忍びの国のあらすじと評価・感想まとめ!大野智ファン以外の反応は?

映画「忍びの国」は2017年7月に公開された、戦国時代末期の16世紀後半の伊賀を舞台に、伊賀忍者と織田軍の戦いをあらすじとしたアクション時代劇映画です。監督は「予告犯」「殿、利息でござる!」を手掛けた中村義洋監督、原作・脚本は時代小説のベストセラー作家和田竜、主演は嵐の大野智。この記事では、戦国エンターテインメントの大作と評価されたこの映画「忍びの国」のあらすじ、時代背景を含めたあらすじなど、映画の評価・感想を紹介していきます。特に主演の大野智ファン以外の感想にも注目していきます。

忍びの国のあらすじと評価・感想まとめ!大野智ファン以外の反応は?のイメージ

目次

  1. 忍びの国のあらすじと評価や感想をまとめて紹介!
  2. 忍びの国とは?
  3. 忍びの国のあらすじをネタバレ解説!
  4. 忍びの国の評価や感想を紹介!
  5. 忍びの国の大野智ファン以外の反応は?
  6. 忍びの国の海外での感想や評価を紹介!
  7. 忍びの国のキャスト一覧!
  8. 忍びの国のあらすじと評価や感想まとめ!

忍びの国のあらすじと評価や感想をまとめて紹介!

2017年7月に公開された映画「忍びの国」は、高い評価を受け2018年に入ってもロングラン上映されていました。伊賀を舞台に伊賀忍者と織田軍の戦いを描いたエンターテイメント性の高いあらすじのアクション時代劇映画です。この記事では、数々のメディアに取り上げられ評価されたこの映画「忍びの国」のあらすじ、時代背景を含めたあらすじなど、映画の評価・感想をまとめて紹介していきます。

映画『忍びの国』公式サイト

忍びの国とは?

映画「忍びの国」は2017年7月1日に公開された映画です。監督は「殿、利息でござる!」「予告犯」を監督した中村義洋、主演は嵐の大野智。この2人がタッグを組むのは2011年の「映画 怪物くん」に続いて2作目です。映画公開以降2017年末までの興行収入は25.1億円、この年の日本映画興行成績は9位でした。その後も評価が高く各地でロングラン公開され、全国47都道府県で応援上映が実施された映画は「忍びの国」が初めてです。

原作は「のぼうの城」「村上海賊の娘」などを書いたベストセラー時代小説作家、和田竜。天正伊賀の乱を題材に書いた脚本を原案にした小説で、第30回吉川英治文学新人賞候補にもなりました。オリジナルの脚本のあらすじをそのまま映像にすると、3時間半から4時間分ぐらいの量になってしまうため、映画化の際登場人物やシーンを整理して2時間に収まるあらすじに変え映画「忍びの国」が作られました。

忍びの国のあらすじをネタバレ解説!

以下は映画「忍びの国」のあらすじになります。ネタバレを多く含むあらすじとなりますので、もうすでに観た方はあらすじの復習用に、まだ観ていない方はあらすじのネタバレをご了承ください。

戦国時代末期!

時は戦国時代末期の1579年、織田信長が全国にその勢力を伸ばしてきている時代の伊賀の国が舞台です。当時の伊賀には戦国大名はおらず、土地を治める66人の地侍が代表12人を選出し、この「十二家評定衆」が合議して意思決定を行っていました。

しかし地侍の家同士の小競り合いは日常茶飯事で、伊賀の忍び同士による殺し合いも争いも平然と行われている状態でした。

ターゲットは下山次郎兵衛!

