空海 美しき王妃の謎に登場する楊貴妃とは?映画の感想やあらすじは?

2018年公開の日中合同映画、空海「美しき王妃の謎」をご覧になりましたか?染谷将太や阿部寛、松坂慶子といった豪華キャスト、絶世の美女楊貴妃を演じた女優チャン・ロンロンが話題になった映画です。日本語吹替版では吉田羊が楊貴妃を演じています。中国映画界の巨匠チェン・カイコー監督が創り出す豪華絢爛な歴史ファンタジー「空海」を、映画のあらすじやキャストのご紹介などを交えて詳しく見ていきます。

空海 美しき王妃の謎に登場する楊貴妃とは?映画の感想やあらすじは?のイメージ

目次

  1. 空海 美しき王妃の謎に登場する楊貴妃に迫る!映画のあらすじや感想も紹介!
  2. 空海 美しき王妃の謎とは?
  3. 空海 美しき王妃の謎の映画あらすじをネタバレ!
  4. 空海 美しき王妃の謎に登場する楊貴妃とは?
  5. 空海 美しき王妃の謎の楊貴妃を演じる女優キャストを紹介!
  6. 空海 美しき王妃の謎の映画を見た人の感想や評価を紹介!
  7. 空海 美しき王妃の謎に登場する楊貴妃についてまとめ !

空海 美しき王妃の謎に登場する楊貴妃に迫る!映画のあらすじや感想も紹介!

楊貴妃という名前をご存知でしょうか?楊貴妃は大変有名なので、耳にしたことはあるかもしれません。楊貴妃が登場する小説や映画もは多く作られていますが、作り手の解釈によって人物像も異なります。空海「美しき王妃の謎」の美しき王妃は楊貴妃を指しています。映画空海に登場する楊貴妃がどういう人物なのか、映画の感想やあらすじと共にご紹介します。

空海 美しき王妃の謎とは?

映画空海「美しき王妃の謎」は2017年制作公開(中国)、2018年に日本で公開されました。原作は夢枕獏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」で、映画空海だけでなく歌舞伎や絵本、コミカライズと様々なメディアに展開している作品です。映画空海は原作のあらすじにかなり忠実に作ってありますが、原作において空海の相棒であり、狂言回し的な役割の橘逸勢が登場しないことが大きな違いとなっています。

映画空海の原題は「妖猫傳」であり、邦題のように空海の名も楊貴妃の存在も全く出てきません。映画空海は中国の唐の時代を描いた歴史物ではありますが、原題が示すようにファンタジー色の濃い作品であり、不思議な力を持つ猫が大きな役割を果たす物語なのです。

映画空海の監督はチェン・カイコー(陳凱歌)です。チェン・カイコー監督は中国映画界の第5世代の監督で、代表作はカンヌ国際映画祭でパルムドールを獲った「さらば、わが愛/覇王別姫」や「始皇帝暗殺」のような歴史を描く壮大な作品、また父子の温かい交流をテーマにした「北京バイオリン」や煌びやかなファンタジー戦記「PROMISE無極」などがあります。

映画空海はチェン・カイコー監督の構想10年、150億円もの製作費をかけて制作されました。映画の主題歌はRADWIMPSの「Mountain top」で、音楽は「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「グラディエーター」など数多くの映画音楽を手掛ける作曲家クラウス・バデルトが担当しています。主演の染谷将太はこの映画空海が初めての海外映画出演作となります。

映画空海は8世紀の唐の都、長安が舞台です。7~8世紀初頭の唐は大変栄えた時期であり、広大な領土を持った大帝国でした。映画空海も、国際都市長安の豪華絢爛な佇まいを豪華なセットやCGを用いて表現しています。映画空海は美しく迫力のある映像も魅力の一つなのです。

映画『空海-KU-KAI-美しき王妃の謎』公式サイト 2018年2月24日(土)ロードショー

空海 美しき王妃の謎の映画あらすじをネタバレ!

