コードネーム U.N.C.L.E.の感想や評価は？ガイ・リッチー監督の最高傑作

ガイ・リッチー監督作品『コードネーム U.N.C.L.E.』のあらすじや評価・感想について紹介します。『コードネーム U.N.C.L.E.』は1960年代のドラマシリーズ『0011ナポレオン・ソロ』のリメイク映画でありながら、時代背景を意識した演出や、魅力的なキャラクター同士がタッグを組むバディものとして、高い評価がされています。ガイ・リッチー監督の最高傑作という感想もありました。

この記事ではそのような高い評価や好意的な感想の寄せられている『コードネーム U.N.C.L.E.』のあらすじや、感想・評価のポイントをまとめています。また、監督を務めたガイ・リッチーの他の作品についても紹介しているので、最後までどうぞお楽しみください。

『コードネーム U.N.C.L.E.』はガイ・リッチー監督による2015年のイギリスとアメリカの合作映画です。2015年8月7日にイギリスで公開され、一週間後の8月14日にアメリカでも公開されました。日本では2015年11月14日に公開されています。『コードネーム U.N.C.L.E.』は1960年代のドラマシリーズ『0011ナポレオン・ソロ』のリメイク作品です。

2015年には『ミッションインポッシブル5』や『キングスマン』、『007 スペクター』など、多くのスパイ映画が公開されました。その中にあっても『コードネーム U.N.C.L.E.』は独特な演出や、魅力的なキャラクターへの評価が高く、ガイ・リッチー監督の最高傑作とも言われています。

『コードネーム U.N.C.L.E.』のあらすじを簡単にネタバレ紹介します。『コードネーム U.N.C.L.E.』は「アメリカとロシアのスパイが協力して、悪だくみをしている一派を倒す」というわかりやすいあらすじです。コミカルなシーンと、スリリングなアクションがバランスよく展開されると言われています。

1960年代、世界は冷戦の緊張感に包まれていました。CIAの敏腕スパイであるナポレオン・ソロはナチスの科学者テラーを探してベルリンに潜入します。テラー博士の娘、ギャビーと接触したソロでしたが、ギャビーは博士の居場所を知りません。そこへ、KGBのエリートスパイであるイリヤが襲撃してきました。ソロはイリヤの追撃をかわしてギャビーを救います。

後日、ソロはイリヤと再会します。しかし、上司の命令で、敵としてではなく、味方としてタッグを組むように言われます。CIAとKGBは協力して核兵器を保持する組織を止めることを決めたのです。ソロとイリヤに加え、ギャビーも協力することになりました。3人は核兵器量産を企む大企業「ヴィンチグエラ」に重役たちに接触します。任務の中で3人は徐々に信頼関係を築きました。

ギャビーとソロはそれぞれターゲットに接近します。イリヤはギャビーを見守っていました。しかし、ギャビーは敵に情報を流しており、ソロは拘束され、イリヤも敵から逃げる羽目になります。拷問されていたソロはイリヤによって救出され、ヴィンチグエラたちの元へ向かいます。実はギャビーもスパイとして活動しており、ソロとイリヤはギャビーの救出を命じられました。

潜入していたギャビーも正体がバレて拘束されます。ソロとイリヤはギャビーを救出するために協力し、ヴィンチグエラのボスを倒しました。しかし、核爆弾は確保することができません。ターゲットの核はボスの妻であるヴィクトリア・ヴィンチグエラが持ち出していました。

ソロたちはヴィクトリアを追います。ソロは巧みな話術でヴィクトリアを挑発し、ターゲットの位置を探し当てました。そして、敵に気付かれないようにミサイルを発射して始末します。任務完了によって、3人は別れることになるはずでした、しかし、チームとしての任務の継続が決まりました。彼らの名は「コードネーム U.N.C.L.E.」です。

『コードネーム U.N.C.L.E.』のキャストと吹き替え声優一覧を紹介します。キャスティングが地味とも言われることもある『コードネーム U.N.C.L.E.』ですが、主要キャストは近年の話題作に出演して映画ファンからは注目を集めているキャストばかりです。ここでは、キャスト達の代表作の紹介と、日本語吹き替え版のキャストについてもまとめています。