そんなある日の小競り合いで、敵の下山家の砦門を内側から壊して颯爽と登場したのが伊賀一の忍びであるの無門(大野智)。「無門」とは「あやつの前には門はなし」と言われる程の凄腕からついた呼び名です。生来の怠け癖がある無門は門を壊しただけでその場を去ろうとしますが、上忍の百地三太夫(立川談春)に言われ、銭100文で下山家の次男・下山次郎兵衛(満島真之介)の殺害を請け負います。

しかしその実力差は歴然。兄の下山平兵衛(鈴木亮平)が止めるのも聞かず、無門と次郎兵衛は「川」呼ばれる忍びの独特の決闘方式で戦います。はじめは揶揄うような戦い方をする無門でしたが、相手が目的の次郎兵衛だと判ると、あっさり刀でとどめを刺します。

息子の死を無関心に切り捨てる父・下山甲斐(でんでん)や「なに怒ってるんだ?」と言い放つ無門、人の死を気にもせず笑いあう忍びたち。人を人とも思わない人でなし、「虎狼の族(ころうのやから)」と呼ばれる自分の出自に絶望した平兵衛は、ある決意をします。

敵は織田信長の次男・織田信雄!

この忍びの国の隣国伊勢に侵攻してきたのは、織田信長の次男の織田信雄(知念侑李)。半ば無理やり伊勢の大名・北畠具教(國村隼)の婿養子となり、具教に北畠家の家宝である茶入「小茄子」を差し出すよう要求します。これを茶入れを壊すことで拒否する具教。

怒った信雄は元北畠家臣・日置大膳(伊勢谷友介)に北畠具教を殺すように命じます。動かない大膳を見かねた長野左京亮(マキタスポーツ)が元主君に向かって行きますが敵わず、やむを得ず最後は大膳が元主君を切ります。

父が殺されるその一部始終を見ていた娘の北畠凛(平祐奈)が信雄に切りかかりますが、大膳がこれをかばい、凛は牢に幽閉の身となります。

忍びの国は織田の軍門に下るのか?戦うのか?

織田軍が伊勢を手に入れたことを知った忍びたちは平楽寺で十二家評定を開き、今後の方針を話し合います。しかし無門たち下忍の関心はもっぱら、誰が戦の銭を払ってくれるのかということ。評定の結論は伊賀領内に織田の城を建てられては危ないとの意見から「織田の軍門に下る」ことに。その使者に下山平兵衛が立てられましたが、忍びの国を見限っていた平兵衛は裏切り、織田信雄に和平を装いながら伊賀に城を築くことを提案します。

無門がお金に拘る理由

一方、下山次郎兵衛を殺して稼いだ100文を持って帰った無門を待っていたのは、無門が安芸の国から攫ってきた武将の娘、妻・お国(石原さとみ)。しかしお国は絶対に無門を家の中には入れてくれません。

任務で安芸に行った時に一目惚れした無門が、お国を口説くために言った言葉は「俺は伊賀一の忍びだから銭の心配は一生かけさせない」。「年に40貫文」稼いでくると言った無門は、100文程度ではお国に頭が上がらなかったのです。

「ネズミ」との出会い

無門とお国が山中を歩いていると、突然手裏剣が飛んできます。そこは忍びの子供たちの修行場でした。修行中、毒を塗った手裏剣を受けてしまった「ネズミ」と呼ばれる子供を心配するお国。しかしお国の手を振り払って自分で毒を吸い出し始めるネズミ。その姿を見て無門は「弱いものは死ぬ。それは仕方ない」と冷たく言い放ちます。

織田の銭で忍びの国の城を築く

ある日織田側からの使者が来て、織田の臣下になるのと引き換えに、織田側が金を出し忍びの国のために伊賀の丸山に城を建築することになります。もちろん織田側は城を忍びたちに渡すつもりはありませんでしたが、評定衆たちには多額の裏金を渡し、下忍たちの賃金はなんと1人1日150文!伊賀の忍びたちは喜んで築城に加わります。

やがて城は完成し、祝い金ももらって城を出たところで十二家評定衆のひとり、百地三太夫がぽつりと呟きます。「さて、焼くか」。驚く無門たちの背後で突然天守閣が爆発し、せっかく建てた城は一瞬のうちに忍びたちによって焼き尽くされました。

この結果、築城を進言した下山平兵衛は伊賀とのつながりを疑われ投獄、怒った織田信雄は忍びの国を攻めることを決断します。しかしこれこそが十二家評定衆の謀だったのです。

銭よりも大事なもの?

