駆込み女と駆出し男のネタバレあらすじと感想は?ラストの結末まで紹介【大泉洋】

映画「駆込み女と駆出し男(かけこみおんなとかけだしおとこ)」は2015年公開。大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり出演。江戸時代が舞台の時代劇であり、ヒューマンドラマである。夫に問題があっても女性は耐え忍ぶしかなかった時代、最後の砦となったのが幕府公認の縁切寺である東慶寺。この寺に命からがら駆け込む女性たちの様々な人間ドラマを、御用宿の居候、信次郎を通して描いていく。この記事では「駆込み女と駆出し男」のあらすじをまとめつつ、ネタバレを行っていく。気になる映画の結末は、最後まで読んでのお楽しみである。

駆込み女と駆出し男のネタバレあらすじと感想は?ラストの結末まで紹介【大泉洋】のイメージ

目次

  1. 駆込み女と駆出し男のあらすじは?結末や感想もネタバレ紹介
  2. 駆込み女と駆出し男とは?
  3. 駆込み女と駆出し男のあらすじをネタバレ解説!
  4. 駆込み女と駆出し男の結末をネタバレ解説!
  5. 駆込み女と駆出し男のキャスト一覧
  6. 駆込み女と駆出し男の感想をネタバレ紹介!
  7. 駆込み女と駆出し男を是非ご覧あれ!

駆込み女と駆出し男のあらすじは?結末や感想もネタバレ紹介

「駆込み女と駆出し男」は、コミカルなキャラクターで大人気の大泉洋と、映画「DEATH NOTE」の弥海砂(あまねミサ)役が印象的だった戸田恵梨香、様々な役を渋く演じている満島ひかり出演の時代劇ヒューマンドラマである。「駆込み女と駆出し男」とはどんな映画だろうか。

鎌倉に実在する東慶寺を舞台に、夫にひどい目に遭わされてつらい思いをしている女性たちの悲哀に満ちた人間ドラマが丁寧に描かれているのが映画「駆込み女と駆出し男」。寺に駆け込んでから2年の修行を終えてやっと、夫から離縁状を取り付けることができる。修行を終えた女性たちの行く末がどうなっていくのか、それぞれの女性の人生から目が離せないのが映画「駆込み女と駆出し男」である。

この記事では、「駆込み女と駆出し男」のあらすじを紹介するが、もちろん結末までをネタバレしていく。また、映画を観た人の感想も紹介し、「駆込み女と駆出し男」の映画としての評価も見極めていく。

駆込み女と駆出し男とは?

「駆込み女と駆出し男」のあらすじをネタバレする前に、基本的な映画の情報をまず。映画「駆込み女と駆出し男」は、2015年公開。劇作家である井上ひさしが、晩年に11年をかけて執筆した小説「東慶寺花だより」を原案としている。江戸時代の鎌倉、東慶寺の御用宿が舞台のヒューマン時代劇。「駆込み女と駆出し男」は、大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり出演で、もの悲しい女性たちの人生をコミカルな演出も交えつつ描いていく。

東慶寺に駆け込んで来た女性たちは、すぐに寺に入れるわけではない。寺の前にある御用宿の柏屋で聞き取り調査が行われ、一旦は夫を呼び出して仲裁を試みる。それでも和解されなかった場合に、東慶寺に入山することになる。無事に東慶寺での修行を2年終えたならば、夫は強制的に離縁状を書かされ、女性は晴れて自由の身となるのである。

柏屋に居候する医者見習いであり、戯作者(げさくしゃ)に憧れる信次郎を通して物語は進行していく。信次郎を演じる大泉洋がはまり役である。口八丁で難敵を追い払っていく時の口上がとても見事。セリフの多さにびっくりするが、大泉洋は見事に演じ切っている。

また、つらい人生を生きる女性を演じる女性陣の演技も光る。戸田恵梨香、満島ひかりをはじめ、内山理名などが悲哀に満ちた女性の人生を演じている。映画の終盤、女性たちの人生がどのように変わっていくのかが見ものである。映画の結末もネタバレするので、楽しみにしてほしい。

駆込み女と駆出し男のあらすじをネタバレ解説!

