家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。のあらすじネタバレ!映画の感想は?

【※ネタバレ注意】その衝撃的なタイトルで話題をさらった映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』について、あらすじを辿りながらネタバレで考察しています。ある日突発的に妻が死んだふりをはじめ、一方の夫は戸惑い、その不可解さに振り回されていく日々。なぜ急に妻が死んだふりをするようになったのか。妻が死んだふりをしてまで伝えたいこととは何なのか。妻が死んだふりをすること、そこに隠されたまっすぐな愛の物語について、見た人の感想を交えつつできるだけネタバレありで紐解いていきます。

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。のあらすじネタバレ!映画の感想は?のイメージ

目次

  1. 家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。のあらすじをネタバレ!感想も紹介!
  2. 家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。は実話だった?
  3. 家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。のあらすじをネタバレ!
  4. 家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。の結末をネタバレ考察!
  5. 家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。を見た人の感想を紹介!
  6. 家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。のネタバレまとめ!

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。のあらすじをネタバレ!感想も紹介!

『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は、榮倉奈々・安田顕のW主演により2018年6月8日に公開された、一風変わったタイトルと内容のラブコメディ映画。作:K.Kajunsky、漫画:ichida、配給元:KADOKAWA。主題歌にはチャットモンチーの『I Laugh You』が起用されています。

タイトルで出落ちというか、ネタバレ感が満載ですが、主人公に一体何があったの? 妻が死んだふりをしてしまうのはどうしてなの? それで結局どうなるの? あまり深く考える必要もなく楽に鑑賞できそうなこともあって、つい思わずその先の展開を知りたくなります。

妻が死んだふりをして、何がどうなるのか? 今回はこのあまりの衝撃的なタイトルの映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』のあらすじ、結末などについて、実際に観た人の感想をネタバレを交えながら紹介していきます!

映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』公式サイト

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。は実話だった?

元ネタはYahoo!知恵袋から!

元ネタからネタバレさせてしまうと、2010年7月17日、Yahoo! JAPANの質問・相談コーナーであるYahoo!知恵袋で、kkajunskyというユーザーが投稿した1本の質問からすべては始まりました。その書き出しは「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」。

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。

どういうことなのでしょうか?
家に帰り玄関を開けると妻が倒れていました。
最初は驚きましたが毎日やるので
ほら起きてと流すようになりました。
すると翌日は口から血を流しており、
1週間後は白いTシャツが血まみれだったり

最近ではネタがなくなったのか?
または煮詰まりすぎて思考が狂ってきたのか?
頭に弓矢が突き抜けていたり、
ビニール袋を被っていたり(息してるので思いっきり袋が伸縮している)
昨日は軍服を着て銃を抱えたまま名誉の戦死を遂げていました。

もちろん妻の横を素通りしています。

妻はどうして欲しいのか?
そしてこの先どこに行きたいのか?
全く分かりません。誰か教えてください。

この間など頭に弓矢が貫通したまま
夕飯を作っていました。

それを読んだ他ユーザーの反応の多くは「妻が死んだふり? まあ大事にしてあげなよ」というような戸惑いあるものでした。しかしこの奇怪な投稿は反響に反響を、また憶測につぐ憶測を呼び、楽曲が作られ、後の顛末がブログにまとめあげられると翌年にはとうとう漫画化・出版され、熱狂とどまらず映画化に至ったというわけです。

そのため、この作品の元ネタは実話だった! と言われているのです。興味のある方は、そのブログもチェックしてみてください(妻が死んだふりをする理由、何となくわかるような気がしてきます。これこそが究極のネタバレですが)。そして驚くべきことに、この映画を観に行ったひとの多くは、ネタバレのうえで(あらすじを知ったうえで)だったようです。

そんな魅力いっぱいの作品である『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』(通称:妻ふり)を、映画から、漫画から、楽曲から、元ネタからと、さまざまなスタイルで鑑賞してみては如何でしょうか。あらすじのネタバレをものともしないおもしろさが、それぞれからきっと見つかるはずです。

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。のあらすじをネタバレ!

結婚3年目を迎えたごくありふれた1組の夫婦、じゅんとちえは、未だにお互いに敬語を使いあう、慎ましやかなよくあるような夫婦でした。サラリーマンの夫・じゅんが仕事から帰宅すると、玄関先で妻のちえが血を流して倒れていました。しかし、あわてて介抱をするじゅんを尻目に、妻が死んだふりをしていただけだったのです。

それから毎日のように続くようになるちえの奇怪な行動に、じゅんは目を白黒させるばかり。ちえはその行動の理由も教えてくれないのです。妻が死んだふりをするその日常に、じゅんは次第に不安に襲われー。

ネタバレ①ある日帰宅すると血まみれの妻が!