織田信雄を迎え撃つ決定をした十二家評定衆が下忍たちに戦の準備をするように伝えますが、無門をはじめ下忍たちの気になる点は「誰が銭を払ってくれるのか?」。それを「掟だから」という理由でねじ伏せられたものの、いまいち士気の上がらない忍びたち。無門も一旦お国に一緒に逃げることを勧めますが拒絶され、それなら織田が戦を止めればいいと考え、夜を待って大将の信雄の寝所に忍び込みます。

寝ている信雄に術をかけて伊賀攻めを忘れさせようとする無門でしたが、反対に信雄に「女子供まで首を切ってさらしものにする」と言われます。「お国の首も切るのか?」。その言葉に怒った無門は戦場で信雄を殺すことを宣言して立ち去ります。

天井裏をつたって無門が迷い込んだのは、下山平兵衛と北畠家の娘・凛が入れられている牢屋。無門は牢の奥で神仏に願をかける凛に、父の仇・信雄を殺すことを頼まれます。報酬は1万貫の値打ちがある本物の家宝「小茄子」。望みが叶うと安心した凛はその場で自害して果てます。その死の意味がわからない無門に、平兵衛は「銭より大事なものがあるということが、お前に解るわけがない」と言います。

忍びの国の誤算

無門が去った後に、日置大膳はふと気が付きます。自分が信雄に逆らい伊賀との戦いに参加しなかったらどうなるのか?自分に従う伊勢の軍も参加しないということは、伊賀の思うつぼではないのかと思った大膳は牢屋の平兵衛に会いに行きます。そこで平兵衛が伊賀を裏切り伊勢に戦いを持ち掛けたこと自体が十二家評定衆の謀だと平兵衛に伝えます。最初の小競り合いから築城の進言、信雄を恨んでいる大膳が伊賀との戦を拒むことまで。

十二家評定衆の目的は織田の軍勢に勝って名を上げること。今を時めく織田の軍に勝ったとなれば、伊賀の忍びは各国で重宝されるようになり銭を稼げる、という思惑です。それを悟った大膳は信雄の前に行き、伊賀攻めに加わることを明言。さらに誰もが皆、信長の息子だからという理由だけで信雄に従っているのだと言います。

すると信雄は、何をやっても敵わない父親への劣等感を吐露し、元主君・北畠具教を手にかけさせたことを大膳に謝ります。それを聞いた大膳は信雄を1発殴った後で手をつき、信雄を「殿」と呼んで伊賀攻めに全面協力することを誓います。これで織田の1万の軍勢は頑強な一枚岩となり、忍びの国の誤算が始まるのです。

2つ目の誤算は、三方から迎え撃つことになった忍びの国側の下忍たち。銭を払ってくれる見込みがない戦に命はかけられないと、半数以上が伊勢とは逆方向の峠から列を作って逃げていました。結局夜が明けてみれば、十二家評定衆に従う下忍は極僅かで、兵の数の上で圧倒的不利な状況になっています。

駆け出す無門!

もちろんお国を連れた無門も、他国へ逃げる列の中にいました。その道中、お国が列に姿の見えないネズミのことを思い出します。親もなく他国から買われてきたネズミは逃げる術がなく戦に巻き込まれているはずだと、当然のことのように語る無門に怒ったお国は、自分も戻って戦うと言い出します。慌てて自分が戦に行くと言う無門。

「1人で戦にいかれるおつもりですか?」と、お国は「小茄子」の入った箱を無門に手渡します。無門はその箱を逃げる忍びたちに掲げて、「雑兵首1つに10文、兜首には10貫、信雄の首には5000貫」の報酬を約束します。たちまち士気の上がる忍びたち。先を争うようにして合戦場まで駆け戻ります。

お国に「小茄子」を預け、平楽寺で待っているように告げる無門。「無門殿、決して死んではなりませぬぞ」。お国に初めて夫婦らしい優しい言葉をかけてもらい、無門も意気揚々と駆け出していきます。

