ナミヤ雑貨店の奇蹟の評価・感想・レビュー一覧!泣けると話題の作品をネタバレ

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」はミステリー作家・東野圭吾の長編小説です。第7回中央公論文芸賞受賞した作品で、過去に3回も舞台化され、2017年には日本と中国でそれぞれ映画化された、東野圭吾作品の中で「最も泣ける」と評価の高い作品です。この記事では主に映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」についてそのあらすじのレビュー、評価・感想のレビューを一覧にして紹介していきます。また、映画キャストに関する評価・感想・レビューも合わせて一覧にしていきます。

ナミヤ雑貨店の奇蹟の評価・感想・レビュー一覧!泣けると話題の作品をネタバレのイメージ

目次

  1. ナミヤ雑貨店の奇蹟の評価・感想を一覧で紹介!
  2. ナミヤ雑貨店の奇蹟のあらすじを簡単に紹介!
  3. ナミヤ雑貨店の奇蹟の泣ける話題!その理由についてネタバレ紹介
  4. ナミヤ雑貨店の奇蹟の映画評価・感想・レビュー一覧紹介!
  5. ナミヤ雑貨店の奇蹟に登場するキャストを一覧まとめ
  6. ナミヤ雑貨店の奇蹟の映画出演キャストの評価・感想は?
  7. ナミヤ雑貨店の奇蹟の原作は小説?
  8. ナミヤ雑貨店の奇蹟の評価・感想・レビュー一覧紹介まとめ!

ナミヤ雑貨店の奇蹟の評価・感想を一覧で紹介!

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は東野圭吾の作品の中でも「最も泣ける」と評価された長編小説です。2017年には日本と中国でそれぞれ映画化もされました。日本版の映画は2017年9月23日に公開。監督は「オオカミ少女と黒王子 」「PとJK」など、少女漫画原作の恋愛映画を次々と手がけている廣木隆一監督、脚本は同じく東野圭吾作品の「秘密」他「余命1ヶ月の花嫁」などの脚本を手掛けた斉藤ひろしです。

この記事では主に映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」についてそのあらすじのレビュー、評価・感想のレビューを一覧にして紹介していきます。また、映画キャストに関する評価・感想も合わせてレビュー一覧にしていきます。

映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』公式サイト

ナミヤ雑貨店の奇蹟のあらすじを簡単に紹介!

以下は、映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の基本的設定のあらすじレビューを一覧で簡単に紹介していきます。ここではまだネタバレのないレビュー一覧となります。

ナミヤ雑貨店

昭和の時代、架空の町・静岡県時越市にあったという小さな雑貨店。この店の横の掲示板に悩みを書いて貼っておくと、店主の浪矢雄治(西田敏行)が相談にのってくれ、簡単な悩みは掲示板に、深刻な悩みは店の脇の牛乳箱にいれておいてくれる仕組みになっていました。

最初は店に来る子供を相手にしたなぞなぞやとんちのようなやり取りでしたが、次第に子供だけでなく、大人が本気の人生相談の手紙を入れるようになったため、手紙は店のシャッターの郵便受けに入れてもらい、翌日までに牛乳箱に返信が入る形に変わります。そしていつのまにか週刊誌でも取り上げられる程有名な悩み相談となっていました。

過去からの手紙が!

時は変わって2012年、ある裕福な女性起業家の家に盗みに入った3人の青年が、逃げる途中に一晩だけ身を隠せる空き家「ナミヤ雑貨店」に忍び込んだのが物語の始まりです。

3人は同じ児童養護施設で育った幼馴染で、リーダー格の矢口敦也(山田涼介)と、小林翔太(村上虹郎)、麻生幸平(寛一郎)の3人。雑貨店の中を物色していると、突然店のシャッターの郵便受けから光が差し込んで、手紙が1通落ちてきました。誰かの悪戯じゃないかと動揺する3人でしたが、店の外には誰の気配もありません。

その手紙の日付が30年以上前で前であることを不思議に思いながらも、店にあった古い雑誌でナミヤ雑貨店の悩み相談のことを知った3人は、なんとなくその手紙に書かれた悩み事に返事を書くことになるのです。そして書いた返事は店の脇の牛乳箱へ。

