2018年09月10日公開
2018年09月10日更新
クリーピー偽りの隣人のネタバレあらすじ・感想まとめ!評価が分かれる理由は?
「クリーピー偽りの隣人」は2016年に公開された映画です。「クリーピー偽りの隣人」はその不気味で衝撃的な内容から、観た人の感想や評価が分かれた作品です。「クリーピー偽りの隣人」は隣の家との交流が少なくなった現代だからこそ起こり得る恐怖を丁寧に浮き彫りにしたことでも話題になりました。今回は「クリーピー偽りの隣人」のあらすじのネタバレや結末ネタバレ、「クリーピー偽りの隣人」を観た人の感想や評価がなぜ分かれたのかをご紹介していきます。
目次
クリーピー偽りの隣人のあらすじや感想をネタバレ解説!評価が分かれる理由とは?
今回は「クリーピー偽りの隣人」のあらすじのネタバレや結末ネタバレ、「クリーピー偽りの隣人」を観た人の感想やその評価をご紹介していきます。「クリーピー偽りの隣人」は2016年に公開された映画です。西島秀俊さん演じる元刑事の高倉が竹内結子さん演じる妻の康子と共に、香川照之さん演じる隣人の西野に翻弄され事件に巻き込まれていく様子を描いた映画です。
「クリーピー偽りの隣人」には原作小説が存在します。映画「クリーピー偽りの隣人」の中では語り切れなかった設定や物語の進め方の変更があったため、「クリーピー偽りの隣人」を観た人の感想や評価が分かれた作品です。今回は「クリーピー偽りの隣人」のあらすじや結末のネタバレと観た人の感想や評価が分かれた理由、そして原作小説のあらすじやネタバレも合わせてご紹介していきます。
クリーピー偽りの隣人のあらすじをネタバレ解説!
ここから「クリーピー偽りの隣人」のあらすじをネタバレ解説していきます。刑事である高倉は7人を殺害した連続殺人犯の取り調べをしています。その中で容疑者は「俺にもやっていいことと悪いことの区別はつくんです。俺には俺のモラルもあるんです。刑事さんにはわからないでしょうけど」と淡々と穏やかに高倉に話しかけます。高倉は取り調べというより、完璧なサイコパスのサンプルとして容疑者に興味があるようでした。
容疑者は見張りの警官を殺害し取調室から脱走してしまいます。高倉は部下の野上と共に容疑者を追いかけますが、警察署内で人質を捕らえていました。高倉は静かに説得を試みますが、何もしないことの証明として自分に背を見せることはできるか?と容疑者に問われ背中を向けた直後に容疑者に刺されてしまいます。高倉の命に別状はなかったものの人質は容疑者に殺され、野上が容疑者に発砲し容疑者は死亡します。
高倉はこの一件により警察を退職し大学で犯罪心理学の講師として働いていました。心機一転、妻の康子と飼い犬のマックスと共に新しい地へ引っ越してきます。高倉は康子と2人で近所へ引っ越しの挨拶に出向きます。高倉家の隣は空き地でその裏に西野家、空き地を挟んだその向こうに田中家がありました。田中家へ挨拶に行きますが寝たきりの母親の介護をしているという田中家の女性は不愛想で、挨拶の品も受け取ってもらえません。
高倉家の隣の空き地の裏に住んでいる西野家に挨拶に行きますが、誰も出て来ずまた後日挨拶に行くことにします。高倉がある日授業の合間に同僚に話しかけると、同僚はここ10年に関東で起こった凶悪事件の分布や分類の研究をしていました。それを見せてもらった高倉はその中で日野市一家失踪事件という未解決事件が目に留まります。6年前に中3の娘を残し一家全員が突然失踪した事件でした。
日中、妻の康子が1人で西野家に挨拶に向かいます。すると中から男性が出てきて話をしながら挨拶の品を渡しますが、どうも会話がうまく噛み合いません。どうぞよろしくお願いしますという康子の挨拶にも応じず西野は家の中に入っていってしまいます。康子はなんとも言えないおかしな感覚を感じながら家に戻ります。
