2018年09月05日公開
2018年09月05日更新
ノッティングヒルの恋人のあらすじと名言集!ラストのハッピーエンドが感動
「ノッティングヒルの恋人」は1999年製作のイギリス映画。ロンドンの西地区「ノッティング・ヒル」を舞台にヒュー・グラントが演じるバツイチのさえない書籍店主の中年男と、ジュリア・ロバーツが演じる人気ハリウッド女優の不釣り合いな恋愛模様を描いた作品です。「プリティウーマン」の大ヒットでラブ・コメディの女王となったジュリア・ロバーツがヒュー・グラントとの軽妙なやりとりで大ヒットさせます。ラストシーンの秀逸さは他の作品にも影響を与えました。今尚高い人気のラブ・コメディが「ノッティングヒルの恋人」です。
目次
ノッティングヒルの恋人のあらすじと名言集を紹介!
今回は「ノッティングヒルの恋人」について詳しいあらすじとロマンティックな名言集をお届けしたいと思います。不朽の恋愛映画として知られている本作はロマンティック・コメディというジャンルになります。どうかラストまでおつきあいください。
ノッティングヒルの恋人とは?
ここでは「ノッティングヒルの恋人」について概要を解説いたします。ラブ・コメディというジャンルは昔からありましたが、そこから更に一歩進んだ「ロマンティック・コメディ」というジャンルの確立に貢献した作品です。
英版の映画ポスターには「史上最高のロマンティックコメディ」の煽り文句が書かれています。「ノッティングヒルの恋人」は1999年製作のイギリス映画。原題は「Notting Hill」。日本での劇場公開は1999年9月4日です。
「ノッティングヒルの恋人」の監督はロジャー・ミッシェル。脚本はリチャード・カーティス。主題歌の「She」はイギリスの大ヒットドラマ「女の七つの顔」の主題歌をエルヴィス・コステロがカバーしたものです。
「ノッティングヒルの恋人」公開後の二人のその後
「ノッティングヒルの恋人」のヒットで助演のヒュー・グラントはゴールデングローブ賞の助演男優賞にノミネートされ、一気に知名度が上がり、その後出演した「ブリジットジョーンズの日記」(上はそのワンカット)のヒットもあって「ロマンティック・コメディの帝王」と称されるようになり、出演作が一気に増えます。
ジュリア・ロバーツも「ノッティングヒルの恋人」の劇中で「演技力はない」と自虐的なセリフを吐かされるシーンもありますが、スキャンダルを乗り越えオスカーに輝く栄誉に。偶然にしても出来すぎですが、翌年(2000年)公開の「エリン・ブロコビッチ」で実際に念願のオスカー(アカデミー賞主演女優賞)に輝き、演技派女優という地位を完全に確立しています。
言うならば「ノッティングヒルの恋人」は主演のジュリア・ロバーツには「今まで作品(「プリティウーマン」シリーズなど)に恵まれてきた」というイメージ払拭の足がかりとなり、助演のヒュー・グラントにとっては文字通りの出世作ということです。
実はパロディ映画で更なるパロディも
「ノッティングヒルの恋人」自体がオードリー・ヘップバーンの代表作「ローマの休日」のパロディです。宣伝ポスターも大きく描かれたヒロインに対し、主人公は右に小さくという構図もわざと似せたものです。またネタバレになりますが、ラストに記者になりすましたウィリアムが「共同記者会見の席」で復縁の可能性について尋ねるというのもローマの休日のラストをパロディしたものです。
日本では「ノッティングヒルの恋人」に着想を得た松嶋菜々子主演、堤真一助演の「やまとなでしこ」がフジテレビ系列の月9ドラマとして2000年に放映されました。
設定こそ「女優」から「キャビンアテンダント」、「書籍店主」から数学者を断念した「魚屋」へと変わり、日本の下町が舞台と変更されていますが、随所に「ノッティングヒルの恋人」へのオマージュが散りばめられています。結婚適齢期を迎えた女性の本音トークも合わせて大ヒットしました。
ノッティングヒルの恋人のあらすじをラストまでネタバレ!
