ツナグの映画あらすじをネタバレ!感想やキャストも紹介【松坂桃李・桐谷美玲】

2012年10月6日に公開された日本映画『ツナグ』。2010年に辻村深月さんが著した連載短編小説が原作であり、小説『ツナグ』で辻村深月さんは第32回吉川英治文学新人賞を受賞。2014年2月の時点で69万部のベストセラーとなった作品です。映画では俳優の松坂桃李さんが主演され、祖母役で登場した樹木希林さんと共に観客へ感動を与えました。この映画のキャッチコピーは『あなたがもう一度、会いたい人は誰ですか?』。『ツナグ』とは一体どんな映画なのか、今回あらすじをネタバレしていきます。

ツナグの映画あらすじをネタバレ!感想やキャストも紹介【松坂桃李・桐谷美玲】のイメージ

目次

  1. ツナグの映画のあらすじをネタバレ!感想やキャストまとめ
  2. ツナグとは?
  3. ツナグのあらすじをネタバレ紹介!
  4. ツナグの主演キャストは松坂桃李
  5. ツナグでキラリを演じた桐谷美鈴
  6. ツナグ出演キャストをまとめて紹介
  7. ツナグの感想や評価は?
  8. ツナグのあらすじネタバレまとめ

ツナグの映画のあらすじをネタバレ!感想やキャストまとめ

映画『ツナグ』では、松坂桃李さんが主演されており、祖母役としては、残念ながら先日テレビで訃報が流れた樹木希林さんが務められています。又、今年の7月24日に俳優の三浦翔平さんとご結婚された女優、桐谷美玲さんもこの映画に出演されています。この映画『ツナグ』とは一体どのような映画なのか。『ツナグ』についてあらすじのネタバレを始め、この映画のキャスト陣や視聴者の感想も合わせて今回ご紹介します。

ツナグとは?

2012年10月6日に公開された日本映画『ツナグ』。あらすじとしては、それぞれの理由から死者との再会を願う、3組6人の再会を描いたファンタジー映画です。この映画の原作は、辻村深月さんが著した連載短編小説『ツナグ』であり、小説『ツナグ』は第32回吉川英治文学新人賞を受賞。その後2014年2月までに69万部を売り上げたベストセラーとなっています。

原作の『ツナグ』では、『アイドルの心得、長男の心得、親友の心得、待ち人の心得、使者の心得』という5つの短編小説からなっています。映画『ツナグ』ではその中の『アイドルの心得』がカットされた他の4話を盛り込んだ作品となっており、映画のキャッチコピーは『あなたがもう一度、会いたい人は誰ですか?』『奇跡は、一度だけ、想いをつなぐ』というものでした。

全国の306スクリーンで公開され、公開初日二日間で2億9281万5500円をたたき出し、動員数は24万1686人となり、映画観客動員ランキングでは初登場第3位となりました。又、最終的には累計興行収入は6億4596万5600円、累計動員数54万8132人となり、注目を集める作品の一つとなりました。

ツナグのあらすじをネタバレ紹介!

映画『ツナグ』のあらすじを簡単にネタバレすると、男子高校生の渋谷歩美(松坂桃李さん)が、死者と生者を再開させる使者『ツナグ』である祖母、渋谷アイ子(樹木希林さん)からその仕事を引き継ぐ為に、『ツナグ』の仕事の見習いをしていた際に出会った依頼者達の話です。

歩美は祖母から『ツナグ』の力を受け継ぐ為に依頼者と出会い、生者と死者が会う事をサポートする中で、死者と会う事で生者は救われるのか、死者にとっては意味があるのかなど、様々な疑問を抱き始め、『ツナグ』という役割について自問自答していきます。そして最終的には、自身の両親の死についても目が向けられます。ではここで『ツナグ』がどういった映画なのか、少し細かいあらすじをネタバレします。

生きてる人と死者をツナグ?