高倉は同僚と日野市一家失踪事件の事件現場に来ていました。今は誰も住んでいないその家を前に刑事の勘の見立てを聞かれる高倉ですが、わからないなと答えつつも何か不穏な様子を嗅ぎ取っています。中に入ることを提案されるもこれ以上介入するのはやめようと止める高倉でした。夕飯の食卓で隣の西野が感じが悪いと話す康子に、凶悪犯は近隣にいい人と言われるからそういう心配はないかもねと高倉は冗談めかして答えます。
ある日、突然野上が高倉の大学を訪ねてきます。日野市一家失踪事件の現場に行ったことが野上の耳にも入っていました。高倉は日野市一家失踪事件が犯罪性があるかどうかわからないのになぜ事件と呼ばれているのかが気になったから事件現場を赴いたのだと説明します。野上もなぜ娘1人だけが残されたのか、中3ならばそこそこ大人であるにも関わらずなぜ証言能力なしと判断されたのかが気になっているのだと打ち明けます。
犯罪心理学を身に着けている高倉が事件を担当していれば解決していたのでは?と問う野上にそれが警察を退職することになった過去の事件を引き起こしたのだと高倉は憤りながら答えます。しかし残された娘に会いに行こうという野上の提案に、高倉は興味が勝ってしまいます。一方マックスを連れていた康子は西野に偶然会います。この前は不愛想で申し訳なかった、これからもよろしくとしおらしさすら見せる西野に康子は困惑します。
そこへ中学生ぐらいの少女が帰ってきます。西野はこの娘の澪と妻との3人暮らしなのだと康子に話します。今度は奥様もぜひと話す康子に、西野はそれどういう意味です?と態度を急変させ半ば怒りながら澪と共に家の中に入って行ってしまいます。感情の変化が読めない西野に、康子はまたも何とも煮え切らない気持ち悪さを感じます。
高倉は野上と共に日野市一家失踪事件の現場を訪れていました。2人は犯罪現場特有の嫌な感覚があるとお互いに感じます。そこで偶然、日野市一家失踪事件で取り残された娘の本多早紀に出会います。高倉は真実を求めているだけなので助けが必要なら協力すると申し出ますが、さんざん警察で繰り返し話を聞かれたりマスコミの餌食になっていた早紀は警戒心が強く高倉たちから逃げるようにその場を立ち去ってしまいます。
帰り道で高倉は西野に会います。初対面にも関わらず康子のことを一方的に文句を言う西野に対し違和感を覚えた高倉は夕食のときに康子に西野は確かに少し変な人だと言い、近所付き合いを無理にすることはないと話します。その後高倉は早紀の家を訪ねます。事件当時の記憶が曖昧だが最近になって思い出したイメージがあるとのことでした。そこから真実を探るのが面白いのだと言う高倉に、早紀は何が面白いのだと愕然とします。
高倉に近所付き合いをしなくていいと言われたものの、康子は西野家におすそわけを持って訪ねます。妻に会ったらどうかと促す西野に案内され玄関に入る康子でしたが、何か異様な雰囲気を感じ取ります。立ちすくんでいると、西野の死角から澪が静かに横に首を振ります。それはまるでこれ以上踏み込むのはやめた方がいいと訴えているようでした。おすそわけを渡し去ろうとする康子に西野は妻が鬱病で自分も参っているのだと話します。
高倉は再び早紀から話を聞いていました。失踪直前、早紀は母が誰かと怯えながら電話をしているのを目撃したのだと言います。まるで電話の向こうの人間に支配されているようで借金をした相手がいたのではないかと警察に話していました。実際に早紀の母親には借金がありました。そして別の時には母が電話で楽しそうだったこと、真面目な兄がたまに酔って帰ってくることがあったのだと話します。父も夜中に誰かと電話をしていました。
家族が失踪した時、早紀は修学旅行中でした。早紀は直感的に母と父が電話していた相手と高校生であった兄が酒を飲まされていた相手は同一人物なのではないかと感じていたことを高倉に打ち明けます。しかしそれ以上思い出せない早紀を問い詰める高倉に、早紀は人のことをまるで実験材料みたいにしていると怒り帰ってしまいます。また来るかと聞く野上に記憶が半分戻った人間は残りの半分も取り戻したくなるはずだと高倉は答えます。