「ノッティングヒルの恋人」のあらすじに入る前に各登場人物について完全なネタバレにはならない程度にご紹介します。また、「ラストまでのネタバレあらすじは観る気が失せる」という方のために、重要な場面の手前に注意書きしますのでご利用ください。
登場人物紹介
「ノッティングヒルの恋人」の主人公のウィリアム・スコット(演:ヒュー・グラント)の職業は旅行誌専門店の店長。生来の人の良さもあって赤字経営が続いています。既婚者でしたが奥さんにはハリソン・フォード似の男に寝取られてバツイチ。それ以来、青い扉の家に変わり者のスパイクと同居生活中です。親しい友人達からは「へなちょこ」呼ばわりされるイジられキャラです。
運動神経も低く、「ウプシーデイジー」という小さな女の子が使う言葉(吹き替え版は「アババババババ」という赤ちゃん言葉)が口癖です。イケメンですが年を重ねて段々崩れてきているということ。また近視ですがコンタクトレンズは使わず、必要なときだけ眼鏡をかけます。アナの出演作は観ていますが芸能界には疎いです。
ヒロインのアナ・スコット(演:ジュリア・ロバーツ)はビバリーヒルズ在住の今をときめくハリウッドの映画女優。渡英の目的は新作となるSF映画の宣伝です。売れっ子女優だけにスケジュールはびっしり詰まっています。世界中の人々を虜にする美人女優です。
女優として有名になるまでには人にはあまり言えない過去を抱えています。男運にも恵まれず恋人からDV被害も受けており、整った顔立ちも整形です。演技力には自信がなく、昔の女優(おそらくは若い頃のオードリー・ヘップバーン)に似ているという理由で持て囃されているだけと自己評価は低めです。性格は短気です。
スパイク(演:リス・エヴァンス)はウィリアムの同居人。ズボラで生活力に欠けた所謂ニートです。物覚えも悪く、センスもぶっ飛んだファンキーガイです。ウィリアムの所持品を無断で持ち出して使うのと口が軽いのが悪い癖です。芸能界にはわりと詳しい方です。
マックス(演:ティム・マッキナリー)とベラ(演:ジーナ・マッキー)は夫婦です。スコット兄妹とは家族ぐるみの付き合い。夫のマックスは料理好きですが腕の方は今ひとつ。ベラは一年前の事故で下半身不随となり車椅子生活を送っています。仲の良い夫婦ですが子供はいません。ベラはウィルのかつて愛した人でした。
ハニー・スコット(演:エマ・チャンバース)はウィリアムの妹です。アナの大ファンということですが、どこか雰囲気やセンスが別の誰かにそっくりですね。ネタバレになりますがラストである人物と婚約します。
バーニーは(演:ヒュー・ボネヴィル)はスコット兄妹やマックス、ベラの友人で証券マン。芸能界の事には相当疎いようです。「生き馬の目を抜く世界」で生きていることを鼻にかけているところもあるようです。唯一のシングルでしたがラストでは思わぬ幸運に恵まれます。
マーティンは(演:ジェームズ・ドレイファス)はウィリアムの書籍店の店員です。どことなく所作や仕草がアヤシイのと、人の顔をよく間違えるのが欠点の愛すべきキャラクターです。
それではここから本格的にあらすじに入ります。「前にも見ているけど久しぶりにまた観たくなった」と思って頂ける内容になれば幸いです。
ウィリアムとノッティングヒル
ロンドンの下町ノッティングヒルは主人公のウィリアム(以下ウィル)が暮らす街です。平日には青果や魚介類を扱った屋台が、休日には骨董品などを扱う屋台が建ち並ぶ雑多な街で、サブ・カルチャーの店舗もある少し変わった街です。
ウィルは離婚後、スパイクという変わり者の同居人と暮らしています。仕事は旅行誌専門店の店主で店員のマーティンと共に働いていますがお客はまばらで赤字経営が続いています。
水曜日の奇跡
マーティンの留守にウィルが店番をしているとサングラスをかけた女性が来店します。ウィルには彼女が人気女優のアナ・スコットだとわかりますが、務めて平静を装い彼女が手にしたトルコの旅行誌にオススメ本の紹介をします。
店の奥では万引き犯が、防犯カメラで確認してもウィルは穏便に対処します。アナが精算中に万引き犯はサインを求めますが「貴方は刑務所行き」と添えるなど粋なはからいをします。
奇跡は続く
アナの来店に興奮したウィルはマーティンがカプチーノを手に戻った際に話そうとしますが話題に入れず、上機嫌も手伝いマーティンの求めに応じておかわりのオレンジジュースを買いに出ます。
しかし、浮き足立っていたこともあって通りの角で人とぶつかってしまいます。すっかりオレンジジュースまみれの相手はアナでした。ウィルは自宅が近いことを伝えてバスルームを貸すと申し出、アナも了解し、青いドアの自宅に案内します。
着替えを終え、サングラスを外したアナにウィルはみとれてしまいますが、なにか申し出てもすべて「No」と釣れない態度。玄関まで見送ったウィルでしたが、呼び鈴が鳴り本を忘れたということ。取りに戻って手渡すとアナの方からキスされます。
アホな同居人の電話番
アナの帰宅後、ウィルはデートに失敗したスパイクと映画鑑賞し「No」を連発するのが映画のワンシーンだったと知り、その後の展開で二人がキスすることでアナの好意を認識します。
その後、最近電話があったかスパイクに確認したところ、リッツホテルから女が電話してきて二つ名前を名乗ったとやっと思い出す始末。大慌てで電話したウィルはスパイクが思い出した「フリントストーン」の偽名でアナと連絡をとります。
ウィリアム雑誌記者に転身?