するとまたすぐに、店のシャッターの郵便受けに返事の手紙が投げ込まれるのです。こうして2012年と1980年の時空を超えた手紙のやり取りが始まります。そして何人かと手紙のやり取りを重ねる中で、敦也ら3人と全ての相談者、この雑貨店と浪矢、3人の出身施設「丸光園」が不思議な縁が結ばれていることに気が付いていくのです。

ナミヤ雑貨店の奇蹟の泣ける話題!その理由についてネタバレ紹介

以下は、映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」で交わされたそれぞれの手紙についてのストーリー・レビューを、一覧で紹介していきます。ネタバレを含むレビューとなりますので、すでに映画を観た方には復習用レビューに、観てない方はネタバレをご了承ください。

「魚屋ミュージシャン」 1980年から2012年へ来た手紙

敦也たち3人が最初に受け取った手紙は、「魚屋ミュージシャン」と名乗る男性からの相談でした。日付は「昨日ジョン・レノンが死んだ」日、つまり1980年12月9日。大学も中退して3年間も芽の出ない音楽活動を続けるべきか、実家の魚屋を継ぐべきかの相談です。

敦也は「とんだ甘ちゃんだ!」と吐き捨て、魚屋を継ぐようにと返事を書きますが、「魚屋ミュージシャン」こと松岡克郎(林遣都)はその辛辣な言葉に納得がいかず、3人と何度か手紙のやりとりを重ねます。そして松岡は自分に才能があるかないか聞いてもらおうと、シャッターの前で自分の作った曲をハーモニカで吹き始めます。

その曲が2012年の自分たちも知っている有名な曲だとわかった3人は、松岡に「音楽を続けることは決して無駄にはなりません。あなたが作った音楽は必ず残ります」と手紙を書きます。過労で倒れた父親の「負け戦でもいいから足跡を残せ」という後押しもあり、松岡はもう一度音楽の道を志して東京に戻ります。

8年後、やはりまだ目が出ないままの松岡は、クリスマス会の演奏ボランティアのために児童養護施設「丸光園」を訪れます。そこで松岡の作った曲『REBORN』を気に入ってくれて、1回で覚えてしまった少女・セリと出会います。その曲は8年前、松岡がナミヤ雑貨店のシャッターの前でハーモニカで吹いたあの曲でした。セリに死んだ父親に誓ったので音楽はやめないと語る松岡。

その夜、丸光園で火事が起こり、松岡はセリの弟を助けるために火の中へ飛び込んでいきました。弟はなんとか建物の外に避難させることが出来ましたが、松岡自身は焼け落ちた梁の下敷きになってしまいます。火の中で、父親に「俺、足跡残せたかな?」と話しかけて息を引き取る松岡。

さらに数年後、松岡が遺したギターを横に置いて『REBORN』を歌うシンガーソングライター・セリの姿がありました。松岡の曲にセリが歌詞をつけた曲でした。敦也たち3人が1980年の松岡に書いた手紙によって運命が少し動いて、松岡の残した足跡は3人と同じ丸光園出身のセリに受け継がれていたのでした。

「グリーンリバー」 1980年の手紙

1980年1月、まだナミヤ雑貨店がやっていた頃舞い込んだ相談は、「グリーンリバー」を名乗る25歳の女性からの手紙。不倫でできた子共を一人で生んで育てていけるかどうかという相談です。たまたま居合わせた息子の浪矢貴之(萩原聖人)は「堕ろした方がいいに決まってる」と言いますが、浪矢は「彼女もその方がいいと分かってて相談している」のだと言います。

その年の秋、末期の膵臓癌で倒れ余命3カ月を宣告された浪矢。病院に入院中、浪矢はある新聞記事に目を留め愕然となります。それは「グリーンリバー」と思しき女性が赤ちゃんと車で無理心中を図ったという記事でした。幸い赤ちゃんは無事でしたが、浪矢はある不安に駆られます。長年受けてきた相談の中で、自分が答えた解答通りに行動して、後悔した人はいなかったのだろうか?と。