高倉が家に帰ると康子は澪に料理を教えることになったのだと言い、家には西野と澪が来ていました。西野に対する不信感を夫婦でお互いに話していたにも関わらず、西野と澪と楽しく食卓を囲む康子と今までのことはなかったかのような明るいその異様な状況に高倉はまたしても違和感を覚えます。西野と澪が帰った後に西野を変わった人だと話す高倉に、康子は案外いい人たちかもよ?と答えるのでした。
高倉はまた早紀に話を聞いていました。修学旅行に行く前夜、早紀は家族が3人だけになるからちょうどいい、と話している家族の声を聞いたのだと言います。誰かに会う予定があって、そこに早紀がいないのがちょうど良かったのでは?と早紀は感じていました。そしてその誰かとは電話の相手ではないのかと。早紀はその人を見かけた気がするのだとも言いました。早紀は2階にいて、その人物が自分を見上げていた気がすると話します。
本多家の隣は空き地で、その裏には水田家がありました。しかし水田の写真を見た早紀は自分が見た人間とは違うと話します。その後野上が水田家を捜索します。異様な臭いと大量の虫が飛び交う中で野上は圧縮袋に入った5体の遺体を発見します。野上の功績を称える高倉に、野上はこれは始まりにすぎないと話します。遺体は行方不明だった本多家の3人と水田夫婦のものでした。早紀が見た人間が誰なのかは依然として謎のままでした。
野上が高倉に水田に関して調べたことを報告します。水田は事件よりも3年程前から会社に全く出社していなかったことがわかりました。つまり事件当時、水田家には水田になりすました別の人間が存在していたということが発覚します。考えを巡らせながら高倉が家に帰ってくると、玄関の近くで澪に話しかけられます。なんと澪は高倉に「あの人はお父さんじゃないです、全然知らない人です」と西野が赤の他人であることを打ち明けます。
ある日高倉は康子が階段で誰かと電話しているのを見かけます。高倉が聞いても電話の相手が誰かを話してはくれず、康子は急に情緒不安定になり取り乱し始めます。夕飯の場で高校時代の友人に電話をしていたのだと謝る康子でしたが、高倉には違和感だけが残ります。マックスの散歩に出かけた高倉は日野市事件の本多家と水田家の配置と自宅と西野家の位置関係が、空き地を挟んで孤立している点などが全く同じであることに気づきます。
奇妙な共通点に気づいた高倉は、野上に西野について調べるように頼みます。すると西野の協会理事という職業が水田も同様であったことに疑問を抱いた野上は警察の身分を明かした上で西野家を1人で訪れます。野上を出迎えた西野の顔は、本来の西野の免許証の顔写真とは全く別人でした。少し玄関で待っていてくれと西野が消えていった部屋の異様さに気づいた野上は、そっと後を追い勝手に家に上がり込みます。
高倉が家に帰宅する直前、空き地を挟んだ隣の家・田中家が突如爆発し炎上します。消防車を呼ぶよう康子に指示を出した高倉は、この状況にも関わらず西野が部屋で平然とテレビを見ているその異常さに気づきます。翌日、警視庁の谷本が高倉の家を訪れ田中家の火災はガス漏れが原因だったこと、焼け跡からは3体の遺体が見つかったと話します。田中親子と、野上の遺体が発見されたと言うのです。高倉は隣人西野の異常さを訴えます。
高倉は早紀に再び話を聞きに行き、西野の写真を見せ水田はこの男ではなかったかと問い詰めます。思い出せないと話す早紀を高倉は力ずくでさらに問い詰めてしまい「それでも人間なのか?人の心を持っているのか?」と早紀に突き放されます。一方、康子は西野に下の名前で呼んでいいかと聞かれたり突然握手を求められたりと、西野の行動の真意が掴めず翻弄され続けます。そして今度は絶対に家に来るようにと西野に耳打ちされます。
