坂道のアポロンの劇中曲一覧!主題歌など映画・アニメに登場したジャズの名曲は?

ジャズと高校生たちの青春を描き、映画やアニメになった坂道のアポロン。音楽が重要な役割を果たしている坂道のアポロンでは、往年のジャズの名曲がたくさん登場します。ジャズのクオリティーが高いのはもちろん、実は主題歌も名曲ぞろい。そこで今回は、坂道のアポロンに登場するジャズの曲や主題歌について解説していきます。音楽について知ることで、坂道のアポロンをもっと楽しめるようになるはずです!

坂道のアポロンの劇中曲一覧!主題歌など映画・アニメに登場したジャズの名曲は?のイメージ

目次

  1. 坂道のアポロンの劇中曲や主題歌一覧!映画とアニメに登場したジャズの名曲とは?
  2. 坂道のアポロンとは?
  3. 坂道のアポロンのアニメと映画の主題歌を紹介!
  4. 坂道のアポロンのテーマ曲「モーニン」とは?
  5. 坂道のアポロンの映画とアニメに登場するジャズの名曲とは?劇中曲一覧!
  6. 坂道のアポロンの映画とアニメの劇中曲まとめ!

坂道のアポロンの劇中曲や主題歌一覧!映画とアニメに登場したジャズの名曲とは?

坂道のアポロンは、ジャズを通して高校生たちの恋や友情といった青春を描いた作品。原作はマンガですが、今までにアニメ化や実写映画化がされた作品です。坂道のアポロンの作中で使われている音楽は、どれも名曲ぞろい!この記事では、坂道のアポロンの主題歌や、作中に登場するジャズの名曲について紹介していきます。

アニメ「坂道のアポロン」公式サイト

坂道のアポロンとは?

坂道のアポロンの原作は、小玉ユキによるマンガです。月刊フラワーズで、2007年から2012年まで連載されました。全9巻のほか、番外編が1巻あります。第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞したほか、このマンガがすごい!2009オンナ編で1位を獲得しました。

2012年にはフジテレビのノイタミナ枠でテレビアニメが放送。実写映像をもとに作画した演奏シーンが評判になりました。「マクロスF」などのアニメ音楽や「ごちそうさん」などの実写作品の音楽で知られる菅野よう子さんが劇伴を担当したこともあり、作品のサウンドトラックは大きく売り上げを伸ばしました。

連載終了後も作品の人気はおとろえることがなく、2018年には実写映画が公開。Hey! Say! JUMPの知念侑李さんが主演を務めました。監督は「ソラニン」などで知られる三木孝浩。演奏シーンにもこだわり、原作の雰囲気そのままに映像化しました。

坂道のアポロンの舞台となるのは、1960年代後半の長崎県佐世保市。東京から父親の仕事の都合で引っ越してきた主人公、西見薫がジャズとの出会いをきっかけに成長していく物語です。友人の千太郎とのセッションシーンは、坂道のアポロンの見どころのひとつです。登場人物たちの恋愛模様もどきどきするものばかりとの評判。クラスメイトの律子に対する薫の恋心は、ときにもどかしく、ときに切なくファンの心をつかみました。

映画「坂道のアポロン」公式サイト

坂道のアポロンのアニメと映画の主題歌を紹介!

坂道のアポロンの主題歌は、どのような曲なのでしょうか。ここではアニメ版と実写映画版の坂道のアポロンで使用された3曲の主題歌について紹介します。

坂道のアポロンのアニメ主題歌とは?

アニメ版坂道のアポロンのオープニングテーマはYUKIの「坂道のメロディ」、エンディングテーマは秦基博 meets 坂道のアポロンの「アルタイル」です。どちらも作曲、編曲は、アニメ版坂道のアポロンの劇伴を担当した菅野よう子さんが手掛けています。

オープニングテーマに使用されたYUKIの坂道のメロディは、アコースティックギターとトランペットの音色がさわやかな曲。ジャズらしいドラムのリズムやベースに、YUKIのやさしい歌声が響きます。作詞はYUKIが担当しており、坂道のアポロンの世界観にあわせ、「いつか王子様が」や、「Lullaby Of Birdland」など、作中で登場する名曲を思わせるワードが随所に登場します。

エンディングテーマを担当した秦基博 meets 坂道のアポロンは、シンガーソングライターの秦基博と、坂道のアポロンの劇伴を手掛けた菅野よう子によるプロジェクト。作詞を歌い手が、作曲を菅野よう子が担当する、とういう組み合わせはオープニングテーマとも共通ですが、こちらはより坂道のアポロンという作品を意識した曲になっています。切なく響くピアノの前奏と、秦基博のやわらかい声が印象的なバラードです。

坂道のアポロンの映画主題歌とは?