それでは映画「駆込み女と駆出し男」のあらすじをネタバレしていく。この映画は時代劇だけあって言葉が分かりにくいため、あらかじめあらすじを知っておくのは映画の理解に役立つであろう。また、あらすじだけでなく、映画の結末までをもネタバレしていくので楽しみにしてほしい。そして、映画を観た人の感想も紹介することで、映画の理解をさらに深めていく。

縁切寺・東慶寺

夫に問題があっても女性は耐え忍ぶしかなかった時代に、女性にとって最後の砦となったのが幕府公認の縁切寺である東慶寺。東慶寺に駆け込む女性は、時に追手に追われている場合もある。追手に捕らえられる前に、寺の門の中に自分の身に着けている物を投げ込むことで駆け込みが成就する。物語の中盤、東慶寺の取り潰しを企む南町奉行の鳥居耀蔵が玉虫という密偵を送り込むが、寺を取り仕切る院代の力は強く、危機を乗り越える。

堀切屋(ほりきりや)の妾・お吟(おぎん)

日本橋の唐物問屋・堀切屋三郎衛門の妾であるお吟。堀切屋に正妻はいないが、訳ありの過去を持つ二人は、正式に入籍はせずに妾となっている。強味(きつみ)と渋味が程よく付いた堀切屋の造作にお吟は惚れている。

ある夜、荷下ろしを見て来ると言ったお吟は、かごに乗って密かに東慶寺へと向かう。ところが、山の中でかごかきに乱暴されそうになる。なんとか追い払うが、足をくじいて山の中で途方に暮れる。

鉄練り浜鉄屋のじょご

風の道を読む才能のあるじょごは、浜鉄屋にはなくてはならない存在。にもかかわらず夫の重蔵は、じょごをないがしろにする。常に火に当たるせいで、顔半分が火ぶくれでただれているじょごを罵っては、昼間から女遊びに興じる。じょごが離縁を申し入れても聞き入れはしない。

じょごを足蹴にする重蔵に向かって、遊女が「山向こうの東慶寺に駆け込まれたら困るだろう」と言ったことによって、じょごは東慶寺の存在を知る。そのままじょごは東慶寺へと向かう。向かう山の中で足をくじいたお吟に出会う。お金を渡され、お吟をおぶって東慶寺へ向かうじょご。

東慶寺の御用宿・柏屋の居候・中村信次郎

医者見習いであり、戯作者に憧れる信次郎は、幕府のやり方をなじったことにより江戸に居づらくなり、叔母である柏屋の主・源兵衛の元に身を寄せることになった。駆け込んで来た女性たちの聞き取りを柏屋ですることにより、女性たちの人生に深く関わることになっていく。

女侍・戸賀崎ゆう

父親の営む道場が田の中勘助により道場破りに遭う。結婚を約束していた相手も勘助によって殺され、道場を乗っ取った勘助と無理矢理結婚させられてしまう。暴力を受けていた勘助から逃れるため、侍の身分を捨てて東慶寺へと駆け込む。

柏屋のお手伝い・お種

勘助がゆうを探して柏屋に乗り込んで来た際に怯える。漁師だったお種の父親は、酒乱の武士に手籠めにされそうになった娘を助けようと武士を殺めてしまったため、死罪にされる。母は狂い死にし、お上をなじったお種本人も舌を焼かれてしまう。

おみつとおせん

11歳の時に神隠しに遭った妹のおせんは、実はさらわれて吉原の女郎になっていた。おせんが生きていることを知った姉のおみつは、夫の今朝治(けさじ)と命がけでおせんを助けることにする。吉原の始末屋から逃れるために、源兵衛に頼み込み、おみつと名乗りおせんを東慶寺に駆け込ませる。今朝治は妻から離縁を突き付けられるという不名誉に耐え、本物のおみつは2年のあいだ、身を隠していなければならない。

おゆき

東慶寺で修行中のおゆきは、ある日、強烈な腹痛を訴え、信次郎に蜂蜜浣腸を施される。その後、男と交わるはずのない東慶寺において妊娠する。

法秀尼(通称・院代様)

東慶寺を取り仕切る尼僧。信次郎との軽口を楽しむ。「学問でも武芸でも日々精進している」としてじょごの才を評価する。

曲亭馬琴(きょくていばきん)

信次郎が憧れる戯作者。馬琴の著作物である「南総里見八犬伝」の完結を世の人が待ちわびているが、お上の検閲が入りなかなか出回らない。お吟も信次郎も八犬伝の続きを読みたいと言い合う。洪水で流れ着いた若い頃の馬琴をじょごのじいちゃが助ける。

駆込み女と駆出し男の結末をネタバレ解説!

