サスペリア2のネタバレあらすじ!伏線や結末・犯人の正体も解説

サスペリア2はイタリアのアルジェント監督による1975年の映画です。題名にPART2とついていますが、日本の配給会社の都合でつけられたネーミングでサスペリアとは何の関連性もありません。サスペリア2は、サスペリアより先に制作され、しかもサスペリアがオカルト映画なのに対し、PART2はサスペンス路線を取っています。とはいえ名監督の代表作とも目されるこの『サスペリア2』。気になるネタバレあらすじやストーリーの伏線、意外な犯人の正体は?そして映画の結末はいかに!詳しく解説していきます。

サスペリア2のネタバレあらすじ!伏線や結末・犯人の正体も解説のイメージ

目次

  1. サスペリア2のあらすじをネタバレ!伏線や犯人の正体も解説!
  2. サスペリアシリーズとは?
  3. サスペリア2のあらすじをネタバレ!
  4. サスペリア2の結末をネタバレ!
  5. サスペリア2の伏線と犯人の正体を徹底解説!
  6. サスペリア2のあらすじネタバレまとめ!

サスペリア2のあらすじをネタバレ!伏線や犯人の正体も解説!

1975年公開のイタリア映画『サスペリア2』。題名にPART2とありますが『サスペリア』とは何のつながりも関連もありません。とはいえ同じ監督の作品ですから、映画公開時のキャッチフレーズ「約束です!決してひとりでは見ないでください」に象徴される、心臓も凍りつくホラー感覚は共通です。それでは、気になる映画『サスペリア2』のネタバレあらすじやストーリーの伏線、意外な犯人の正体まで詳しく解説していきます。

サスペリアシリーズとは?

サスペリアシリーズとは、魔女3部作とも呼ばれる、邦題『サスペリア』、『インフェルノ』、『サスペリア・テルザ 最後の魔女』と本作『サスペリア2』の総称です。

魔女3部作

『サスペリア(1977年)』とそれに続く映画『インフェルノ(1980年)』や『サスペリア・テルザ 最後の魔女(2007年)』を総称して「魔女3部作」と呼んでいます。1作目で謎のまま残された魔女の正体が、2作目・3作目で明かされていきます。このことから、3作は、正編、続編、続々編という関係にあると言えましょう。

サスペリア2との関連は?

『サスペリア』に始まる魔女3部作と本編『サスペリア2』との間には何の関連性もありません。日本では、制作順とは逆に最初に『サスペリア』が、遅れて『サスペリア2』が公開されました。サスペリアが好評だったので、配給会社の興行上の都合からサスペリア2(原題:Profondo Rosso…「深い赤色」の意)が続編扱いにされてしまったのです。サスペリアがオカルト映画なのに対しPART2は本格的サスペンス映画です。

サスペリア2のあらすじをネタバレ!

それでは、『サスペリア2』の概要がつかめたところで、お待ちかねのあらすじ紹介へと進んでまいりましょう。(ネタバレがありますのでこれから映画サスペリア2を見る方は要注意)

サスペリア2のストーリ全体を俯瞰(ふかん)しますと、凄惨な殺人事件が起こり犯人の推理が始まるのですが、その合間に主演男女が恋のコントを演じるという相当変わった展開をします。ちなみに恋のコントの部分(約20分)は、劇場版ではカットされていますので、劇場版を見るか完全版を見るかで印象がかなり変わります。

惨劇のはじまり

あるクリスマスの夜に惨劇は起こります。レコードで古い童謡がながれ何かが起こる予感がする中、叫び声が聞こえてきます。そして、床に落ちた血まみれの包丁とその包丁に近づく子どもの足…。これが、この恐怖の『サスペリア2』ストーリーのはじまりとなります。

テレパシストのヘルガ・ウルマン


それから数十年後、イタリアの超心理学会主催の講演会にゲストとして呼ばれたテレパシスト、ヘルガ・ウルマン。はじめは、ごく冷静にテレパシーの実演を行い、聴衆の一人がポケットに4本の鍵を持っていることや、聴衆のひとりの名前を言い当てるなどして皆を驚かせます。ところが、突然叫び声をあげるとパニック状態に陥ります。それは、彼女がある殺人者の強い殺意を感じたためでした。彼女の耳には子供の声も聞こえてきます。

