戦場のピアニストは実話を元にした映画?ネタバレあらすじやキャストも紹介

数々の名だたる賞を受賞した名作、戦場のピアニスト。"感動する洋画を見たい"と思っている方にはお勧めの一本です。今回はそんな戦場のピアニストのネタバレあらすじやキャスト紹介だけでなく、戦場のピアニストを観る前に知っておくと映画を理解しやすくなる、映画の時代背景も簡単に説明します。また、映画を見たことがある人にも知ってほしい、知って得する情報をまとめて紹介していきます。所々ネタバレを含む箇所があるので注意してください。

戦場のピアニストは実話を元にした映画?ネタバレあらすじやキャストも紹介のイメージ

目次

  1. 戦場のピアニストは実話?あらすじやキャストもネタバレ!
  2. 戦場のピアニストは実話を元にした映画?
  3. 戦場のピアニストのキャストを紹介!
  4. 戦場のピアニストのあらすじをネタバレ!
  5. 戦場のピアニストを見た人の感想を紹介!
  6. 戦場のピアニストは実話を元にした素晴らしい映画だった!

戦場のピアニストは実話?あらすじやキャストもネタバレ!

感動する映画として、大変有名な「戦場のピアニスト」。映画の中には大変生々しい描写が多く、戦争の怖さを目のあたりにすることができます。第二次世界大戦では、ナチスドイツによりユダヤ人というだけで多くの罪のない人が殺されていきました。主演のブロディがスタントなしで演技したことも、映画の大きなポイントです。

第二次世界大戦下、ナチスドイツ軍によるユダヤ人迫害により、幾度となく命の危険に見舞われながらも1人行き続けるピアニスト、シュピルマン。映画はとても実話には思えないものです。しかし、この映画は実在したポーランドのピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの体験を基にして作られた実話の映画だったのです。今回は「戦場のピアニスト」のあらすじ、キャストのネタバレ、映画の口コミを紹介します。

戦場のピアニストは実話を元にした映画?

ここでは本題である、「戦場のピアニスト」実話に基ずく洋画であった!ということについてお話していきます。戦場のピアニストはを観られた方の中には、この映画は本当に実話だったの?という感想を持った方は少なくないでしょう。ここからは、そんな実話とは思えない、この映画が出来るまでについて、お話していきます。ネタバレを多少含みますのでご注意ください。

主人公のウワディスワフ・シュピルマンは実在した!

本作、「戦場のピアニスト」の主役ウワディスワフ・シュピルマンは実在したポーランドの作曲家兼ピアニストです。ウワディスワフ・シュピルマンは1911年12月5日に生まれ、2000年7月6日にその生涯に幕を閉じました。彼はユダヤ系ポーランド人です。シュピルマンは最初ワルシャワのショパン音楽院でピアノを学び、その後ベルリンにピアノを学びに行きました。

しかし、ヒトラーがドイツ政権を獲得したことで、わずか2年でワルシャワに戻ります。その後ドイツ軍がポーランドに侵攻してきたことで、ウワディスワフ・シュピルマンもユダヤ人迫害の被害にあいます。「戦場のピアニスト」はシュピルマンが彼自身の実体験を基に作った回想録「ある都市の死」を脚色して作られた実話なのです。

「戦場のピアニスト」の原作「ある都市の死」

「ある都市の死」は1946年に刊行されました。しかし、敵国のドイツ兵がユダヤ人を救うという話は好ましくないとされ、将校の国籍をドイツからオーストリアへ変える方針がとられましたが、ポーランド共産主義政権によって絶版処分にされてしまいます。1960年代に復刊を試みるもまたもやポーランド政府の妨害にあいます。その後、シュピルマンの息子が復刊に取り組み、1998年にドイツでの復刊を果たします。

戦場のピアニストのあの名シーンは実話だった!

「戦場のピアニスト」の記憶に残る場面として、シュピルマンがホーゼンフェルトに頼まれピアノを弾き、そのピアノを聞いたホーゼンフェルトが彼を助けるという話があります。映画のようなお話に実話ではなく、脚色して作られた話に感じた人も多いはずです。しかしこのシーンは実際に起こった実話だったのです。

実在したヴィルム・ホーゼンフェルトをネタバレ紹介

下の写真の男性が、本物のホーゼンフェルト大尉です。ヴィルム・ホーゼンフェルトは、1895年5月2日に生まれ、1952年8月13日にその生涯に幕を閉じました。彼はシュピルマンだけでなく、たくさんのユダヤ系ポーランド人を匿い助けています。彼は最初ナチズムを崇拝する一人でしたが、ポーランドで行われる虐殺を観るうちにナチスドイツのやり方に疑問を持つようになったといいます。

彼の日記には、戦争中の彼の葛藤が綴られています。彼は戦後、ソ連の捕虜となり、戦犯の容疑で25年の強制労働を言い渡されます。そして、過酷な生活に耐えれなくなった彼は戦犯捕虜収容所で亡くなります。2007年にはポーランド人らを救った英雄としてポーランド政府からポーランド復興勲章を与えられています。

戦場のピアニストのキャストを紹介!