映画空海「美しき王妃の謎」はあらすじがわかりにくいという声も聞かれます。映画空海は2時間弱の上映時間の中で場面が次々に移り変わるので、あらすじを捉えるのが難しく感じる方もいらっしゃるのです。映画空海のあらすじをご紹介しますが、あらすじは映画空海の結末に関するネタバレを含みますので映画未見の方はご注意ください。

不気味な黒猫

物語は皇帝の警護に当たる金吾衛、陳雲樵(ちんうんしょう)の妻である春琴と不気味な黒猫の出会いから始まります。春琴に瓜をもらった黒猫は、庭の夾竹桃の根元に金が埋まっていると教え、掘ってみると確かに大金が埋まっていたのです。一方空海は皇帝の病を癒すため、宮中に参内します。しかし皇帝は空海の目の前で突然崩御し、空海と白楽天は次の皇帝への殺害予告が書かれた札を見つけるのです。

白楽天と空海

皇帝の動向を記録する「起居郎」という役職に就いていた白楽天は職を辞し、空海の元を訪ねてきます。皇帝の不審死と、陳雲樵の家にいた人語を話す猫が関係あるのではないかと言うのです。二人は長安を闊歩しながら空海が唐へ来た理由や今は亡き詩仙李白のこと、白楽天が書いている「長恨歌」について話します。途中で幻術を操る怪しいスイカ売りに出会いますが、空海は幻術を見破ります。

胡玉楼の惨劇

空海と白楽天は、陳雲樵を追って妓楼である胡玉楼へ向かいます。華やかな妓女たちと戯れていると、春琴に話しかけた黒猫が飛び込んできて陳雲樵と部下たちを襲います。

「借りは返すものだ」と言う黒猫は、明日の夜にまた屋敷に行くと宣言します。陳雲樵の部下は両目を猫に食べられており、屋敷で飼っていた魚も目玉だけ食べられて殺されていました。

借りは返すもの

猫が言う「借り」とは何なのか?空海と白楽天は、即位式で新皇帝が倒れたという話を聞きます。先代の不審死、新皇帝の病、そして陳雲樵の家は三代金吾衛の頭領を世襲しており、猫が襲った人物は全て皇帝が関わっています。空海は以前の皇帝が「借り」を作ったのではないかと推測しますが、猫が執拗に狙ってくるのはどんな「借り」があるからなのか、まだ二人にもわかりません。

李白の詩

蠱毒の毒にあたった妓女玉蓮を救った空海は、陳雲樵に妻春琴のことも救ってくれるよう頼まれます。空海たちが屋敷へ行くと黒猫に憑りつかれた春琴は屋根の上で歩きながら、李白が楊貴妃の為に作った詩を諳(そら)んじます。玄宗皇帝に愛された美女楊貴妃の誕生日を祝う宴は「極楽の宴」と呼ばれ、その宴席で李白が詠んだ詩でした。空海は楊貴妃が黒猫の呪いに関係していることを悟ります。

長恨歌の真偽

空海と白楽天が陳雲樵の屋敷へ行くと、猫が楊貴妃の幻を見せます。白楽天が書いている長恨歌は玄宗と楊貴妃の物語なのですが、実際の二人は後の世に伝えられているような美しい関係ではなかったと猫は言います。猫は玄宗が飼っていた猫であり、玄宗に命じられた陳雲樵の父が30年前に生き埋めにしたのです。妖怪となった猫は空海たちに「私の運命はあの方と同じ」と謎の言葉を残します。

楊貴妃のために玄宗が作った「霓裳羽衣」の曲が奏でられる中、雲樵は気が触れてしまい春琴を殺してしまいます。猫が生き埋めにされたということは、伝えられている史実とは違い楊貴妃も生き埋めにされたのだと空海は言いますが、玄宗と楊貴妃の純愛を崇拝している白楽天=白居易は二人の愛を信じ、愛の証拠を盗んでいました。大唐の衰退は楊貴妃のせいであるという汚名をそそぎたいと願っていたのです。

空海が唐へ来た理由

長恨歌の真偽が揺れる中、空海は自分も身代わりであり偽物だと告白します。空海は和尚ではなくただの沙門であり、師匠が追い求めていた法、密教を学びに唐へ来たのです。大唐密教の総本山である青竜寺の恵果和尚へ弟子入りしたいけれど、まだ空海は目的を果たしていないのです。

楊貴妃の侍女

空海と白楽天は楊貴妃の侍女だった老婆を訪れます。老婆によれば、馬嵬(ばかい)において高力士が誰にも知られないよう楊貴妃の首を絞殺し、金吾衛の陳玄礼が検死したということでした。楊貴妃の死に顔が安らかで眠っているようだったと聞いた空海たちは、絞殺されたのは嘘ではないかと考えます。

