羊と鋼の森のキャスト一覧！主演・山崎賢人で実写映画化のあらすじは？

映画「羊と鋼の森」は宮下奈都の小説「羊と鋼の森」で、2016年本屋大賞を受賞した作品です。若手人気俳優として数々の話題作に出演している山崎賢人を主演に、監督橋本光二郎、脚本金子ありさで実写映画として、2018年6月に公開されました。この作品は、新人調律師が理想の音を求め、悩み傷つきながら成長していく物語です。

実写映画「羊と鋼の森」には個性豊かなキャストが出演しています。主演の山崎賢人を始め、佐野勇斗、森永悠希という人気も実力も兼ね備えた若手俳優が出演し、脇を固めるベテラン俳優たちの演技も魅力な映画となっています。実写映画「羊と鋼の森」のキャストを一覧で紹介しながら、あらすじもみていきます。

北海道の深い森とそこに流れるピアノの音を、美しい文章で表現した小説「羊と鋼の森」は、主人公外村直樹を中心に、誠実にひたむきに生きる人々の姿を感動的に描いています。この繊細で美しい表現で読者を魅了した作品が、実力派キャストたちにより、情感豊かな実写映画となりました。

タイトルの、「羊と鋼の森」の羊は、ピアノの弦をたたくハンマーに付いている羊毛のことで、鋼はピアノの弦、森はピアノが奏でる音色を表しています。北海道の広大な風景を映した映像と、ピアノが奏でる美しい音が観客を癒し、優しい想いにさせてくれる映画です。主人公外村直樹（山崎賢人）を、厳しく温かく見守る人々を演じるキャストたちにも魅せられます。

映画「羊と鋼の森」の主人公外村直樹役を演じる山崎賢人についてみていきます。山崎賢人は1994年9月7日生まれ、東京出身です。中学3年生でスカウトされ、雑誌「ピチレモン」でモデルとして活躍。俳優デビューは、2010年のドラマ「熱海の捜査官」です。NHKの朝ドラ「まれ」に出演の他、漫画の実写化映画や実写化ドラマに多数出演しています。

山崎賢人が出演した実写化映画、ドラマは、「ドラマ版デスノート」（2015年）、2015年に話題の映画「ヒロイン失格」などで、この「ヒロイン失格」では主人公が恋をする寺坂利太役で出演。2015年の映画「orange」にヒロインの相手役、成瀬翔役で出演します。この作品の監督は「羊と鋼の森」の監督、橋本光二郎氏です。山崎賢人が影のある役、成瀬翔をどう演じるのか話題になりました。

俳優として順調にキャリアを重ね、2014年「チーム・バチスタ4螺鈿迷宮」、2016年に月9ドラマ「好きな人がいること」で天才シェフを演じ、2017年には「陸王」に出演、同年、映画「氷菓」で広瀬アリスとW主演しています。そして今年2018年1月に「トドメの接吻」で、連続ドラマ初主演を果たしました。

2018年7月の連続ドラマ「グッド・ドクター」で主役の小児外科医、新堂湊役を演じています。このドラマはアメリカで放送されたテレビドラマです。これまでのイケメン王子的な役柄からイメージを払拭して、その演技が好評となっています。

「羊と鋼の森」の主人公外村直樹（山崎賢人）は、高校生のときピアノの調律師、板鳥宗一郎（三浦友和）に出会います。板鳥が調律する音を聴いたとき、外村は北海道の深い森を感じます。板鳥の音に魅せられた外村は、調律師を志し、板鳥と同じ江藤楽器に就職します。

就職した江藤楽器で、先輩の柳伸二（鈴木亮平）の下で調律師として修行を始めた外村は、ピアニストを目指す高校生の姉妹、佐倉和音（上白石萌音）、由仁（上白石萌歌）と出会うのですが、由仁がピアノを弾けなくなるというアクシデントが起きます。

この出来事がきっかけとなり、外村は板鳥を始め、先輩調律師たちにアドバイスを受けながら、改めて理想の音を追及することに全力を尽くすことを決意するのでした。そして、ピアニストを目指す和音のために外村は最高の音を作り出しました。

実写映画「羊と鋼の森」のキャストを一覧で紹介していきます。主人公外村直樹を演じる山崎賢人を中心に、脇を固める俳優陣の演技が素晴らしいと評判です。それでは、個性豊かなキャストを「羊と鋼の森」での役の説明とともに紹介します。

「羊と鋼の森」の主人公、外村直樹を演じる山崎賢人です。外村直樹はピアノの調律師を志し、師である板鳥、先輩調律師たち、様々な過去を持つ人々との交流を通して、成長していきます。それでは、外村を見守る人々を一覧で紹介します。

