夏の終りの映画ネタバレあらすじ!若き日の瀬戸内寂聴を満島ひかりが熱演

映画「夏の終わり」とは瀬戸内寂聴原作。瀬戸内寂聴が出家以前の実体験を赤裸々に綴った短編小説を原作に演技派女優という地位を不動のものとした満島ひかりの主演で送るラブロマンス。庇護者のように振る舞う年上の慎吾と、10年を経ても情熱の冷めない若い涼太との間で揺れ動く女心を満島ひかりが熱演しています。夫と子供を捨て経済的に自立した女が二人の愛人になにかを求めて足掻くという内容。映画「夏の終わり」はセンセーショナルでありながら、とても優しく美しい映画です。

夏の終りの映画ネタバレあらすじ!若き日の瀬戸内寂聴を満島ひかりが熱演のイメージ

目次

  1. 夏の終りの映画あらすじをネタバレ紹介!満島ひかりなどのキャストも紹介!
  2. 映画「夏の終り」の原作本とは?
  3. 夏の終りの映画あらすじをネタバレ紹介!
  4. 夏の終りの映画出演キャストを紹介!満島ひかりが主演?
  5. 夏の終りの映画を観た人の感想や評価を紹介!
  6. 夏の終りの映画あらすじまとめ!

夏の終りの映画あらすじをネタバレ紹介!満島ひかりなどのキャストも紹介!

今回は映画「夏の終わり」をご紹介させて頂きます。ネタバレになりますが主演の満島ひかりさん、綾野剛さんについてもたっぷりとご紹介させて頂く次第です。映画のあらすじは1950年代の日本、二人の愛人の間で心揺れる女性を描いたノンフィクションに近い作品です。作者はあの瀬戸内寂聴さん。

瀬戸内寂聴さんといえばツルツル頭の笑顔が素敵なお婆ちゃんというイメージを持たれている方がほとんどだろうかと勝手ながら想像するのですが、若い頃は色々とあった御方だということで、ネタバレすればその「色々」の一つが「夏の終わり」だということです。まずは原作と作者のご紹介から、ネタバレあらすじ解説に入らせて頂きます。

映画「夏の終り」の原作本とは?

映画「夏の終わり」の原作は瀬戸内晴美さんによる短編小説です。発表は1962年で翌1963年に他の4編の連作短編小説「あふれるもの」「みれん」「花冷え」「雉子」と一緒に発表され女流文学賞を受賞されております。

映画「夏の終わり」の原作の内容をネタバレ

夏の終わりの内容は瀬戸内自身が自分の経験をもとに愛に翻弄される女性の心を赤裸々に綴っており、登場人物には実在のモデルがいました。この作品に登場する年上の男性・慎吾の実在のモデルは作家の小田仁二郎氏であり、妻子ある身でした。今で言うところの「不倫」。

ネタバレすると東京女子大在学中に見合いで結婚された寂聴さんは翌年女の子を出産します。しかしその3年後に夫の教え子と駆け落ちしてしまいます。ネタバレするとそれが夏の終わりに登場する涼太です。駆け落ち後に京都に居を構えた寂聴さんは大翠書院に勤めつつ、処女小説「ピグマリオンの恋」を執筆するなど活動を開始します。そして1950年に正式に離婚した後に上京します。

夏の終わりの著者瀬戸内晴海とは?

本格的に作家志望となった当初は「三谷晴美」というペンネームで主に少女小説を執筆し「少女世界」に掲載されます。また「三谷佐知子」のペンネームで「ひまわり」誌の懸賞に入選。その後は各雑誌に少女小説や童話を執筆します。その間、夏の終わりにあるように小田仁二郎氏との同棲生活を始めたというわけです。

1956年に正式な処女作「痛い靴」を「文学者」に発表。「花芯」で新潮同人雑誌賞を受賞しますがポルノ小説家、子宮作家というレッテルを貼られてしまいます。文芸雑誌からの仕事の依頼は激減し、大衆小説や週刊誌で作品を発表し、東京新聞で初の長編小説「女の海」の連載を開始します。こうして、1962年に「夏の終わり」を発表し、翌年女流文学賞を受賞するのでした。

瀬戸内寂聴になってから・・・

当初は修道女を志すも過去の所行の数々から拒否され、出家しようとするもやはり拒否されていましたが、1973年に中尊寺にて天台宗に得度して法名を寂聴とします。この様子はTVで放送されました。その後は、「寂聴 般若心経」でベストセラー。一遍上人を描いた「花に問え」で谷崎潤一郎賞。そしてライフワークといえる「源氏物語」の現代語訳に取り掛かります。

尼になった後も男性との交遊、化粧、飲酒、肉食と禁欲とは無縁ですが、御年90歳を超えた現在も講演活動や執筆活動に勤しまれています。現在も若い女性スタッフに囲まれ、介護とは無縁の生活しているという元気でチャーミングなお婆ちゃんです。

映画「夏の終わり」とは?