ロマン・ポランスキー監督

あらすじをネタバレする前に、キャストを紹介していきます。戦争の悲惨さとピアノの奏でる音色の美しさを見事に表現した監督。迫真の演技で、主人公のシュピルマンを演じたあのキャストは誰なのか。その他にも「戦場のピアニスト」を名作へと導いた各キャスト陣をまとめてご紹介します。

戦場のピアニストはユダヤ人迫害に苦しむユダヤ系ポーランド人を映した作品ですが、監督自身も迫害の被害者です。彼の父がユダヤ系のポーランド人であったため彼も迫害の対象となりました。幼少期の頃はナチスドイツのユダヤ人狩りから逃げながらの生活を強いられます。この映画が戦争の悲惨さを強く伝えてくるのは、彼の体験が関係していると言えるでしょう。監督は戦場のピアニストでアカデミー監督賞を受賞しています。

監督自身ポーランドのクラクフ(『シンドラーのリスト』の舞台)で育ったホロコーストの犠牲者でもあったため、この作品の脚本を手に入れ、大変な熱意を持って大作映画へと作り上げました。ホロコーストとは、大事に世界大戦における、主にナチス・ドイツが行った大虐殺のことを指します。

エイドリアン・ブロディ

主人公のシュピルマンを演じたのは当時29歳と若手俳優だったエイドリアン・ブロディです。彼はこの役に臨むにあたって、ピアノを猛特訓。毎日何時間もピアノの練習に費やしました。またピアノだけでなく、シュピルマンの気持ちを理解するために、食事制限と孤独を知るために人と触れ合わない生活など過酷な役作りに挑みました。

その努力の甲斐もあって、「戦場のピアニスト」でアカデミー主演男優賞を受賞しています。彼のその他の出演している洋画は「ミッドナイト・イン・パリ」「プレデターズ」等があります。

彼自身はアメリカのニューヨーク生まれ、ニューヨーク育ちですが、父親はポーランド系ユダヤ人、母親はハンガリーとチェコのユダヤ人です。彼自身のルーツにも、映画の主人公と繋がる部分があります。

トーマス・クレッチマン

主人公のシュピルマンを助けたドイツ軍将校ヴィルム・ホーゼンフェルトの役を演じたのはドイツ人のトーマス・クレッチマンです。映画での登場時間は多くありませんでしたが、記憶に残るキャストです。

あらすじでも書きましたが、今まで何人ものユダヤ系ポーランド人を殺害してきたドイツ軍、その将校がシュピルマンを匿い、助けるというのはとても衝撃的でした。その将校役を演じたトーマス・クレッチマンですが、彼はこの映画の後、洋画「キングコング」で主演のエイドリアン・ブロディと共演を果たしています。

エミリア・フォックス

シュピルマンの友人の妹役、ドロータを演じたキャストはイギリス人のエミリア・フォックスです。美しい顔立ちは映画を主人公だけでなく、観ている人までも虜にしそうなほどです。作中ではチェリストのドロータですが、彼女自身子どもの頃からチェロを弾ており、作中では実際に彼女がチェロを演奏しています。彼女の出演洋画作品にはイギリスのドラマ「sailent witness」などがあります。

エド・ストッパード

シュピルマンの兄弟役であるヘンリクのキャストはエド・ストッパードです。イギリスの俳優の方です。日本では余り知られていませんが、多数の洋画に出演しています。作中では、観ている人が心配になるほど痩せており、彼も主役のエイドリアン・ブロディ同様、過酷な役作りに励んだことが窺えます。

戦場のピアニストのあらすじをネタバレ!

映画のあらすじを簡単にネタバレ説明します。あらすじにはネタバレが含まれてますのでご注意ください。映画の舞台は第二次世界大戦下のポーランド。映画は1939年のナチスドイツ軍がポーランドの領地化を企み、ポーランドに侵入を始める時期から始まります。主人公のシュピルマンはポーランドでも有名なピアニスト兼作曲家で、家族6人でポーランドのワルシャワに暮らしていました。

彼はラジオ局でピアニストとして働いておりましたが、この戦時中のさなか、生きるためにピアノを二束三文で売り払ってしまいました。

1939年ドイツ軍がポーランドを制圧。ナチスドイツが進めていた反ユダヤ主義により、ユダヤ人に対する迫害が進んでいきます。迫害によって食べ物、居住地域まで制限され多くのユダヤ人たちが命を落としていきます。そんな中生き残っていたシュピルマン家族たちでしたが、シュピルマン以外の家族は、強制労働収容所行の列車に乗らされ、シュピルマン1人が生き残ります。