調律師、板鳥宗一郎を演じる三浦友和です。外村直樹が調律師を目指すきっかけとなった人物で、師として外村を様々な面で導きます。三浦友和の近年の主な出演作は、2012年北野武監督の「アウトレイジビヨンド」、2017年「DESTINY鎌倉ものがたり」などです。

調律師、柳伸二を演じる鈴木亮平です。柳は外村の先輩調律師で、柳と外村は一緒に調律に出向きます。外村にとって兄貴的な存在です。鈴木亮平はこの役を演じるために、ピアノの調律の勉強をして撮影に入ったそうです。

鈴木亮平のこれまでの主な出演作は、2006年にドラマ「レガッタ～君といた永遠～」で俳優デビュー。2015年「天皇の料理番」で主役の兄役、2017年「銭形警部」では主役の銭形を演じました。今年2018年のNHK大河ドラマ「西郷どん」で主役の西郷隆盛を演じています。また、映画では「俺物語」（2015年）で高校生役を演じるなど、幅広い演技力が魅力の俳優です。

双子の姉、佐倉和音を演じる上白石萌音（もね）です。双子でも性格の違う姉妹で、ピアノにおいても和音と由仁はまったくタイプの異なるピアノを弾きます。由仁の華やかな演奏に嫉妬する和音。しかし、ある事件をきっかけに才能を開花させ、ピアニストを目指します。

上白石萌音の主な経歴は、ミュージカル映画「舞妓はレディ」（2014年）のオーディションで見事合格、映画初主演で、新人俳優賞を受賞。その後、映画「ちはやふる」に出演、アニメ「君の名は。」の声の出演。舞台でもミュージカル「赤毛のアン」（2015年）に主演するなど、活躍の幅を広げています。

双子の妹、佐倉由仁を演じる上白石萌歌（もか）です。ピアニストを断念し、調律師を目指します。上白石萌音と萌歌は本当の姉妹で、萌音が姉で萌歌は2歳下の妹です。この映画が初共演となりました。萌歌はミュージカル「赤毛のアン」の主役を姉萌音から引き継ぎ、さらに今年2018年、舞台「るろうに剣心」に出演します。

元ピアニストで、今は調律師の秋野匡史を演じる光石研です。ピアニスト時代、板鳥の調律した音に十分応えられないと、ピアニストを断念した人物で、今は江藤楽器で調律師として働いています。外村に、調律とは何かを話します。光石研は演技派として高い評価を得ている名優です。

ジャズバーでピアニストをしている上条真人を演じる城田優です。城田優は舞台、映画、テレビドラマなど、多方面で活躍している俳優です。舞台では「エリザベート」（2010、2015, 2016年）に出演、またドラマの人気作品「ROOKIES」（2009年）に出演するなど、話題作に多数出演しています。

ピアノが弾けなくなった青年、南隆志を演じる森永悠希です。子どもの頃の辛い経験のため、ピアノが弾けなくなってしまうが、外村が調律したことによってピアノが弾けるようになります。

森永悠希は1996年生まれで、子役として芸能界に入り、映画「しゃべれども　しゃべれども」（2007年）に出演。この作品では子役とは思えないほど素晴らしい演技だと高評価を得ます。その後映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」（2013年）の中で、劇中バンドのドラムを担当し、役名でCDを出しました。さらに「ちはやふる」（2016年）や「あさひなぐ」（2017年）などの話題作に出演しています。

主人公外村直樹の弟、外村雅樹を演じる佐野勇斗です。雅樹は明るく優秀で兄とは正反対の性格で、兄から羨ましく思われる弟ですが、弟の雅樹も実は兄を羨ましいと思う、という複雑な人間性の役です。

佐野勇斗は1998年生まれという若手ながらも幅広い役を演じられる演技力で人気急上昇。2016年の連続ドラマ「砂の塔～知りすぎた隣人」で注目を集めました。映画では「3D彼女 リアルガール」（2018年）では主役を演じます。俳優だけでなく音楽ユニット「M！LK」のメンバーでアーティストとしても活躍中です

柳伸二の恋人、濱野絵里を演じる仲里依紗です。柳伸二の恋人役で、外村に柳の過去を教える役です。仲里依紗のこれまでの出演作は、2017年「黒革の手帖」の悪女役や同年の話題作「あなたのことはそれほど」に出演するなど、その演技は高い評価を得ています。

江藤楽器の事務員、北川みずきを演じる堀内敬子です。高校卒業後、劇団四季に入る。話題作「キャッツ」、「美女と野獣」など数々の名作で主演しました。四季退団後は、三谷幸喜にその演技力を高く評価され、三谷の監督映画「THE 有頂天ホテル」（2006年）に出演するなど、映画、ドラマ、舞台と活躍中です。