『コードネーム U.N.C.L.E.』の主人公、ナポレオン・ソロを演じたのはヘンリー・カヴィルです。ヘンリー・カヴィルは1983年5月5日にイギリスで生まれました。『007』シリーズの6代目ジェームズ・ボンド役の候補に挙がっていましたが、若すぎることを理由に起用されませんでした。代表作には2013年の『マン・オブ・スティール』があります。スーパーマンこと、クラーク・ケントを演じました。

日本語吹き替え版のキャストを務めたのは星野貴紀です。星野貴紀は1980年5月8日に栃木県で生まれました。声優になるきっかけはバラエティ番組『学校へ行こう!』の企画のひとつである「ヴォイス系声優部」です。当時はノッポという愛称が付けられていました。代表的な役には『遊☆戯☆王5D's』のジャック・アトラスや、『ガン×ソード』の主人公、ヴァンなどがあります。

『コードネーム U.N.C.L.E.』のもうひとりの主人公、イリヤ・クリヤキンを演じたのはアーミー・ハマーです。アーミー・ハマーは1986年8月28日にアメリカで生まれました。裕福な家系に生まれ、俳優としてのキャリアはテレビドラマへの出演からスタートさせます。代表的な映画の出演作には2010年の『ソーシャル・ネットワーク』や、ジョニー・デップと共演した2013年の『ローン・レンジャー』などがあります。

日本語吹き替え版のキャストを務めたのは宮内敦士です。宮内敦士は1969年7月8日に埼玉県で生まれました。声優としては吹き替えのキャストを中心に活躍しています。担当している俳優はカール・アーバンや、クリスチャン・ベールなどです。俳優としても活動しており、2001年のNHK大河ドラマ『北条時宗』や、2013年の大河ドラマ『八重の桜』などに出演していました。

『コードネーム U.N.C.L.E.』のヒロイン、ギャビーこと、ガブリエラ・テラーを演じたのはアリシア・ヴィキャンデルです。アリシア・ヴィキャンデルは1988年10月3日にスウェーデンで生まれました。幼い頃からバレエを学んでいましたが、怪我をきっかけに女優を目指すようになりました。2012年の『アンナ・カレーニナ』で注目され、2015年の『エクス・マキナ』での演技は高く評価され、多くの映画賞を受賞しました。

日本語吹き替え版のキャストを務めたのは佐古真弓です。佐古真弓は1978年1月13日に東京都で生まれました。舞台女優としても活躍しており、声優としては吹き替えのキャストを中心に活躍しています。担当している女優にはスカーレット・ヨハンソンや、レイチェル・マクアダムスなどがいます。

『コードネーム U.N.C.L.E.』の敵役、ヴィクトリア・ヴィンチグエラを演じたのはエリザベス・デビッキです。エリザベス・デビッキは1990年8月24日にフランスで生まれました。幼い頃からバレエダンサーとしての訓練を受けていました。ファッション誌『ヴォーグ』などでモデルとしても活躍。女優としての代表作には2013年の映画『華麗なるギャツビー』や、2016年の海外ドラマ『ナイト・マネジャー』があります。

日本語吹き替え版のキャストを務めたのは小松由佳です。小松由佳の誕生日は3月8日です。東京都で生まれました。年齢は公表していません。映画監督を目指していた時期もありましたが、演者として活躍するようになりました。代表的な仕事にはアン・ハサウェイやミラ・クニスの吹き替え、アニメでは『フレッシュプリキュア!』の東せつな（イース）役などが知られています。

『コードネーム U.N.C.L.E.』のサンダースを演じたのはジャレッド・ハリスです。ジャレッド・ハリスは1961年8月24日にイギリスで生まれました。舞台での活動からキャリアをスタートさせ、映画進出後はさまざまな役柄を演じ分ける実力派の俳優です。代表的な役柄には2011年の『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』のジェームズ・モリアーティ教授があります。