浪矢は息子の貴之に、相談者のその後を知りたいので店に連れて行ってくれと頼みます。そして1980年12月20日、ナミヤ雑貨店に帰ってきた浪矢は、息子に遺言状を渡し、店の中に入っていきます。遺言状には、32年後の自分の命日の午前0時から夜明けまで、ナミヤ雑貨店の相談窓口が復活するので、今までの相談者にその後のことを手紙にして投函して欲しいと告知してくれと書かれていました。

その夜、浪矢のいるナミヤ雑貨店の中では数々の奇蹟が起こります。郵便受には次々と、32年後の2012年から手紙が届くのです!そして昔のままの姿で現れた、かつて駆け落ちした恋人・皆月暁子(成海璃子)と共に、気になっていた「グリーンリバー」の娘から届いた手紙を読みます。

「グリーンリバー」の娘 2012年から1980年へ来た手紙

児童養護施設・丸光園で育った「グリーンリバー」の娘・映子(山下リオ)は、母親は事故で死んだと聞かされていました。しかしふとしたことから事件の新聞記事を目にし、自分の出生や母親の死が無理心中であったことを知ってしまいます。母親に愛されず殺されかけたと知った映子は自暴自棄になり、学校の屋上から飛び降ります。

幸い命に別状はなかった映子の元に、同じ施設で育ったセリが見舞いに訪れます。セリは園長から預かってきたという映子の母の遺品・ナミヤ雑貨店からの手紙を映子に渡します。手紙の中で浪矢は「子供の幸せのために、どんなことでも耐えられるという覚悟がないなら生むべきでない」と言っていました。だから映子を生んだ母親が無理心中するわけない、もう誰にも死んでほしくないと、セリは映子に話します。

映子の手紙の最後は「私は今、自信を持って言えます。生まれてきてよかった、と」と締めくくられていました。手紙を読んで「人生の最後に、素晴らしいご褒美を頂いたような気分です」と笑う浪矢。そこにもう1通手紙が投函されてきます。しかしその中身は白紙。浪矢は楽し気に笑います。

夜明け、浪矢は2012年から届いた手紙たちを大事そうに持って雑貨店を出て、息子・貴之の運転する車に乗り込みます。そして聞いたことのない「ネット」という言葉に未来を馳せ、車は去っていきます。夜が明けた12月20日、今日が浪矢の命日でした。

「迷える子犬」 1980年から2012年へ来た手紙

2012年、再び敦也たちの元に相談の手紙が投げ込まれます。「迷える子犬」と名乗る19歳の女性からの相談で、自分を育ててくれた人に恩返しをするお金が必要なので、高級クラブの客の愛人になるべきかどうかという内容でした。日付はまた1980年12月12日。さっそく返事を書こうとした幸平に、敦也が「そんなバカ女は放っておけ」と言います。

そうやって男に騙され続けて子供を産み、コインロッカーに捨てたり虐待したり。そんな子供である自分たちが、他人の悩み相談にのれるわけがない。運命なんてそう簡単に変えられるものじゃない、と敦也は激高します。そして自ら「迷える子犬」に返事を書き始めるのです。その内容は「世の中甘くないので、真面目に事務員として働け」というもの。

しかし本当にお金が必要な「迷える子犬」こと田村晴美(尾野真千子)は「甘くみてない」と反論し、それから何度も2人の間を手紙が往復します。やがて晴美も児童養護施設出身だと分かり、色々なことが繋がっていく不思議さと、晴美に幸せになってもらいたいという想いから、3人は大きな賭けに出ます。

3人は晴美に、未来にいるからこそ知り得ているバブル時代の好景気とその終わり時期を教え、経済の勉強をしなさいとアドバイスをします。それを晴美が信じてその通りに行動するかどうかは誰にもわかりませんでしたが、晴美は手紙に書いてる通りに行動し、見事成功をおさめます。会社を興し、お世話になった大叔母を助け、さらには火事で焼けた丸光園の経済的支援に乗り出します。

そして2012年、インターネットでナミヤ雑貨店の相談窓口が一晩だけ復活するのを知ると、晴美はナミヤ雑貨店にお礼の手紙を書き始めます。

「迷える子犬」のお礼 2012年から2012年への手紙

一方、2012年のナミヤ雑貨店の中でも、翔太がネットでナミヤ雑貨店の復活を知らせるページを見つけていました。そして今日、12月20日が相談窓口をしていた浪矢の命日だということも。一連の不思議な出来事はそれが関係していると言う翔太。敦也は試しに店の外に回って、郵便受けに何も書いていない紙を一枚投げ込みます。でもそれは1980年、浪矢が最後に店にいた時間に落ちていっていたのです。