忍びの国vs織田信雄軍

無門たち下忍も合戦に加わり、いよいよ忍びの国vs織田信雄軍の正面対決が始まります。人間離れした技で次々と織田軍に襲い掛かる忍びたち。対するは、忍びの技に詳しい下山平兵衛を擁する織田軍。しかし無門はこの場に5000貫の大将首・信雄がいないのを知ると、あっさり戦場を移動していきます。

1人でも多く敵兵を倒して自分の稼ぎを増やすことにしか興味のない下忍たちは、この戦場の大将である評定衆・下山甲斐のことなど守る気はなく、さっさと離れていきます。不安になった下山甲斐は咄嗟に息子である下山平兵衛に一連の出来事はお前の為だったと助けを求めますが、平兵衛は「もはや父ではない」と呟きその場を去ります。その後下山甲斐は長野左京亮に討たれます。

無門vs日置大膳

織田信雄が戦場を離れ1人でいるところに無門が現れます。そこに大弓をもって駆けつける日置大膳。無門vs日置大膳の一騎打ちが始まります。途中で壊れた甲冑を脱ぎ捨てる無門。「戦場で外したことなどないからな。どう動くか儂にもわからんぞ」。超人的な動きで雑兵たちを翻弄する無門。

無門と大膳の戦いも激しさを増していきます。無門との渾身の力比べて両手を負傷して動けなくなった大膳に、無門が勝利を確信したような不敵な笑みを浮かべて近づいていきます。

「伏せよ!大膳!」。その声に身をかがめた大膳の後ろに立っていたのは、大弓を構えた信雄。不意をつかれ射抜かれた無門は、矢ごと林の中へと吹っ飛んでいきます。しかし安心したのもつかの間、「雑兵首10文、兜首10貫、信雄の首5000貫」とお題目のように唱えながら押し寄せてくる忍びたちの異様な様子に、信雄は全軍の撤退を決めます。

無門vs下山平兵衛

兵を引き上げて居城に戻った信雄の前に、負傷兵に紛れていた無門が現れます。信雄の放った矢を寸でのところで躱し、他の忍びと共に城に先回りして信雄の首を狙っていたのです。忍びたちに囲まれる信雄。下山平兵衛は無門にすべては十二家評定衆の謀で、無門も十二家評定衆の手のうちで踊らされていたことを諭しますが、無門に「それがどうした?」と淡々と返されます。

全く感情が動く様子のない無門に見切りをつけ、平兵衛は無門に「川」での対決を持ち掛けます。無門に弟を殺された因縁の「川」。平兵衛は「儂が死んでも伊勢の者には手を出すな」と条件を付けます。「はじめようか」、無門の低く重い合図で「川」が始まります。

人間離れした速さと切り合いの応酬。忍びの技と技、力と力がぶつかり合います。そんな命を削る戦いの中で、無門は平兵衛が何のために命を懸け、何に怒っているのか、平兵衛の悲しみを悟っていきます。

最後に自分の鞘を壊した平兵衛を、無門は一思いに刺します。「儂は人として死ねる」と笑った平兵衛に、「もう怒るな」と言葉をかけ送る無門。日置大膳に平兵衛を伊勢の地に埋葬してくれるように頼んで、信雄の首を取らないことに納得のいかない忍びたちを連れて立ち去ります。

無門怒る!

戦勝の宴で賑わう平楽寺に無門たち一行が戻ってきます。無門は死んだものと思っていたお国が急いで駆け寄りますが、普段の様子とは違う無門の様子にただ見送るしかできないお国。無門は怒っていたのです。

十二家評定衆の前に座った無門は、平兵衛が使っていたクナイで評定衆の一人を刺します。下忍を利用した評定衆への怒り。また同じように欲に駆られていた自らへの怒り。「なんだかわかんねえが、儂は今むちゃくちゃ腹が立ってんだよ!」。

百地三太夫は下忍たちに、生涯の年貢を免除するから無門を討てと命じます。その条件に色めき立ち一斉に無門に毒の吹き矢を向ける下忍たち。「おさがりなさい!」。その時、「小茄子」を掲げたお国が忍びたちを制します。無門に危害を加えれば「小茄子」を壊すと言うお国。

