海賊とよばれた男の映画あらすじとキャストは?評価・感想や主人公のモデルも調査

小説家の百田尚樹原作の同名ベストセラー小説を原作とした映画海賊とよばれた男。映画としても高い評価を集めた海賊とよばれた男には主人公にモデルがいるのをご存じでしょうか?もちろん名前は変えられていますが現在でも有名なあの会社の創業者をモデルにしています。今回は映画海賊とよばれた男のあらすじやキャストを紹介しつつ、既に視聴した人の評価や感想、そして主人公のモデルも合わせて紹介します。

海賊とよばれた男の映画あらすじとキャストは?評価・感想や主人公のモデルも調査のイメージ

目次

  1. 海賊とよばれた男(映画)のあらすじやキャストは?主人公のモデルも調査
  2. 海賊とよばれた男(映画)とは?
  3. 海賊とよばれた男(映画)のあらすじを解説!
  4. 海賊とよばれた男(映画)のキャスト一覧
  5. 海賊とよばれた男(映画)は実話?主人公のモデルは誰?
  6. 海賊とよばれた男(映画)の評価・感想は?
  7. 海賊とよばれた男(映画)を是非ご覧あれ!

海賊とよばれた男(映画)のあらすじやキャストは?主人公のモデルも調査

戦後を舞台にライバルやGHQを相手に会社の生き残りと日本の復興を目指す映画、海賊とよばれた男。第40回日本アカデミー賞では映画にて主演を務めた岡田准一さんの優秀主演男優賞を始め撮影スタッフらも各賞を受賞するなど高い評価を集めた映画です。

今回は映画海賊とよばれた男のあらすじやキャスト、評価や感想、元々の原作小説で主人公のモデルとなった人物なども合わせて紹介していきます。

海賊とよばれた男(映画)とは?

海賊とよばれた男は元々は2012年に小説家の百田尚樹さんが講談社より発表した歴史経済小説です。上下2巻に分けられたこの長編小説は第10回本屋大賞を受賞し、2016年には上下巻合わせて420万部を突破するベストセラーになりました。2014年からは同じ講談社から須本壮一さんの作画の元イブニングにて連載漫画化、2017年までの全10巻のコミックにもなりました。

そして2015年映画化される事が発表、2016年12月10日に映画が公開されました。元々の原作小説の高い評価に加えて、映画化する際の実力派俳優を揃えたキャスティングやVFX技術による圧倒的なスケールを加えた演出でも高い評価を集める事になりました。もちろん2時間強の映画にあらすじを落とし込む為にいくつかのエピソードはカットされるなどしていますがそれが気にならない程の素晴らしい出来の映画になっています。

監督を務めたのは同じく百田尚樹さんの小説を原作とする映画「永遠の0」でも監督を務めた山崎貴さんです。2005年に公開した映画「ALWAYS3丁目の夕日」にて第30回報知映画賞最優作品賞、日本アカデミー賞で監督賞を受賞して映画監督としての地位を確立しました。映画海賊とよばれた男はこれまでに山崎貴さんが監督を務めた作品で主演を務めたような俳優さんも多くキャストとして出演しています。

山崎貴監督の大きな特徴であるのがVFX技術を使ったスケール感の広い映画です。この技術は当然莫大な予算がかかりますが、それを映画全編通して使う事ができる程に評価されています。映画海賊とよばれた男では、その地位の確立を確かなものにした映画「ALWAYS3丁目の夕日」の3倍ものVFX技術を導入して製作されています。

海賊とよばれた男(映画)のあらすじを解説!

ここからは映画海賊とよばれた男のあらすじを詳しく解説しながら紹介していきます。映画版のあらすじは概要だけ見ればには基本的には原作と変わらない流れになっています。もちろんネタバレになる要素も多いので映画未視聴の人はお気を付け下さい。

終戦

映画海賊とよばれた男は1945年、日本が太平洋戦争に負け終結した所から物語がスタートします。既に比較的大きな規模を持つ会社であった主人公国岡鐵造が社長を務める国岡商店。その規模を維持できるわけがないと考えた社員達は大型のリストラが行われるのではないかと怯えていました。そんな社員達を前に国岡鐵造は「日本人としての誇りを失わず、全員一致して社業を再興させよう」と宣言します。