まずは、今回の作品の題名にもなっている『ツナグ』とは一体何なのか。この映画で重要となる『ツナグ』の役割についてネタバレします。

『ツナグ』とは、死者に会いたいという依頼人の依頼を受け、依頼人が『会いたい』と希望した死者を呼び出し、交渉。その死者が依頼人と会う事を了承すれば死者と依頼人を会わせる、という仕事をしている使者の事です。いわゆる、『死者と生きている人の間に立つ交渉人、且つ、双方を会わせてくれる案内人』と言ったところです。

「死者に会わせる事をするのって、イタコのこと?」と思われる人が多いですが、映画『ツナグ』に出てくる使者『ツナグ』は、イタコとは違います。『ツナグ』の場合は、イタコのように自身に死者の霊を憑依させたり、死者からメッセージを受け取って伝言するのではなく、死者を生前と変わらない姿・生前と同様に触れられる姿で実際に依頼者と会わせる事ができるのです。

そしてこの『ツナグ』を務めるには、いくつかの決まりや約束事があります。その一つとして、『ツナグ』を継承した者は、継承後に会いたい死者がいたとしても、自分で交渉する事ができなくなります。但し、誰かに力を継承し、ツナグを辞めれば新しいツナグに依頼をして会う事が出来るそうです。

又、『ツナグ』を継承する者は青銅の鏡を所有します。この鏡を使って死者と面会の交渉を行います。この鏡を持つ者だけが『ツナグ』であるため、如何なる時も『ツナグ』は常に1人しかなれない、という事になります。不思議な力を持つこの鏡ですが、これは『ツナグ』しか使用することは許されておらず、『ツナグ』以外の者が鏡を覗き見ると、覗いた者は命を奪われ、その鏡の所有者でもある『ツナグ』も命を取られてしまいます。

映画『ツナグ』のあらすじでは、松坂桃李さんが演じる渋谷歩美は『ツナグ』の跡継ぎであり、『ツナグ』の役を担っていたのは樹木希林さんが演じる祖母の渋谷アイ子でした。『ツナグ』であるアイ子の指示により、歩美が依頼人を指定場所まで案内する、という役を、『ツナグ』になるための修行も兼ねて務めていたのです。

『ツナグ』の裏設定をネタバレすると、『ツナグ』は祖母であるアイ子の実家、秋山家が代々受け継いできた秘密の仕事であり、秋山家による一種の社会奉仕であるため、依頼者からの報酬は一切受け取らないそうです。死者と依頼者の面会は品川にある高級ホテルの一室を使用しますが、社会奉仕であることから、そのホテル代等の必要経費は全て、代々『ツナグ』を引き継いできた秋山家が負担をするそうです。

そんな不思議な力を持つ『ツナグ』ですが、死者と正者を面会させる為には一つのルールがあります。そのルールとは、「生者である依頼者が死者に会えるのは生涯で一度だけであり、死者も生者に会える機会は一度だけ」というものです。つまり、「面会の機会は生きている間に1回、死んでから1回」という事になります。

死者側にとっては面会する機会が1回しか無い状況であり、一人の生者と面会すると他の生者に会う機会は永遠に失われてしまいます。その為、死者側に会いたい人がいる場合などには、生者が面会を打診した際に死者側が会いたい人との面会に期待して、その際の面会を断る事ができます。しかし、死者側が会いたい生者との面会を打診することはできないので、いつまで待っても会える保証はどこにもありません。

死者側にとってはラストチャンスである為、面会依頼に答えるかどうか、慎重に検討しなければなりません。又、生者側も生きている間に会えるのは1回きりですが、死者との面会をもし断られた場合、その1回の依頼はカウントされず、別の機会に別の死者との面会を希望する事ができるのだそうです。又、面会が実現する前であれば、当日でも依頼者からキャンセルをし、別日に同じ死者と面会を約束できるのだそうです。

畠田とツル

それでは、映画『ツナグ』のあらすじについて、4つの話を一つずつネタバレしていきます。まずは、原作で『長男の心得』にあたる話の『畠田とツル』についてです。主人公の渋谷歩美が『ツナグ』である祖母の仕事を手伝うにあたり、初めて担当する仕事がこの『畠田靖彦(遠藤憲一さんが演じています)』からの依頼でした。

地方の工務店の社長を務める畠田靖彦は、「山を売るための権利書の在りかが分からない」という理由で、2年前に亡くなった母、畠田ツル(八千草薫さんが演じています)との面会を依頼してきます。ツルは生前、息子の靖彦に『家の事で困ったら使者(ツナグ)に連絡して自分を呼び出すように』と言い残していました。