日本語吹き替え版のキャストを務めたのは蜂須賀智隆です。蜂須賀智隆の誕生日は1月19日です。東京都で生まれました。年齢は公表していません。戦国大名であった蜂須賀正勝の家系にあたります。舞台、ドラマ、吹き替えなど幅広く活躍し、脚本家やコラムニストとしても活動しています。

『コードネーム U.N.C.L.E.』のアレキサンダー・ウェーバリーを演じたのはヒュー・グラントです。ヒュー・グラントは1960年9月9日にイギリスで生まれました。大学在学中に映画出演し、その後劇団を旗揚げしました。代表作には1999年の『ノッティングヒルの恋人』や、2002年の『ブリジット・ジョーンズの日記』などがあります。近年の出演作には2017年の『パディントン2』などがあります。

日本語吹き替え版のキャストを務めたのは森田順平です。森田順平は1954年8月1日に福岡県で生まれました。俳優としての知名度も高く『3年B組金八先生』シリーズでは長年に渡って乾友彦役を務めました。声優としての担当俳優にはコリン・ファースなどがいます。アニメでは『クレヨンしんちゃん』の園長先生役を納谷六朗から引き継いでいます。

『コードネーム U.N.C.L.E.』に寄せられた感想や評価についてまとめて紹介します。『コードネーム U.N.C.L.E.』については概ね好意的な感想が寄せられていました。主人公ふたりのキャラクター造形や、音楽、時代背景を意識した演出など、他のスパイアクション映画とは違う点が好評です。一方で、リメイク映画であるため、原作のほうが良かったという声もありました。感想と評価をまとめて解説します。

『コードネーム U.N.C.L.E.』を見た人の感想や評価には「主人公ふたりの組み合わせ（バディ）が面白い」という声が多くありました。『コードネーム U.N.C.L.E.』では対照的なふたりのスパイの活躍が描かれています。CIAに属するナポレオン・ソロは優秀なスパイではありますが、任務最優先というわけではなく、マイペースに仕事を進めます。一方、KGBに属するイリヤ・クリヤキンは短期で真面目な堅物タイプのキャラクター。

上司の命令でタッグを組むことになったふたりは何度も対立しながら任務を進めます。ソロは物を盗む技術に長けており、素早いピッキングを披露して余裕の笑みを浮かべます。一方、イリヤは柔道を学んでおり、格闘せんに長け、またソ連の高い技術力を活かしたスパイ道具を使って自慢します。ふたりのやり取りはまるで小学生のケンカのようであり、ボケとツッコミのような映画の笑いどころになっているという感想がありました。

バディものの王道として、対立しながらもふたりは互いの力を認め、ピンチの時には助け合うというシーンがあります。『コードネーム U.N.C.L.E.』では敵に追われて溺死しそうになったイリヤをソロが助けます。また、ソロが敵に拘束され、拷問を加えられている場面ではイリヤが窮地を救いました。このようなふたりは映画のラストでは友情を感じさせるバディになっており、続編制作も期待したいという感想があります。

また、『コードネーム U.N.C.L.E.』の特徴のひとつに、1960年代を舞台にしているということが挙げられます。冷戦が背景にあるということで、ソロとイリヤの偏見や、思想の違いが明確です。服の好みでも対立するふたりが、一緒に行動していく中で良きパートナーとなっていく様は、観ていて面白いという感想が多くありました。

『コードネーム U.N.C.L.E.』を見た人の感想や評価には「とにかくかっこいい」という意見があります。『コードネーム U.N.C.L.E.』が紹介される際によく用いられる文言は「スタイリッシュ」です。これは監督であるガイ・リッチーの作風とも言われます。ガイ・リッチーは男性キャラクターを撮らせれば右に出るものはいない、などの評価もされている監督です。

ガイ・リッチー監督作品らしく『コードネーム U.N.C.L.E.』でもスタイリッシュな演出が取り入れられており、特に「敵の基地を襲撃するシーンでは大胆な映像の見せ方と、スタイリッシュなBGMで盛り上がる」という感想がありました。スパイふたりのビシッと決めたスーツ姿にも好意的な感想が寄せられていました。

