2018年09月23日公開
2018年09月23日更新
メッセージの映画あらすじをネタバレ解説!感想や伏線・謎について考察
宇宙船が「ばかうけ」(お菓子)に似ている!とSNSで話題になった映画『メッセージ』。公式が病気とも言われたポスターが作られるなどユニークなプロモーションが行われましたが、その内容は本格的なSF映画でした。監督は『ブレードランナー2049』などで独特の映像世界を構築した鬼才・ドゥニ・ヴィルヌーヴ。映画『メッセージ』は言語や時間を題材としたあらすじが展開され、高い評価を受けています。この記事ではそんな映画『メッセージ』のネタバレあらすじや、見た人のネタバレ感想などをまとめました。
目次
メッセージの映画あらすじをネタバレ解説!感想や伏線・謎についても徹底考察!
映画『メッセージ』のネタバレあらすじや、感想・伏線・謎について紹介します。映画『メッセージ』は鬼才と言われるドゥニ・ヴィルヌーヴが手掛けたSF映画です。言語学や時間の概念を題材にしたあらすじのため、難しいという感想もありますが、本格SF映画として高い評価を得ています。この記事では映画『メッセージ』の詳しいあらすじはもちろん、難解な映画のネタバレ解説もまとめてあります。
メッセージとは?
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まずは映画『メッセージ』の基本的な情報をまとめておきます。映画『メッセージ』は2016年11月11日にアメリカで公開されました。監督を務めたのはドゥニ・ヴィルヌーヴです。第89回アカデミー賞には8部門にノミネートされました。主演はエイミー・アダムスです。日本では独特のプロモーションがされて話題となりました。原作はテッド・チャンの短編小説ですが、こちらについて後述します。
監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ
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映画『メッセージ』の監督はドゥニ・ヴィルヌーヴです。ドゥニ・ヴィルヌーヴは1967年10月3日にカナダで生まれました。カナダの映画界で高い評価を受けた後、アメリカでの映画製作をしています。2015年には映画『ボーダーライン』を制作し、2017年には『ブレードランナー2049』の監督(製作総指揮はリドリー・スコット)を務めました。近年の活躍ぶりに、注目が集まっています。
アカデミー音響編集賞を受賞
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映画『メッセージ』は第89回アカデミー賞には8部門にノミネートされて注目を集めました。受賞したのはアカデミー音響編集賞です。音楽を担当したヨハン・ヨハンソンはアイスランド出身の音楽家であり、『ボーダーライン』でもドゥニ・ヴィルヌーヴの作品で音楽を手掛けていました。ヨハン・ヨハンソンは2018年2月9日に亡くなっています。第89回アカデミー賞では『ラ・ラ・ランド』や『ムーンライト』が注目されていました。
主要キャストを紹介
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映画『メッセージ』で主役のルイーズ・バンクスのキャストを務めたのはエイミー・アダムスです。エイミー・アダムスは2007年のディズニー映画『魔法にかけられて』などで知られています。2013年の映画『アメリカン・ハッスル』でもジェレミー・レナーと共演し、エイミー・アダムスはアカデミー助演女優賞にノミネートされていました。日本語吹き替え版のキャストを務めたのは中村千絵です。
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映画『メッセージ』のイアン・ドネリーのキャストを務めたのはジェレミー・レナーです。ジェレミー・レナーは2009年のアカデミー作品賞受賞作『ハート・ロッカー』での主演や、『アベンジャーズ』シリーズのホークアイ役などで知られています。また、2012年の映画『ボーン・レガシー』などでも知られています。日本語吹き替え版のキャストを務めたのは加瀬康之です。
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映画『メッセージ』でウェバー大佐のキャストを務めたのはフォレスト・ウィテカーです。フォレスト・ウィテカーは1988年の映画『バード』や、2006年の映画『ラストキング・オブ・スコットランド』といった作品での演技が高く評価されています。近年は2016年の映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のソウ・ゲレラ役などで知られます。日本語吹き替え版のキャストを務めたのは立木文彦です。
ばかうけに似ている?
映画『メッセージ』に登場する宇宙船がスナック菓子の「ばかうけ」に似ているというネタがツイッターなどで話題となりました。これを知ったドゥニ・ヴィルヌーヴは「ばかうけに影響を受けた」と日本向けのコメントでリップサービスを披露しました。ばかうけを製造販売している栗山米菓ではコラボポスターを制作したり、映画『メッセージ』のヒット祈願が行われました。
メッセージの映画あらすじをネタバレ解説!