しかしそれは無謀な賭けでした。「小茄子」を手に入れようと、忍びたちの吹き矢は一斉にお国を狙います。無門が必死で庇った甲斐もなく、数本の毒矢がお国に刺さってしまいます。泣きながら矢を抜き、毒を吸い出そうとする無門。

お国は最後に無門の本当の名前を尋ねます。しかし幼いころ伊賀に買われてきた無門には、本当の名前などなかったのです。「かわいそうに」と無門の頬を撫でて、お国は息を引き取ります。

そんな状況を気にするでもなく、当然のように「小茄子」に手を伸ばす忍びたち。無門はこれを叩き割って「儂はなんという馬鹿者じゃ」と呟きます。その後、お国を抱いて去り際に無門の言った言葉は、「おのれらは人間ではない」。かつて下山平兵衛が口にした言葉と同じだったのです。

忍びの国のその後

無門が去った後、しばらくの間は「織田軍に勝った忍び」ということで忍びの国は栄華を極めますが、そのまま織田が黙っているわけもありません。2年後の1581年の第二次天正伊賀の乱において、織田信雄を大将とするが織田軍が4万4000の兵で押し寄せ、忍びの国は滅びます。

その戦いに紛れて、こっそりとお国が気にしていたネズミを助けにきた無門。物語は、「その後、私は父に育てられました」というネズミの語りで幕を閉じます。名前も待たず、「虎狼の族」として育った無門は「父」となったのです。

忍びの国の評価や感想を紹介!

映画公開以降、ブログ・ツイートなどでの感想・評価が非常に多かった「忍びの国」。以下は、実際に映画「忍びの国」を観た人たちの感想や評価を紹介していきます。併せて時代背景やメディアなどにも取り上げられた映画「忍びの国」の撮影時の話などもまとめていきます。

背景となる時代がおもしろい!という感想・評価

「忍びの国」の舞台は戦国時代末期、実際に第1次と第2次があった伊賀と織田軍の戦い「天正伊賀の乱」が題材になっています。第1次は映画と同じように伊賀側が勝ち、織田信長は息子信雄に「親子の縁を切る」という内容の書状を送っています。そして2年後の第2次天正伊賀の乱で、織田軍は伊賀を制圧したと「信長公記」に記録されています。

十二家評定衆や忍びたちが集っていた平楽寺は現存していません。平安時代に平清盛によって建立された平楽寺は、歴史のある大きな寺院だったようですが、この天正伊賀の乱で焼け落ちてしまいます。その後平楽寺の跡地には、豊臣秀吉の家臣・筒井定次が伊賀上野城を建て、現在はその一部が残っています。

映画の中で鍵となる「小茄子」も実際にモデルとなる茶入れがあります。大阪の藤田美術館が所蔵する「国司茄子」という茶器です。中国の宋~明代に作られ、代々北畠家が家宝としていました。

このような細部までものこだわりが映画をさらに楽しめるものにしているとの感想や評価、史実から逸脱しない程度のフィクションがいい!という感想もありました。

また逆に、歴史に詳しくなくても楽しめるとの評価や感想もあります。時代劇なのに堅苦しくなくて泣かされたという感想、戦国時代をちょっとリアルに感じられたという感想、忍びの生活がよくわかったという感想、史実をほぼ知らないのに楽しめたという感想、理屈抜きにおもしろい時代劇エンターテイメント!という感想まで、様々な感想・評価があります。

映画「忍びの国」は原作ファンも楽しめる!という感想・評価

原作があるものを映画にする場合、都合上どうしてもカット・変更などを余儀なくされます。それは「忍びの国」の場合、織田信長の登場がなかったりお国が日置大膳と対峙するシーンのカットなどでした。