『コードネーム U.N.C.L.E.』を見た人の感想には、「音楽がかっこいい」という意見が多くありました。もともと、ガイ・リッチー監督の映画作品の音楽は高く評価されており、『コードネーム U.N.C.L.E.』でも選曲のセンスがいいと言われています。また、日本のお笑い芸人ヒロシが使用していた「Che Vuole Questa Musica Stasera」も効果的に使われており、そのシーンに言及する感想も多くありました。

『コードネーム U.N.C.L.E.』を見た人の感想には「時代背景を反映した演出が素晴らしい」という意見があります。『コードネーム U.N.C.L.E.』は1960年代を舞台としたスパイの活躍を描いており、主人公たちが使うスパイ道具や、ファッションに反映されています。また、映像もレトロな雰囲気が出るように調整されており、他のスパイ映画とは一線を画しているという感想がありました。

『コードネーム U.N.C.L.E.』を見た人の感想には「原作であるテレビドラマのほうが良かった」という意見もあります。『コードネーム U.N.C.L.E.』は『0011ナポレオン・ソロ』のリメイクであり、リアルタイムで観ていた人にとっては印象深い作品だったようです。そのため、リメイクである『コードネーム U.N.C.L.E.』はどうしても原作と比較され、「当時のほうが面白いと感じた」という人は少なくないようです。

『コードネーム U.N.C.L.E.』以外のガイ・リッチー監督作品を紹介していきます。ガイ・リッチーは1968年9月10日にイギリスで生まれました。イングランド王エドワード1世の子孫にあたる由緒正しい血筋の生まれです。幼い頃から映画監督を目指し、キャリアの始めはコマーシャルやミュージックビデオの制作をしていました。短編映画で映画監督デビューし、以降はさまざまな作品を制作しています。

『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』は1998年にガイ・リッチーが監督と脚本を担当したクライムアクション映画です。簡単なあらすじは「ギャンブルで大きな借金を背負ったチンピラ4人組が、犯罪に手を染めて事態を解決しようと企む」というもの。多くの登場人物が出てきますが、無駄な要素排除したわかりやすく、完成度の高いクライムアクションの傑作と評価されています。

『スナッチ』は2000年にガイ・リッチーが監督と脚本を担当したクライムコメディ映画です。多くの登場人物にスポットが当てられる群像劇として描かれています。モチーフは前作である『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』と同じです。ジェイソン・ステイサムが主人公を演じていますが、公開当時はまだ知名度が低く、ポスターなどではブラッド・ピットをセンターに据えています。

『スウェプト・アウェイ』は2002年にガイ・リッチーが監督と脚本を担当したリメイク映画です。原作は1974年のイタリア映画『流されて…』です。公開当時、ガイ・リッチーはマドンナと結婚しており、実の妻を映画に主演させたところ、公私混同であるという批判を受けました。マドンナの演技や、映画の演出への評価は低く、ゴールデンラズベリー賞を受賞する羽目になりました。

『シャーロック・ホームズ』シリーズは2009年と2011年にガイ・リッチーが監督を担当したアクションミステリー映画です。タイトルの通り、コナン・ドイルの創作したキャラクター、シャーロック・ホームズを主人公とした映画でありながら、従来のホームズのイメージを覆すキャラクターとなっています。『シャーロック・ホームズ』シリーズは高い評価を得ており、アカデミー賞にもノミネートされました。

『キング・アーサー』は2017年にガイ・リッチーが監督を担当したアクション映画です。『コードネーム U.N.C.L.E.』よりも後に制作された映画です。映画のモチーフになっているアーサー王伝説を、エンターテイメント作品に仕上げたと評価されています。ただし、興行的には失敗し、ガイ・リッチーファンからの感想も「微妙」という評価が多く挙げられています。

『コードネーム U.N.C.L.E.』の感想や評価について紹介しました。ガイ・リッチー監督の最高傑作とも言われる『コードネーム U.N.C.L.E.』は、他の大作スパイアクション映画と比べても、劣らない魅力を持った作品と評価されています。続編を望む声も多くありました。まだ見ていないという方は、ぜひ『コードネーム U.N.C.L.E.』を一度ご覧になってください。