2018年09月19日公開
2018年09月19日更新
幕末高校生のあらすじネタバレ!映画の結末や感想も【石原さとみ・玉木宏】
2014年公開の映画『幕末高校生』のあらすじ、結末、感想を紹介します。主演は、これが初めての共演となる玉木宏と石原さとみです。 1868年の幕末の江戸にタイムスリップした石原さとみ演じる現代の高校教師と高校生3人が、玉木宏演じる勝海舟と出会い、短時間ながらも、有名な歴史上の出来事を目の当たりにしながら、先生や幕末高校生となる3人含め、勝海舟も成長していく姿が描かれています。未来へ戻る時間が迫る中、無事4人で現代に戻れるのでしょうか。
目次
幕末高校生の映画あらすじや結末をネタバレ紹介!
幕末高校生とは?そのあらすじは?
2014年7月26日に全国公開された映画『幕末高校生』のあらすじを紹介したいと思います。李闘士男監督作品で、主演は、これが初めての共演となる玉木宏と石原さとみです。W主演。1868年の幕末の江戸に、石原さとみ演じる現代の高校教師と柄本時生、川口春奈、千葉雄大が演じる現代の高校生3人が、ひょんなことからタイムスリップしてしまいます。
そこで、幕末の歴史の中心人物の1人である、玉木宏演じる勝海舟と出会います。勝海舟は、戦をするのではなく、和平交渉を望み、佐藤浩市演じる西郷隆盛へ送った手紙の返事を待っている所でしたが、教科書に載っている情報と違っています。また、タイムスリップした全員で無事未来に戻れるのでしょうか?また勝海舟は戦を避けることができるのでしょうか?
この映画のタイトルは、『幕末高校生』ですが、映画のあらすじ・内容は、石原さとみ演じる高校の歴史教師と、玉木宏演じる勝海舟が中心のストーリーとなっており、幕末に到着した高校生3人は中心人物ではあるものの、主役ではありません。この辺りも含めて、この映画のあらすじや結末(ネタバレ)を紹介したいと思います。
幕末高校生の映画登場人物やキャスト紹介
幕末高校生の勝海舟役/玉木宏
映画『幕末高校生』の主演の1人である、玉木宏さんは、1980年1月14日の現在38歳。今年、女優の木南晴夏さんと結婚を発表したことも記憶に新しいかと思います。下記あらすじに細かく書きましたが、この映画では、ちょっととぼけている勝海舟役をチャーミングに演じています。この映画以前も時代劇には出演されていますが、今回、時代劇映画の初主演となります。
幕末高校生の川辺未香子役/石原さとみ
映画『幕末高校生』のもう1人に主演である、石原さとみさんは、1986年12月24日生まれの現在31歳で、沢山の邦画やテレビドラマに出演して活躍されています。この映画では、タイムスリップしてしまう高校の日本史の先生ですが、まだまだ新米教師で、授業中の生徒達にはなめられている様子も伺えますし、進路相談もきちんとしてくれない上辺だけの教師だと生徒達に思われています。
幕末高校生の高瀬雅也役/柄本時生
映画『幕末高校生』の主要キャストのタイムスリップする高校生の1人、高瀬雅也役を演じるのは、柄本時生さんです。1989年10月17日で現在28歳。大きめの黒縁眼鏡を掛けた雅也は、見るからにオタク男子学生で、授業中にも携帯をいじっています。映画では、試験中に携帯をいじってカンニングしようとしているので、結構大胆な学生です。
幕末高校生の森野恵理役/川口春奈
映画『幕末高校生』の主要キャストでタイムスリップ高校生で紅一点の、森野恵理役は、川口春奈さんです。1995年2月10日生まれで、現在23歳で、この映画の撮影時には本当の高校生だったかもしれません。ギャルの恵理は、お化粧もばっちりです。川口春奈さんは、ファッションモデルもされているということで、ギャル風に気崩した着物姿もとても素敵です。
幕末高校生の沼田慎太郎役/千葉雄大
映画『幕末高校生』の主要キャストの高校生3人の1人である、沼田慎太郎役を演じたのは、千葉雄大さんです。1989年3月9日生まれの29歳で、この映画の少し前から数多くの邦画やテレビドラマに出演中の人気者です。映画の中での慎太郎は、獣医になりたいけれども、親が医者以外は職業ではないと思っている厳しい家庭に育つ、少し屈折したナイーブな高校生です。
幕末高校生の柳田龍三役/柄本明
映画『幕末高校生』では、史実にはいない架空の人物である柳田龍三役を演じているのは、柄本明さんです。1998年に『カンゾー先生』で第23回報知映画賞主演男優賞や日本アカデミー賞最優秀主演男優賞などを受賞していて、もはや日本映画には欠かせない役者さんです。2人の息子さんが俳優として活躍されていますが、次男の時生さんと、親子役ではなく、この映画でも共演されています。柳田は、勝海舟を疎ましく思っています。
幕末高校生の西郷隆盛役/佐藤浩市
映画『幕末高校生』で、西郷隆盛役を演じたのは、佐藤浩市さんです。言わずとしれた、日本の映画界には欠かせない役者さんで、この映画でも、出演シーンは多くないものの、重要なキャラクターとして、存在感を発揮しています。大変スタイリッシュな西郷隆盛像となっています。
幕末高校生の映画あらすじをネタバレ!