ここまで「駆込み女と駆出し男」のあらすじを追って来たが、ここからはそれぞれの物語の結末をネタバレしていく。東慶寺に駆け込んだ女性たちの人生がどのように転換していくのか。その結末は必見である。それでは、「駆込み女と駆出し男」の結末をみていこう。

ある日、お吟が血を吐いて病床に就き、医師の清拙の代わりに信次郎が診察に行く。じょごとお吟はお互いを慈しみ、山の中で会えてよかったと伝え合う。熱心に自分を治療してくれようとするじょごにお吟は「いつもいつもありがとう」と言い、じいちゃのお国言葉で何て言うの?と問う。「べったべっただんだん」と言うんだよとじょごが言う。

じょごは熱心に薬草を育てては、お吟の治療をしようとする。しかし、お吟は労咳(ろうがい)でもう良くはならないと分かる。治療にやって来た信次郎に向かい、堀切屋の過去と、自分が駆け込んだ真の理由を語る。

おみつと今朝治の離縁が成立する。源兵衛でさえ連絡先を知らない本物のおみつ。待っていたおせんと今朝治の前に現れたのは、腰越のあじ売りに扮して2年ものあいだ身を隠していたおみつであった。おせんが東慶寺に駆け込んでからというもの、毎日毎日、雪の日も風の日も、柏屋の脇道をあじ売りが通るようになった。実に見事な身の隠し方であった。

堀切屋には陰で大泥棒を働いていた過去があり、地下蔵にはお宝が眠っている。お吟の真意を知らない堀切屋は、信次郎を拉致して拷問を加えお吟の狙いを聞き出そうとするが、病で自分は長くないと悟ったお吟が、死に際を堀切屋に見せたくないために東慶寺に駆け込んだことを、ついに信次郎から聞くことになる。お吟の真意を知った堀切屋は「いい夢見させてもらった」と言って男泣きする。

その頃、東慶寺ではおゆきのお腹が大きくなり問題となる。想像妊娠していると分かり、大審問が開かれることになる。捨て子だった自分を立派に育ててくれた両親に申し訳が立たないために、酒癖が悪くバクチにのめり込む夫と離縁しようとおゆきは東慶寺に駆け込んでいた。しかし、夫を嫌いになったわけではなく、妊娠すれば離縁せずに済むと思い込んだおゆきは想像妊娠したのである。

大審問で寺の皆の前で「子を宿すことはできない。痛くない」と信次郎はおゆきに何度も言い聞かせた結果、おゆきのお腹は引っ込む。信次郎の真剣な審問を見ていた法秀尼は、寺の規則を変えて「先渡し禁酒離縁状」という措置を取り、おゆきを里へ返すことにする。「寺法は寺のためにあるのではない。悩んだり苦しんだりしている人のために寺があり、寺法があるのだ」という言葉はまさに法秀尼の英断を表している。

大審問のあいだに玉虫が抜け出し、法秀尼しか入ることのできない隠し部屋に忍び込む。隠し部屋には禁書とマリア像があった。法秀尼が隠れキリシタンだと知った玉虫は、自らも隠れキリシタンであることを暴露し、一生山で暮らしたいと懇願する。このことにより、鳥居耀蔵の目論見は失敗となる。

病状の悪化したお吟は東慶寺を出て、柏屋に宿下がりする。寺を出る際、じょごに向かって「私の妹!べったべった、だんだん」と叫ぶ。その後、本人の希望通り、信次郎に八犬伝を朗読してもらいながら息を引き取る。宿の外では、出家した堀切屋がお経を読んでいた。

2年の修行を終え、じょごとおゆうが山を下りることになった。おゆうは勘助を討つという気は失せ、諸国を巡って腕を磨くことにする。じょごはついに重蔵から離縁状を取り付けることができ、晴れて自由の身となる。しかし、じょごがお山入りしたあと、女遊びをやめて真面目になった重蔵は、じょごに戻ってきてほしいと懇願する。じょごが自由になったあと、二人で長崎に行く約束をしていた信次郎は慌てる。

東慶寺での修行により自信を取り戻したじょごは、以前のような言われるがままではない。版元の多い江戸に戻り、医者をしながら戯作を書けと信次郎を鼓舞する。大審問を見ていた人は皆、信次郎は名医だと思っていると。了承した信次郎にじょごは熱いキスをする。

そうこうしていると乱心した勘助が、お種を人質に取って東慶寺に乗り込む。おゆうを取り戻そうとする勘助を追いかけたじょごは、なぎなたで成敗する。

平穏を取り戻した東慶寺と柏屋。信次郎とじょごは柏屋を後にする。じょごの導きで二人が向かった先は、曲亭馬琴の庵であった。信次郎は驚く。「今度はどんな男だい?」と聞く馬琴に、「きつみと渋味はちょんぼしだけど、素敵の男です」とじょごは答える。その時すでに、馬琴は失明していた。