リッツに向かったウィルは行き先が同じ男性とバッタリ。それもその筈、最新映画の個別記者取材でした。突然どこの雑紙か問われたウィリアムは目に付いた「馬と猟犬」の記者だと名乗ります。
アナとの再会は悉くスタッフの出入りに邪魔され、その後は他の出演者に取材をすることに。帰り際にアナに呼び出されたウィルは夜の予定を開けたと伝えられますが、あいにく妹の誕生会。ところがアナは一緒に行くと言い出します。
サプライズな同伴客
妹ハニーの誕生会の会場となるマックスとベラの自宅にウィルがアナを連れて参加したことで二人は驚愕します。ハニーはアナの大ファンで「兄と結婚して」と言い出す始末です。驚かないのは証券マンのバーニーだけ。しかし彼も出演作のギャラを尋ねて「1500万ドル」の回答に絶句します。
残り一切れのブラウニーを巡って不幸自慢大会をします。誰もが車椅子生活のベラが勝つと思いますが、マックスはウィルはバツイチで書店は赤字続き、ハンサムな顔も崩れてきたと語りウィルが勝者と思いきや、最後にアナの番に。
アナは交際相手からDVを受け、顔は整形。演技力ナシ。昔有名だった女優に似てるだけの侘しい中年女と真実を吐露します。しかし、それを承知でマックスは「良い演技だったが騙されない」と演技にし、皆も冗談で笑い合います。そんな優しさにアナの心は救われるのでした。
夜の公園でデート
アナとウィルが先に帰路につくとマックス宅から笑い声が、ウィルは皆から「へなちょこ」と陰口されていました。アナはベラについて尋ね、ウィルは事故で半身不随になり子供は以前から出来ない答えます。
地区の住人達が共同管理する公園に忍び込むことにしますがウィルは醜態を曝け出し、妙な口癖も知られます。アナは身軽に生け垣を乗り越えます。
突然の濃厚なキスのあと夜の公園を散策した二人は公園の広場にあるベンチに近付きます。それは妻に先立たれた夫が寄贈したものでした。アナはそうしたごく当たり前の愛が続く夫婦生活に強く憧れます。
初デートと突然の破局
翌日二人は映画に行きますがウィルは眼鏡が発見出来ず、アレで代用します。レストランでの食後にアナを誹謗中傷するグループが、ウィルは席を立ち穏やかに諭しますが笑いものにされ、たまりかねたアナは彼らの前に現れて仰天させます。
その後、ホテルまでの道程で二人は反省会をします。そして、アナはウィルを部屋に誘います。躊躇った末に部屋に行くことを決めたウィルでしたが、アナの部屋にはアメリカの恋人が来ていました。
ウィルは咄嗟の機転で従業員を装い、男の求めで水を持って来るよう命じられたり、皿を下げたり、ゴミ箱の片付けをすることになります。引き留めるアナに「こういうときはさよならだろ」と心にも無いことを言って立ち去ります。傷心のウィルは惨めな気持ちを抱えたまま帰路につくのでした。
理想の愛
ウィルの傷心ぶりはスパイクも心配するほど。マックスはウィルにガールフレンドを紹介すると請け合いますが、どの女性も一癖あるタイプでした。
最後に紹介された女性は申し分のない女性でしたが、マックス宅でウィルは愛について語り、ベラにフラれた過去も笑い話にします。スパイクの待つ家に帰る気になれず泊まりますが、マックスとベラのそれこそ理想の夫婦愛だと思うのでした。
スキャンダル炎上と束の間の癒やし
自宅に戻り髭を剃っていたウィルは泣き腫らした眼をサングラスで隠したアナの来訪に驚きます。帰国したアナを待っていたのは、無名時代のヌード写真と撮影動画が出回るという大スキャンダルでした。
アナはほとぼりを冷ますため、ウィルの家に転がり込みます。次の仕事のセリフの練習にウィルは協力します。今は少しでも嫌なことを忘れさせたいというウィルの優しさでした。