その宣言は誰もクビにしないと国岡の誓いでもありましたが、反面元々扱っていた石油を扱う事もできずに仕事がないのが実情でした。国岡はその日のうちに過去に争い決して良好な関係とは言えなかった「石油統制配給会社」通称石統の総裁鳥川を訪ねてなんとか石油を扱わせてもらえないかと頼みこみます。しかしその懇願は聞き届けられる事はなく、国岡は失意のうちに石頭を後にします。

自宅に戻り、妻や息子たちに出迎えられる国岡でしたが、そのまま自室である書斎にこもってしまいます。国岡は再起の為、苦しかった創業当時の事を思いだします。この創業当時の行いは国岡、そして国岡商店が「海賊」とよばれる所以になっています。

海賊とよばれた男

1922年、当時27歳の国岡は門司にて独立を果たします。国岡商店は元々、当時まだマイナーだった石油の時代が来る事を予見していた国岡が機械油の代理店として立ち上げた会社です。しかし立ち上げた当初はまだまだマイナーな石油という製品を扱う為に営業に苦しみなかなか思うようにいきませんでした。門司で元々油を扱う同業者からの嫌がらせ、油の取引先からの袖の下、賄賂の要求を受けるなどして苦しんでいきます。

経営に苦しんでいた国岡はとあるアイデアを思いつきます。当時の国岡商店の主な消費者は門司で盛んな漁師達でした。彼ら漁船を動かすのに油を使っていましたが、その油に取引先が余らせているからと格安で取引ができる軽油を使えないかと考えたのです。実際に試してみると軽油でも十分に漁船を動かす力を発揮する事が分かります。

国岡の扱う軽油の評判は瞬く間に広がりました。元値が安い為に国岡商店の扱う軽油は安く購入でき、漁船の運航に影響がないのであれば漁師達としても歓迎なのです。漁師達との取引を増やす国岡商店でしたが、国岡はすぐに次の事を考えます。門司は視界に見える範囲に下関があり、門司と下関の漁師はそれぞれ近い漁場で漁を行います。しかし国岡商店は門司に所属しているので下関の漁師を相手に軽油を売る事ができなかったのです。

これは当時まだ大きな力を持っていた商圏の影響によるものでそれぞれの商売を守る為に、それぞれの縄張りを侵してはいけないという物です。しかし商圏の恩恵はまだ新興の会社である国岡商店にはありません。目の前に売れる相手がいるのにそのようなルールの為に売れないという状況を国岡は打破しようとするのです。

国岡の思いついた方法は非常に奇抜な物でした。商圏のルールである「それぞれの土地で物を売ってはいけない」というルールの穴をつき、なんとどちらの土地でもない海上で直接漁船に軽油を売る事にするのです。これにより下関の漁師ももちろん、安く購入できる上にルールを破っているわけではない国岡商店の方法を歓迎し、購入するようになります。

もちろん国岡商店のこの手法は同業者からすれば邪魔でしかありません。しかし国岡商店はあくまでもルールを破ってはいないので止める手立てはありませんでした。精々嫌がらせをする事程度しかできなかったのです。販路を広げた国岡商店はどんどん拡大、国岡自身も船に乗って陣頭に立ち「油持ってきたけぇ~」というセリフと共に油を売りさばく姿に賞賛と皮肉の意味が込められた「海賊」と呼ばれるようになります。

国岡商店立て直し!

回想を終えて思いを新たに国岡商店の立て直しにかかる国岡。自身の私財なども売り払いなんとか社員達を守ろうと走りまわります。油を扱う事ができない状態だった国岡商店は、ラジオ修理の仕事など、今までには行ってこなかった業務なども扱いなんとか会社を存続させている状態が続きます。

当時の日本は石油を含めて多くの事柄が占領軍であるGHQによって決められています。そしてなんとか石油の輸入を懇願する日本政府に対し、GHQは「まずは石油タンクの底に残る油を使え」と命令を出します。石油タンクの底から油をさらう作業は非常にキツく、他社がそれを受ける事を渋った事もあって国岡商店にお鉢が回ってきました。

油を扱う事ができない状態が続いていた国岡商店はこの仕事をキツいと知りながらも受注します。復員してきた社員達も加わって油をさらう国岡商店。その業務は2年によって行われましたが、ついに全てをさらい終える事に成功します。その仕事ぶりに惚れ込んだGHQで通訳の仕事をしていた武知を新たに社員に加えます。