西野家の隠し部屋では、父親の死体を圧縮袋に入れる澪と薬物中毒で廃人同然の澪の母親がいました。西野は高倉の推測通り西野家とは無関係の人間で、本来の西野に成り代わり西野家に君臨していました。父親の死体処理についてお兄ちゃんのときと同じようにすればいいかと問う澪に、西野はあんたら家族で決めろと言い放ちます。つまり西野家は元々4人家族でした。澪と母親は、部屋の床下に父親の遺体を隠します。
その後錯乱状態になった母親は西野に射殺されてしまいます。直接手を下したくなかった西野は澪を責め立て、お前の家族の尻拭いをなぜ自分がしなければならないのか、自分が犯罪者になってしまうではないか、全部お前のせいだと母親の死体の後始末を澪に言いつけます。高倉は事件の真相を追うことに夢中なあまり康子の異変に気づきません。康子の腕には、澪の母親と同じ薬物を注射された跡がいくつも残っていました。
死体の後始末が1人では無理だと訴える澪に、西野は康子に手伝いさせるために自宅に招きます。死体を目の前にし慌てる康子に、西野は澪がやってしまったが警察に通報するとこの子が捕まってしまう、これは康子の責任だと当然のように言い放ちます。薬物で正常な判断ができず自分の責任だという言葉に混乱する康子に、西野は今からどうするかは澪と相談しろと言い立ち去ります。澪と康子は母親の死体を圧縮袋に入れ床下に隠します。
高倉が家に戻ってくると康子の姿が見当たりません。そこに澪が匿ってほしいと駆け込んできます。澪を追って西野が大声で玄関の扉を叩く様子を見て警戒する高倉でしたが、西野がなぜか高倉家の鍵を持っておりドアを開錠しこれは誘拐では?と訴えてきます。澪に警察を呼ぶよう指示をしましたが西野が先に通報しており、なぜか高倉が警察に連行されることになってしまいます。しかしなんとか谷本の力で取り調べから解放されます。
野上のパソコンに西野を調査した履歴が残っていたこと、野上の拳銃が見つかっていないことを谷本から聞いた高倉は、日野市一家失踪事件の隣人水田になりすましていた男が西野である可能性を谷本に訴え、別室で事情聴取を受けていた西野に話を聞きに行こうとします。しかし西野は既に家に帰った後でした。康子や澪に危険が迫っていることを感知した高倉は谷本と共に自宅へ急いで戻ります。高倉は自宅へ、谷本は西野家に向かいます。
自宅に康子がいなかったため高倉は西野の家に足を踏み入れます。するとそこには西野の部屋で呆然としている康子の姿があり、あなたまでここに来る必要なかったのにと呟きます。夫婦関係はとっくに諦めていたこと、引っ越しして環境が変わればいいことがあるかもしれないと思ったことを打ち明ける康子を、高倉はきつく抱きしめもう一度やり直そうと誓います。康子の心の隙を西野に付け込まれてしまったことに気づいたのでした。
西野家にある異様な部屋に気づいた高倉は康子に少し待っていてくれと伝え、隠し部屋に踏み込みます。床下に動かなくなった谷本を発見した高倉は、そこへ現れた西野に康子や澪を解放してくれと頼みます。しかしそれは本人の自由意志だとのたまう西野に、高倉はそれこそが西野の手口だったのだと気づきます。家族に取り入って殺し合いをさせ自分は直接手を下さない、反社会性人格障害サイコパスという哀れな存在だと西野を煽ります。
しかし康子が高倉の手に薬物を注射してしまいます。西野は平然とした顔で高倉のことを「いかれてるな」と言い放ち、学校から帰ってきた澪に家族が増えたぞ、引っ越しだと笑顔で話しかけます。隠し部屋のベッドには呆然と天井を見上げ横たわる高倉とそれを見つめる康子がいました。ここまで「クリーピー偽りの隣人」のあらすじネタバレをご紹介しました。次からは「クリーピー偽りの隣人」の結末ネタバレをご紹介していきます。
クリーピー偽りの隣人の結末をネタバレ解説!