不思議な現象を確認した3人は、そもそも何故自分たちがこのナミヤ雑貨店へ来たのかということも不思議に思い、女性起業家の家から盗んできたバッグを探ります。すると中からは「迷える子犬」からナミヤ雑貨店、言わば敦也たちに宛てたお礼の手紙が入っていました。自分たちが盗みに入った先が「迷える子犬」のところだと知ってショックを受ける3人。

実は3人は丸光園に寄った時に、丸光園が東京の女性起業家に買収されパチンコ屋やラブホテルになるという噂を聞き、その腹いせにと女性起業家の時越市の屋敷に押し入っていたのです。手紙に「今度は私が人様の役に立つ人間になること。それが浪矢さんへの唯一の恩返し」と書いている晴美。手紙を読んで後悔した幸平と翔太は、ガムテープで縛り上げてきた晴美を助けるために屋敷に戻ろうと駆け出します。

「名無しの権兵衛」への返事 1980年から来た手紙

一人ナミヤ雑貨店に残された敦也は、何気なく店の脇の牛乳箱のふたを開けます。するとそこには一通の手紙が入っていました。この牛乳箱に入っている手紙は悩み相談への回答。それは白紙の手紙を投函した「名無しの権兵衛」に宛てた、浪矢の最後の回答でした。

白紙とは「名無しの権兵衛」の心を表しているのでは?と綴る浪矢。「あなたの未来は白紙です。白紙なのでどんな未来も描けます。すべてはあなた次第です」。手紙を読んだ敦也は2人の元へ走り出します。

しかし3人が晴美の屋敷に戻った時にはもう、屋敷はパトカーや警官でいっぱいでした。躊躇う翔太と幸平の背中を叩いて、敦也が先頭をきって晴美に向かって歩いていきます。真っすぐ前を見つめて歩く3人の姿で、物語は最後の奇蹟の幕を閉じます。

ナミヤ雑貨店の奇蹟の映画評価・感想・レビュー一覧紹介!

以下は、映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」に関する評価や感想・レビューを一覧でまとめていきます。内容によってはネタバレを含むレビュー一覧となりますのでご了承ください。

思わず泣いてしまう!という感想・評価

感動したし、心がほっこりしましたという評価・感想の多い「ナミヤ雑貨店の奇蹟」。時間軸が少し難解に交錯していますが、そのすべてがナミヤ雑貨店と児童養護施設・丸光園、そして敦也たち3人に繋がっていくところが、観た人に爽快感と感動をもたらしているようです。「ナミヤ雑貨店の奇蹟」はとても深いお話である為、「涙腺崩壊です。終始泣けました!」という感想もありました。

最後すべてが繋がったとき 涙が止まりませんでしたという感想、本当に心暖まって、泣ける話だったという感想、今まで観てきた作品とはまた違う魅力を感じましたという感想もあります。「すてきなお話だった。その先が明るいといいなと思った」という感想など、日本映画らしいしみじみとした感動を感じた人も多かったようです。

エンドロールのその後が泣ける!という感想・評価

映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」はオリジナルの演出として、エンドロールと共に皆の「その後」が簡単に描かれていました。敦也は看護師の見習いとなり、幸平は料理人として修行中、翔太は航空機の整備工場で働いています。この演出にも涙した人が多かったようです。

そして晴美は、丸光園の経営とナミヤ雑貨店の相談窓口を両方引き継ぎ、ナミヤ雑貨店の牛乳箱は丸光園の玄関に移動されていました。生前に一緒になれなかった浪矢雄治と皆月暁子の意思が初めて同じ場所に存在することになり涙もの!という評価・感想、晴美が浪矢雄治の手紙相談まで復活させて引き継いでいたのは、目頭が熱くなるサプライズ展開でしたという評価・感想などもたくさんありました。

手紙のやり取りに心が温まる!という感想・評価

メールやLINE、SNSで会話するのが当たり前になってきた現代。自分の手で紙に文字を書く機会は少なくなっているのかもしれません。一度書いたら簡単には書き直すことはできない手紙。だから一文字一文字考えて書く文章には、その人自身が見えてくるように感じる人もいるのではないでしょうか?