しかしそれらを補って余りあるあらすじとアクションの追加により、原作との相違を気にせず楽しめたという感想や評価が多くみられます。

原作が好きで実写映画化に落ち込んでいたけど、舐めていた自分を恥じたという感想や、好きだったシーンがたくさん盛り込まれてる!という評価・感想、原作をきちんと映像化してるという感想、原作のあらすじが好きだが、映画のあらすじもまたいい!という感想、個性的な作者がある意味原作を超えてるという感想、原作・脚本が和田さんなのが納得!という評価・感想まで、様々な感想がネット上に上げられています。

バトルの迫力がすごい!という感想・評価

この映画「忍びの国」の最大の見どころと評価されたのは、無門と下山平兵衛の一騎打ち。手数は300以上あり、撮影には3日かかったという壮絶なアクションシーンになっています。

この他のアクションシーンも格闘技のジークンドーやカリを取り入れたり、忍びたちが野山を駆け抜けるシーンなどにパルクールを使ったりするなど、見ごたえのあるアクションシーンに絶賛の感想・評価が多くありました。

何よりもアクションシーンがすごい!という評価・感想から、アクションにシビレたという感想、あれほど見栄えのする接近戦は観たことがない!という評価・感想、近接戦闘がかっこいい!という感想、これ本当にこのスピードでやってんの?という感想、これまで見た中でベスト10に入る殺陣!という評価・感想、もはや時代劇の殺陣のレベルを超えている!という評価・感想まで、無門と下山平兵衛の一騎打ちは絶大な評価でした。

お国がすばらしい!という感想・評価

無門が唯一愛する妻・お国。凛とした佇まいで伊賀最強の忍びの無門を尻に敷く姿は評価の高いものが多く、シリアスシーンとラブコメ感のバランスがいいとの感想・評価もみられます。

原作では、お国は2年前に無門が安芸の国の杉原将監という侍大将から攫ってきたという設定になっています。意志の強そうな目が綺麗!という感想、武将の娘らしく一本筋の通った冷めた瞳を評価する感想も多数あります。

原作にはお国が日置大膳と対峙し、無門が救う場面が描かれています。映画「忍びの国」では、この場面は撮影はしたのですが編集でカットされたそうです。

この戦うお国もぜひ観たかったという感想もあります。その他お国の演技に泣かされたとういう感想や、夫婦の想いに感涙!という感想、胸にくるものがあったという感想、表情がいい!という感想から着物が似合っていたという感想・評価まで美しいお国に評価が集まっています。

思ったよりも考えさせられた!という感想・評価

映画「忍びの国」の終盤に、特に評価・議論された日置大膳のセリフがあります。「虎狼の族は天下に散ったのだ」と。「己の欲望のみに生き、他人の心など歯牙にもかけないその人でなしの血は、いずれこの天下の隅々までゆき渡る」。

情や義ではなく、お金や刹那的快楽で動くような「虎狼の族」の世に警鐘を鳴らしているかのようなセリフです。

思ったよりも深かったという感想、予告を見てコメディ映画だと思っていたのに考えさせられたという感想、現代への落とし込み方にもやられた感があるという評価・感想、忍者の見方が変わったという感想・評価、現代社会に対する比喩的表現は考えさせられるという評価・感想、軽く観に行ったのにいい意味で裏切られたという感想、後味が凄みがあるという評価・感想など、その奥深さを評価する感想が多くなっています。

忍びの国の大野智ファン以外の反応は?

無門を演じた大野智は、人気アイドルグループ嵐のリーダーです。大野智が主演というだけで好意的な評価や感想はある程度集まります。しかし以下は、大野智ファン以外の感想や評価をまとめて紹介していきます。

大野智の殺陣がすごかった!という感想・評価

バラエティー番組などで観る大野智はあまり喋るわけでもなくぼんやりと構えている、というのが大野智をあまりよく知らない人のイメージや感想です。しかし実は身体能力が高く、ダンスなどはその世界の中でも高く評価されています。

そんな大野智が挑んだ初のアクション時代劇。中村義洋監督は原作を読んだ時から無門は大野智だと思ったと語っています。

体のキレに驚いたという感想、本当にすごいの一言!という感想、意外過ぎてびっくりしたという感想、今まで知らなくてなんかごめんなさいという感想、正直ここまでやれるとは思わなかったという感想・評価。スピード感がすごいという感想、ダンスのような殺陣が素晴らしかったという感想・評価、決闘シーンはもはや唖然!という感想まで、普段見ることのない大野智の姿を評価した感想が多くみられました。