外村直樹の祖母、外村キヨを演じる吉行和子です。主人公の祖母として、優しく外村を包み込む役です。吉行和子は長年映画やドラマで活躍している名女優です。主に「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督の作品に多く出演しています。

主演山崎賢人と個性豊かなキャスト陣による実写映画「羊と鋼の森」のあらすじをみていきます。北海道の深い森を感じさせる調律師、板鳥の音に感動した外村。彼は調律師を志して板鳥と同じ江藤楽器に就職します。先輩調律師の柳伸二（鈴木亮平）の指導の下、外村は調律師として修業に励みます。ある日、外村は柳と調律に出向いた家で、ピアニストを目指す双子の姉妹と出会います。

その姉妹は、姉が佐倉和音（上白石萌音）で、妹が由仁（上白石萌歌）といいます。先輩柳が調律した同じピアノでも、和音は美しいけれど大人しい印象の音色、由仁は華やかな音色を生み出します。由仁が突然ピアノを弾けなくなるという事件をきっかけに、外村は調律師としてより一層、理想の音を追及していきたいと、強く思うのでした。

実力派キャストによる映画「羊と鋼の森」の主題歌は、久石譲作曲の「The Dream of the Lambs」で、演奏は辻井伸行です。久石譲は、映画音楽中心に活動している作曲家で、宮崎駿の「風の谷のナウシカ」から「風立ちぬ」まで29年間音楽を担当し、アカデミー最優秀音楽賞など、多数の音楽賞を受賞しています。演奏の辻井伸行は、日本を代表するピアニストです。

実写映画「羊と鋼の森」の主題歌と、背景に流れる美しい曲について、ご紹介していきます。主題曲は、久石譲作曲の「The Dream of the Lambs」という曲です。演奏はピアニストの辻井伸行です。

「羊と鋼の森」の映画音楽を担当しているのは、世界的な作曲家である久石譲と、こちらもまた世界的なピアニストの辻井伸行です。この豪華で才能豊かな二人が組むことにより、「羊と鋼の森」の世界をより奥深く、また繊細な音の世界を表現しています。

久石譲は映画音楽を中心に活躍している作曲家です。主な作品としては、「風の谷のナウシカ」から「風立ちぬ」まで長年宮崎駿の作品を担当し、アカデミー最優秀音楽賞を多数受賞しています。日本だけでなく世界的な活躍により、アメリカのアカデミー音楽賞受賞など、世界的な作曲家として認められています。

演奏しているのは、ピアニストの辻井伸行です。1995年に、当時7歳で盲学生音楽コンクール第一位という快挙を成し遂げ、12歳で初めてのソロ・リサイタルを開くなど、小さいころからその才能を開花させ、現在海外でも数々の賞を受賞するなど、世界的なピアニストです。

実写映画「羊と鋼の森」で演奏されたクラシック曲を一覧でみていきます。双子の姉、佐倉和音が弾いている曲は、ラベル作曲の「水の戯れ」です。妹の由仁は、ショパン作曲の「ショパンエチュードop25-9 蝶々」です。双子それぞれの性格に合わせた選曲となっています。映画では姉は「水の戯れ」をしっとり美しくまとめ、妹はショパンの「蝶々」を得意げに快活に弾きます。

和音と由仁の連弾は、「きらきら星」です。二人が息を合わせて弾いているシーンは、とても明るく楽しいと、好評です。山崎賢人演じる外村が悩むシーンは、ラベル作曲の「亡き王女のためのパヴァーヌ」です。外村が実家で悩み事を抱えながら思い出に浸るという場面にしっくり合っていました。

外村が調律に出向いた先の男性が、亡き両親を思い出しながら弾いた曲が、ショパン作曲の「仔犬のワルツ」です。何年もピアノを弾いていなかった男性が、つまりながら弾いているうちに、最後には昔のような演奏を取り戻す様子が感動的に描かれています。

2016年の本屋大賞を受賞し、2018年実写映画として制作された「羊と鋼の森」のキャスト一覧とあらすじをご紹介しました。また、実写映画「羊と鋼の森」の中で流れるクラシック曲を一覧でまとめました。さらに北海道の広大な風景と繊細な美しさを表現し、映画に見事な奥深さを与えた曲を作曲した久石譲とその曲を演奏した辻井伸行についても紹介しました。

主演の山崎賢人は将来有望な若手俳優ということで、これまで多数の話題作に出演してきました。今回の実写映画「羊と鋼の森」の外村直樹役では、普通の青年が調律師として誠実に努力し成長していく姿を、等身大の演技で観客を魅了しています。そして他のキャストのベテラン俳優から若手俳優まで、実力派が揃った「羊と鋼の森」を観れば、深く静かな感動に包まれます。