幕末高校生のあらすじを紹介します。現代にある高校の歴史の先生、川辺未香子(石原さとみ)と担任をしている3人の生徒である雅也(柄本時生)、恵理(川口春奈)、慎太郎(千葉雄大)が、幕末の江戸にタイムスリップしてしまいます。原因は、生徒の1人である、オタク風の雅也が日本史の試験中に、カンニングしようと携帯をいじり、携帯アプリの『体感ヒストリー』の「入る」を押したためです。
けれども、押してすぐタイムスリップする訳ではありません。未香子が車に乗って帰ろうとしていると、雅也、恵理、慎太郎が揉めている所に出くわします。未香子が事情を聞こうとすると、車と4人の周りが光り、タイムスリップしてしまうのです。
タイムスリップする直前の現代の時間と場所は同じだったのですが、各自が江戸に到着した時期が微妙にずれていました。先生である未香子と雅也は、怪しい者だと捕られた先ですぐ出会えます。未来からきたという言い分を聞き入れない奉行は、拷問を言い渡そうとするのですが、勝海舟(玉木宏)は、2人のその現代的な恰好から、米国帰りの者だと勘違いし、助けて、自宅に置いてあげます。
この勝海舟は、歴史の教科書に出てきた偉大な人物とは違い、お蕎麦が好きなのんびりした人のようです。でも、江戸の市民の人望は厚いようです。妻の民子(吉田羊)がしっかり者で、妾をすぐ作ることに呆れながらも、夫を支えていました。
勝海舟の付き添いの元、未香子と雅也は、タイムスリップの到着場所を探し出し、未香子の車と雅也の携帯電話を発見します。車と携帯電話を見て、勝海舟も未来から来たという2人の言い分に納得した様子です。その時に携帯電話が、帰りの時間を表示し始めたため、2人は未来に戻れそうだと安心します。
未来に戻る時間まで数日しかありません。他の生徒はどこにいるのでしょうか。また、その帰り道、勝海舟を狙った刺客に3人は襲われてしまいます。無事だったものの、勝海舟が最初こそ威勢が良かったものの、さっさと逃げようとしたため、未香子は、描かれている偉人とは違い、小心者なのではと思うのでした。
一方、タイムスリップで到着時間の少しずれた他の生徒2人である恵理と慎太郎は、各々、自らの力で幕末の江戸に溶け込んでいました。ギャルの恵理は、勝と反対の立場にいる柳田龍三(柄本明)の屋敷で、得意のメイクを教えながら楽しく過ごしていますが、慎太郎は1年近く江戸時代を過ごし、訳ありのようです。実は、勝海舟を狙った刺客の1人として働いてもいました。
この1868年の幕末期の江戸ですが、新政府軍と幕府軍が戦闘を始めるかもしれないという緊迫した空気が流れていました。その中で、勝海舟は戦闘を避けたく、徳川家の存続のために戦おうとする柳田龍三を制しながら、西郷隆盛(佐藤浩市)へ送った文書の返事を待っている所でした。柳田は、フランスから武器を調達して、薩長と戦うつもりでいました。
しかしながら、後にこの文書は柳田に邪魔され、西郷隆盛へ届けられていないことが判明します。また、日本史の教師である未香子は、史実の日付と違うことに気付きます。自分たちのタイムスリップにより、過去が変えられてしまったのではと不安がよぎります。なぜなら、過去が変わると未来も変わるからです。未来に自分たちがいるのか、その未来は平和なのでしょうか?