「クリーピー偽りの隣人」のあらすじネタバレをご紹介しました。ここからは「クリーピー偽りの隣人」の結末をネタバレしていきます。西野は高倉、康子、澪、マックスを連れ北に逃げます。途中休憩で寄った廃屋の屋上で、西野は双眼鏡を使い空き地を挟んで同じような配置になっている家を見つけまたターゲットにすることに決めます。お互いの人間関係の設定を決めながら、マックスが邪魔だから銃殺するよう高倉に指示します。
野上のものであろう拳銃を渡された高倉はマックスではなく西野を撃ち殺します。死んだ西野を見て、澪は高らかに笑いマックスとじゃれあいます。高倉は弾がなくなった後も拳銃の引き金を何度も引こうとし康子に止められます。全てが終わり呪縛から解放された康子は、安堵感と全てが終わったからこそ込み上げてくる恐怖に泣き崩れながら何度も何度も叫び声を上げ続けるのでした。以上が「クリーピー偽りの隣人」の結末ネタバレです。
クリーピー偽りの隣人を観た人の感想を紹介!評価が分かれる理由は?
クリーピー偽りの隣人は面白くないという評価の感想!
「クリーピー偽りの隣人」のあらすじをご紹介しました。ここからは映画を観た人の感想と評価をご紹介していきます。「クリーピー偽りの隣人」は観た人の感想が分かれた作品です。なぜ評価が分かれることになったのか、まずは面白くないという評価の感想をご紹介していきます。
クリーピー
— ロージー (@blackeyerosie) May 15, 2017
原作読んでから映画見たけど、あんまり面白くなかった。。。
原作はけっこう面白かったのにな(๑ ੱ ౩ੱ๑) pic.twitter.com/b7HLjjBjX4
「クリーピー偽りの隣人」には原作小説が存在します。映画の中で語り切れなかった設定や背景もあり、それが省略されていたことによって違和感を感じたという感想や評価がありました。またあらすじでご紹介した内容や結末も映画と原作では異なっており、面白くないという評価に繋がったようです。
クリーピー 偽りの隣人、みた。「あれ、この人おかしいかも?」から始まる違和感。引っ越し先は選べても、隣人を選ぶのは難しい。どんどん日常を侵食される恐怖。隣人からは逃げられない絶望。明らかに怪しいとわかっているのに真相にたどり着かないのがもどかしい。かなりいやーな映画でした…。 pic.twitter.com/Llwbp7hFRt
— じゅぺ (@silverlinings63) September 2, 2018
小さな違和感が気づいた時には取り返しのつかない状態になっていたというリアルさが怖いといった感想もあります。逃れられない隣人との関係や環境が引き起こした結果の後味が悪く、嫌な感じのする映画だったという感想や評価があるようです。
クリーピー偽りの隣人は面白いという評価の感想!