アナは壁にかけられたシャガールの絵が好きでした。リビングでくつろぎお互いに足を投げ出して読書に耽る時間も、映画撮影の裏話を語ってウィルと冗談を言い合うのも、アイスクリームを頬張る時間も。ごく当たり前の時間がアナにとっての「癒やし」でした。
ウィルはアナを自分のベッドで寝かせ、ソファーで休みます。夜中にスパイクが起きてきて下品なことを言うのでウィルは呆れ果てます。また足音がしたので「一人にしてくれ」と言いますが相手はアナでした。人違いを詫びたウィルはアナとベッドを共にします。
最高の朝と奈落へのドア
二人は気持ちの良い朝を迎え、「今朝のキミが一番素敵だ」というウィルの一言にアナは上機嫌でベッドで食事しようと持ちかけます。
呼び鈴の音にウィルが顔を出すと外にはマスコミの群れ。ウィルは慌ててドアを閉め、なんでもないとアナを止めますがうっかりアナは顔を出します。仰天したアナはスタッフに電話して迎えを求めます。
最高の朝は一転して最悪の朝に。こうしてアナは出て行きます。案の定、口の軽いスパイクが洩らしたせいでした。
半年後・・・
季節は流れ、トニーの店は赤字経営で閉店に。バーニーは証券業界のリストラでクビ。唯一の明るいニュースはハニーが婚約したことですが、相手はスパイク。ハニーは相手についてアーチストだと説明しますが、ウィルが真相を知ったらどんな反応をすることやら・・・。
ハニーからエージェントの連絡先を貰っても捨ててしまうウィルでしたが、マックスからアナが撮影のため英国のハムステッドヒースにいると聞きます。アナから撮影が終わるまで待って欲しいと言われます。
ウィルはスタッフの案内で音声係のところに案内され、マイクが拾ったアナと共演者との会話を聞いてしまい自分について「過去の男」と言われてしまい黙って立ち去ります。
「注意」:ここから先は見ていない方には不都合かも知れない、作品の根幹に関わる重要なネタバレあらすじとなります。「続けて読んでも構わない」という方はそのまま。「ネタバレあらすじは勘弁して」という方は飛ばしてください。
届いた荷物
ウィルが帳簿計算をしているとマーティンが入って来ます。荷物が届いたけれど私ではどうにもならないのでなんとかして欲しい。ウィルがボヤきながら店に出るとそこにはアナがいました。
アナは「もう一度、恋人として付き合って欲しい」と言います。そんなときに母親からの電話が、マーティンがその場を繋ぎ、戻ってきたウィルはアナとは住む世界が違いすぎると交際を断ってしまいます。
後悔先に立たなかったら善は急げ
ウィルは友人達にアナをフッてしまった事を告げます。ウィルを慰めようとアナを少しだけ悪く言う中、スパイクが入ってきて一言「この大馬鹿野郎」。思い直したウィルは馬鹿なことをしたと後悔します。
そうとなったら話は別、みんな慌ててマックスの車に乗り込みリッツに向かいます。しかし、アナの偽名が分からずウィルが困っていると受付係が「ミス・ポカホンタスでしたらサヴォイホテルで記者会見中かと」と。ウィルたちは急ぎます。
共同記者会見の奇跡
サヴォイホテルに到着したものの記者章がなく困っているとベラがホテルのバリアフリーを取材に来た連れだと説明してくれます。
会見場に乗り込んだウィルは記者に紛れてアナと取材形式でやりとりします。最後に「イギリスへの滞在は?」と問われたアナは「永遠に」。
こうして二人は目出度く結ばれ、公園のベンチに座り読書するウィルの膝枕で身重のアナがうたた寝しても、手は離さないという感動のラストシーンとなるのでした。
ノッティングヒルの恋人の名言を紹介!