やっぱり手紙っていいよなと改めて思いましたという感想、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を観て、手紙での会話も良いなって思ったという感想、 普段メールやLINEをする人にあえて手紙を送ってみたいと思ったという感想もめだちます。「手書きの手紙にはパワーがあるんだなぁ。たまには書いてみるのも良いかも。」という感想など、手紙というアイテムに心魅かれた人も多かったようです。

主題歌が泣ける!という感想・評価

映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の主題歌・挿入歌は、山下達郎がこの映画のために書き下ろした新曲『REBORN』。作中で「魚屋ミュージシャン」の松岡が作曲し、歌詞をつけたセリに受け継がれ、山下達郎自身がエンドロールと共に歌っています。時代を超えてつながる楽曲に、涙を誘われた人も多かったようです。

山下達郎さんの曲にはめちゃめちゃ泣かされましたという感想があり、『「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の8割この曲で活かされてます!という感想、感動しました歌を覚えたい!』と思いましたという感想などが多くありました。しかし、作中のセリが歌うPVのような演出は長すぎるという評価、PVが長くて感動が少し薄れたという評価など、セリが歌う部分は長く感じる人もいたようです。

原作に忠実に描かれている!という感想・評価

東野圭吾作品の中でも、「最も泣ける」と評価されていた原作「ナミヤ雑貨店の奇蹟」。時代を超えるというモチーフの連作群像劇の中でも、時代を超えて複雑に絡み合ったストーリーが最後に見事に収束する展開は、見事としか言いようのない「ナミヤ雑貨店の奇蹟」です。ただ、これを実写映画化するとなると話は違ってきます。映画化は非常に難易度が高いのではないかともいわれていた作品でした。

しかし、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は2つの時間軸が混乱しないよう映像化するのは難しいと思っていましたが、うまくまとまっていて驚きますという評価、ストーリーを追っていく楽しさがある映画でしたという感想・評価、ストーリーの構成がかっちりしていて、エンディングに向けてパズルのピースがはまるように伏線が回収されていきますという評価など、原作の良さをそのままに映像化しているとの評価・感想がありました。

三人が成長する姿についての感想・評価

映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」では敦也たち3人の青年が、時空を超えた一晩の奇蹟を体験することで大きく成長する姿を描いています。両親からの愛情を知らずに育ち、将来も見えず、ただ現在を生きていただけの彼らが、他人の人生相談と向き合うことで、同時に自分自身とも真剣に向き合うことになりました。この一晩の成長がなかったら、最後の浪矢の手紙に走り出す敦也の姿はなかったのかもしれません。

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は人との出会いを大切にしないとと感じた映画でしたという感想、人生に迷ってる人はきっと勇気をもらえる映画だと思うという評価、観た後少し優しい気持ちになったという感想、何か忘れてはいけない気持ちを思い起こさせてくれるという感想、最後の3人が歩き出す姿に泣けたという感想など、3人の姿に何かを感じたという感想が多くありました。

パンフレットの演出についての感想・評価

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の映画パンフレットには、思わず感動してしまう演出が施されていました。最初のページには、白紙の手紙(「名無しの権兵衛」)に対する浪矢雄治からの手書きの回答の手紙、最後のページには、モノローグだけでしか描かれなかった敦也の浪矢雄治へ宛てたお礼の手紙が全文載っているのです。この演出に対して、映画を観終わった後でもしみじみと感動できるという感想などがありました。

ナミヤ雑貨店の奇蹟に登場するキャストを一覧まとめ

以下は、映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の主要キャストを一覧で紹介していきます。内容によってはネタバレを含むレビュー一覧となりますのでご了承ください。

西田敏行/浪矢雄治役

映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」でナミヤ雑貨店の店主で、悩み相談の窓口・浪矢雄治を演じたのは、ベテラン俳優・西田敏行です。1947年11月4日生まれ、福島県出身。1970年に劇団青年座に入り「情痴」で初舞台、翌年には「写楽考」で座長を務めました。1974年の「沖田総司」で映画デビュー。歌も歌っていて、1981年の「もしもピアノが弾けたなら」は大ヒットしました。2008年に紫綬褒章を受章しています。