ツルから教えてもらった連絡先に連絡を入れ、約束の場所に現れたのが高校生の歩美であった為、靖彦は歩美に対して高圧的な態度を取ります。ひとまず歩美は面会に際してのルールを説明し、面会当日、靖彦と落ち合った歩美は靖彦に「会えるのは夜の間だけ」と説明を加えます。そして靖彦がホテルの901号室のドアを開けると、そこには亡き母であるツルが、透けることも無い実体の姿で出迎えました。

本当に母の姿があった事に驚いた靖彦は、「本当に母ちゃんなのか?」と疑いながらも、そっとツルに頬を触れられた事で、目の前のツルが本物の母であると確信します。そしてツルは、今回靖彦が面会を希望した理由が「権利書の在り処を聞く為」というのは嘘だ、と指摘します。「本当は、どうしたんだい?」ツルは靖彦に優しく声をかけます。そう、靖彦がツルとの面会を希望した本当の理由は、全く違う理由だったのです。

「母ちゃんは、自分の病気のこと知ってたのか?」靖彦はどこか弱々しくツルに聞きます。ツルが癌だと診断された際、本人への告知を靖彦は止めました。ツルが亡くなった後、靖彦は癌を告知していなかった事に対して息子にも責められ、病気の事を知っていたら残りの人生をもっと有意義に過ごせたのでは無いか、とずっと思い悩んでいたのです。母に謝りたい想いが、今回面会を希望した本当の理由でした。

しかしツルは、そんな靖彦の想いに気づいており、「あんたの優しさだったんだろう?」と返します。そして「子供にも孫にも恵まれて、私の人生は幸せたっだ。苦しかっただろう?そんな事1人で背負って。良かったんだよ、あんたが決めたんだから。私は、何の後悔も無いよ」と優しく靖彦に伝えます。ツルは、息子が抱える悩みを全て理解していたのです。

そして靖彦は、ツルが亡くなった事をきっかけに息子との関係がうまくいっていないことも相談します。実はツルは生前、ツナグに依頼をして亡き夫に面会した事があり、その際に生まれて間もない靖彦の息子である太一を同行させていました。ツルは靖彦の手を握りながら「畠田家を継ぐ立派な息子だから、目をそむけないで、ちゃんと見てあげなさい」「あんたも人の親なんだから」そう伝えます。

いつしか朝焼けが訪れ、ツルは「呼んでくれて、ありがとう」と言葉を残し、姿を消していきました。ロビーへ降りていった靖彦は、そこで待っていた歩美に「本物だと騙されそうになった」と憎まれ口を叩きますが、歩美へ名刺を差し出しながら「どうもありがとう。何か困った事があったら、いつでも連絡してくれ」と言い、深々と頭を下げ、帰っていきました。

裏切られた親友

次に原作で『親友の心得』にあたる女子高生の話についてあらすじをネタバレします。この話で登場する『嵐美砂(橋本愛さんが演じています)』と『御園奈津(大野いとさんが演じています)』は、歩美と同じ高校に通う演劇部の女子生徒であり、2人は親友でした。御園は歩美に片想いしており、歩美と同じクラスの嵐に歩美を紹介してほしいとお願いをしますが、実は嵐も密かに歩美へ想いを寄せていました。

ある日、演劇部にて役決めが行われ、演技に自信がある嵐は主役を立候補します。しかしその時、嵐にとって予想外の出来事が。親友である御園が、主役に立候補し、オーディションによってどちらを主役にするか決める事になってしまいます。主役の座を目指して各々が演技の練習に励むある日、嵐が部室に入ろうとした際に中から「私には絶対敵わないと思う」と部員に言っている御園の声を聞いてしまいます。

さらにオーディションの結果、主役は御園が選ばれ、嵐の中で御園に対する嫉妬心が増幅します。嵐は親友である御園と距離を置くようになり、次第に御園を恨むようになります。醜い感情に支配された嵐は、『御園さえいなければ』と思い始めます。そして帰り道、以前傾斜の途中にある家の蛇口から水が流れており、「家の人が閉め忘れたのかな。もう少し寒くなったら道が凍って危ないね」と御園が言っていた事を思い出します。