ここからはいよいよ映画『メッセージ』のネタバレあらすじを紹介していきます。映画『メッセージ』の簡単なネタバレあらすじは「突如地球に現れた宇宙人とのコミュニケーションを、言語学者の主人公が模索していく」というものです。宇宙人の目的が明らかになると、映画の演出の意図がわかる構造になっています。ここでのあらすじ紹介は、重要なネタバレを含みますので、くれぐれもご注意ください。
娘の死!
まずは映画『メッセージ』の冒頭のあらすじです。ネタバレになりますが、映画『メッセージ』はこの冒頭に重要な仕掛けが施されていました。ルイーズ・バンクスは赤ん坊を産んで育てています。ルイーズは娘のことを心から愛していました。しかし、幼くして娘は病に倒れて死亡しています。
ニュース!
ある日、言語学者であるルイーズが大学の講義室に入ると、出席している生徒はまばらでした。構わず講義を始めるルイーズでしたが、生徒のひとりがニュースを見たいと言います。「世界各地に謎の物体が出現した」とニュースで報じられていました。非常ベルが鳴り、ルイーズや生徒たちは直ちに帰宅します。人々が混乱する異常な事態です。駐車場で車は接触事故を起こし、上空には戦闘機が飛んでいました。
帰宅したルイーズは母親に連絡して互いの無事を確認しました。ニュースは謎の物体は450メートルあり、世界各地に12基あると報じます。宇宙人が制御しているとも考えられますが、詳しいことはわかりません。ルイーズはテレビをつけたまま眠りました。
ウェバー大佐からの依頼
翌日、いつものように大学に向かったルイーズでしたが、講義室には誰も来ていません。することのないルイーズがニュースを見ていると、ウェバー大佐が訪ねて来ます。ウェバー大佐は言語学者として高名なルイーズに助力を求めました。ウェバー大佐はボイスレコーダーに録音された音声を聞かせます。唸り声のような音は異星人のものと思われました。
ルイーズは音声ファイルだけでは解読できないから、直接会って話す必要があると言いました。しかし、ウェバー大佐は機密に関わるため、現地に連れて行くことはできないと拒否します。機嫌を損ねたウェバー大佐は別の言語学者の元を訪ねることにしました。ルイーズは「サンスクリット語で戦争という意味の言葉と語源を尋ねて」とウェバー大佐に告げます。
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その晩、ルイーズが部屋で休んでいると、ウェバー大佐の乗ったヘリコプターがやって来ます。言葉の意味についての回答を告げるウェバー大佐。しかし、ルイーズは別の解答を告げました。ウェバー大佐はルイーズを選び、すぐに出発するとして準備を急がせました。
イアン・ドネリーとの出会い
ヘリコプターに乗り込んだルイーズはイアン・ドネリーと会います。イアンは物理学者であり、ルイーズが書いた本の文章を引用しながらルイーズに語りかけました。ウェバー大佐から紹介され、ルイーズとイアンは共に謎の物体こと、シェルに関する仕事をすることになります。そして、ヘリコプターはシェル付近の軍事キャンプに降り立ちました。
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ルイーズとイアンは健康状態のチェックや予防接種を受けます。その後、他のシェルの調査をしている各国のチームとの連絡室で、CIAのハルペーン捜査官と会いました。イアンはシェル内の気圧が違えば環境が違うと言います。そこへウェバー大佐が現れ、イアンを物理学のチームリーダーとして紹介しました。ルイーズも言語学のチームリーダーとして紹介されます。
エイリアンとの邂逅
アラートが鳴り響き、ルイーズたちは分厚い防護服を来ます。放射線は出ていないが念の為ということです。車の荷台に乗った一行はシェルへと向かいました。間近で見るシェルは宙に浮いていました。18時間ごとに入口が開くため、ルイーズたちは備えます。定刻通り、扉が開くとルイーズたちは中に入りました。シェルの内部は重力の向きが90度傾いている奇妙な空間です。
内部を進んだルイーズたちはエイリアンの姿を見ます。靄の中から現れたのは大きなタコのような異形でした。牛の鳴き声のような唸り声を上げています。ショックを受けたルイーズとイアンは放心状態でその姿を見ていました。帰還したルイーズたちは研究を進めるように言われました。時間が来ればまた内部に進入するとウェバー大佐に告げられます。
視覚言語によるコミュニケーション
