさと逃げたいのに、リッチーには大物政治家逮捕のチャンス。リッチーのネジが外れていきます(本性が出てくる?)。リッチーが変わっていく様子は「アメリカン・ハッスル」の1つの見どころです。
しかしその一方、アーヴィンは夫婦ぐるみでその市長、カーマインと大変仲良くなってしまいます。一緒に朝まで夜遊びし、カーマインはアーヴィンに夢を語ります。まさに親友のような関係。これからダマそうというのに…アーヴィンの心境やいかに。
鬼嫁、ロザリンの妨害
更に、アーヴィンの妻ロザリンがかなりしゃしゃり出てきます。彼女はアーヴィンとシドニーの仲を知っていて、重要な場面でアーヴィン達の妨害をしてくるのです。カジノが入る建物のプレオープンパーティーではシドニーに敵意全開で絡んでいき、パーティーに来ていたマフィア相手にも全く臆せず酒を片手にその輪の中に…。しかもそれが原因で、アーヴィン達はマフィアと関係ができてしまいます。恐るべき妨害力です。
1番ハメたくないのに…マフィアも登場
そのマフィアのドンは元殺し屋という恐ろしく会いたくない人物ですが、アーヴィン、リッチー、偽シーク、市長カーマインはそのドンと会うことになってしまいます。そしてその席でドンから、カジノ経営の都合上「シークのアメリカ市民権を取得しろ」と要求されるのです。しかもこのドン、堪能なアラビア語で偽シークに質問をし、自分で答えろとまた要求してきます。ただの偽物がアラビア語なんて話せるはずがありません。
ネタバレです。話せました。偽シークは偶然過去にアラビア語を勉強していました。アーヴィン達もびっくり(カーマインはシークを偽物とは知らないのでびっくりしませんが)。しかしいいのか悪いのかそれにより契約が進んでしまい、2週間以内に1000万ドル振り込めと、ドンから要求されます。窮地が終わりません。
腹をくくったかヤケなのか
マフィアのドンからの要求を機に、アーヴィン、シドニーは腹をくくります。リッチーに関しては、腹をくくるというより完全にネジが飛ぶのがここからです。またネタバレになりますが、獲物の政治家達との会合場所として高級ホテルの高級スイートを使わせろと上司をボコボコにしたり、シドニーには体の関係を迫ってきたりします。無茶苦茶です。どんどん狂犬リッチーになっていきます。
汚職政治家一気に逮捕!では終わらない
偽シークのスピード市民権獲得のため賄賂を渡す政治家は、市長カーマインが呼び出します。そして狂犬リッチーが上司に要求したあの高級スイートでの賄賂のやり取りは全て隠しカメラで撮影され、カーマインを含む政治家が一気に逮捕されます。もちろんカーマインからすると親友アーヴィンに裏切られた形になり、アーヴィンはカーマインの信用を失ったことを激しく後悔します。そしてアーヴィンはリッチーに最後の最後で逆襲します。
リッチーから笑顔が消える
その逆襲内容のネタバレです。リッチーは政治家だけでなく、マフィアのドンまで逮捕しようとします。その決め手となる証拠を、偶然ドンの弁護士から入手。
見事FBIは汚職政治家達もマフィアのドンも逮捕!!…とはならず。実はその弁護士、アーヴィンの知り合いが演じていました。もちろん逮捕しに行ってもその弁護士は既にトンズラ。アーヴィンとシドニーは「4人の悪者逮捕」の約束は満たしたので、無事無罪放免となりました。
アメリカン・ハッスルのキャストを紹介!
クリスチャン・ベール(アーヴィン・ローゼンフェルド役)
「バットマン ビギンズ」(2005)のバットマン役などで有名なこの方。役に合わせて体格が全く変わるので「カメレオン俳優」なんて言われています。183cmと長身ですが、「マシニスト」(2004)ではなんと52kgまで減量。一方「アメリカン・ハッスル」(2013)では普段より20kg増やしてこのでっぷりボディー。薄い頭もカツラではなく髪を剃って作り出したそうです。プロ根性がすごいと評判です。
エイミー・アダムス(シドニー・プロッサー、レディ・イーディス・グリーンズリー役)
「魔法にかけられて」(2007)では可愛いプリンセスだったエイミー・アダムス。「アメリカン・ハッスル」では全く違います。序盤で逮捕された時、リッチーからアーヴィンが妻子持ちだと知らされショックを受けますが、それでも彼女はアーヴィンに逃げることを提案します。しかし子供と離れたくないというアーヴィン。これを聞いて彼女はリッチーの取引に乗ることにするのですが、気持ちが切り替わったこの時の表情は必見です。
ブラッドリー・クーパー(リッチー・ディマーソ役)
1999年、ドラマ「SEX & THE CITY」でデビュー。「ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」(2009)でブレイクされました。この「アメリカン・ハッスル」では、もうご存知の通り上司泣かせどころじゃない、結構狂った役を演じています。2011年にはピープル誌で「最もセクシーな男性」にも選ばれたイケメンの狂気、是非お楽しみください。
ジェレミー・レナー(カーマイン・ポリート役)
「アメリカン・ハッスル」の名物リーゼント、ジェレミー・レナー。最近では「ミッションインポッシブル/フォールアウト」で見かけた方も多いかもしれません。「ミッション…」シリーズでは逮捕する側ですが、この「アメリカン・ハッスル」では逮捕される大物政治家。当然悪いことをしたから逮捕されるのですが、市の発展を願うあまりのこと、そして友達だと思っていたアーヴィンに裏切られての逮捕に対し苦悩する姿は必見です。
ジェニファー・ローレンス(ロザリン・ローゼンフェルド役)
ジェニファー・ローレンスは1990年生まれ。最初の登場シーンで既に、自分で起こしたボヤ騒ぎで顔面にやけどを負った状態です。しょっぱなからロザリンの「ヤバい女」感が滲み出ています。しかし、それでもアーヴィンが「俺は彼女のカモだった」と語るだけあって、見事にジェニファーは「ヤバ美しい女、ロザリン」を演じています。キャストの中でも1番若い20代にしてこの色気。「アメリカン・ハッスル」の重要なスパイスです。
アメリカンハッスルは実話がベース?