大野智がああいう役を演じれることに驚いた!という感想・評価

普段は飄々として見える大野智の演技に驚いたという感想も多いものでした。しかし過去には「魔王」や「鍵のかかった部屋」など、寡黙で陰のある役もこなして評価を受けている大野智。

ただあまりにも普段とのギャップが大きいので広くは認識されていないのかもしれません。中でも一番多い評価は目の表情に関しての評価でした。本気の目をもっと見たいという感想や恐ろしい眼をした無門が頭から離れないという感想まで。

憑依型の役者と評価される大野智。役への完璧なシンクロを評価する感想や、対決の時の目力の強さの評価・感想、無門の終盤への変化が素晴らしかったという感想、表情がいいという感想から狂気を感じさせる凄みにゾッとしたという感想、最後の絶叫に鳥肌が立ったという感想、コミカルとシリアスの縁起の対比がいいという評価・感想まで。無門は当たり役だという評価・感想が大半を占めていました。

忍びの国の海外での感想や評価を紹介!

映画「忍びの国」は、2017年7月13日のニューヨークで開かれた日本映画の祭典「JAPAN CUTS 2017」をはじめカナダ、オーストラリア、イギリス、アジア各国の映画祭で上演されてします。以下は海外での「MUMON: The Land of Stealth」の感想や評価を紹介していきます。

海外上映の様子 「忍びの国」の感想・評判は?

海外でNINJAや侍が注目されるようになった近年、各国の観客の「忍びの国」に対する注目度も高かったようです。忍者のコミカルなアクションや表情に笑いが起こり、後半のシリアスな場面では感嘆や溜息などが漏れる。日本人より感情表現が豊かな海外の人たちは、大いにこの「忍びの国」を楽しんだ感想をもったようです。

そして映画上映終了後は歓声と共に拍手喝采!シリアスとコメディーのバランスが最高!という感想、面白いだけじゃなく奥深いという評価・感想、「Amazing!」素晴らしいといった感想が並びます。海外の映画評論家は「ダーク・サタイア、暗い皮肉の風刺作品である」とも評価しています。感想を読む限り、忍びをモチーフにした「忍びの国」はどの国でも共通の評価・感想を得ることができたようです。

日本と海外での反応 類似点と相違点

海外上映では前半、とにかく笑いが絶えなかったといいます。百地三太夫が印を結ぶ手のポーズや土遁の術で爆笑。無門が織田軍に囲まれ槍を身軽に躱すシーン、忍びたちが参集し辺りを黒く染めていくシーンでも爆笑が起きたそうです。その他、信雄が泣いた時、大膳が信雄の胸ぐらを掴んだ時にも笑いが起きたそうです。日本人なら大抵イメージする「信長」という巨大な背景を知らない人達の素直な反応・感想なのかもしれません。

そんな笑いの渦の中でも、お国を失った時の無門の絶叫では会場が水をうったように静まり返ったということでした。アメリカの映画評論家も「私達の世界に潜む危険への警告として無門が絶叫するのです」と感想を残し評価したあの絶叫は、国境を越えて観た人の心に深く響いたようです。コメディなのに最後は大きな悲しみに襲われたという感想、MUMON is a great film!などの感想が並びます。

忍びの国のキャスト一覧!