『御園さえいなければ』。その感情に支配された嵐は、真冬の帰り道、凍った路面で自転車に乗った御園がスリップする事を願って、水道の蛇口をひねり、その場を去りました。翌朝、嵐が登校すると、御園が交通事故で運ばれたと聞き、御園はそのまま亡くなってしまいます。葬儀に出席した嵐は、御園の母から、御園が死ぬ間際に「嵐、どうして…」と言っていた事を聞きます。

それ以降、嵐は部員から「人殺し」と責められる悪夢を見るようになります。そして、以前御園が話していた、都市伝説の『ツナグ』の話を思い出します。嵐は、もしも御園がツナグを使って別の人に会い、自分が殺意を持って水道の蛇口を捻った事を話したらどうしよう、と恐れ始め、『ツナグ』について検索し、連絡を取ります。

約束の待ち合わせ場所で嵐が待っていたところ、そこには密かに想いを寄せていた歩美の姿が。嵐は驚きますが、本来の目的である「御園と会わせて欲しい」という依頼をします。歩美から、何故御園に会いたいのかを問われると、少し詰まりながらも「親友だからだよ!ちゃんとお別れを言いたい」と答え、御園からの返事待ちとなりました。

御園と会う事を依頼した後日、御園がいなくなった為、彼女の代わりに嵐が主役を必死で務めます。公演が終了した際、見に来ていた御園の母親が、御園に主役を進めたのは自分であり、やらないで後悔するよりやって後悔しなさい、と娘に強く言った事で、嵐との仲を悪くさせてしまった、と報告し、後悔の念を嵐に伝えたのです。

さらに、嵐は他の部員達に、御園が「私には敵わないよ」と言っているのを聞いたと明かしますが、嵐の言葉を聞いた部員達からは「嵐には敵わないよ、と言っていた」と返され、嵐は自分の聞き間違えであった事を初めて知り、愕然とします。その帰り道、嵐の元に歩美から連絡が。御園が嵐に会う事を了承した、との報告でした。

約束の夜、嵐がホテルの一室のドアを開けると、そこには御園の姿が。優しく迎え入れてくれる御園は、その後も嵐に対し明るく振る舞いました。せっかく御園に会えた嵐でしたが、「ごめん、御園。私…」と切り出すも、なかなか『軽はずみな殺意』について打ち明けることができません。御園は「どうしたの?嵐、どうしたの?」と聞いてくれますが、嵐はただただ「ごめん」と繰り返すばかりでした。

御園は楽しかった思い出だけを語り、ついに夜明けが近づいて来ました。別れ際、御園は嵐に「歩美君に、伝言あるか聞いて」と伝えます。「もし聞いたら、いつか教えて。いつか…。また、会おうね」御園は嵐に優しくそう言葉を残し、2人は別れます。ロビーへ降りると、嵐は御園に言われた通り、伝言があるかと歩美に聞きます。すると、歩美から聞かされた言葉は「道は凍っていなかったよ、って…」だっだのです。

「御園さんが、そう伝えて欲しいって」そう続いた歩美の言葉に、嵐は、自分が犯した罪を御園が知っていた事を悟ります。知っていてわざと楽しい思い出話しだけを話し、気まずい話題を避けていた事を知ったのです。「私が言えなかったばっかりに…。御園がくれたやり直せるチャンスを、また私が潰しちゃった!」そう言って嵐はその場で泣き崩れます。

嵐はもう一度御園に会いに行こうとしますが、「1度だけというルールだから」そう歩美が嵐を引き止めます。しかしどうにかして御園に償いたい嵐は、御園が歩美の事を好きだった事を思い出し、「あの子が消えるまで側に居てあげて!」と歩美に叫びますが、時すでに遅し。夜が明けてしまいす。取り返しの付かない過ちを犯した嵐はただただ朝日に向かって「ごめんなさい!ごめんなさい!」と謝り、泣き崩れるしかありませんでした。

信じ続けた愛

次は、原作で『待ち人の心得』にあたる、あるサラリーマンと失踪した婚約者の話について、あらすじをネタバレします。ある日、歩美の祖母であるアイ子が病院を受診していました。しかしひょんな事から躓き、アイ子は転倒してしまします。その時、アイ子に手を差し伸べてくれたのが、偶然居合わせたサラリーマン、『土谷功一(佐藤隆太さんが演じています)』でした。