アブスキャム事件がベース!
1977年、メルヴィン・ワインバーグ(当時53歳)という詐欺師が逮捕されます。しかし彼はFBIに対し司法取引を提案。その内容は、「おとり捜査で汚職政治家を逮まえる」というものでした。架空のアラブの大富豪の、これまた架空の「アブドゥール・エンタープライズ」という投資会社を餌に、賄賂目的の政治家をおびき寄せ捕まえる。これがアメリカン・ハッスルのストーリーの元の実話となった、「アブスキャム事件」です。
この画像は、なんと実際の取引現場を撮影したもの。1番左の人物がFBIのアンソニー・アモロッソ(リッチーのモデル)、左から2番目は政治家、3番目はカムデン市長のアンジェロ・エリチェッティ(カーマインのモデル)、1番右はメルヴィン・ワインバーグ(アーヴィンのモデル)です。左から2番目にいる政治家の手にある封筒はアモロッソから渡されたもので、中には5万ドルが入っています。実話の部屋は映画よりも地味なようです。
主人公のモデルは実在の詐欺師!
「アメリカン・ハッスル」の主人公アーヴィン・ローゼンフェルドのモデルとなったのが、メルヴィン・ワインバーグです。1924年、小さなガラス工場を営む家に生まれ、後に工場を継ぐのですが、彼は町のガラスを自ら割って注文を増やす、ということをしていました。彼の詐欺師人生の始まりなのでしょうか…。アーヴィン役を演じたクリスチャン・ベールは、実際にメルヴィンの家で本人と3日間過ごし、役作りに励んだそうです。
シドニーのモデルはイヴリン・ナイトという女性です。女優に負けず劣らず美しい!「アメリカン・ハッスル」では、シドニーはアーヴィンの右腕として次々と活躍していきますが、実際イヴリンは詐欺の手伝いはしたものの、詐欺の知識などはなかったようです。アブスキャム事件にも参加していません。メルヴィン・ワインバーグが2番目の妻となるマリーと1982年に離婚した後、1998年にイヴリンと結婚しますが、その後離婚します。
「アメリカン・ハッスル」いちの狂犬リッチーのモデルは、実際にFBI捜査官だったジョン・グッドとアンソニー・アモロッソという2人です。一体どんな2人をハイブリッドしたらあんな男ができあがるのでしょうか。画像のリッチーの右の人物はアンソニー・アモロッソです。ジョン・グッドとアンソニー・アモロッソ共に、「アメリカン・ハッスル」のコンサルタントとして映画の製作に携わりました。
ニュージャージー州カムデン市長のアンジェロ・エリチェッティが、ジェレミー・レナー演じる市長カーマイン・ポリートのモデルです。「アメリカン・ハッスル」では市長は完全な悪人ではないような感じですが、実話のエリチェッティは結構あくどい人間だったようです。後にワインバーグはエリチェッティのことを「好きだけど(他にも政治家を釣るための)釣り針としてだね」という、親密さはほぼ感じられない言葉を残しています。
1980年、結婚。1982年、自殺。ロザリンのモデルとなったマリー・ワインバーグは、50歳で生涯を終えました。最期はうつ、アルコール依存症などを抱えていたと言われています。しかし、「アメリカン・ハッスル」のロザリンは、最後は新しい恋人とともに、新しい人生を歩み始めました。これは、実話通りにしてしまうのではなく、映画スタッフの「せめてロザリンには幸せになってほしい」という願いによるものだそうです。
近所の人にマリーの遺体を発見された当時のニュース映像です。英語なのでわかりにくいかもしれませんが、アブスキャム事件に直接関係のない人物の孤独な自殺がニュースで取り上げられていることから、世間からの事件への関心の高さが伺えます。
アメリカン・ハッスルのあらすじとキャストまとめ!
今回はアメリカン・ハッスルのあらすじなどを紹介しましたがいかがだったでしょうか?ネタバレしつつ、「アメリカンハッスル」のあらすじとキャストの紹介でした!映画のタイトル「アメリカン・ハッスル」の「ハッスル(Hustle)」という言葉には、「張り切る」という意味の他に、「だまし取る」なんて意味もあります。
あらすじはほぼフィクションであるものの、詐欺師とFBIがタッグを組んで大物を騙すということが実話なんてすごいと話題になりました。豪華キャストによる見事な演技で素晴らしい作品を是非ご覧ください!