映画「夏の終わり」は二度目の映画化です。作品発表直後の1963年に「みれん」(前述した5編のひとつ)のタイトルで映画化されており、主演は池内淳子さんでした。2013年公開版の監督は熊切和嘉。脚本を宇治田隆史。音楽をジム・オルーク。クロックワークスの配給での公開となりました。

夏の終りの映画あらすじをネタバレ紹介!

映画「夏の終わり」についてあらすじをネタバレでご紹介致します。通常登場人物の紹介から入る際にキャストについても触れるのですが、今回は主演の満島ひかりらキャストを後ほどクローズアップするため割愛いたしますが、紹介画像がパンフレットからなので少しネタバレでご紹介しています。

夏の終わり登場人物

ヒロインの相澤知子は染色家として自立した女性。かつて旧態依然とした支配的な年上の夫と幼い娘を捨て、夫の教え子の涼太という若い男と駆け落ちしました。作家の小杉慎吾と同棲中で既に8年が経過しており、夫婦同然の暮らしをしています。しかし、涼太のことは今も忘れていません。

木下涼太は知子のかつての愛人。たまたま選挙事務所の手伝いをしていた際に知子と近づき、美しい彼女の虜となって駆け落ちしました。10年以上前のことですが今も忘れられずにいます。生活力はそれほど高くはなくそれが二人が破局するきっかけとなりました。

小杉慎吾は知子の同棲相手で作家。知子よりはかなり年上で通称「先生」。妻子ある身ですが相澤宅で作家の仕事を続けています。涼太の存在は知っています。妻にも知子の存在を認めさせていますが、何処か遠慮がちで頼りない男。しかし、とても優しい人物です。

夏の終わりあらすじのはじまり

物語は知子の留守中に涼太が相澤家を訪ねて来る処から始まります。涼太を応対した慎吾は帰宅した知子に涼太の訪問を伝えますが知子はまったく取りあわず、買ってきたコロッケを頬張ります。女子高生の鞠子が遊びに来るなど穏やかな日々が続き、知子と慎吾は長年連れ添った夫婦のようでした。

風邪

銭湯に行く知子と慎吾。知子は慎吾が風邪を引くことを心配しますが知子の方が風邪をこじらせてしまいます。知子が休んでいる間に、慎吾は外出します。そのとき電話が鳴り相手は涼太でした。知子は涼太を自宅に招いてしまいます。帰宅した慎吾は誰かが来ている気配を察しますが、自室に引き籠もります。涼太の帰宅後、知子は悪びれずに涼太を呼んだことを打ち明けます。

外食

知子は外食がしたいと言い出して渋る慎吾と共に定食屋に入ります。その後、慎吾が先に帰宅したのを良いことに高級酒場に涼太を呼び出します。涼太は慎吾のことがまったく理解出来ませんでした。浴びるように酒を飲んだ知子は涼太と出会った夏の日を思い出します。

銭湯に行こうと誘っても慎吾は行かないと言います。知子は一人銭湯に向かう途中でいたたまれなくなり、ずぶ濡れで涼太の家を訪ねてそのまま体を重ねます。朝になり、微睡んでいた知子は慎吾が優しく手をとっている錯覚に陥りますがそんな筈はありませんでした。知子は自分の気持ちが分からなくなります。知子は慌ただしく身支度を調えて涼太の家を出て、慎吾の居ない我が家に帰ろうとします。

見送りの途中で

見送りに出た涼太はこの先のことを知子に尋ねますが、知子は「惨めったらしいのよ」と突き放して別れます。不意に夫と娘のことを知子は思い出します。道すがら世田谷に家を見つけたので東京に出ようと誘う夫に、足取りの重い知子は涼太のことが好きだと打ち明けます。夫に叩かれた知子。娘は泣き出し、夫は「女の癖に」と詰ります。知子は遠ざかる二人に「だって好きなのだもの」と叫ぶのでした。