未香子と雅也で、恵理と慎太郎の居場所を突き止めるものの、既に1年ほど江戸にいる慎太郎は、妻の千代(谷村美月)が身重であることを理由に、この時代に残るから放っておいてくれと一緒に来てくれません。慎太郎の気持ちの根底にあるのは、現代で獣医になりたいという希望が親の反対によって叶えられなそうなことと、担任としての未香子への不信感でした。
雅也にも教師として信頼されていないこともわかり、未香子は自分の教師としての未熟さに反省します。未来に戻ったら、生徒ときちんと向き合う教師になろうと誓います。また、のらりくらりしているように見える勝海舟と話し、彼の持つ強い信念にも刺激を受けます。
けれども、未香子は、勝海舟と西郷隆盛の和平交渉が結ばれているはずの日にちが過ぎていることに気付きます。教科書に載っている史実では、既に無血開城されているはずなのです。目の前の歴史が違うことに危機感を抱きます。なぜなら、歴史が変わるならば、未来に戻っても自分達が存在しているかわからないからです。
未来へ戻る時間が近づく中、慎太郎が未香子らのいる勝海舟の屋敷へ、一緒に未来に戻りたいと謝罪をしにやってきます。宿泊をあっさりと許可する勝海舟でしたが、その夜、慎太郎は勝海舟を暗殺しようと刀を振り回します。未香子が腕に軽い傷を負いながらも、阻止しますが、慎太郎は逃げてしまいます。
一夜明けて、いよいよ江戸に火を放っても戦闘を阻止しようとする勝海州は、西郷隆盛に会うべく、薩摩藩邸へと向かいます。その道中に、徳川家を守ろうとする大勢の刺客が現れ、勝海舟を襲います。無血を望んでいる勝海舟は、刀で切り付けてくる武士らを、切って殺すことなく、倒していきます。でもいかんせん人数が多過ぎます。
さすがにもうダメだろうという時に、勝海舟を慕う江戸市民の男性陣が、徳川家を守ろうとする武士たちの間に割り込み、戦いを止めさせます。勝海舟はその足で、薩摩藩邸の門をくぐります。大勢の武士と戦う間、未来に戻る時間が差し迫り、未香子は逃げた慎太郎を探しに奔走します。
幕末高校生の映画版の結末は?
長いあらすじ紹介となりましたが、結末は、未香子(石原さとみ)は慎太郎(千葉雄大)を見つけ、ぎりぎりの所で隠していた車の場所へ4人全員集まり、元の時代に戻ります。勝海州(玉木宏)は、大勢の江戸市民に助けられ、薩摩邸へたどり着き、西郷隆盛(佐藤浩市)と和平交渉をします。
現代に戻った4人は歴史の授業中で、明治時代の勉強をしています。勝海舟の写真には、未香子が置いていったキーホルダーが写り込んでおり、確かにタイムスリップをした痕跡がありました。また雅也が携帯をいじっていて、今度は明治時代に行きそうなラストシーンです。
幕末高校生の映画を見た感想や評価は?