実写映画版坂道のアポロンの主題歌は、小田和正の「坂道を上って」です。坂道のアポロンの舞台である1960年代の日本で青春時代を過ごした小田和正さんを起用したいという、三木孝浩監督のオファーにより、この「坂道を上って」という曲がつくられました。タイトルに「坂道」という言葉が使われていることからも、本作のために作られた楽曲だということがわかります。歌詞や曲調からも明るさやさわやかさが感じられる1曲です。

坂道のアポロンのテーマ曲「モーニン」とは?

さまざまなジャズの名曲が登場する坂道のアポロン。中でも「モーニン」という曲は、坂道のアポロンのテーマ曲と言っても過言ではないほど、作中で重要な役割を果たしています。ここでは、そんなモーニンについて、坂道のアポロン作中での使われ方も含めて紹介します。

ジャズの名曲モーニン

モーニンは、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズという、ジャズバンドによる曲です。曲名であるモーニン(Moanin')は「うめき声」という意味のmoanが由来となっています。1958年にレコードが発売され、印象的なピアノのイントロと、ドラム、サックス、ベース、トランペットの音色が世界中の人々の心に響きました。そのメロディは、ジャズに詳しくない人でも誰もが口ずさめるほど、広く知られています。

坂道のアポロンの作中では、薫が最初に覚えるジャズの曲として登場します。今までクラシック曲をピアノで弾いていた薫は、ジャズ特有のリズムであるスウィングに苦戦します。しかし千太郎を見返したいと思う薫は、何度もレコードを聴きながら練習し、ジャズの演奏法を習得しました。薫のピアノと千太郎のドラムによるセッションでは何度も登場する曲で、坂道のアポロンのテーマ曲のようになっています。

坂道のアポロンの名シーンのひとつである2年生時の文化祭では、薫と千太郎の演奏するメドレーの中の1曲として使用されました。機材トラブルで演奏できなくなった、千太郎も参加しているロックバンド。そのハプニングを救うため、ピアノソロを演奏する薫。そこにいつの間にか千太郎のドラムが加わり、会場の熱気が高まった時に演奏されたのがモーニンです。

また、教会で千太郎が自分の過去について語るシーンでは、千太郎がモーニンのメロディをオルガンで弾いています。子どものようにたどたどしく演奏する千太郎を見かねて、薫が和音で参加。子どものように無邪気に連弾をする2人の姿に、多くのファンが胸を打たれました。モーニンは薫と千太郎を結びつける、思い出の曲と言えるでしょう。

最終回では、成長した薫と千太郎の再会シーンでモーニンが使われています。教会にあったオルガンを見て、思わずモーニンを弾く薫。その音色を聞き、駆け付けた千太郎。離れていた時間を埋めるように奏でられるピアノとドラムの音色はとても激しく、楽し気で、ジャズを通して会話する姿が印象的に映ります。

このようにモーニンは、文化祭や再会シーンなど、大事な場面で使用される楽曲でもあります。アレンジも演奏するたびに異なっており、ジャズならではの即興の面白さを感じることができる曲と言えるでしょう。モーニンは坂道のアポロンにとっては欠かせない曲として、ファンに愛されています。

坂道のアポロンの映画とアニメに登場するジャズの名曲とは?劇中曲一覧!

坂道のアポロンに登場する名曲は、モーニンだけではありません。誰もが一度は聴いたことのあるジャズの名曲が、さまざまなシーンで使用されています。ここでは坂道のアポロンで使用された曲を一覧にして紹介します!

Bag's Groove/マイルス・デイヴィス

Bag's Grooveはマイルス・デイヴィスによる楽曲で、1957年に発売されました。バグス・グルーヴというアルバムの表題曲となっています。トランペットの音色が旋律を奏で、軽快なドラムの音色がそれを彩ります。テンポを刻むベース、スウィングの効いたピアノの音色も楽しむことのできる曲です。坂道のアポロンの作中では、薫が初めてジャズのセッションに参加するシーンで使用されました。

Blowin' The Blues Away/ホレス・シルヴァー

Blowin' The Blues Awayはジャズピアニストのホレス・シルヴァーによる楽曲です。冒頭からトランペットの高い音色が響き渡り、熱を感じさせます。坂道のアポロンの作中では、バーで開催されたクリスマスのジャズライブで、薫や千太郎たちが演奏していました。序盤から飛ばしていくように奏でられるこの曲。それに対し、酔っぱらった客が「うるさくて聴いてられない」と言い、気まずい雰囲気となってしまいました。