あらすじは如何だったでしょうか?さて劇中様々なウィットに富んだセリフが飛び出す「ノッティングヒルの恋人」ですが、中でも特に名言や金言として実際の恋愛場面で「使いたい」または「言われたい」というものを抜粋してご紹介します。実はあらすじでも肝心なセリフや名言はほとんど抜いています。
シュールだけど素敵
まずはバスルームを貸した後に玄関まで送ったウィルのセリフ「じゃあ、逢えて良かった。シュールだけど、素敵だ」。
「シュールだけど素敵」というフレーズですが、シュールは不思議な、奇怪な、謎の、ヘンテコな、非現実的な…等、幅広い意味で用いられます。この場面では「非現実的」という意味が適切。正に夢心地という意味にとれます。
個別記者会見より
続いて「馬と猟犬」の記者になりすましたウィルがアナにキスを謝罪され、スタッフの目を盗んでのこのセリフ。「こういうことが現実に起きてるとは思えなくて、夢のようだ・・・勿論、素晴らしい夢さ」。こんなセリフを男性に言われたら女性なら如何でしょう?自然な敬意を感じさせる名言です。
アナに呼び出されたウィルに対しアナは予定のキャンセルを伝え「みんなには今夜イギリス一の馬術ジャーナリストと会うからって言ったの」。二人ともクタクタに疲れた状況でのこのセリフに男なら報われた思いで一杯です。ウィルからの敬意に対して敬意で返す。見事な名言です。言われてみたいという方も多いのでは?
庭園のシーンから
共同管理の庭に忍び込んだウィルは「価値のある庭だった?」ここでアナから熱いキスをされ「良い庭だ」というセリフ。二人に愛があるならどんな場所も素敵な場所になる。名言です。
そして感動のラストシーンに繋がる伏線。木陰のベンチに刻まれた文字を読み上げたアナのセリフ「一生を共にする人もいるのね」当たり前のような名言です。プロポーズを求めていると受け取れるアナのセリフ。感慨深く座るアナにウィルは躊躇いを示すようにウロウロします。
レストランにて
レストランに居た二人はアナに対する容赦のない誹謗中傷をするサラリーマンたちと隣席します。ウィルは彼らに近付いてこのセリフ。「君らが今話題にした人も生身の人間だ。もっと敬意を払うべきじゃないのかな?そんな変態の餌食のような言い方はない」。このセリフにウィルは笑いものにされます。
しかし、感情的になり憤慨してもおかしくない場面で、穏やかにアナの名誉を回復させようというウィルの優しさ。正に英国紳士です。
一夜のあとで
一夜を共にした朝のシーン。アナ「リタヘイワースが言っていた。男はギルダと寝て私と目覚める」男は夢を見てベッドに入り、目覚めて現実を見る。往年の名女優の言葉にはずっしりとした金言の重みがあります。正に男の本音の図星をついた名言なのですが・・・。
あなたはどう?という問いに「今朝の君が一番素敵だ」。この名言にアナはうっとり。世の男性陣は見習わないといけません。
去り際のアナに
マスコミに所在がバレ、スキャンダルの上に更にスキャンダルを重ね、我を忘れるアナ。新聞なんか明日には捨てられるというウィルに、ファイルされて記事を書く度に取り出されるその度に私は後悔します。
ここでウィルのセリフ「そうかなボクはその逆だ。大切な想い出にする。来てくれてありがとう、でもキミはもう行った方がいい」。隠れた名言だと思うのですが如何でしょう?ウィルの優しさは明らかな破局の場面でもブレることがありません。
アナからの告白とウィルの決断
アナをフッた後のウィルのセリフ「ボクはキミと一緒だと危うくなる。理想的な関係の筈なのに、キミの短気を別にすれば・・・。でもボクの未熟な心は立ち直れなくなりそうなんだよ。もしも、また傷ついたら。それにそういうことは必ず起こると思う。キミの写真も映画もあまりに多いからね。きっとキミは去って行って、ボクは多分ダメになる」。言葉を選びながらの訥々としたセリフにはジーンと来ます。好きだけど・・・という名言。
「ボクはノッティングヒル、キミはビバリーヒルズ。世界中がキミを知ってる。だが、ボクは母にも名前を忘れられる」。住む世界が違いすぎる、知名度も違い過ぎるというのをウィルなりに表現した名言です。
上のウィルのセリフにアナの返し「でも名声ってあやふやなものよ。忘れないで、私もただの女よ。好きな男の人に愛して欲しいと思っている」。オスカー女優でもただの女という名言。アナの切ない気持ちが溢れた泣けるセリフです。
クライマックス
ウィルが記者会見場に乗り込み、ウィルとの関係を別の記者に質問され「彼とは友人」と答えた後のウィルのセリフ「もし状況が許すのであればあなたと彼が友人以上の関係になることはありえますか?」アナ「あたしはそれを望んだのですが・・・」ウィル「でも、もしその彼が、タッカー氏が気づいたらどうです。自分はバカタレだったと」
ウィル「そして跪いてもう一度付き合ってくれるように頼んだとしたら、あなたはそれを受け入れますか」アナ「ええ、受け入れると思います」。涙無くして見られない感動のシーンです。
ノッティングヒルの恋人の感想や評価を紹介!