ひと仕事終え気を抜いて帰宅してみたら、妻が血まみれで倒れているー。もしあなたに同居する家族がいる場合、想像してみてください。誰がどう考えてみても、想像するだけでかなりショッキングな事態です。でも実はこれ、妻・ちえの「死んだふり」。ネタバレしてみれば、血はただのケチャップでした。妻が死んだふりをしたことに呆気にとられるじゅんにその行動の真意も告げないまま、ちえの死んだふりは繰り返されていくのです。

この映画の見どころは、タイトルやあらすじの通り何と言ってもこの「妻が死んだふりをする」ことが中心でしょう。ネタバレ云々は構わず、むしろネタバレを積極的に仕掛けて、とにかくこの不思議な、悪く言えばとても面倒くさい、妻・ちえのキャラクター、そして榮倉奈々さんのかわいらしさがひときわ話題となった映画です。

ネタバレ②死んだふりのレパートリーをネタバレ紹介!

ちえの「死んだふり」には実に多くのレパートリーがありました。描かれているだけでその数なんと15パターンもの【妻が死んだふり】ネタがありました。思わずツッコミたくなるカジュアルなものから、凝りに凝った仰々しさを追求したものまで、その一部をネタバレでご紹介します。

【ワニに喰われて妻が死んだふり】まずは体長およそ2メートルはあろうかというワニに食べられます。ワニは意外に知性が高い、対照的に頭から喰われてしまうちえの間抜けな空気がよく出ています。【矢が刺さって妻が死んだふり】そして矢が貫通。

また『ロミオとジュリエット』を題材としたもの【どうしてあなたはロミオなのと妻が死んだふり】もあり、コミカルな死んだふり劇場が展開されていきます。努力は相当なものだとわかりますが、それにしてもちえのこの散財っぷり、苦笑いしてしまいます。

それからも、あるときは【銃で撃たれて妻が死んだふり】、またあるときは【落ち武者として討ちとられて妻が死んだふり】をします。ほかにも【戦死のように妻が死んだふり】、【お化けのように妻が死んだふり】、【宇宙人から解剖されて妻が死んだふり】、など枚挙に暇がありません。

そりゃあ腰くらい抜かします。何せ妻が死んだふりをしているのですから。しかしそこは冷静な男であるじゅん。繰り返されるちえの奇怪な行動、何を聞いても「月が綺麗ですね」とはぐらかされるうち、だんだんと慣れていき、ツッコミを入れたり適度に流したりと普通に捌きはじめます。

ネタバレ③妻が死んだふりをするのに対し、夫・じゅんの反応をネタバレ!

毎度毎度、じゅんにはネタバレしているにも関わらず、妻が死んだふりネタを考えたり準備をしたり、そこに妻・ちえの伝えたい思いの強さが滲み出ています。

これは夫・じゅん役である安田顕さんのアドリブという説がありますが、要所要所、じゅんのツッコミに死んでいるはずのちえが思わず笑ってしまうというシーンがあり、そのことがストーリー全体をほっこりさせてくれるのに一役買っています。

妻の真意がわからずじゅんは徐々に不安になりはするものの、同僚に相談してみはするものの、同僚からは「妻が死んだふりをするのは構ってほしい証拠なんじゃないか」というニュアンスの感想ではぐらかされてしまいます。家に籠もるから生き甲斐を見つけられないと考えパートをすすめてみるも的外れに終わり、次第に苛々が募るじゅん。全体的なほっこり感や同僚夫婦との対比もあってかそこまでシリアスな印象は受けません。

ネタバレ④妻が死んだふりをするのには理由があった?

実は、じゅんとちえ夫婦には独特のルールがありました。それは保険の契約更新のように「3年経ったら夫婦関係を見つめ直し、関係継続を更新するか終了するか」というものです。子どもが欲しいという願望もあるちえは、その3年を迎える日が近づくにつれ、焦りとまっすぐな気持ちを伝えたいという思いとの間で、かなり揺れ動いていたのではないでしょうか?それが妻が死んだふりをすることにつながっているような気がします。

ネタバレ⑤妻が死んだふりをするきっかけを思わせる過去のエピソードが!

ある日、ちえの父親が病床に臥し、そこでじゅんは、彼からちえに関する幼少期のエピソードを耳にすることになります。

それは、ちえがかつて母親を亡くした折、行く末わからず位牌の前でむせび泣く父親を目にして以来、その父親にとるようになった行動についての話でした。話を聞いたじゅんは、その行動と今現在妻が死んだふりをすることが呼応していることに気づくのです。ちえのその行動とは紛れもなく父親を喜ばせるため、寂しげで元気のない父親を勇気づけるため、ひいては自分の不安をも吹き飛ばすための行動だったのです。

ネタバレ⑥散りばめられたキーワードにも妻が死んだふりをする理由のヒントが?