その武知から石統に変わって設立された石油配給公団が指定する「販売業者」を選定する為の要綱案の中に、意図して国岡商店を排除する為の一文が入っているという情報がもたらされます。なんとかその文面を変更させる為、GHQに働きかけを行う事になります。GHQは国岡商店があの油をさらう仕事を受けた会社だと評価していた為に、その働きかけを受けて、選定要綱を変更させます。

それによって国岡商店は晴れて石油を扱う事ができるようになり、念願だった石油業務を再開させます。国岡は思いを新たにしながら、国岡商店を排除しようとする動きにまた過去の記憶を呼び覚まします。

満州での営業から戦争へ

国岡商店は、門司での営業に成功して業務規模を拡大させると、満州へと営業範囲を広げます。その営業の中で、満州では冬場でも鉄道を動かす為に車輪に使用する潤滑油が求められている事を知ります。国岡商店は満州で行われた実験にて石油メジャーを差し置いて、一番の性能を発揮させる結果を残します。しかし石油メジャーからの圧力を恐れた満州鉄道は国岡商店の油を採用する事はありませんでした。

この時から国岡は大手に屈しない反骨精神を見せていたのです。一方で太平洋戦争が勃発すると、国岡商店は南アジアの石油基地での石油を取り扱う権利を得ます。当時まだ力を持っていた石統が権利確保の動きを見せた為に陸軍がそれを嫌った為でした。この事が後に国岡商店と石統の間に溝が生まれるきっかけとなります。

この回想では満州での営業でも国岡を支え、当時の国岡商店を支える大きな柱でもあった長谷部の活躍が目立ちます。長谷部は国岡商店生え抜きの社員であり、既に規模の大きくなっていた国岡商店を支える重要な社員でした。しかし長谷部は上記の南アジアへの石油基地へ陣頭指揮を取る為に陸軍機に同乗しての移動中、陸軍機がアメリカ軍に追撃されて死んでしまいます。この回想は国岡が長谷部の死の知らせを受ける形で終えます。

タンカー「日承丸」始動!

晴れて石油を扱う権利を得た国岡商店。その規模から過去に満州で争った石油メジャーからの提携という形をした買収話も持ちかけられます。しかし国岡はこの提携を拒否します。これによってメジャーと敵対関係になってしまう国岡商店でしたが、自前タンカー「日承丸」を製造し、自前で仕入れルートを確立。日本に石油を運ぶ役割を担います。

当時の石油メジャーは世界の石油産業を牛耳る存在で大手7社が取り仕切っていた事から別名「セブン・シスターズ」と言われていました。日本はこのメジャーらのご機嫌伺いをしながら石油を仕入れている状態だったのです。実際、戦後には日本国内の石油会社はメジャーの子会社として生き残る道を選ぶ会社も多くありました。

そんな強い権力を持つ、メジャーと敵対関係になってしまった国岡商店。当然、仕入れルートをどんどんメジャーからの圧力で絶たれるようになっていきます。自前のタンカーによってなんとか自力で油を輸入できる国岡商店も仕入れ先がなければ油を運ぶ事ができません。国岡は起死回生の策として、メジャーの手がまだついていないイランから石油を輸入する決断をします。

この当時のイランは石油を国の物として扱うと発表した事でイギリスやアメリカと対立しており、その圧力によってイランの石油はどこからも買われずに苦しんでいました。そのイランから石油を買う事は当然、イギリスやアメリカと対立する事であり、せっかくの自前タンカーが拿捕されてしまう可能性があります。自前タンカーという大きな力を失えばメジャーに頭を下げるしかなくなります。

このあまりにもリスクの高い国岡の決定に当然重役達は猛反対します。しかし実際そこにしか活路がないのも事実でした。国岡の強い意志もあって日承丸はイランへ向けて出港します。秘密裏にイランに入港した日承丸はイランで大歓迎を受けます。無事に給油を終えて帰路につく日承丸ですが、イギリスやアメリカが支配する領海を通るリスクを避ける為に敢えて遠回りをして日本に向かいます。

しかし巡回していたイギリス軍船に見つかって停船命令を受けてしまいます。しかし船長の判断により、その危機を回避。海域の問題かイギリス軍は深追いはしませんでした。無事に日承丸は日本に帰国する事になります。川崎港で日承丸の入港を出迎える国岡。その口からは思わず「油持ってきたけぇ~」というセリフがこぼれました。