1人で生きることとなったシュピルマンは古い友人の助けを借り、ドイツ兵から隠れ、生活していきます。しかし、1944年になるとワルシャワでは市民による蜂起が起き、その蜂起によって隠れ家が壊されてしまいある廃墟へと移ります。ここで彼はドイツ軍の将校であるヴィルム・ホーゼンフェルトに出会います。彼はシュピルマンを見つけた時殺そうとはせず、彼にピアノを弾かせます。

その後彼はシュピルマンに食べものや衣服を恵んだりします。ポーランドを支配していたドイツ軍は1944年の終わりごろになると勢力を弱め、ポーランドから撤退します。シュピルマンは戦争が終わったら将校に恩返しをすると約束し、彼と別れます。ですがその後、将校はソ連に捉えられ、捕虜収容所で命を落とします。

そして1人生き残ったシュピルマンはまたピアニストとしてピアノを弾き続けます。簡単にあらすじを説明しましたが、あらすじだけでは説明しきれない見どころが沢山詰まっています。楽曲も大変素晴らしく、映画のよさを引き立てます。まだを戦場のピアニストを観てない方にはぜひ見て頂きたい洋画です。

「戦場のピアニスト」弾いていた曲は?

「戦場のピアニスト」では、物語の面白さやキャストの鬼気迫る演技だけでなく、美しいピアノの音色も注目するポイントの1つです。次は「戦場のピアニスト」の名シーンで弾いていた曲について紹介します。

ショパン-夜想曲(ノクターン)第20番

この曲は映画の冒頭で、シュピルマンがラジオ局で演奏していた曲です。爆弾が町に落とされる中、ピアノを弾き続けるシュピルマンの姿はとても衝撃的です。映画の中で弾いている曲のほとんどはショパン作曲のもの。ショパンもシュピルマン同様ポーランドの作曲家であることから、映画ではショパンの曲が多く取り入れられたのかもしれません。

戦場のピアニストを見た人の感想を紹介!

生きることへの執着

コメントでもあるように、映画では生きることへの貪欲さを表しているシーンが多いのです。戦争の中で、より生に縋り付き、ある意味反射的に生きようとしていると感じる人もいるようです。息をするかのように、ただただ虐殺が行われていく戦時中のなかで、主人公の生を是非感じ取ってください。

楽曲を是非演奏したい

戦場のピアニストの楽曲は大変有名です。ピアノを演奏できる方は、一度譜面を手にとって見てはいかがでしょうか。

芸は身を助ける

ピアノを演奏することで、何度でも死から逃れることができた主人公。芸は身を助ける、を表現した映画でもあります。

しかしながら、彼がピアニストであることが大きなポイントではありません。あくまで彼はピアノが弾ける人間であり、かつそれで生き延びることはできましたが、この映画の大切な部分は、戦時中ポーランドで一体何が行われていたのか、という部分です。一人のピアニストの目を通して、大虐殺の酷さ、戦争の恐ろしさを体感できます。

戦場のピアニストの作中で演奏された曲

「戦場のピアニスト」と言えばここと言っても過言ではない名シーン。この時ホーゼンフェルトに求められてシュピルマンが弾いたのがショパンのバラード第1番です。敵の将校に見つかり、ピアノを弾くように頼まれ、演奏を始めるシュピルマン。ピアノを弾き終わったら殺されるかもしれない。

そんな恐怖もある中での演奏。久しぶりの演奏に弾く前は緊張を見せるシュピルマンですが、弾き始めると今までのブランクを忘れさせない演奏を披露します。その演奏ぶりは死の恐怖など忘れ、純粋にピアノ演奏を楽しんでいるように見えます。また、最初は静かだった曲も段々とドラマチックな展開へと変わっていきます。その音色はシュピルマンのこれまでの経験を表しているようにも感じます。映画史に残る名シーンともいえます。

戦場のピアニストは実話を元にした素晴らしい映画だった!

ここまで、あらすじ、ネタバレ、キャスト紹介、また実話であった「戦場のピアニスト」にまつわる話を盛りだくさんで説明してきました。「戦場のピアニスト」についてさらに深く知る事により、再び見た時に新たな発見や、以前とは違う印象を持つかもしれません。映画史に残る名作洋画「戦場のピアニスト」。戦争の悲しさと色あせることのないピアノの音色の美しさを味わいに「戦場のピアニスト」を観てみては如何でしょうか。

もちろん、これまでにすでに戦場のピアニストを観たことがある方も、これを気に作中で使用された楽曲を聴いてみたり、戦場のピアニストが実話であることに着目して、もう一度視聴するのも一つです。

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