1988年に1作目が公開された「釣りバカ日誌」シリーズは、三國連太郎との“ハマちゃんスーさん”コンビで正月映画の定番になり、最終作「釣りバカ日誌20 ファイナル」(2009)まで番外編を含めた22作品が公開されました。昭和の人情・ノスタルジーを体現しているかのような西田敏行は、浪矢雄治の役はまさにはまり役だったのかもしれません。

山田涼介/矢口敦也役

映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」で、2012年にナミヤ雑貨店に忍び込む青年のリーダー格・矢口敦也を演じたのは、山田涼介です。 1993年5月9日生まれ、東京出身。アイドルグループ「Hey! Say! JUMP」のメンバー。2006年にドラマ「探偵学園Q」に出演。その他「1ポンドの福音」、「左目探偵EYE」、「金田一少年の事件簿」などに出演しています。

「映画 暗殺教室」の主演で映画デビューを果たし、第39回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しました。その他映画は「暗殺教室 卒業編」、「鋼の錬金術師」でも主演を務めています。

村上虹郎/小林翔太役

 ナミヤ雑貨店に忍び込んだ少しクールな青年・小林翔太を演じたのは、村上虹郎です。1997年3月17日生まれ、東京都出身。父は俳優の村上淳、母は歌手のUAです。河瀬直美監督作「2つ目の窓」の主演で俳優デビュー。その他「忘れないと誓ったぼくがいた」、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」、「ディストラクそョン・ベイビーズ」、「武曲 MUKOKU」などに出演し、若手実力派俳優として頭角を現しています。

寛一郎/麻生幸平役

ナミヤ雑貨店に忍び込んだ素朴で穏やかな青年・麻生幸平を演じたのは、寛一郎です。1996年8月16日生まれ、東京都出身。父は俳優の佐藤浩市、祖父は俳優の三國連太郎。俳優になろうと決意したのは18歳の時で、この映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」が俳優デビューです。この作品で祖父三國連太郎と「釣りバカ日誌」シリーズで縁の深い西田敏行と共演しました。他「心が叫びたがってるんだ。」「菊とギロチン」にも出演しています。

林遣都/松岡克郎役

ナミヤ雑貨店に悩み相談を入れた「魚屋ミュージシャン」こと松岡克郎を演じたのは、林遣都です。 1990年12月6日生まれ、滋賀県出身。2007年、映画「バッテリー」の主演で俳優デビューし、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しました。その他「荒川アンダー・ザ・ブリッジ」のTVドラマ版と映画版ともに主演。2016年には「HiGH&LOW THE MOVIE」など出演映画7本が公開された他、ドラマなどに出演し広く活躍しています。

門脇麦/セリ役

映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」で児童養護施設丸光園で育ったシンガーソングライター・セリを演じたのは、門脇麦です。 1992年8月10日生まれ、東京都出身。2011年のドラマ「美咲ナンバーワン!!」で女優デビュー。その後、NHK連続テレビ小説「まれ」では土屋太凰演じるヒロインの同級生役を好演。映画「二重生活」で映画主演。その他「世界は今日から君のもの」、「こどもつかい」など多くの映画ドラマで活躍しています。

尾野真千子/田村晴美役

ナミヤ雑貨店に悩みを相談し、後に丸光園を救う「迷える子犬」こと田村晴美を演じたのは、尾野真千子です。1981年11月4日生まれ。奈良県出身。1997年「萌の朱雀」で映画デビュー。NHK連続テレビ小説「カーネーション」のヒロインを演じ、映画「そして父になる」で日本アカデミー賞優秀主演女優賞、「探偵はBARにいる2」で優秀助演女優賞を受賞しています。他「最高の離婚」、「夏目漱石の妻」などに多数主演しています。

成海璃子/皆月暁子役

浪矢雄治の元恋人で丸光園の創設者・皆月暁子を演じたのは、成海璃子です。 1992年8月18日生まれ、神奈川県出身。ドラマ「TRICK」で山田の少女時代を演じて子役としてデビュー。他ドラマ「瑠璃の島」で主演を務め、「1リットルの涙」「ハチミツとクローバー」に出演。映画では「神童」、「罪とか罰とか」、「書道ガールズ!!わたしたちの甲子園」「あしたの私のつくり方」、「シーサイドモーテル」など多数出演しています。