海賊とよばれた男(映画)のキャスト一覧

ここからは映画海賊と呼ばれた男に出演したキャストを紹介していきます。海賊とよばれた男のキャストはそれぞれに役作りにこだわりを持つような演技派俳優が多く非常に豪華なキャストとなっています。

国岡鐵造/岡田准一

映画海賊とよばれた男の主人公であるのが国岡鐵造です。国岡商店の創業者にして社長で、先見の明と確かな信念で行動し、数々の苦難を乗り越えていく姿が描かれています。社員達への信頼は非常に厚く、家族同然に接しています。

そんな映画の主人公となる国岡鐵造を演じたキャストがV6のメンバーである岡田准一さんです。ジャニーズの中でも屈指の演技派俳優であり、近年では数々の映画やドラマに出演しています。その演技力は映画業界での評価も高く、出演する多くの作品で主演を務めており、数々の作品で賞を受賞しています。

映画海賊とよばれた男以外の出演作は、同じ百田尚樹さん原作の映画であり同じく太平洋戦争期を描く「永遠の0」にて主人公宮部久蔵役や石田光成と徳川家康による関ヶ原の戦いを描く映画「関ヶ原」にて主人公石田光成役、ドラマでは2014年放送の大河ドラマ「軍師官兵衛」にて主人公黒田官兵衛役を演じたのが有名です。また複数の公開予定作品もあり、映画「散り椿」、映画「来る」などにて主演する事が発表されています。

国岡ユキ/綾瀬はるか

国岡ユキは国岡鐵造の最初の奥さんです。門司での商売が軌道に乗ってきた頃、兄国岡万亀男の勧めで結婚しました。しかし鐵造との間に子供が恵まれず、また各地を飛び回る鐵造を1人で待つ辛さに耐える事が出来ずに離縁して実家に帰ってしまいます。あらすじ解説では触れていませんが、鐵造の最後にはそのユキの子孫と対面するシーンがありました。

そんな国岡ユキを演じたキャストは女優の綾瀬はるかさんです。2001年に「金田一少年の事件簿」で女優デビューを果たすと、真面目な性格と、演技に対しての真摯な態度、徹底した役作りなどで高い評価を集めて、数々の作品に出演しています。その演技力から主役やヒロインを演じる機会も多く、出演した映画やドラマにて賞を受賞している経験も豊富です。

映画海賊とよばれた男以外の出演作は、映画僕の彼女はサイボーグ、映画おっぱいバレー、映画ホタルノヒカリ、映画海街diary、映画高台家の人々、ドラマ世界の中心で、愛をさけぶ、ドラマROOKIES、大河ドラマ八重の桜ドラマきょうは会社休みます。などなど話題作だけを取り上げても数が多くなっています。

東雲忠司/吉岡秀隆

映画では油さらいを受けた頃の国岡商店に復員した生え抜きの社員の1人が東雲忠司です。一見頼りなさそうな外見ながら、大黒柱として国岡商店を支えています。また映画では省略されていますが、原作では後に国岡商店の3代目の社長に就任するなどしています。

そんな東雲忠司を演じたキャストが吉岡秀隆さんです。子役として芸能界デビューを果たすと、以降単発映画などはもちろん、複数シリーズが展開されるようなドラマ、映画にも多数出演し続けているベテラン俳優さんです。映画監督の山田洋次監督や黒澤明監督からの評価も非常に高く、起用される機会が多くなっています。

映画海賊とよばれた男以外の出演作はドラマシリーズでは「北の国から」「Dr.コトー診療所」、映画シリーズでは「男はつらいよ」「ALWAYS三丁目の夕日」「学校」などに出演し続けています。もちろん単発作品への出演も多く、映画「ラストソング」「半落ち」「隠し剣鬼の爪」などに出演しています。

長谷部喜雄/染谷将太

あらすじでも触れたように長谷部喜雄は映画海賊とよばれた男のメインの時間軸である戦後には既に戦死してしまっており、本編には登場しません。しかし長く国岡商店を支えた生え抜きの社員として回想編などでは多く登場しています。強面で厳粛な店主である鐵造に唯一軽口を叩ける存在であり、国岡商店の精神的な支柱でもありました。

そんな長谷部喜雄を演じるキャストが染谷将太さんです。7歳で子役として芸能活動を開始すると、9歳で「STACY」にて映画初出演し以後、多数の作品に出演をし続けている俳優さんです。ヴェネツィア国際映画祭で最優秀新人賞であるマルチェロ・マストロヤンニ賞を日本人として初めて受賞するなど、国際的に見ても高い演技力で知られています。