世界の治安は悪くなり、夜間外出禁止令が発令されたり、カルト教団が関心を集めるようになっていきます。しかし、各地の調査チームの進展は特にありません。2度目の接触時刻が近く中、ルイーズは視覚言語によるコミュニケーションを思い立ちます。ルイーズは「HUMAN」と書いたホワイトボードをエイリアンに見せました。するとエイリアンは墨のようなモノを吐いて円形の記号を作りました。
コミュニケーションの成功にイアンは驚嘆し、ルイーズは喜びます。しかし、ウェバー大佐は時間がかかる方法と感じ、苦言を呈しました。ルイーズはカンガルーの話をします。初めてカンガルーを見た西洋人がアボリジニに「あれは何か」と尋ねると、アボリジニは「カンガルー」と答えました。しかし、カンガルーは「わからない」という意味でした。きちんと理解し合わないと対話は進まないとルイーズは言います。
ウェバー大佐は納得しますが、アボリジニは後に侵略されたことを忘れるな、と言います。カンガルーの話を聞いたイアンは面白いと言いますが、ルイーズは都市伝説だと明かします。カンガルーの語源についての俗説を本当のように語っただけでした。
アボットとコステロ
各地からもたらされる情報の中から、「エイリアンたちは代数を理解できないが、高度な数学は理解できる」というヒントをイアンが得ます。徐々にコミュニケーションの糸口掴む一方、中国などはエイリアンを敵視していることが懸念されていました。3度目の接触で、ルイーズは自分とイアンの名前を告げました。エイリアンの返答はありますが、意味が理解できません。
ルイーズは防護服を脱いでエイリアンに近づきました。透明な壁に手を触れると、エイリアンも7本指の手を壁につけました。改めて自己紹介するルイーズ。イアンも防護服を脱いで自己紹介しました。すると、2体のエイリアンはそれぞれ別の記号で答えます。個体ごとに名前がありそうだと感じたルイーズたちは、イアンの発案でアボットとコステロという仮の呼び名をつけました。
研究の進展
帰還したルイーズは防護服を脱いだため、血液検査を受けます。特に体に異常はないようでした。ウェバー大佐は今後も防護服なしで任務を続ける許可をします。エイリアンには7本足にちなんでヘプタポッドという名前がつけられました。調査が進められていくうちに、シェルが環境に与える影響が少ないことがわかります。しかし、ヘプタポッドの目的などは未だ不明でした。
ルイーズのチームの調査により、ヘプタポッドの音声と記号には関連がないことがわかります。ヘプタポッドの文字は「表意文字」であり、音ではなくて意味を表します。また、時間の流れの概念がないこともわかってきます。パキスタンの専門家の助けも借り、コミュニケーションは進んでいきます。
娘の夢
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しかし、ヘプタポッドの画像が流出して世界には不安が広がります。ルイーズとイアンは互いに励まし合いながら働くうちに親しくなります。この頃、ルイーズは娘のことが頻繁にフラッシュバックするようになっていました。イアンやウェバー大佐に体調を心配されます。
ある時、イアンは「話す言語が思考に影響を及ぼす」という仮説について質問します。ルイーズはそういった仮説があることを認めました。話す言葉によって考え方や物の見方が変わる仮説です。イアンはヘプタポッドの言語で夢を見ることがあるかと尋ねました。ルイーズは何度か見たと言いました。
広がる敵意
ある日ウェバー大佐に呼ばれたルイーズは中国語の解明を頼まれます。中国のシャン上将の言葉から、ヘプタポッドとの対話に麻雀牌が使われていることを察します。対戦型ゲームになぞらえた会話で、対立・勝利・敗北といった概念を学んでいることが懸念されました。ウェバー大佐は準備不足でもヘプタポッドの目的を聞き出さなければいけないと言います。
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ルイーズは地球に来た目的を尋ねました。その答えは「武器の提供」でした。思わぬ返答にウェバー大佐たち軍人は動揺します。ルイーズは武器と道具の違いがわかっていないだけかもしれないと言い、イアンは武器を提供して欲しいという意味かもしれないと慎重な姿勢を示します。そこへ国防長官から連絡が来ました。ハルペーン捜査官は最悪の事態を懸念します。
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中国とロシアは回線を切り、アメリカも他国との協力をやめます。人類の足並みが揃わなくなりルイーズとイアンは言語の解読を急ぎます。その頃、ヘプタポッドを敵視するマークス大尉たちがシェルにC4爆薬を仕掛けていました。爆薬のタイマーは5分を切っていますが、それを知らずにルイーズとイアンがヘプタポッドと会話を始めます。