阿倍仲麻呂と楊貴妃

空海と白楽天は、日本から来て玄宗皇帝に重んじられていた阿倍仲麻呂の側女を訪ねます。阿倍仲麻呂は既に亡くなっていますが、家には「楊貴妃を愛していた」という内容の日記が残されていました。場面は過去へ移り、阿倍仲麻呂が見た30年前の長安、そして楊貴妃の姿が映し出されます。

楊貴妃の誕生祝い「極楽の宴」

阿倍仲麻呂が見た楊貴妃の誕生祝い「極楽の宴」は、楊貴妃の心の中にある本当の大唐を表現したという豪華絢爛な宴でした。身分の上下に関係なく楽しんでよいという宴の中で、楊貴妃は李白や阿倍仲麻呂、そして幻術師の弟子である二人の少年たちに会います。阿倍仲麻呂は思慕の情を楊貴妃に告げようとしますが、玄宗に阻まれてしまいます。後に安史の乱を起こす安禄山と玄宗皇帝のセッションで宴は幕を閉じます。

安禄山の反乱

宴の10日後、安禄山は謀反を起こし楊貴妃を手に入れると宣言します。玄宗と楊貴妃たちは長安を離れますが、護衛である金吾衛たちが禍の元である楊貴妃を殺すよう玄宗に迫るのです。楊貴妃を生かしても殺しても体面が保てない玄宗は、幻術師に「尸解(しかい)の法」で楊貴妃を死んだように見せかける案を持ちかけられます。高力士が楊貴妃を殺したことにするという策でした。

楊貴妃の墓

「尸解の法」は楊貴妃を仮死状態ではなく、殺すための方便だと空海は考えます。事の真偽を確かめる為、空海と白楽天は楊貴妃の墓へ向かうのです。しかし楊貴妃の遺体はなく、空海が確かめたところ空の棺の蓋は血塗られていました。仮死状態だった楊貴妃が棺の中で目覚め、外に出ようともがいた形跡でした。

丹龍と白龍

楊貴妃の遺体を運んだのは、丹龍と白龍でした。玄宗と幻術師が楊貴妃を騙していたことに憤りを感じた二人でしたが、既に亡くなっていると諦めた丹龍に対し、白龍はいつか楊貴妃が目覚めるという希望を失いませんでした。楊貴妃を守り続ける白龍と、苦しみから逃れる教えを求めに行く丹龍。楊貴妃を蝕んでいた蠱毒を吸った白龍の体は死んでしまいますが、白龍の魂は黒猫へと乗り移ります。

玄宗に復讐し、白楽天に長恨歌の内容を書き換えるよう迫る白龍でしたが、実は丹龍は白龍を密かに見守っていたのです。白龍の死体を氷室で保存し楊貴妃の横に並べた丹龍は、自分を殺してもいいと白龍に語りかけます。もう楊貴妃は生き返らないという現実を受け入れた白龍の魂は、白鶴の姿になって昇華します。

長恨歌と密教の教え

白楽天は結局、長恨歌の内容を書き換えませんでした。玄宗は楊貴妃を騙して殺しましたが、白龍の純愛に心打たれたのです。空海は青龍寺の恵果和尚を訪ねますが、恵果和尚は丹龍だったのです。丹龍は苦痛を覚えない教えを密教に見つけようとしていたのでした。

空海 美しき王妃の謎に登場する楊貴妃とは?

映画空海「美しき王妃の謎」のあらすじを見てきましたが、美しき王妃とは楊貴妃のことであり、楊貴妃は物語の核となる主要人物でした。そもそもこの楊貴妃とは一体どういう人物なのか?映画空海のあらすじをもっと深く理解するには欠かせない背景です。楊貴妃について詳しくご紹介します。

楊貴妃の名前は楊玉環

楊貴妃は本名を楊玉環(ぎょくかん)といいます。映画の中でも言及がありましたが、楊貴妃の両親は早くに亡くなり、叔父に育てられています。生まれた時からその美しさは明らかで、将来大物になると言われていたそうです。

元々楊貴妃は皇帝の息子の妃だった?