この映画にはとても多くの響く台詞やキーワードが出てきます。例えば夫婦関係(人間関係)を表しての「道はデコボコなんだから、綺麗な丸になるわけなんかないよ」であるとか、「人生には3つの坂がある。上り坂、下り坂、まさか」(落語・徂徠豆腐より)であるとか。それらはとてもベタですが、ひとつひとつがすっとこころになじむもの。

その他にも、「私は探せば必ず見つかりますから」や「優しい言葉は好きじゃありません、時には人を傷つけます」など、一度は言われてみたい台詞や思わず頷いてしまうような印象深い台詞も多く、はめ込まれた各場面や展開と同時にこれらの言葉をひとつひとつ丁寧に拾っていけば、この映画、そしてちえが何を伝えたいのかがだんだんと見えてきます。

また、ちえの口からたびたび発せられる「月が綺麗ですね」は夏目漱石の英語教師時代の逸話から、また「死んでもいいわ」は二葉亭四迷がツルゲーネフ作『アーシャ』を翻訳したなかからそれぞれ引用されたものです(ともに「I love you」の意訳としてあまりにも有名で、ネタバレしたものです)。

ちえの死んだふりにはシェイクスピア作『ロミオとジュリエット』が題材として使用されているなど、文学を典拠としたものもわかりやすく数多く散りばめられています。

もちろん、妻が死んだふりをすることは特別悪いことではない!

人間、いろんな育ち方をしたいろんなタイプがいますから、思いの伝え方が一風変わっていようと何も問題があるわけではありません。夫婦問題のネタバレのような話なのですが、要は、それを相手(パートナー)の人間がきちんと受け取り、理解しようと努力していくこと、それが何より大切なことなのです。

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。の結末をネタバレ考察!

タイトルやあらすじだけでなく、内容からも結末ははっきりしない!

たくさんの印象的な台詞やキーワードが散りばめられた映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』。いかにも、大切なことは言葉や態度にしなければ相手には伝わらないよ、とでも言いたげな内容となっていますが、最後に妻・ちえがいよいよその理由を明かすとき、夫・じゅんに耳打ちするその言葉は風の音でかき消されます。そうです、この映画を観ているひとに、その理由はついに明かされないのです。

「答えは風のなかにある」。思わずボブ・ディランの『風に吹かれて』を思い起こさせ、ここでまたしても、とため息をつかずにはいられません。もやもやしてしまうその結末に、そのせいで間延び感を強く感じ、結局何が言いたかったんだ、そうじゃないだろ、そこはネタバレして良いんだよ、という感想を漏らしてしまうかもしれません。

あらすじそのものが答えなのかもしれない!

もはや完全なネタバレ以外の何ものでもありませんが、あらすじの全体的な流れから妻が死んだふりをすることを考察するに、「日々を一緒にいることは当たり前のように思うけどさ、本当は当たり前なんかじゃないすごいことなんだから、1日1日大切に楽しむサプライズを増やして、できるだけ笑っていこうよ」 みたいなことでしょうか?

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。を見た人の感想を紹介!

大切なことは当たり前の日常のうちにある!

感想を探してもあまり否定的な感想や意見が見られないのは、その内容があくまで1組の夫婦の在り方に寄り添うものだったからでしょうか。わざわざ難癖をつけることもない、奇怪で特異ながらもありふれた愛ある日常が描かれているからかもしれません。

笑って泣けるという感想多数!

「周りの観客がとても笑っていた」「とにかく笑えた」「意外と泣けた」「奈々ちゃんかわいい」ほとんどの意見がこれに集約されます。何も考えず、油断して観るべき作品なのでしょう。ネタバレしてもしなくても、これは優しい映画です。きっとほっこりしたあたたかい気持ちになれるでしょう。

おまけのネタバレ!

今回主題歌を担当するチャットモンチーの楽曲『I Laugh You』、この映画ともよくマッチしていて、なかなかに評判の良い曲です。MV中で映画と連動し、彼女たちが【ワニに喰われて妻が死んだふり】をやっているあたりもとてもユニークです。

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。のネタバレまとめ!

妻が死んだふりをしていた理由は想像におまかせします!

映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』のあらすじについて、実際に観た多くのひとの感想を交えながらネタバレでご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。夫婦、家族、恋人にはそれぞれにそれぞれの関係性があります。夫婦の数だけ、さまざまな愛の在り方があっても良いのです。

風にかき消されたちえの耳打ち、「○○○○」にはみなさんそれぞれの答えを当てはめてみてください、とは、あまりすっきりしない結末の描き方ですが、ネタバレも何も、妻が死んだふりをすることに、実際答えなどなかったのかもしれません。

観るひとが未婚か既婚か、それとも別れてひとりなのか。観るひとの立場でその感想が大きく変わりそうな『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』。起伏ある長くそして長い人生のように、デコボコ道でも丸く見えるこの地球という星のように、大切なエッセンスが散りばめられた映画全体をぼんやり捉えることで、ひとりひとりの愛や人生を振り返っていくきっかけにできるのではないでしょうか?

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