夕餉

知子は何事もなかったように仕事に戻り、慎吾と二人で夕餉の膳を囲んでいました。不意に知子は「涼太は今どんなご飯を食べているのだろう」と言い出します。「会社が潰れたのだろう」という慎吾に知子は「いつまでこんなでいさせる気」と問い詰めます。知子の言葉が心に刺さった慎吾はサボテンを眺めながら思案に耽ります。そして思い立ったように涼太に電話して飲みに誘うのでした。

奇妙な三角関係

知子が旅行で不在の間に慎吾と涼太の間には奇妙な友情が芽生えていました。堪らなくなるとお互いを呼び出して飲む関係。しかし、知子は涼太とキスを交わしながら何事もなかったかのように帰って行く、そんな姿に涼太の心は深く傷つきます。

原稿料

慎吾は完成した作品を出版社に引き渡すと受け取った原稿料を風呂敷に包み、妻と子の待つ家へと持って行きます。そのことを知子が涼太に愚痴ると「無神経な女だ」と罵られ口論の末に「(涼太とは)憐憫よ」と言い放ちます。涼太は知子を乱暴に陵辱します。

泣きながらの電話

その後、知子と慎吾が夕涼みをしていると電話がかかってきます。一度目は無視しますが、続けて鳴った電話に慎吾が出ると涼太からでした。知子が替わると涙声の涼太が傷つけられても良いからまた会って欲しいというのでした。知子は「酔っているのね、切るわよ」とつれなくします。慎吾は前の女というのも夫と子供のある身でした。他人のものばかり欲しがる。それは涼太の悪い癖なのでしょうか。

放置されていた封書

雨の日、鞠子が雨宿りがてらに知子の家を訪れます。知子に断った上で慎吾の書斎を漁っていた鞠子はゴミの中から封書を見つけます。夜になって知子はそれに気づいて封を開けて読むと慎吾の妻ゆきからのものでした。愛人の許にいる夫に宛てたとは思えないのんびりとした内容に知子の心は逆に動揺します。

思わず涼太の許に行き、慎吾とゆきのことを愚痴りますが「当たり前だろそんなの夫婦なんだから」と突き放され「帰れ、帰らないなら俺が出ていく」と一人にされてしまいます。知子は呆然となります。

鎌倉へ

知子は手土産を携えて鎌倉にある慎吾の自宅に向かいます。人に道を聞いてようやく辿り着いた慎吾の自宅には慎吾しか居ませんでした。帰る際の様子がおかしいと気づいた慎吾はビールを飲みに誘います。そこで知子は涼太との関係を打ち明け、どうにかしてよと言いますが、慎吾の答えは「すまん」でした。私が来たことを伝えてよねという知子の言葉に慎吾は生返事を返します。

破局の兆し

知子が仕事に熱中していると慎吾が訪ねて来ます。あの人はなんて言ってたと問う知子に返事を濁した慎吾は断るはずだった仕事を引き受けると告げます。家に戻った知子が煙草を吸っていると戻ってきた慎吾が物差しを振り上げて「円月殺法」とおどけたあと「もう居場所がないんだ」と泣き崩れます。

ゆきからの電話

知子は慎吾と出会った頃を思い出します。飲み屋の女給をしていたときに仕事を愚痴ったのが切っ掛けでした。そして、慎吾の才能を認めたのでした。

知子が仕事をしていると電話がかかってきます。それは慎吾の妻ゆきからの電話でした。慎吾の不在を伝えると病気の姪にお見舞いを贈るようにという伝言でした。「ねぇ、貴方相澤さん?」と問うた後、知子がそうだと答えるとゆきはひたすら笑うのでした。涼太のアパートを訪ねた知子でしたが部屋は空っぽ。喫茶店で涼太と話した知子は「それが愛なんだろう」と言われます。

ひとりぼっち

知子は仕事にも手が付かなくなり出来上がった染め物を台無しにします。呆然としている処に血相を変えた慎吾が怒鳴り込みます。涼太との関係をダシにして送った手紙についてでした。

知子は慎吾との馴れ初めを思い出します。仕事のストレスで泣き出した彼女を宿に泊め、その後、家を用意してくれたのでした。蚊帳の中で横になった二人。翌日、慎吾は出て行くのでした。

小田原にて

知子は慎吾の私物を整理して再び仕事に打ち込みます。そして、突然電話で小田原にいるので来て欲しいと呼び出されます。知子は旅館に上がる際に慎吾のくたびれた靴を見ます。泥酔した慎吾は突然抱きしめ「一緒に死んでくれないか?嫌なんだもうなにもかも」と心の内を明かします。「はい」と答える知子。

しかし、倒れた拍子に知子は笑い出します。そんなに死にたいなら奥さんと心中すればいいじゃないというと可哀想すぎる。翌日は快晴でした。小田原駅で人待ちをする場面で物語は終わります。

夏の終りの映画出演キャストを紹介!満島ひかりが主演?