大野智/無門役

「忍びの国」伊賀一の忍び無門を演じたのは大野智です。中村監督に「そのままで無門だね」と言われ、深く考えずに役作りはしなかったという本作。1980年11月26日生まれ。今や国民的アイドルグループとなった嵐のリーダーで、その歌やダンスには定評があります。他にも「FREESTYLE」という個展やアート作品集を出したり、ダンスの振付をしたりと幅広く活躍しています。

主な出演作としては、映画「映画 怪物くん」、テレビドラマは「魔王」「怪物くん」「鍵のかかった部屋」「世界一難しい恋」など多数あり、CM、バラエティ番組に多く出演しています。「忍びの国」では普段あまり目にすることのない姿とのギャップに驚かれたり評価されています。映画の最後に流れる曲「つなぐ」のダンスの振付も自ら担当しました。

石原さとみ/お国役

「忍びの国」無門を尻に敷く妻・お国を演じたのは石原さとみです。1986年12月24日生まれ。最近のドラマや映画には欠かせない女優の一人です。2002年ホリプロタレントスカウトキャラバンのグランプリ受賞を経て本格的に女優活動を始めました。その前にも「石神国子」名義で映画へ出演していますが、公式には「石原さとみ」名義で初出演した映画「わたしのグランパ」をデビュー作品としています。

主な出演作としては、映画「進撃の巨人」「シン・ゴジラ」、テレビドラマは「失恋ショコラティエ」「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」「アンナチュラル」「高嶺の花」など他、CMなどでも活躍しています。「忍びの国」では芯が強いけれど優しいお国を演じ、女優としての幅を評価されました。

鈴木亮平/下山平兵衛役

「忍びの国」の中で唯一人としての心を持った、無門のライバル・下山平兵衛を演じたのは鈴木亮平です。1983年3月29日生まれ。演じる人物に合わせるため肉体改造までするのは有名で、どんな役柄でもこなすマルチ俳優です。大学で演劇サークルに入り、卒業後は演技学校アクターズクリニックに所属。第57回NHK大河ドラマ『西郷どん』で大河ドラマ初出演にして主演の西郷隆盛を演じています。

主な出演作としては、映画「HK 変態仮面」「俺物語!!」「彼岸島 デラックス」、テレビドラマは「彼岸島」「天皇の料理番 」「銭形警部」「宮沢賢治の食卓」などを多数に出演しています。「忍びの国」では無門のライバルとして見ごたえのあるアクションシーンも演じました。その迫力に多くの評価が寄せられています。

伊勢谷友介/日置大膳役

「忍びの国」を攻める側の織田軍の一本筋の通った武将・日置大膳を演じたのは伊勢谷友介です。1976年5月29日生まれ。大学在学中にモデルとしてデビューし、その後は主に俳優として活動しています。所属事務所は自ら代表を務めていて実業家としての顔や、映画の監督、脚本家としての顔も持っています。

主な出演作としては、映画「あしたのジョー」「るろうに剣心 京都大火編 / 伝説の最期編」「新宿スワン」「3月のライオン」、テレビドラマは「龍馬伝」「花燃ゆ」「サバイバル・ウェディング」など、個性豊かな役柄を演じています。「忍びの国」では豪快で頼れる武将の姿を堂々と演じています。その清々しい姿に多くの評価がありました。

知念侑李/織田信雄役

「忍びの国」を攻める側の織田軍、織田信長の次男・織田信雄を演じたのは知念侑李です。1993年11月30日生まれ。主演の大野智と同じジャニーズ事務所、Hey! Say! JUMPのメンバーです。今回は持ち前の身体能力を披露する場はありませんでしたが、両親と実姉が体操選手で3歳の頃からダンスを習い、先輩の大野智に憧れ同じ事務所に入ったのは有名な話です。

主な出演作としては、映画「超高速!参勤交代」「金メダル男」「坂道のアポロン」、テレビドラマは「スプラウト」「必殺仕事人シリーズ」など他、CM、バラエティ番組などでも多く活躍しています。「忍びの国」では偉大な父を持つ器の小さな息子という難しい役を演じ評価されています。

忍びの国のあらすじと評価や感想まとめ!

映画「忍びの国」のあらすじ、評価や感想などをまとめてみました。忍びたちの国という変わった角度から切り込んだアクション時代劇。現代風刺をも含みながらの小気味よいエンターテイメント性、演じた役者達の個性もそれぞれ評価されています。特に評価の高かったアクションシーンを観るだけでも価値はあるのかもしれません。機会がありましたらぜひ、映画「忍びの国」という魅力的な世界に足を踏み入れてみてください。

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