シェル内で起こる爆発
会話を始めたルイーズたちですが、ヘプタポッドは複雑な記号を出すため意味が読み取れません。壁をノックするヘプタポッド。ルイーズは近づいて壁越しにヘプタポッドと手を合わせました。すると墨が大量にあふれ出します。同時に、ルイーズの娘のイメージが脳内で再生されました。ルイーズが神秘的な体験に考えを巡らせていると、突然ヘプタポッドが大量の墨を吐きました。
大量の隅で無数の小さな円が作られます。爆弾のタイマーが残りわずかになった時、ヘプタポッドが透明な板を叩きました。衝撃波が発生してルイーズとイアンはシェルの外へと出されました。爆弾は爆発しますが、ふたりは助かります。
非ゼロ和ゲームというヒント
脳震盪から回復したルイーズは攻撃の意思がないことを伝える必要があると主張しますが、ウェバー大佐は撤退の準備を進めています。シェルは上空に浮かんでいましたが、地球から去る気配はなさそうです。その頃、中国を始めとしたいくつかの国でヘプタポッドへの武力行使が行われることになります。ルイーズとイアンは無数に示された小さな円の解読に努めます。
ルイーズは夢の中で成長した娘から、「競っている両者がどちらも納得できる数学的な表現」について尋ねられます。ルイーズは「パパに聞いて」と答えるのでした。目覚めたルイーズはイアンから報告を聞きます。情報は12分割されているとイアンは気づいたのです。すぐにウェバー大佐たちに知らせました。しかし、世界との協力は難しい状況です。
ルイーズは人類を団結させるのが目的かもしれないと言いました。イアンの発案で、世界との情報共有の方法が示されます。「非ゼロ和ゲーム」イアンが口にしたその言葉は、ルイーズが娘に尋ねられたことの答えでした。具体的な議論の場を抜け出したルイーズはシェルの下に向かいます。そこに円筒形の小さなポッドが降りて来ました。ルイーズは迷わず乗り込み、シェル内に運ばれます。
夢は未来
真っ白な霧の中、ルイーズはコステロと直接会います。アボットのことを尋ねると「アボットは死の過程」という返答。ルイーズは爆弾のせいでアボットが危機にあると思い、謝罪します。そして、他のシェルにメッセージを伝えてほしいと言いました。「ルイーズには武器がある」そして「武器を使え」とコステロは示します。
意味のわかないルイーズは何が目的なのか改めて問いました。コステロは人類を助けるのが目的だと示しました。3000年後の人類がヘプタポッドを助けるからです。ヘプタポッドたちは未来がわかる種族でした。ルイーズが見ていた娘の夢は、未来の情報だったのです。ルイーズはヘプタポッドたちの言葉を理解することで、ヘプタポッドたちと同じように時間の影響を受けない感覚を手に入れていました。
武器は言語
ヘプタポッドのいう武器とは言語であることがわかります。つまり、ルイーズはヘプタポッドの言語を用いて未来を知り、それが救いになるということです。ルイーズは未来の自分がヘプタポッドの言語を出版することを知ります。そして、その著書からヘプタポッドの言語をより深く理解しました。シェルの外に出されたルイーズは世界の軍事行動を止める策を未来の情報から得ようとします。
そして、ルイーズは未来のパーティーでシャン上将と面会するイメージを掴みます。シャン上将はルイーズが携帯に電話を掛けたから世界を救ったと言います。しかし、ルイーズはシャン上将の携帯番号など知りません。未来のシャン上将はパーティー会場で携帯番号を報せました。その場面を見たルイーズはシャン上将に電話を掛けます。
メッセージのあらすじの結末
当然、現在のシャン上将は突然の電話を訝しみます。電話を掛けていることはハルペーン捜査官にも知られて、ルイーズは窮地に追い込まれました。しかし、未来のシャン上将から、説得するための情報を伝えられます。イアンに時間稼ぎを頼んだルイーズは中国語でシャン上将の妻の最期の言葉を伝えました。シャン上将はルイーズのことを信頼し、シェルへの攻撃は中断されました。
各国が協力して情報を集めると、役目を終えたシェルは地球から去っていきました。そして、ルイーズの娘・ハンナのことが語られます。ハンナはルイーズとイアンの娘でした。つまり、シェルが去った後に生まれる子供です。未来を知る事ができるルイーズは、イアンと別れ、ハンナと死別する未来を知っています。
ルイーズは未来を知っていたら選択を変えるか尋ねます。イアンは気持ちをより一層相手に伝えるかもしれないと言いました。イアンはルイーズにプロポーズします。ヘプタポッドとの出会いよりもルイーズとの出会いの喜びを語り、子供を作ろうと言いました。ルイーズは未来を知りつつ、イアンのプロポーズを受け入れました。
メッセージの伏線や謎について考察!