映画夏の終わりのネタバレあらすじはいかがだったでしょうか?さて、ここからは各キャストのご紹介をさせて頂きます。主演の満島ひかりさんについてはしっかりと紹介していきます。

満島ひかりとは?

鹿児島県鹿児島市生まれで沖縄県沖縄市育ち。アイドルグループFolderのメンバーを経てソロ活動をはじめ、司会やグラビアアイドルのかたわら特撮ものへの出演を経るも目が出ず、映画「愛のむきだし」での好演が高く評価されて知名度が急上昇し数々の新人賞に輝きます。その後、二本目の主演映画「川の底からこんにちは」で再び脚光を浴び、監督の石井祐也と結婚します。

その後はドラマの脇役を彩り、ドラマ初主演の「Woman」がヒット。「夏の終わり」は同年公開です。その後は宮藤官九郎脚本のドラマ「ごめんね青春!」でヒロインの女教師役を演じ、松山ケンイチ主演のドラマ「ど根性ガエル」では主役ピョン吉の声優に挑戦。16年初に離婚するも仕事は絶好調。NHKBSドラマでは明智小五郎を演じたシリーズが当たり役となり「トットてれび」では若き黒柳徹子役を演じて話題になります。

TBSドラマ「カルテット」では松たか子、松田龍平、高橋一生らと共演。再び宮藤官九郎作出演となった「監獄のお姫様」では小泉今日子や坂井真紀、菅野美穂といった豪華共演陣を圧倒するドSの元刑務官役で話題を掠います。資生堂やキリンビールのCMでも好演中という今が正に旬という話題の女優です。

狂気を孕んだ女性から、シングルマザー、張本人との共演、心に傷を負った引き籠もりの女性、その真逆の性格のキツイ女教師や刑務官、果ては人間以外の役などなんでもこなしてしまう器用さと役に入り込んで自分のものにしてしまう役者魂は観る者を虜にしてしまいます。

台風女?満島ひかり

夏の終わりの撮影中に二度も台風が直撃したということ。映画「夏の終わり」の舞台挨拶ではそのエピソードが明かされました。

綾野剛とは?

岐阜県生まれ。中学高校時代は陸上中距離選手で岐阜県大会準優勝の成績。高校卒業と同時に上京し、モデル、バンド活動を経て2003年に「仮面ライダー555」の悪役としてデヴュー。その後は主に印象的な脇役でキャリアを重ね、ドラマ「コウノドリ」で主演の産婦人科医・鴻鳥サクラ役を演じて高評価を得て同作をシリーズ化させました。

映画でも「新宿スワン」で主演の白鳥達彦役を務めます。実写版映画「ルパン三世」の石川五右衛門役や実写版映画「ガッチャマン」のジョー役、「フランケンシュタインの恋」の怪物役など変わった役もこなします。

綾野剛さんの変わったデヴュー

履歴でご紹介しましたが初出演作が「仮面ライダー555」。下がその時の画像です。平成仮面ライダーシリーズからは要潤さん、水嶋ヒロさん、松田悟志さん、山本裕典さん、徳山秀典さん、佐藤健さん、菅田将暉さん、桐山漣さん、瀬戸康史 さん、福士蒼汰さん、竹内涼真さんと数々のイケメン俳優を輩出しています。

しかし、基本的にみんな主役の仮面ライダーかライバルとなる仮面ライダー。わりとすぐやられる悪役出身のイケメン俳優はなかなか他には居ないとも言われています。

小林薫とは?

京都府生まれ。高校卒業後、唐十郎の主催する状況劇団に1980年まで在籍。その後はバイプレイヤーとして映画やドラマに数多く出演。ドラマ「ナニワ金融道」や「Dr.コトー診療所」などシリーズものへの出演が多く、満島とはドラマ「Woman」で共演。当たり役となったドラマ・映画「深夜食堂」シリーズでは主演のマスター役を演じています。

小林薫さんの変わったエピソード

小林薫さんのご紹介で唐十郎さんの主催する状況劇団に1980年まで在籍したと書きましたが、退団時がなんともはや、小林さんの演技力に惚れ込んでいた座長の唐十郎さんは説得のために包丁を隠し持って行ったということ。小林さんは慌てて逃げ出すことになり、そのままなし崩しで退団ということになったそうです。