楊貴妃を愛した玄宗皇帝は8世紀初め~中頃に唐を治めた皇帝です。楊貴妃は最初から玄宗の妃だった訳ではなく、元々は玄宗の息子であり次代皇帝になる寿王の妃でした。しかし寿王の母武恵妃が廃位になると寿王は後ろ盾を失い、代わりに兄粛宗が皇太子となります。玄宗は楊貴妃に横恋慕し、息子から楊貴妃を奪うのです。

楊貴妃の美しさ

中国4大美人を「沈魚落雁閉月羞花」と言います。沈魚は春秋時代の西施、落雁は前漢時代の王昭君、閉月は三国志演義に登場する貂蝉、そして羞花は楊貴妃を指しています。楊貴妃は容姿が美しいことに加え、音楽や歌舞などに優れ大変聡明で機転の利く女性だったと言われます。また世界三大美人の中にも楊貴妃は入っています。

楊貴妃が「傾国の美女」と称される理由とは?

何故楊貴妃は「傾国の美女」と呼ばれるのでしょうか。楊貴妃を愛した玄宗はその治世の前半、大変英明な皇帝として善政を敷き「開元の治」と呼ばれる唐の絶頂期をもたらしました。国内のみならず外敵の征服にも成功し、唐は諸外国も羨むほどの繁栄を見せました。阿倍仲麻呂が遣唐使として遣わされたのも、唐の進んだ政治や文化を吸収する為だったのです。

しかし玄宗は治世の後半、楊貴妃を愛した為に国を弱体化したと言われています。楊貴妃との愛欲の日々にうつつをぬかし、政治への情熱を無くしていったのです。唐の政治は楊貴妃の親族である楊国忠と、軍人である安禄山の2つの派閥に分かれ争います。755年、安禄山と史思明が主導した安史の乱が起こり玄宗は都を追われ譲位するのです。

映画空海では玄宗と幻術師の策に乗った楊貴妃が仮死状態になるという設定でしたが、史実では玄宗に自殺を命じられ高力士によって首吊り自殺をしています。玄宗は元より、楊貴妃に懸想していた安禄山も楊貴妃の死を大変悲しんだとされています。

名君だった玄宗をその美しさで惑わし、国を揺るがした妃として楊貴妃は国を傾ける「傾国」の代表としてイメージされるようになりました。しかし楊貴妃の実像ははっきりせず、希代の悪女であるという評価もあれば政治には関わらずただ玄宗との愛を貫いた女性として崇められることもあります。

白居易の残した長恨歌

映画空海にも出てくる長恨歌。白楽天(白居易)が書いた玄宗皇帝と楊貴妃の物語です。長恨歌は二人が最も輝いた頃とその結末を描き、楊貴妃の死後に玄宗が道士に頼んで楊貴妃の魂を探させる顛末を記しています。道士は楊貴妃の魂を見つけ、楊貴妃と玄宗が昔交わした永久の愛を今もなお忘れていないことを知ります。

「比翼連理」(ひよくれんり)という言葉があります。男女が共に手を携えて行くという仲睦まじい様子を指す故事成語ですが、これは長恨歌に出てくる一説が由来となっています。玄宗と楊貴妃の愛が「比翼連理」であったとして長恨歌に書かれたことは後世の楊貴妃像、玄宗像にも大きな影響を与えています。

楊貴妃の伝説

楊貴妃は馬嵬において高力士に殺されたというのが最も有力な説であり史実だとされています。しかし馬嵬で楊貴妃は死なず、生き延びたという伝説もあります。それも、なんと阿倍仲麻呂と共に日本へ渡ってきたというのです。山口県の長門市油谷町には二尊院というお寺がありますが、そこに楊貴妃の墓があるのです。

空海 美しき王妃の謎の楊貴妃を演じる女優キャストを紹介!

映画空海「美しき王妃の謎」のあらすじや楊貴妃についてご紹介してきましたが、映画空海には美しい女優たちが登場します。ここで映画に登場する女優キャスト、そして日本語吹き替え版を担当した女優に焦点をあてていきます。

演じる女優はチャン・ロンロン!