映画『メッセージ』の伏線や謎について紹介します。映画『メッセージ』は時間や言語に関して専門分野の知見を取り入れたあらすじになっています。そのため、設定を理解するとわかってくる伏線が張りめぐされており、スタッフは2回目以降の視聴が楽しめるように配慮して制作したそうです。ここでは、一見すると謎と思われる設定や、巧妙に張られた伏線について簡単に解説しています。
時間
映画『メッセージ』における重要な要素のひとつが「時間」時間です。通常、人間は過去から未来へ時間が流れていると認識しています。しかし、『メッセージ』に登場したエイリアンたちは時間に制限されずに情報を取得できる存在でした。映画に例えれば、人類はスキップや巻き戻しはできませんが、エイリアンは映画のチャプターメニューのように、特定の時間の情報を選択して取得できます。
映画『メッセージ』では主人公のルイーズが、エイリアンの言語を理解することで彼らと同じような感覚を得たという設定です。冒頭の娘の死亡は、ルイーズの過去の体験ではなく、未来に起こることです。特徴的な時間の概念の演出となっており、あらすじの終盤でルイーズと娘の関係がわかるように仕掛けが施されていました。こうした内容から、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は2回目の視聴を楽しめるように編集に気を使ったといいます。
言語
上記のように映画『メッセージ』ではエイリアンの言語を理解することがあらすじの肝となる部分でした。言語に関してはイアンが尋ねた「話す言葉によって考え方やモノの捉え方が変わるのか?」という会話が伏線になっています。イアンが尋ねた頃、ルイーズはまさに、まだ生まれていない娘の夢を見ていました。これはエイリアンの言語を理解したことで、ルイーズのモノの捉え方が変化したことを意味しています。
時間の制約を受けない知覚を持つエイリアンのように、ルイーズも未来のビジョンを見るようになっていました。しかし、この時点ではルイーズはまだ夢の正体には気付いていません。ルイーズがはっきりと夢の意味を理解するのは、終盤にコステロと対話した時でした。
コステロから本当の目的を知らされ、3000年後の未来の話をされた時に、時間の制約を受けない言語であることを認識しました。そして、エイリアンの言う「武器」は言語であるとルイーズは理解します。このため、終盤のルイーズは未来のシャン上将から情報を聞き、イアンとの間にハンナが生まれることや、その生涯について知りました。このように映画『メッセージ』では時間と言語に対する認識が非常に強く結びついています。
メッセージの映画を見たネタバレ感想や評価を紹介!
ここでは映画『メッセージ』を見た人のネタバレ感想や評価について紹介します。映画『メッセージ』については概ね好意的な感想が寄せられていました。題材やテーマの奥深さに言及する感想が多くあります。ここでは、映画『メッセージ』に寄せられた感想の中から代表的な感想を紹介します。
題材が面白い!
映画『メッセージ』を見た人の感想には「題材が面白い」という意見が多くありました。映画『メッセージ』は表面的には宇宙人とのファーストコンタクトが描かれていると言われます。宇宙人という未知の存在との接触はSF作品で何度も描かれていますが、映画『メッセージ』は多くのSF作品に埋もれることなく好意的な感想が多く寄せられていました。
「メッセージ」感想。過去に観たファーストコンタクトを題材にした映画の中では圧倒的な完成度。格調の高い一級の芸術作品と言って良い。オープニングから心を掴まれ、ラスト20分位は涙が(ToT)しかし、スタッフに聞くと5人中4人までがボンヤリした映画、との感想ww確かに霧の中って映画w
— 太田垣康男 (@ohtagakiyasuo) June 10, 2017
映画『メッセージ』は宇宙人とのファーストコンタクトが描かれていますが、主人公が言語学者ということもあり、地道なコミュニケーションの模索が描かれています。言語を題材にしていることがユニークであり、その後時間の概念の捉え方、主人公の人生へと繋がっていく見せ方が非常に面白いという感想もありました。
内容が奥深い!