上は「北の国から 遺言」のトド役を演じた唐十郎さん。この人に刃物持って来られたら小林薫さんや吉岡秀隆さんでなくても裸足で逃げ出します。

敢えて三人の共通点を挙げるなら

映画「夏の終わり」で共演した三人ですが共通項が変わった役をやっているということ。満島ひかりさんと綾野剛さんにはご紹介で触れました。

上から、ピョン吉、綾野剛さんの石川五右衛門。小林薫さんも声優として宮崎駿監督の「もののけ姫」にてジコ坊を演じて居られます。

それだけ演技派なのだと言ってしまえばそれまでの話ですが、ビジュアル的にも代わりになるような人も居ないとも言われています。

映画「夏の終わり」のキャストに関して

どうしても違和感が生じるのが満島ひかりが演じている知子の年齢設定。瀬戸内の実年齢と付合させると35歳の筈なのです。(東京女子大在学中の21歳で結婚。翌年長女を出産し、25歳で駆け落ち。)

満島は公開当時の2013年で27歳。10年前に涼太と駆け落ちしているなら当時17歳で子持ちだったことになってしまいます。また、涼太役の綾野剛は満島よりも4つ年上。つまり、設定上年下である涼太の方が年上だということです。

夏の終りの映画を観た人の感想や評価を紹介!

それでは映画「夏の終わり」の感想をご紹介します。レヴューサイトでの評価は3。よく見ると最高点を付けている人と最低点の人がいて大きく割れますが平均すると3。満島ひかりらの演技に対しては概ね好評。問題は感想にもありますが、冷静に考えると愛人二人作るとか倫理観が欠片もない女性の話だということで原作に対する不評が大きいようです。

情熱的で年下の綾野剛と、妻子ある歳上の穏やかな小林薫の狭間で。あの時代の情緒や空気感がよく伝わってきて、終始満島ひかりに惚れ惚れする。

良く言えば、波乱に満ちた一人の女の生きざま。流されながらも、愛を追い求め、感情を爆発させたとあるシーンには女の強かさを感じた。

やってる事は満島も小林薫も最低だけど、人のこと言えないので共感出来てしまった。特に満島ひかりの、満たされなくてずっと苦しんでる、もがいてる感じ。何をやっても満たされないのは自分の問題だし、そう考えると涼太が言うようにとても無神経な女だ。

このキャストじゃなかったら全部見られていないかもしれない。

夏の終りの映画あらすじまとめ!

映画「夏の終わり」についてあらすじなどをまとめます。1950年代のまだ混沌としていながら落ち着いた雰囲気はとても魅力的でしたが、話には入り込めないという感想に共感してしまいます。8年も同棲生活を続けているというのにただ優しいだけの慎吾。

それなりの年齢になるのにちっとも落ち着きも余裕も感じさせず、がっついている様に見える涼太。どっちもどっちですし、それ以上に知子という女性は職業的に自立してしっかり稼いでいながら、情熱と包容力とを両方求めている貪欲な女性に見えてしまう。

終戦から10年経っておらず、まだ食べるのがやっとだったり、夫の戦死で義弟に嫁がされるような女性がいた時代に貪欲に愛を求める姿に共感を求められても困ってしまいます。

ネタバレですが最後に明らかになる慎吾の本音は「一緒に死のう」。やっぱりそれかというのと、当時の作家先生はみんな太宰治志向だったのかと半ば呆れます。

むしろ、あらすじ内ではサラっと流されてしまった3歳で母親に捨てられた娘さん。その後の人生に共感。現実には寂聴さんの出家後に和解したそうですが、幾ら夫が前時代的な男性とはいえ、よりによって教え子と駆け落ちされたのでは立つ瀬がなかったろうかと。

その分、娘さんにDVとかだったら尚のこと気の毒で、同性だからわかるとかいうものでもなさそうに思えてなりませんでしたが、皆様はどのように感じられたでしょう?

まとめ

今回は映画「夏の終わり」をご紹介させて頂きました。劇中で戦争に触れられることなく昭和20年代を描いた作品も珍しいのでその点では気楽に視聴出来ます。しかし原作の夏の終わりの内容そのものが不倫小説だということで文学的にはOKですが、道徳倫理的にはどうなの?という意見が多いです。また夏の終わりの内容自体がほぼノンフィクション。

満島ひかりさんや綾野剛さんの名演技だけを楽しむつもりで「夏の終わり」を視聴するというのも映画ファンなら十分かもしれません。夏の終わりに映画「夏の終わり」を視聴するのもオツなものです。

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