「ノッティングヒルの恋人」の感想や評価をご紹介します。あまり悪い評価はみかけず、強いて言うなら「なんでアナ・スコットはウィリアムに惚れたの?」。
不思議と何度観ても楽しめる映画。定番で王道なのに飽きない。そういうのが本当に凄い映画なんだろうな。恋愛ものが好きなジャンルでもないので、恋愛もので何度も観られるのは五本もない。そんな希有な映画。
ハリウッドでなりふり構わぬ方法でのし上がって成功したけれど、ちっとも心が満たされない女性が、感情を抑制して諭すように話す英国紳士に出会ったら、一目惚れすることもあるのではないでしょうか?
感動した!
感動するなという方が無理なほど、セリフや場面、役者の表情が緻密な計算で作られており、何度鑑賞しても、また製作サイドの狙い通りだと分かっていても、いざその場面になると感動するという意見が非常に多いです。そこが秀作・傑作と評価される所以なのでしょう。
最後、なんとかくい止めましたが、感動して泣きそうでした。ラスト、記者会見のシーンはいつ観ても感無量です 。
こんなベタベタのラブストーリーを見る人間ではないと思っていたが、見出したらのめり込んでしまった。ウィリアムを応援したくなるわな。もう単純に感動。最後のsheは反則だ。泣いてしまうやろ。
ヒュー・グラント演じるウィルのちょっと困った顔を見てしまうと応援せずにいられない。粋な英国人・ロンドン市民は思わず彼に手助けをしてしまう。仲間達なら尚更だといわれています。
ラストシーンは
「ローマの休日」では出来なかったこと。それはつまりアン王女役のヘップバーンとジョー役のグレゴリー・ペックが結ばれるという結末。プリンセスだから出来なくて、ハリウッド女優だから出来ること、それは相思相愛の相手と結婚して結ばれるというハッピーエンド。それに尽きるといわれています。
何度観ても名作です。ラストシーンになるにつれて切なさが増します。音楽もステキです~
2人、絵になる素敵〜特にラストシーン!映画ならではの話って感じだった 早くイギリスに行きたい。
訳付きバージョンでもう一回置いておきます「she」。カバー曲なのにまるで「ノッティングヒルの恋人」のために用意されたように各シーンとマッチしているようです。
ノッティングヒルの恋人のあらすじと名言集まとめ!
さて「ノッティングヒルの恋人」のまとめに入ります。「あらすじ」でストーリーは大体分かったという方も、実際にご紹介出来たのはほんの一部だけ。今回は「恋愛映画」という側面からの評価なので、下ネタギャグには一切触れてません。
愉快なスパイクくんを中心にコメディという側面から鑑賞するというもう一つの楽しみ方が出来るのも「ノッティングヒルの恋人」が非常に作り込まれた映画だという証です。
まとめ
さて今回は不朽の名作「ノッティングヒルの恋人」をご紹介させて頂きました。実際の恋愛に役立ちそうな「名言」や「金言」に恵まれたとても秀逸な作品です。
「ノッティングヒルの恋人」は「ローマの休日」のパロディのようでいて、場所は華やかなロンドン市内から一歩入った下町地区。そしてコメディ映画ならではの笑いのエッセンスがそこかしこに散りばめられながら、恋愛映画として共感と感動を呼ぶ作品です。ローマ市街と違い、あちらこちらの場面に鮮やかな緑色が多いのも本作の特徴です。
「ノッティングヒルの恋人」は恋に恋する乙女が観るもよし、結婚適齢期の女友達と観るもよし、もちろん恋人や夫婦で観るもよし、ウィリアムのような冴えない独り者の中年男でも十分に楽しめます。ただし、下ネタが多いのでお子様には如何なものかといわれています。
しばらくぶりに観るという方にも、初めて観るという方にもオススメ出来るのが「ノッティングヒルの恋人」です。是非、この機会にご視聴ください。