美しい楊貴妃を演じたのは、台湾とフランスのハーフである台湾出身の女優チャン・ロンロン(張蓉蓉)です。女優チャン・ロンロンは1987年生まれで楊貴妃を演じた時は30歳の時。誰もが知る中国の美女をハーフである女優チャン・ロンロンに決めたのは、当時の唐が世界と交易し広く文化を受け入れていた国際色豊かな年であったことを表現する意味もあったそうです。

女優チャン・ロンロンは台湾のドラマ「一年之初」やウォン・カーワイ監督の映画「摆渡人」に出演しています。台湾では日本人が原作の漫画をドラマ化することが多いのですが、チャン・ロンロンも日本原作のドラマによく出演する女優です。

吹き替え声優を務めるのは女優の吉田羊!

楊貴妃の日本語吹き替えを担当したのは、女優の吉田羊です。吉田羊は吉田羊右子(ようこ)が本名で、本名で女優活動をしていた時期もあります。20代は舞台女優として劇場を主な活動拠点にしていましたが、30代に入ると映像の世界に移り、「20世紀少年」「平清盛」などに出演しました。

吉田羊の名前が世に知れ渡ったのは2014年のドラマ「hero」でした。その後も多くの映画、ドラマやCMなどに出演しています。吉田羊は実年齢に左右されずに幅広い役柄を演じたいとして年齢非公表にしていますが、バラエティ番組などに出たことでおおよその年齢は特定されています。

空海 美しき王妃の謎の映画を見た人の感想や評価を紹介!

映画空海は、中国においては興行収入的に大成功だったのですが日本ではそれほど高い評価を得られていません。映画空海を見た人がどういう感想を持ちどういう評価をしたのか、ご紹介します。

好評な感想を紹介!

映画空海の主役ともいえる空海と白楽天のコンビが良かった、という人も多くいらっしゃいます。原作では空海と橘逸勢の掛け合いのようなやり取りの妙味があるのですが、映画では空海と白楽天がその流れを追っています。

女優の美しさにうっとり

とにかく楊貴妃の美しさに圧倒された方も多いようです。チェン・カイコー監督の選ぶ主演女優は歴代美女ばかりですが、映画空海のヒロインは絶世の美女と謳われた楊貴妃ですので特に見ごたえのある美しさとなっています。

不評な感想を紹介!

邦題には空海の名があり、当然映画にも空海は出てくるのですが重厚で史実に忠実な歴史物語を見るつもりで映画を鑑賞した方の中にはガッカリなさった方もおられるようです。原題の「妖猫傳」を知っていればファンタジー映画だというイメージが湧くのですが、邦題だけだと先入観を持ってしまうのも仕方ないのかも知れません。

日本語吹き替えでの上映が、不評の一因であることも。撮影時は主演の空海を演じた染谷将太らが日本語ではなく中国語の台詞を覚えて演技していたとしてファンの期待も高かったのですが、映画館では吹替え版のみだったのです。

原作との違い

原作の空海と映画の空海のイメージが違う!という評価も見られます。長編小説を2時間弱に縮めるのですから多少の齟齬はあるのでしょう。

あらすじがわかりにくい?

映画のあらすじがわかりにくいという感想もありました。空海や白楽天がいる現在と30年前の楊貴妃が生きている時の場面が織り交ぜられていたり、黒猫の意図が最後まで明かされないことがあらすじをわかりにくくしているのかも知れません。

ツッコミどころも!

主人公は空海でも、楊貴妃でもなく実は猫なのでは?というツッコミ的な感想もありました。確かに全編通して登場する黒猫は影の(真の)主人公なのかも知れません。

空海 美しき王妃の謎に登場する楊貴妃についてまとめ !

映画空海「美しき王妃の謎」を、主演の一人楊貴妃を中心にあらすじ、キャストなど見てきましたが、いかがでしたか?古今東西、類まれなる美女は国を動かすほどの影響力を持ってきました。楊貴妃もその美しさ故に「傾国」などと呼ばれることもありますが、その人生の結末を見ると美人に生まれることが果たして幸福なのか考えさせられます。

しかしながら、楊貴妃の数奇に満ちた生涯は私たちを強く魅了してやみません。楊貴妃や玄宗をどう描くかの差はありますが、昔から様々な作品が作られてきたのは人々に愛されている証拠なのでしょう。映画空海は他の作品とどこが違うのか?比べながら鑑賞するのも面白いかもしれません。

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