すると、手を差し伸べてくれた土谷に対し、アイ子は何故か「貴方は大丈夫、大丈夫」と意味深な言葉を投げかけてその場を離れます。そして後日、土谷とアイ子は偶然病院で再会します。その際に土谷は、先日アイ子から言われた「大丈夫」の意味をたずねます。するとアイ子は「あなた、会いたい人がいるんじゃない?」と土谷に聞きます。その時既に、アイ子は土谷が抱える悩みを見抜いていたのです。

ずばり自分の悩みを言い当てられた土谷は、「7年前、プロポーズの直後に失踪した恋人に会いたい」と依頼をします。会えなくなった彼女の事を、土谷はずっと待っていたのです。しかし依頼した土谷の心境は複雑でした。婚約者であった日向キラリ(桐谷美玲さんが演じています)には会いたい、しかし、もし『ツナグ』で見つかれば、彼女は失踪ではなく、『死んでいた』ということになるのです。

アイ子は土屋の依頼を受け、『ツナグ』が継承する鏡を使って日向キラリを探します。すると、鏡から光が出て人の形に。なんと、キラリの姿でした。「こんばんわ、『くわもとてるこ』さん。土谷功一さんが会いたがっている。あなたの気持ちは決まったの?」とアイ子は目の前の人型に声をかけます。なんと、探し出した婚約者の日向キラリは、名前も年齢も全て嘘だったのです。

そして『ツナグ』で彼女が見つかったという事は、彼女は既にこの世にいない存在、死者であるという事です。7年前から行方不明となっていたキラリは、土谷からプロポーズを受けた後、「キラリの両親に会いたい」と言った土谷の言葉を受け、土谷と両親を会わせる前に、自分からちゃんと『結婚』の報告を両親にしたいと考えました。そのために実家へ帰省していた途中、乗船していたフェリーが事故にあい、命を落としていたのです。

アイ子からの「あなた気持ちは決まった?」という問いかけに対し、キラリは「彼に会えば、彼の中に生きている私は死んでしまう。でも、忘れられてもいい。それでも会いたいです。彼に先に進んでもらうためにも」と言葉にし、土谷との面会を了承します。後日、アイ子の代わりに歩美が、キラリが面会を了承した事を土谷に伝えます。しかし土谷にとっては、キラリに会える喜びよりもキラリが死んでいた事に大きなショックを受けます。

キラリと面会する約束の日。しかし、約束の時間になっても土谷はホテルに姿を現しませんでした。ツナグを見て来た歩美は、後悔して欲しくない、その一心で雨の中、土谷を探しに行きます。すると、川辺で土谷が座り込んでいるのを見つけます。その場所は、土谷がキラリにプロポーズをした場所でした。歩美が話しかければ、土谷は言いました。「会うのが、怖い…」。キラリの死を受け入れられない、土谷の姿がそこにありました。

しかし、いくつかの『ツナグ』を見届けて来た歩美は、土谷の行動に憤りを感じてしまいます。「今どんな気持ちであの人が待ってるのか考えたのかよ!」歩美は叫びます。「彼女には…、キラリさんには本当に今日しか無いんだ。キラリさんは、7年間あんたが待っててくれたって聞いて、会いたいって。会う事で忘れられても構わないから…、あんたに先に進んで欲しいからって。辛いのは、キラリさんの方じゃないんですか?」

歩美の必死な訴えに、ついに土谷の心は動きます。約束の時間から随分と遅れてホテルへ。「……遅くなってごめん」そう謝りながら土谷はキラリと再会し、彼女を胸に抱きます。「気をつけてって言ったのに」咎めるわけでもなく、土谷は言います。「ごめんなさい…」切なさを滲ませてキラリは謝罪します。キラリは土谷に、自分の生い立ち、彼との思い出、そして、彼と出会ってどんなに幸せだったかを伝えました。

刻一刻と夜明けが近づく中、キラリは土谷に精一杯の感謝を伝えます。そして、彼の幸せを願うのです。「幸せになってね。7年間も、土谷さんが私を待っていてくれたって聞いて、ものすごく幸せだと思った。嘘だらけの私を愛してくれて、ありがとう。だからもう、待ってなくていいんだよ」キラリは土谷に想いを伝えると、「結婚、すっごいしたかったけど!」そう言って笑顔を作り、キラリと土谷は泣きながら口付けを交わします。