But Not For Me/チェット・ベイカー

But Not For Meはトランペット奏者のチェット・ベイカーによるジャズナンバー。作詞と作曲はミュージカル音楽などで知られるガーシュウィン兄弟です。But Not For Meは歌詞が付いた曲で、坂道のアポロンの作中では律子と千太郎の幼なじみでありトランペット担当の淳一が歌い上げています。Blowin' The Blues Awayとともにクリスマスライブで演奏された曲で、気まずくなった会場の雰囲気を薫と淳一によるデュオで一変させました。

バードランドの子守唄/ジョージ・シアリング

バードランドの子守唄(Lullaby Of Birdland)は、ジョージ・シアリングがつくった曲。ニューヨークにあるジャズクラブ「バードランド」にちなんだ曲で、1952年に発売されました。坂道のアポロンの作中では薫が母親に「次に会う時までに練習しておいて」と渡した、歌手クリス・コナーのレコードとして登場します。アニメ版ではゲド戦記の主題歌などで知られる手嶌葵がカバーしました。

Satin Doll/デューク・エリントン

Satin Dollはデューク・エリントンとビリー・ストレイホーンによる曲で、1953年に発売されました。坂道のアポロンの作中では、セロニアス・モンクというジャズピアニストを参考に、薫が演奏をしています。千太郎が「モンクみたいでかっこよかった」と薫を褒めるシーンで使用されています。アニメ版では都合により演奏シーンがカットされていますが、サウンドトラックにはピアノとドラムによるセッションが収録されています。

Four/マイルス・デイヴィス

Fourはマイルス・デイヴィスの代表曲のひとつで、「Four & More」というアルバムに収録されています。坂道のアポロンの作中では、千太郎と淳一がジャズで勝負するシーンに使われました。殴り合うように激しくぶつかりあう千太郎のドラムと淳一のトランペット。そのあまりの迫力にピアノとベースがついていけなくなる、という演出が加えられたアレンジになっています。

My Favorite Things/ジョン・コルトレーン

My Favorite Thingsはもともとミュージカル映画「サウンドオブミュージック」の劇中歌としてつくられた楽曲。サックス奏者のジョン・コルトレーンが演奏してからはジャズの名曲としても知られるようになりました。坂道のアポロンの作中では、薫と千太郎が文化祭で演奏する曲に選び、歌を律子が担当することに。ジャズらしいスウィングの効いたアレンジになっており、軽快な音色が楽しさを感じさせる1曲です。

Milestones/マイルス・デイヴィス

Milestonesはマイルス・デイヴィスの代表曲のひとつで、1958年に発売されました。軽快なピアノの和音とドラム、それを支えるベースの音がかっこよさを感じさせる1曲です。坂道のアポロンの作中では、My Favorite Thingsと同じく文化祭で演奏するために薫と千太郎が選んだ楽曲。律子の父をベースに迎え、ピアノ、ドラム、ベースのトリオで練習を重ねました。

いつか王子様が/ビル・エヴァンズ

いつか王子様が(Some Day My Prince Will Come)は、ディズニー映画「白雪姫」の挿入歌としてつくられた楽曲。初出しは1937年ですが、1957年にジャズピアニストのデイヴ・ブルーベックが演奏してからは、ジャズスタンダードとしても知られるようになりました。坂道のアポロンの作中ではビル・エヴァンズの演奏したバージョンが登場しており、薫が律子に告白するシーンでも使用されました。

文化祭セッションでのメドレー

坂道のアポロンで、特に人気の高いシーンが、2年生の時の文化祭でのセッション。薫と千太郎がお互いをジャズ仲間として、そしてかけがえのない友人として再確認するシーンでもあります。この場面では今まで作中で登場したジャズの名曲たちがメドレーとして演奏されます。アニメ版でも実写映画版でもほとんど台詞のないシーンとして、長い尺でじっくり演奏を見せています。

メドレーに使用された楽曲は、My Favorite Things、いつか王子様が、モーニンの3曲。特に最後のモーニンは、坂道のアポロンのテーマ曲のような立ち位置でもあり、薫と千太郎をつなぐ大切な曲として力強く奏でられます。このメドレーはアニメ版でも実写版でもサウンドトラックに収録されており、CDでも楽しむことができます。アニメ版と実写版ではアレンジが異なるので、聴き比べてみるとより楽しめそうです。

坂道のアポロンの映画とアニメの劇中曲まとめ!

ここまで坂道のアポロンで使用されている楽曲について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。実写映画版もアニメ版も、原作と同様にジャズの名曲をふんだんに使用しており、主題歌も坂道のアポロンの世界観に寄り添ったものになっています。坂道のアポロンを見るときは、ぜひ音楽にも注目してみてください!

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