なんとか落ち着きを取り戻したヘルガは自宅のアパートへ帰ります。ところが、友人と電話をしているとき、突然ドアのチャイムが鳴ります。ヘルガが入口まで行くと同時に、誰かがドアを壊して斧を彼女に振り上げます。必死で逃げるヘルガでしたが、斧の強烈な一撃を食らい無残な最期を遂げるのです。

ジャズピアニストのマーク

事件の起きたアパートの外を偶然通りかかったのは、仕事でイタリアに来ていたアメリカ人ピアニスト・作曲家のマークでした。彼はアル中の友人カルロと一緒でしたが、事件を目撃するとすぐさまヘルガの部屋に駆けつけます。部屋中に飾られている不気味な絵画を横目にヘルガのもとへ行き、ガラスに首を突っ込まれた彼女の体を下ろします。

外を見るとちょうど茶色のレインコートを着た、犯人とおぼしき人影が去っていくところが目に入りました。

ジャーナリスト・ブレッチィとの出会い

警察が現場検証でアパートの部屋を調べているとき、マークはあることに気がつきます。それは、彼が殺人現場に駆けつけたとき目にした気味の悪い絵がなくなっていたことです。マークは、彼に好意を覚えるジャーナリストのジャンナ・ブレッチィとともに事件の調査を開始することになります。

マークは手掛かりを求めて目撃者カルロのアパートへ行きますが、本人は不在、母親に身の上話を聞かされるだけに終わります。その後マークは、テレビ報道により犯人につけ狙われることになります。案の定、犯人が部屋に忍び込んできますが、マークは瞬時に部屋のドアを閉め難を逃れます。犯人は脅迫の言葉を残し跡を去ります。

マークは犯人と遭遇したとき聞こえてきた音楽に興味を持ち、レコードを探し出ます。超心理学会のメンバーに会い、ヘルガが耳にしたこどもの歌とはこれではないかと聞いてみます。はっきりしたことはわかりませんでしたが、メンバーの一人が子供の歌にまつわる怪奇現象を語ってくれます。

現代の幽霊伝説

マークは調査の過程で、その怪奇現象が書かれた「現代の幽霊伝説」という本を見つけます。そして、本の著者アマンダ・リゲッティという女性に会おうとします。しかし犯人は彼の先回りをするかのように、アマンダを殺害してしまいました。

マークは「現代の幽霊伝説」を詳しく調べ、写真から怪奇現象の起こった屋敷を見つけ出します。屋敷の部屋で不気味な壁画を見つけます。調べを進め身元不明の腐乱死体を発見するのですが、何者かに襲われ気を失います。さらに火事が起こり屋敷は消失。手掛かりは永遠に閉ざされてしまいます。

アマンダのダイイングメッセージを見つけた超心理学会のメンバーまで殺され、事件は混迷の一途をたどります。やがて近くのレオナルドダビンチ小学校にあの不気味な壁画と似た絵が存在することがわかり、マークはブレッチィと深夜の小学校へ。その結果、絵を描いたのはアル中のカルロと判明。2人の跡をつけてきたカルロはマークを殺して口を封じようとしますが、警察に追われ逃げる途中で頭部を車にひかれて無残な最期を遂げます。

異常な殺人者の強い殺意

数十年前の殺人に端を発し、お蔵入りのその事件を掘り返そうとしたテレパシストをも残虐な方法で殺害。さらには、手掛かりとなる子どもの童謡につながる書物の作者を毒牙にかけます。そして、一連の事件の謎をさぐるマークにも恐ろしい魔手を伸ばす、異常なまでに執拗な殺意とは?

いったいなぜ?どんな理由があるのでしょうか?見る者に底知れぬ恐怖とともに、こんな疑問を投げかける殺人者。監督の「重要なものを見ているのにもかかわらず見過ごしている」という言葉が伏線として胸に響きます。

サスペリア2の結末をネタバレ!