馬琴は失明後も口述筆記で執筆を続け、五年後の1848年に82歳で没した。東慶寺の駆込み取り扱いは1870年に終わった。救済された女たちの数は二千人を超えたと推定される。

駆込み女と駆出し男のキャスト一覧

中村信次郎/大泉洋

言わずと知れた、人気者のマルチタレントである。俳優、タレントのほか、作家や歌手活動もしている。北海道江別市出身。大学在学中に地元、北海道テレビの深夜番組に出演するようになる。「水曜どうでしょう」は深夜枠での放送にもかかわらず高視聴率を得て評判となる。「水曜どうでしょう」が全国でも放送されるようになり、知名度が上がった。その後はその個性的なキャラクターゆえ、人気者となり今に至る。

じょご/戸田恵梨香

初出演した2006年の映画「デスノート」での弥海砂(あまねミサ)役や、テレビドラマ、「コード・ブルー」「SPEC」などの印象が強いが、どんな役も戸田恵梨香らしく演じる女優である。神戸市出身の戸田は、6歳の時に阪神・淡路大震災を経験している。子どもの頃は、道場を開いていた父親から少林寺拳法を習っていた。

お吟/満島ひかり

どんな役も渋く演じる女優である。鹿児島市生まれ、沖縄市育ちで、沖縄アクターズスクール主催の「安室奈美恵withSUPER MONKEY'Sオーディション」で優勝し入校する。7人組ダンスボーカルユニットFolderに三浦大知とともに参加していた。解散後、ソロ活動をするようになってからは、女優業に専念するようになる。弟は強烈な個性の俳優・満島真之介と、バスケットボール選手の満島光太郎であり、妹はモデルの満島みなみ。

戸賀崎ゆう/内山理名

手堅い演技をする女優。1998年にリクルートの「フロム・エー」のCM出演でデビュー。その後、数々のテレビドラマ、映画に出演する。最近では、ヨガの講師としても活動している。

三代目柏屋源兵衛/樹木希林

数多くの映画、テレビドラマに出演している日本の女優の大御所。それぞれの作品で大事な役どころを演じている。1977~78年にリリースされたシングル曲「お化けのロック」「林檎殺人事件」では郷ひろみとデュエットを披露している。夫はロック歌手の内田裕也。娘の内田也哉子の夫は本木雅弘である。先日、惜しまれながら亡くなった。

駆込み女と駆出し男の感想をネタバレ紹介!

ここからは、映画「駆込み女と駆出し男」を実際に観た人の感想を紹介しつつ、映画の批評をのぞいてみることにする。映画のあらすじと結末をネタバレするだけでは分からない、映画「駆込み女と駆出し男」の魅力を紐解いていけるだろう。

観おわったあとまたすぐ観たくなる映画

「駆込み女と駆出し男」の特徴の一つがそのセリフ回し。見事なセリフ回しが光った大泉洋もさることながら、演者一人ひとりの渋みのある演技が心に残るという感想である。

凄いものを観たと分かる

「駆込み女と駆出し男」の物語の迫力に圧倒されたといった感想である。こちらもまた、登場人物の発する言葉の力に魅了されたようである。

日本の四季、言葉の素晴らしさを映像化

「駆込み女と駆出し男」は、映像が美しいと言った声も多い映画である。そしてここでもまた、大泉洋のセリフ回しに心を動かされたという感想である。

信次郎が大泉洋でなければならなかった理由がわかる

大泉洋のはまり役となった信次郎。そして、物語の大局であるフェミニズムについても考えさせられる映画となっている。

登場人物一人一人の描写が素晴らしい

登場人物の生きざまが丁寧に描かれており、心を動かされたという感想。また、好きな作品の新作を待ち焦がれる気持ちにも共感しているようである。

個人的ランキング

数ある映画の中から選ばれし作品であるとの感想。「駆込み女と駆出し男」の評価は軒並みとても高いのである。

駆込み女と駆出し男を是非ご覧あれ!

映画「駆込み女と駆出し男」は実に悲哀に満ちた物語であり、かつ強く生きる女性たちの美しい人生を描いた物語である。「駆込み女と駆出し男」を観た人の評価は高く、俳優たちの演技が光る作品となっている。観た人の感想は様々であろうが、その結末に安心する。ここまであらすじと結末をネタバレしてきたが、ぜひ、あなたも江戸の女性たちの生きざまをその目でご覧あれ。

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