幕末高校生は豪華キャストの割に、テレビドラマのような映画でした。元々、テレビドラマがベースとなっているため、映画はドラマに比べると大分尺が短いので、色々とカットせざるを得なかったのかもしれませんが、様々な面で、映画としては大変物足りない感じがしたという方もいたようです。
1994年にフジテレビ系列で放送されたテレビドラマ『ボクたちのドラマシリーズ』の一作を元にしており、映画にも役者含め、製作陣には、元のテレビドラマで関わった人もいます。そのテレビドラマ自体も、1977年にテレビ放送された『少年ドラマシリーズ』の『幕末未来人』というものを元にしているようで、改良に改良を重ねたにしては、映画としてはイマイチだという意見も見られました。
映画的でない理由の一つに、玉木宏と石原さとみの主演2人の演技に問題があったようです。時代劇初主演の玉木宏は、いくら勝海舟が気風のいい江戸弁を話したとあっても、立ち振る舞いがどう見ても江戸時代の人に見えませんし、石原さとみの単調な演技。とりあえず走って叫んでいますが、教師にも見えないし、歴史が変わりそうだという切迫感も表現できていないということで不評でした。
また、ストーリーにも問題があります。面白そうなエピソードを回収しきれていないのはもちろん、なぜそうなったのか?ということを省いている所が多いです。タイトルの割に高校生が全然活躍していませんし、タイムスリップする生徒3人の関係性も、幼稚園の同級生のようなことを匂わすセリフはあるものの、そもそも現代でなぜ揉めていたのかもわからず視聴者にとって不完全燃焼だったようです。
これはファンタジー映画なので、そういう矛盾点を言い出すのは、無駄なことかもしれませんが、一番疑問に思ったのは、タイムスリップする瞬間です。なぜ雅也が携帯のエントリーボタンを押してすぐではなかったのでしょうか?ラストシーンは押した瞬間、タイムスリップしそうな光が出てきているのに・・・いくらファンタジー映画でも、統一性の欠如が気になった人もいたようです。
それから、柳田龍三という架空の人物を出した必要性も不明です。恵理との関係性も腑に落ちないまま、なぜ架空の人物を作り上げて、勝海舟の邪魔をしたのでしょうか。恵理のことを大事にしていたようですが、なぜそう思ったのかの理由も描かれていませんし、恵理が屋敷からいなくなっても探すこともありません。
勝海舟の描き方も、歴史上に名前を残した偉人も、実際に会ったら普通の人のような感じだったら面白いという意図はわかるのですが、最後に、突然目覚めたかのように大勢の刺客を相手にします。無血を望んでるだけあって、刀で向かって来ている刺客達を殺さずに倒しますが、これも侍の時代に大分無理があると不評で、最後に映画的な勝海舟の大立ち回りの殺陣を入れたかったからだろうと言われています。
幕末高校生の映画の魅力やおすすめ度は?
幕末高校生の感想を紹介しましたがいかがだったでしょうか?批評としては辛らつとなりましたが、映画『幕末高校生』の面白い所を上げるとすると、コメディ映画としては、時代劇慣れしていない現代の若者には楽しめる要素が多かったです。わかりやすい展開で、現代の文化が幕末の江戸に入ったらどうなるかを描いています。主演2人の演技も、時代劇を全面に出し過ぎると敬遠してしまう若者層には見やすい作品だったようです。
現代の言葉や、ギャル文化が、江戸時代の人間にどう受け止められるかというファンタジー部分は想像力を膨らませて面白いですし、全てがコメディータッチで描かれており、テンポも良く、幕末の複雑な歴史を知らなくても、シンプルでわかりやすい内容となっています。とりあえず、勝海舟が西郷隆盛と和平交渉を結んで、江戸の町に戦が及ばないようにする、ということに焦点が充てられています。
また、歴史の偉人の描き方も独自性があって、楽しめます。あらすじにも詳しく書きましたが、勝海舟は、小心者でのんびりした人だと描かれていましたが、西郷隆盛が、武骨で、何を考えているのかよくわからないクールな感じで描かれているのも新鮮です。佐藤浩市演じる理由がそこにあるような、西郷隆盛像で、勝海舟との対比は面白いと評判でした。
そして、豪華キャストのため、出演者のファンは、江戸時代コスプレを十分楽しめると思います。主演2人の魅力が画面いっぱいに映るのはもちろんのこと、この映画公開後にテレビドラマや映画で活躍する、川口春奈や千葉雄大のフレッシュな感じも見ものです。柄本明・時生親子が同じシーンで出ることはないのですが、親子役でなく共演しています。この2人、役柄で、川口春奈演じる恵理を好きになるという共通項はあります。
最後の最後に、あらすじの結末にも書きましたが、明治時代にもタイムスリップするかもしれないという終わり方をするので、この映画がヒットした時の伏線だったようです。今回の幕末高校生のあらすじや感想をみてこの映画に興味がでた方は是非幕末高校生をご覧ください。