もうすぐ夜が明けるという頃、キラリは土谷にある事を頼みます。それは、土谷の部屋に隠してある遺品を、彼女の両親に渡して欲しい、というお願いでした。しかし、土谷にキラリが残してあげられる物は何もありませんでした。「何も残せなくてごめん。でも大好き」最後までキラリは、土谷へ想いを伝えます。「俺も、大好きだよ」土谷も精一杯、キラリに想いを伝えます。そしてついに夜が明け、キラリは消えてしまいます。

土谷は部屋に帰ると、キラリの言った場所を探し、クッキー缶を見つけます。その中には、彼女が言っていた通り、母親が編んだ帽子など、彼女の大事な物が入っていました。そしてその中に、初めて2人で映画に行った時のチケットの半券と、その時に食べたポップコーンの空き箱が大切に保管されているのを土谷は見つけ、キラリからの愛を、改めて感じたのでした。

両親の死の真相

最後に、原作で『使者の心得』にあたる、歩美の両親の死の真相について、あらすじをネタバレします。ある晴れた日、歩美とアイ子は展望台へと向かって歩いていました。「ツナグを継ごうと思う」歩美がアイ子に言います。するとアイ子は、歩美の両親の死について語り始めます。

アイ子は、『ツナグ』の力を一度歩美の父親、亮介に譲ったと言いました。その際に、『ツナグ』である事は、家族にも誰にも言ってはいけないと言った、と。しかし、きちんと歩美の母、香澄さんにも亮介から『ツナグ』である事を説明させるべきだった、そうすれば、香澄さんが鏡を見る事は無かったのだ、と、アイ子は取り返しの付かない後悔を口にします。

そして、「私のせいだ…ごめん…」と、歩美の両親の死の原因は自分にあるのだとアイ子は言います。それを聞いて暫し考えた歩美は、ゆっくりと口を開きます。「父さんは多分、自分がツナグだった事を母さんに話していたと思う。でも、父さんは母さんを怖がらせないように『鏡を見たら死ぬ』って事までは言わなかったんじゃないかな」

父は祖父が死んだ時に後悔をしており、そんな父の姿を見た母が父の事を救ってあげたいと思った事で、『もう一度夫を義父に会わせてあげたい』そんな母の想いから、母が鏡をのぞいてしまったのではないか。歩美はそう解釈していました。そして、「母さんは父さんを疑ったりしない。父さんと母さんは、優しい人達だったんだ」

「頑張れって、いつも俺を応援してくれてる。だから、ばあちゃんのせいじゃないよ」そう言って、歩美はアイ子の事を一切責めませんでした。そして、誰もいない浜辺でいよいよ『ツナグ』を継承する儀式が始まります。「自分が『ツナグ』を誰かに譲ったら、ばあちゃんに会わせてもらう」歩美はそう言って、悩みを抱え込んで来た祖母、アイ子に優しく伝えたのです。

ツナグの主演キャストは松坂桃李

ここまで『ツナグ 』のあらすじをネタバレして来ました。ここからは、映画『ツナグ』で出演していた主演キャストについての情報と、過去の出演作品について簡単にご紹介します。

松坂桃李について

まずは主人公である渋谷歩美を演じた俳優、松坂桃李さんについてご紹介します。松坂桃李さんは、神奈川県出身の1988年10月17日生まれ、トップコート所属で活躍中の俳優さんです。2008年に友人からの誘いで『チャレンジFBモデル2008オーディション』に応募。結果、見事グランプリを受賞。雑誌『FINEBOYS』の専属モデルとして芸能活動を開始しました。

『姉と妹がおり、友達が少なく、1人でカラオケや焼肉へ行く事に対して全く抵抗は無い』のだそうです。大の「ONE PIECE」ファンであり、「スラムダンク」も好きだったことから学生時代の部活動はバスケ。他にもBUMP OF CHICKENの大ファンであり、映画『BUMP OF CHICKEN WIILPOLIS2014 劇場版』で声優も勤められています。マグロとオムライスが好物なんだそうです。

松坂桃李出演作品を紹介

ではここで、松坂桃李さんが出演された作品をご紹介します。松坂桃李さんのデビュー作品としては、2009年、スーパー戦隊シリーズ第33作『侍戦隊シンケンジャー』の主演であるシンケンレッド役に抜擢され、俳優デビューを飾りました。