今年31本目:劇場
— らぎー (@piecelife) June 22, 2016
クリーピー 偽りの隣人
日本
黒沢清監督の素晴らしいライティングとカメラワークと香川照之さんの怪演を堪能
てか、香川照之さん気持ち悪過ぎ、気持ち悪過ぎ(良い意味で)#クリーピー偽りの隣人 pic.twitter.com/4ZErJLgciR
「クリーピー偽りの隣人」のあらすじでご紹介した西野を演じる香川照之さんの演技を評価する感想が多く見られました。怪演と評されたその演技は、不穏な空気が常に流れている作中に重要な役割を果たしていると言われています。香川照之さんの素晴らしい演技によって「クリーピー偽りの隣人」が面白かったという感想や評価があるようです。
『クリーピー』面白かった!! お馴染みの不気味風景&描写が盛り沢山な上に起承転結ハッキリしててテンポも良い。黒沢清映画の中でもトップレベルで観やすい気がする。あと香川照之がヤバいって聞いててけど、登場した瞬間に「こいつ完全にアウトー!!」が全開で爆笑したw pic.twitter.com/Tfi3TXHRm8
— 湯葉八千枚 (@coffeenomi) January 31, 2017
「クリーピー偽りの隣人」は登場人物だけでなく、台詞がない時の気味の悪い背景描写や空間の描き方も話題になりました。また展開もほんの小さな違和感が明らかな異常さを見せるまでがテンポよく描かれており、それを評価して面白かったという感想を持った人が多かったようです。
クリーピー偽りの隣人の映画と原作の違いは?
クリーピー偽りの隣人と原作の登場人物の印象の違い
ここからは映画のあらすじと原作の違いをご紹介していきます。まず登場人物の印象が映画と原作とでは異なっています。物語のキーとなる西野は映画ではごく普通の風貌の中年男性でしたが、原作では綺麗に切りそろえた髭と金縁メガネがお洒落な男性となっています。澪は映画ではウエーブのかかったボブでしたが原作ではショートカットで元々は快活な性格でした。野上は映画では部下ですが原作では高倉の高校の同級生となっています。
クリーピー偽りの隣人と原作の結末の違い
「クリーピー偽りの隣人」はあらすじでご紹介した通り、高倉が西野を射殺し物語はエンドロールを迎えます。しかし原作では、野上の元妻である園子が西野になりかわっていた矢島という男を殺していたことがわかります。女性関係にだらしのなかった野上を殺害してしまった園子が手助けを求めた相手が矢島でした。後始末をしてくれたことにより矢島に逆らえなくなり、逃走を続けていた矢島と澪を匿わざるを得ない状況でした。
しかし高倉が園子を訪ねた時にはすでに矢島は園子に殺害された後でした。澪は園子の養子になりピアニストとしての道を歩み始めていました。何よりも澪の平穏な生活を乱したくないと思った高倉は、事実を公にすることはせず黙認することを決めたのでした。続編として、クリーピースクリーチという小説も出版されています。
クリーピー偽りの隣人は実話だった?
「クリーピー偽りの隣人」には基になった実在の事件が存在します。2002年に発覚した北九州監禁殺人事件で、この事件の犯人はマインドコントロールを使い周囲の人間を巧みに操っていました。犯人と共犯の女性により7人が犠牲になりました。監禁をした上で拷問や虐待で自分の支配下に置き、さらに同居していた人間同士で虐待をさせることでお互いの不信感を増長させ、死体の処理なども全てやらせ一切自分の手は汚さずにいました。
2002年に監禁されていた少女が祖父の家に助けを求め逃げ込んだことによって事件が露見します。しかし家族がお互いに虐待をしたり殺し合ったりしたというその残虐さから報道が規制され、事件の重大さの割に認知度の低い事件です。犯人の男は風貌はごく普通の男性で、映画「クリーピー偽りの隣人」の西野とそっくりだと言われています。
クリーピー偽りの隣人のあらすじや感想まとめ!
「クリーピー偽りの隣人」のあらすじや結末ネタバレをご紹介しました。原作とは結末が異なっており映画の中では語り切れなかった場面もあったことから面白くないという評価も見られました。しかし西野を演じている香川照之さんの演技が素晴らしくまた不穏な雰囲気が映像で表現されており面白かったという感想も多く見られました。観た人によって印象の変わる映画「クリーピー偽りの隣人」を1度ご覧になってはいかがでしょうか?