それでは、あらすじの総仕上げとも言うべき、『サスペリア2』の結末はいかに!犯人はだれなのか?それでは『サスペリア2』ネタバレの解説に移ってまいります。

ヘルガが殺された時、カルロはマークのそばにいたため、真犯人ではありません。再びヘルガの部屋に入ったマークは、なくなったと思っていたのが絵ではなく実は鏡で、そこに犯人の顔が写っていたことを知ります。

部屋を出ようとしたマークの前に現れたのは、カルロの母親。彼女はナタを振り上げマークに襲いかかります。ところが、その拍子にネックレスがのエレベーターの上部に引っかかり、エレベーターが動き出すことでネックレスで首を切断されてしまいます。この映画の結末にふさわしい、思わず目を背ける凄惨なシーンでした。

サスペリア2の伏線と犯人の正体を徹底解説!

それでは、最後にこの映画『サスペリア2』のストーリー展開での伏線と犯人の正体について、詳しく解説してまいります。

驚愕の映像トリックとは?

この映画『サスペリア2』には、残虐で凄惨な衝撃シーンとは別に「映像トリック」ともいうべきカットが用意されています。先に紹介した監督の言葉、「重要なものを見ているのにもかかわらず見過ごしている」を今一度思い出してください。

上の画像は、映画序盤でヘルガの殺害シーンを目撃し、アパートに急行するマークが見た壁の絵です。これが生の絵ではなく絵が映った鏡だったと後に判明するのですが、実は、この時ここに犯人が映っていたのです。『サスペリア2』公開当時この事実が広まると、もう一度見ようとリピーターが映画館に押しかけたといいます。ネットやDVDのなかった時代のことですから、映画館で見るしかなかったのです。

また、映画『サスペリア2』は徹頭徹尾、見る者に犯人は男だと信じ込ませる細かな仕掛けをいくつも用意しています。例えば上の画像。講演会でヘルガが倒れた後、犯人とおぼしき人物がトイレに駆け込みます。それが「男子トイレ」なのです。憎いまでにさりげない演出です。

また、大柄なジョルダーニがいともたやすくテーブルに打ち付けられて殺されるシーン。これは誰でも怪力の男を想像してしまいます。それから、何度も現れる犯人の後ろ姿。皮の男物のレインコートが暗黙のうちに「犯人は男」というメッセージを発しているのです。

ストーリーの伏線とは?

それとは逆に、犯人は女であるという可能性も物語の伏線として用意されています。まずは、マークとブレッチィが腕相撲をするシーン。ブレッチィが2連勝するのですが、これは、女性でも男を殺すことも可能ということを暗示しています。

次に『サスペリア2』には、アイシャドウの濃い女性の目が要所要所で出てきます。これも見ているものに犯人が女性である可能性を示唆しているのです。

犯人の正体とは?

それでは、最後に『サスペリア2』犯人の正体に迫ります。先の結末解説であらましをお話ししましたので、見当のついている方も多いことでしょう。ヘルガの部屋を出ようとしたマークの前に現れたのは、なんと男物のコートに身を包んだカルロの母親でした。この映画の結末、すなわち一連の殺人事件の真犯人は彼女だったのです。

彼女は精神を病んでいて、数十年前に自分の夫を殺しました。それを幼いカルロが目撃していたのです。カルロの母は、「あの子は何も罪を犯していない、私をかばおうとしただけ」と言いマークにナタを振り下ろします。ところが、その拍子にネックレスがのエレベーターに引っかかり、エレベーターが動き出すとネックレスで首が切断され、鮮血がほとばしります。こうしてマークは危機一髪、異常者の魔手から逃れることができました。

サスペリア2のあらすじネタバレまとめ!

ここまで映画『サスペリア2』の概要から結末までのネタバレあらすじ、そしてこの映画の評価を決定づけた映像トリックまで紹介してきましたが、いかがでしたか?映像はさすがに40年以上前のもので古さは否めないものの、今見てもドキドキする鮮烈なシーンの連続、そして其処かしこに織り込まれた監督の閃きに満ちた仕掛けの数々に新鮮な刺激をうけること間違いありません。

今回は触れませんでしたが、『サスペリア2』で作曲担当ゴブリンの紡ぎ出す不思議な音楽も、時に恐怖に拍車をかけ、時にユーモラスに響き、聴覚を存分に刺激してくれます。ぜひ、皆さんもこの40年前の映像と音楽にどっぷり浸かり、「サスペンス」の洗礼を受けてみませんか?

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