映画『メッセージ』を見た人の感想には「内容が奥深い」という意見が多くありました。映画『メッセージ』の終盤では、主人公のルイーズが時間の制限を受けない感覚を手に入れたことで、それまでの伏線が回収されました。しかし、冒頭で示された娘の死という未来は変わることなく、受け入れるという結末でした。こうした主人公の心理についてさまざまな感想が述べられていました。
映画『メッセージ』は未来を知ったところで未来を変えようとはなりません。終盤のイアンのセリフにあったように、「より強く気持ちを伝える」というような回答がありました。『メッセージ』では未来は変えられないとしたら、せめてしっかりと気持ちを伝える、つまりコミュニケーションの重要性が謳われており、これは映画全体を通して描かれたテーマであるという感想もありました。
#メッセージ
— Я ŷ ø@映画垢 (@_____500ml) September 19, 2018
これまた伏線回収が秀悦!今まで見たことないような宇宙船・人のデザイン!様々な演出から監督やスタッフ、キャストのこだわりが良く伝わってくるし、SFの現実離れした感じと日常を思わせるようなリアリティさが上手く合わさってて良かった!終盤は色々と考えさせられる内容だったなあ、、 pic.twitter.com/eI0XUOVwVn
これから生まれてくる娘が自分より早く亡くなることがわかっていながら結婚を選ぶ、という終盤の主人公の心理に共感できないという感想もありました。見る人によって感じ方や考え方が大きく変わるため、奥深い余韻を残す映画となったようです。
エイミー・アダムスの演技がスゴイ!
映画『メッセージ』を見た人の感想には「キャストの演技がスゴイ!」という意見が多くありました。映画『メッセージ』は登場人物の少ないあらすじになっており、重要なのはエイミー・アダムスが演じた主人公の描写になっています。エイミー・アダムスの演技は以前から高く評価されていましたが、映画『メッセージ』での演技を見てさらに好きになったというファンは多くいるようです。
映画「メッセージ」観てまたエイミーアダムスが好きになった。未知との遭遇ワクワクものではなく、じんわりと哀しいお話。これは、エイミーなくして成立しなかったのでは。カフェソサエティーと迷って地味な選択しちゃったかなと思ったけども、映画館で観て正解の良作でした。
— こたけん (@kotakemikeko) May 24, 2017
エイミー・アダムスの演技についてはその役どころの難しさに言及する感想もありました。というのも、映画『メッセージ』の終盤での主人公のルイーズの選択は、誰もが共感できる選択ではなかったからです。ただし、終盤は共感できなくても、全体を通したエイミー・アダムスの演技は良かったという感想が多くありました。難しい役どころだったからこそ、エイミー・アダムスの評価を高めることになったようです。
メッセージの映画の原作は?
あなたの人生の物語
出典: https://ciatr.jp
映画『メッセージ』の原作はテッド・チャンの書いた「あなたの人生の物語」というSF短編小説です。1998年に発行され、SFやファンタジー小説に贈られるネビュラ賞を受賞。この作品を表題作とした短編集が2002年に出版されました。「あなたの人生の物語」は邦題であり、原題は「Story of Your Life」です。映画もこの題名の予定でしたが「Arrival」となりました。つまり、『メッセージ』という映画のタイトルも邦題です。
原作者はテッド・チャン!
「あなたの人生の物語」の原作者はテッド・チャンです。テッド・チャンは1967年10月20日にアメリカで生まれました。中国系アメリカ人です。1990年に『バビロンの塔』で作家デビューしました。以降、小説はいくつか出版しているものの、本業はテクニカルライターであり、専業小説家になるつもりはないと公言しています。そのため、著作はあまり多くありません。
メッセージの映画あらすじのネタバレまとめ!
映画『メッセージ』のネタバレあらすじや、映画を見た人の感想をまとめました。映画『メッセージ』は時間や言語に関する特徴的な設定がされた難解なあらすじでした。しかし、SF的な設定をある程度理解できれば、随所に張られた伏線や、テーマの奥深さが味わえるSF映画の傑作と言われています。
実際、映画『メッセージ』を見た人の感想には好意的なものが多く、SFファンからの評価はもちろん、多くの視聴者層から支持を受けているようです。何回見ても新しい発見があるように意識して制作したことをスタッフも語っています。このように、見所が多くある映画『メッセージ』。まだ見ていないという方は、ぜひ一度ご覧ください。