その他のキャスト一覧

上記に紹介した以外にも実力派俳優が揃っているのが、映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」です。浪矢の息子・貴之役に萩原聖人、「魚屋ミュージシャン」松岡の父親役に小林薫、セリの子供時代に鈴木梨央、「グリーンリバー」の娘・映子役に山下リオ、「迷える子犬」晴美の大叔母役に吉行和子など、実力と人気を兼ね備える俳優が揃っています。

ナミヤ雑貨店の奇蹟の映画出演キャストの評価・感想は?

映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」のキャストに関する評価・感想は、やはりナミヤ雑貨店の店主・浪矢雄治を演じた西田敏行に関するものが一番多いものでした。その熟練された演技は、どの世代の心にも深く響いていたようです。

やはり西田敏行はうますぎるという感想、ドラマでの軽い脇役も多いが、こういう泣かせにくる本気の演技はやはり稀有な俳優であるという評価、さすがの演技ですね、素晴らしいという評価、病気でやつれた演技は目を見張るものがありましたという感想、本当に日本の宝ですねという感想、西田敏行の名演と人柄が最高によい感動ファンタジーでしたという評価まで、多数の絶賛の声が上がっています。

敦也役の山田涼介にも感想の声が多く上がっています。山田涼介クンの演技も個人的には良かったと思いますという感想、最後謝りに行く時に友人の背中をポンッと叩いて向かっていくシーンがとても印象的でしたという感想、最後の山田さんのギャップやばかったような気が…という感想など。

しかし反対に、残念ながら山田涼介さんは、原作と違いどこまで彼が荒んでいるかが描かれていないので、ややシンクロできなかったという評価も存在しています。

その他、評価が高かったのは、セリの子供時代を演じた実力派の子役鈴木梨央。鈴木梨央の泣きの演技はちょっと凄いという感想、あのシーンだけはグッときたという評価、鈴木梨央ちゃんのパートでとりあえずひと泣き!という感想、演技に毎度惹きつけられるなぁという感想まで、火事のシーンで泣き叫ぶ彼女の姿に涙した人が多かったようです。

その他にも、西田敏行と尾野真千子の芝居が群を抜いてすばらしかった!という感想、 尾野真千子さんの演技すごかったという評価、虹郎くん雰囲気良すぎだし寛一郎くん可愛かったという感想、どの役者の演技も鳥肌立つ。本当に素晴らしいという感想から、俳優さん女優さんの泣きの演技に涙!という感想まで。キャストに関する評価・感想もたくさんありました。

ナミヤ雑貨店の奇蹟の原作は小説?

原作は東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇蹟」

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は東野圭吾の作品の中でも「最も泣ける」と評判の大ベストセラー長編小説です。月刊誌「小説 野性時代」に2011年4月号から2011年12月号まで連載され、2012年3月28日に角川書店より単行本が出版されました。第7回中央公論文芸賞を受賞しています。2013年、2016年、2017年に舞台化され、2017年には日本と中国でそれぞれ映画化されています。

作者の東野圭吾は、1958年大阪府生まれ。1985年「放課後」で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。その後「秘密」で第52回日本推理作家協会賞、「容疑者Xの献身」で第134回直木賞、「夢幻花」で第26回柴田錬三郎賞、「祈りの幕が下りる時」で第48回吉川英治文学賞を受賞しています。その他の著書に「ラプラスの魔女」「恋のゴンドラ」「マスカレード・ナイト」など多数。最近の映画、ドラマには欠かせない原作者です。

ナミヤ雑貨店の奇蹟の評価・感想・レビュー一覧紹介まとめ!

この記事では映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」について評価・感想のレビューの一覧、あらすじのレビューの一覧、キャストに関する評価・感想・レビューも一覧で紹介してきました。ファンからは、しみじみと心温まる優しい映画として高く評価されています。「ナミヤ雑貨店の奇蹟」が創り出した奇蹟に、機会がありましたら触れてみてはいかがでしょうか。

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