映画海賊とよばれた男以外への出演作は「パンドラの匣」「ヒズミ」「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」「寄生獣」「バクマン。」「さよなら歌舞伎町」「空海-KU-KAI-」など映画が多く、ドラマではどちらかと言えば数話限りのキャラクターを演じる事が多いです。

武知甲太郎/鈴木亮平

武知甲太郎は生え抜き社員が多い国岡商店の中では新参であり、映画の中で社員となるキャラクターです。元々はGHQにて通訳の仕事をしていました。GHQの仕事の中で国岡商店と交流を持った武知はその働きに惚れ込んで社員になるべく転職してきます。その堪能の英語とGHQとの繋がりを上手く使い国岡商店では情報戦を担当しています。

そんな武知甲太郎を演じたキャストが鈴木亮平さんです。2006年から活動を開始すると多数の作品に出演しています。鈴木亮平さん自身も英語に堪能でアメリカへの留学経験も持っているなどまさに武知甲太郎を演じるべくして演じたと言えます。演じる役柄のキャラクターに合わせるに度々肉体改造を行うなど、役者としての高い意識から周囲の評価も高いです。

映画海賊とよばれた男以外への出演作は、映画では「HK変態仮面」「TOKYOTRIBE」「俺物語」「彼岸島デラックス」、ドラマでは「花子とアン」「天皇の料理番」「西郷どん」などに出演しています。この数年で主演をする作品も増えて評価を高めている俳優さんです。

海賊とよばれた男(映画)は実話?主人公のモデルは誰?

出光興産創業者を題材にした実話!

映画海賊とよばれた男の原作である小説は元々、現在でも石油会社として知られる出光興産を題材にした実話です。もちろん名称などは変更されていますが、登場したキャラクターの多くにも出光興産関係者のモデルになっています。

上記でキャストと共に紹介したキャラクターにもモデルがいるケースが多く、東雲忠司は実際に出光興産にて三代目社長となる石田正賓さんを、武知甲太郎は出光興産専務の手島治雄さんがモデルとなっています。またGHQの関係者である登場人物であるジョン・F・アイソなどは実名そのままに登場しています。

主人公のモデルは出光佐三さん

もちろん主人公国岡鐵造にもモデルがいます。それが出光興産創業者である出光佐三さんです。映画海賊とよばれた男で描かれる多くのエピソードが出光佐三さんが実際に体験出来事、実施した業務であり、海賊とよばれた男は言い方を変えれば出光佐三さんの伝記であるとも言えます。

海賊とよばれた男(映画)の評価・感想は?

ここからは映画海賊とよばれた男を実際に視聴した人の評価や感想を多いものから抜粋して紹介していきます。

岡田准一が名演だった!

映画海賊とよばれた男のキャストは上記で紹介したキャスト以外にも非常に豪華で実力のあるキャストが揃っています。誰もが主演作を多数持ち、脇役を演じるような人ではないと言えるキャストも多いです。その中でも主人公を演じる岡田准一さんの評価は圧倒的と言える程に高く、名演だったという感想が非常に多いです。

主演として主人公国岡鐵造を演じたV6の岡田准一さん。ジャニーズでも屈指の俳優として多数の作品に出演していますが、その演技力は非常に高い評価を集めています。岡田准一さん自身はまだ30代にも関わらず、メインとなる戦後の時代には既に60代だった国岡鐵造を演じ切っています。老年期である国岡鐵造の声により深みを持たせる為、敢えて本番前にノドを潰して挑むなど高いプロ意識も見られます。

もちろんその素晴らしい演技だけでは年齢の大きな壁を超えるのは難しいです。岡田准一さんの演技に合わせて高いレベルのメイクも支えています。その高いレベルの演技力によって、第40回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞するに至っています。その演技にはただただ凄いという感想が多くなっています。

社歌が良い

原作には描写がなく映画になる際に追加されたものの中の1つに、映画の国岡商店の社員が山場になるようなシーンで歌う社歌があります。元々音を示す事ができない原作小説では歌を歌う事自体の描写がありません。この映画だからこの演出は社歌が歌われるシーンの盛り上がりもあって非常に高い評価を受けており、感想で社歌に触れる人も多いです。