その後、『チーム・バチスタFINALケルベロスの肖像(滝沢秀樹 役)』や『劇場版 MOZU(権藤剛 役)』、『キセキ ーあの日のソビトー (主演:JIN 役)』、『不能犯(主演:宇相吹正 役)』などの有名な作品で、主演や印象の強い役柄を務められており、俳優業だけではなく、洋画『パディントン』では、熊のパディントンの吹き替えも担当もされ、芸能界で幅広く活躍されています。

演出する役も本当に幅広く、今回紹介している『ツナグ』の渋谷歩美のように物静かで優しい性格の役を演技するかと思えば、『劇場版 MOZU』の権藤剛のように狂気的な性格の人物を演技するなど、松坂桃李さんについて上記のような感想が多く聞かれ、視聴者は彼の演技力の高さに脱帽させられます。

ツナグでキラリを演じた桐谷美鈴

次に、映画『ツナグ』で日向キラリ役を演じた、桐谷美玲さんについてご紹介します。桐谷美玲さんといえば、今年の7月26日に俳優の三浦翔平さんとの結婚が発表され、美男美女のビッグカップル誕生に、世間では「どんな美形の赤ちゃんが産まれてくるんだろう」といった、2世の誕生も期待され、話題になりました。

桐谷美玲について

そんな桐谷美玲さんですが、千葉県出身で1989年12月16日生まれ、スウィートパワーに所属する、モデル兼女優さんです。現在では『NEWS ZERO』でニュースキャスターも勤められており、多岐にわたって活躍されています。

桐谷美玲さんは、当時高校1年生であった2005年に「千葉のナンバーワン美少女」としてスカウトされました。女優としては、秋原正俊監督の作品である、堀北真希さんが主演の映画『春の居場所』でデビュー。2006年には『吉祥天女(テレビ朝日)』や『怪談新耳袋(BS-i)』、『東京少女(BS-i)』などの連続テレビドラマに立て続けに出演。同時期に、中高生向けファッション雑誌『Seventeen』で専属モデルにもなりました。

ご趣味はサッカー観戦で、桐谷美玲さんのご家族揃って『ジェフユナイテッド市原・千葉』のサポーターであるとのことです。バドミントンもお好とのことで、体を動かすスポーツがお好きなようです。特技はピアノとネイルアート。好きな食べ物は『辛い物』と『クレープ』との事。また、桐谷美玲さんは2012年〜2016年までの間、毎年『世界で最も美しい顔100人』に選ばれており、その容姿には世界からお墨付きがある程です。

桐谷美玲出演作品を紹介

それでは、桐谷美玲さんが出演される作品についてご紹介します。桐谷美玲さんは2006年の連続テレビドラマの出演以降、『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜(尼崎カンナ 役)』や『大河ドラマ 軍師官兵衛(だし 役)』、三浦翔平さんとの出会いの場となった『好きな人がいること(櫻井美咲 役)』や2017年放送の『人は見た目が100パーセント(城之内純 役)』など、数多くのドラマに出演しています。

また、映画作品では数多く主演を務められており、『100回泣くこと(沢村佳美 役)』『女子ーズ(赤木直子 役)』『恋する♡ヴァンパイア(キイラ 役)』『ヒロイン失格(松崎はとり 役)』『リベンジgirl(宝石美輝 役)』などで観客をストーリーへと引き込んでいます。

テレビドラマや映画、CMと引っ張りだこの桐谷美玲さんですが、やはり忘れてならないのが桐谷美玲さんの本業、モデルのお仕事です。現在も様々なファッション雑誌でモデルを務めている彼女。文句のつけようが無い桐谷美玲さんの容姿は、どの衣装を着ても似合い、着た衣装をお洒落に鮮やかに見せてくれます。

ツナグ出演キャストをまとめて紹介

映画『ツナグ』には、主演の松坂桃李さんや上記で紹介した桐谷美玲さん以外にも、視聴者の心を惹きつける名演技をされた俳優、女優さん達がいらっしゃいます。松坂桃李さん、桐谷美玲さんと共に作品を作り上げた他のキャスト陣についてご紹介します。