特に良かったとされるシーンが映画終盤、日承丸に乗った乗組員達が、イギリス船に拿捕されるかもしれない危険な海域を通る際に歌うシーンを推す感想が多いです。

胸が熱くなる展開が良い

上記でも紹介したように主人公である国岡鐵造のモデルである現在まで続く会社に成長させ、戦後の危機を立て直した出光佐三さんです。もちろん実際全てがそうだったかは不明ですが、映画海賊とよばれた男で描かれるエピソードは多くが成功エピソードであり、同時に戦後の日本というどん底の中から這い上がるような流れから非常に胸が熱くなる展開が良いとする感想は多いです。

登場人物それぞれが自分の出来る範囲で、会社の仲間を、そして復興に向かう日本を支え、時には戦う姿勢を見せる姿は涙なしには見れないとする感想も多いです。反面この胸が熱くなる展開を支えている社員の団結や仕事への情熱的な姿勢などは、一部では「社畜としてもっと頑張れと言われている気がする」として批判的な感想を生む理由にもなっています。

政治色を排したのが良い

戦争映画、そしてその前後を描く映画はどうしても政治的な色が強くなり、その内容にイデオロギー的な内容が入ってしまう事は多くあります。しかし海賊とよばれた男は同じ太平洋戦争前後を舞台としながらも政治の色はあまり強くありません。あくまでもテーマを国岡商店に絞り、その社是である「大家族主義」「士魂商才」「人間尊重」をクローズアップした映画になっているとする感想が多いです。

もちろんこれらの思想は現代で体現すればまず間違いなく「ブラック企業」と言われてしまいます。しかしその時代背景を合わせて見れば社員同士の強い絆や懸命に何かを成そうとする一体感に素直に引き込まれたとする感想も多いです。政治的要素をあまり見たくないという人にもおすすめできる映画だとする感想もあります。

原作を読んでも気にならないカットされたエピソード

映画海賊とよばれた男には原作小説の他、漫画版も既に連載されており、元々作品として知っている上で視聴している人も多くいます。このような原作を持つ作品はどうしても原作と比較されて、「原作のこのエピソードがない」「改変がひどい」などと言われる事がありますが、映画海賊とよばれた男に関してはそのような感想はほとんど見られません。

実際に詳しく見ていくとカットされたエピソードもあれば、改変されているエピソードもあります。国岡鐵造の美術品を売り払い、後に取り戻すエピソードや、映画のクライマックスでもあるイランからの自前タンカーでの輸入シーンなどは原作ではイギリス軍に見つからずに港に辿り着いています。

原作を持つ映画でこのような改変に対しての批判が少ない映画は珍しいです。それだけに完成度が高く、上記で紹介したようにキャストの演技や演出によってそれらの映画化する際の改変が気にならなくなっていると言えます。

安部首相も絶賛?

多くの人が高い評価をし、感想を述べている映画海賊とよばれた男ですが、なんと時の総理である安部首相からも素晴らしいとする感想が述べられています。これは安部首相がインタビュー番組に出演した時の事です。その番組では安部首相が政治家にならなかったら映画監督になりたかったというエピソードについて質問を受けます。

その解答の中で、安部首相は同じ百田尚樹さんの小説を原作とする「永遠の0」と共に海賊とよばれた男を素晴らしい映画だとして賞賛する感想を答えています。具体的なポイントなどについては触れられていませんが、お気に入りの映画であると感想を述べています。

海賊とよばれた男(映画)を是非ご覧あれ!

映画海賊とよばれた男は原作小説の高い評価を無駄にしない完璧な出来でその評価をさらに高める事に成功した映画です。小説の良さを潰さずに、映画的な演出である社歌を加えたり、VBX技術を使ったスケールの広い演出、豪華なキャストによる迫真の演技などどの点を取っても非常に素晴らしい映画に仕上がっています。

もちろんその評価の土台になる映画のあらすじもかなり好評です。元々の小説の良さを生かしつつ映画化に当たって気持ちよく改変されまとめられたあらすじは前知識など何もなしに観ても楽しめるように出来ています。作品の都合上、登場人物も多いですが、その使い分けもしっかりされていて理解しやすい映画です。同時に原作を読んでいてもかなり楽しめる映画にもなっています。

実写邦画の中では圧倒的な評価を誇る映画海賊とよばれた男は成功体験映画でもあり、自身を奮い立たせるのに十分な力を持った映画であり、悲しい時にこそ見てほしいとする感想も多くなっています。まだ視聴した事がないという人はぜひ一度視聴してみる事をおすすめします。

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