渋谷アイ子/樹木希林

この映画『ツナグ』で決して忘れてならないキャストが、渋谷アイ子を演じた『樹木希林さん』です。先日、残念ながらご逝去された樹木希林さん。彼女の演技は非常に人間味に溢れ、奥深く、多くの人の心を引きつけました。女優としての演技だけではなく、彼女自身の人間性や思考、彼女が語る言葉についても魅力に溢れており、自分の想いに正直に生きた彼女の生き様に対し、多くの人が感銘を受け、彼女の死を悼んでいます。

土谷功一/佐藤隆太

桐谷美玲さんと共演し、土谷功一役を演じた『佐藤隆太さん』。『海猿』では主人公のバディである吉岡哲也役を、連続テレビドラマ『ROOKIES』では川藤幸一役(初主演)を演じるなど、比較的熱い性格の役を務めることが多いようです。元々誰とでも仲良くなれる性格、との事で、彼のその明るい性格が演技にも溢れ出ていると、評判であり、さらに3人のお子さんのパパという事で、輪をかけて佐藤隆太さんの評価は高いようです。

ツナグの感想や評価は?

ここで、映画『ツナグ』に対する感想や評価をご紹介します。松坂桃李さんを始め、桐谷美玲さんや樹木希林さん達の見事な演技で魅了するこの作品ですが、視聴者の皆さんはどのような感想を持たれたのでしょうか。

まず『ツナグ』を見た方々の感想として多いのは、作品自体はとても切なく、暖かく、感動したという感想を持たれる方が多いです。しかし、原作で『親友の心得』にあたる、嵐と御園の女子高生2人のストーリーについては、『長男の心得』『待ち人の心得』にあたるストーリーの感想とは違い、上記の方のように『怖い…』という感想が多く、罪悪感・後悔といった感情が心に残るようです。

そして、やはり視聴された方の感想として多かったのが、『今を後悔しないように生きたい』『大切な人をちゃんと大切にしようと思った』『当たり前なことがどれだけ幸せなことなのか考えさせられた』といった感想でした。この映画を見て、上記の方の感想にあるように「大切な人をいつ失うとも限らない。そういう気持ちを持つことが大事」ということに気づけた方々が多くいます。

また、『ツナグ』の内容は子供達に対しても非常にいい教材になるようです。上記の方の感想にあるように、多くの方から「子供と一緒に見た」「次は子供と一緒に見たいと思う」といった感想が多く聞かれます。この映画は、学校では教わらない『人の死・命の尊さ』という事について、子供達に考えさせる良い機会づくりになる、と評判になっています。

さらに、元々『ツナグ』は連載短編小説であり、本として出版されている作品です。あらすじとしては『死者と生者』がテーマとなっている作品であり、『人の死・命の尊さ』に加え、『今、自分が生きている過ごし方』について考えさせらえる内容なだけに、長期休みの宿題である「読書感想文」の課題図書として選出されることも多いようです。

ツナグのあらすじネタバレまとめ

今回、映画『ツナグ』に関してのあらすじをネタバレさせて頂きました。松坂桃李さんや樹木希林さんの演技が涙を誘うこの作品。今回、あらすじをネタバレしましたが、細かい内容や胸にグッとくるような演出についてはまだまだ語り尽くせていないあらすじの部分が多くあり、ネタバレしきれていません。

まだ映画『ツナグ』を見ていない方は、今回、あらすじのネタバレを読んで頂いてから『ツナグ』をご覧になっても、感動させられる場面がふんだんに隠されているので、まだまだ十二分に楽しめます。また、原作の『ツナグ』もオススメで、原作と映画では少し内容が異なる部分もあるため、原作の方も今回のネタバレを読んでからでも十分楽しんで読むことができます。

子供達の宿題である読書感想文として勧められる程の本であるため、比較的読みやすい内容ですし、大人の立場だからこそ感じ取れる感想があります。また、映画『ツナグ』では映像化されなかった『アイドルの心得』という話もありますので、映画に無いストーリーを読むことができます。

言葉で説明することが難しい『死』という事を題材にした作品だからこそ、ご家庭でお子さんと一緒にご覧になり、見終わった後に家族で感想を言い合うという事も、これからの生き方を考えていく上で必要な時間である、と勧められています。映画『ツナグ』は様々な事を教えてくれる作品であることに間違いありませんので、是非ご覧になって下さい。

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