クリスマスキャロルの映画あらすじ・結末を紹介！原作小説とも比較

クリスマスキャロルをご存知でしょうか？名作クリスマスキャロルを冬が近づくと見返したくなる人も多いのではないでしょうか？今回は、そんな世界的に有名な作品である、クリスマスキャロルを映画と原作を比較しながら、あらすじなども簡単に紹介していきます。ぜひ一緒に見ていきましょう。

あらすじを説明する前に、基本情報を簡単にチェックしていきましょう。映画クリスマスキャロルは、2009年にチャールズ・ディケンズ原作のクリスマスを題材にディズニーが映画化しました。クリスマスを扱った前作の『ポーラーエクスプレス』で監督を務めたロバート・ゼメキスが指揮を執ります。そして前作同様、3DCGで描かれています。

クリスマスキャロルとは、クリスマスを祝うときに歌われる讃美歌のことです。「キャロル」とは、キリスト教で行われている祭事のことなど歌われる民謡を指していましたが、今ではその区別は曖昧になってきており、「キャロル」と言えば「クリスマスキャロル」となっています。

キリスト教では、キリストの誕生を祝う日という特別な日となっているクリスマスが大切な日であるというのは周知の事実だと思います。そのクリスマスを祝うために歌われるのがクリスマスキャロルなのです。ここで紹介する映画クリスマスキャロルでは、そのキリストの生誕祭であるクリスマスにまつわる話を幻想的に描いています。

では、クリスマスにかかせない物語、映画クリスマスキャロルは一体どんな話なのでしょうか。映画クリスマスの原作となるクリスマスキャロルの2つのあらすじを簡単に紹介しますので、どんな物語なのかを想像しながら見ていきましょう。また、クリスマスキャロルを見たことある人、読んだことのある人も、あらすじをおさらいしていきましょう。

映画クリスマスキャロルは、2009年にディズニーが3DCGで映画化し一躍有名になりました。今作品の監督は、前回監督した作品『ポーラーエクスプレス』というクリスマスを舞台にサンタクロースについて取り上げた作品でも３DCGを使い注目を集めました。それでは、３DCGを用いて描かれたクリスマスキャロルは一体どんな作品なのでしょうか？

主人公はエベニーザ・スクルージです。スクルージ＆マーレイ商会を営んでいます。ジェイコブ・マーレイはスクルージと共同経営をしていましたが7年前に他界しました。ボブ・クラチットはスクルージ＆マーレイ商会の社員です。ティム・クラチットはボブぼ息子です。ボブは病気の為余命僅かと宣告されています。フレッドはスクルージの甥っ子です。スクルージを心配しています。

「スクルージ＆マーレイ商会」という店をロンドンで営むクリスマスキャロルの主人公・スクルージは誰もが知る頑固で冷たい守銭奴なおじさんと嫌われ者でした。共同経営をしていたマーレイは7年前に亡くなりました。また、スクルージ＆マーレイ商会でよく働いてくれる社員ボブ・クラッチにも薄給と慈悲のないおじさんでした。

物語はクリスマスイヴから始まります。クリスマスイヴの夜に、甥がクリスマスパーティーの招待にやってきましたが、スクルージは断りました。スクルージはクリスマスの夜でさえも1人で過ごしていたのです。寂しく家にいると、ふと、共同経営者であるマーレイが幽霊として目の前に現れたのです。

マーレイは、スクルージのようなお金に意地汚く人に対しても無慈悲な人間の末路がどんなものなのかを示し、現に自分も良い行いをしてこなかったが故に死んでから良い目に合わないかを語ります。そして、スクルージは改心できる余地があること、自分の人生を見直すことを伝え、「過去・現在・未来を司る3人の精霊が現れる」とスクルージに告げます。

すると、最初に過去の精霊がスクルージの前に現れたのです。過去の精霊は、少年時代を孤独に過ごした場面や、また、孤独ながらも夢を持っていた純朴な少年時代を見せます。そして、成長し愛する人と出会いましたが、すれ違いによって破局してしまったスクルージの過去を見せました。

次に、過去に耐え切れなくなったスクルージのもとに現在の精霊が現れました。現在の精霊は、現在ロンドン中でクリスマスを祝い家族と楽しむ人々を見せました。そこには、貧しくてもクリスマスを楽しく祝い家族と共に過ごす家庭や、クリスマスパーティーを誘いにきた甥っ子たちの姿がありました。

クリスマスを楽しむ一家団欒を見せたあと、精霊はスクルージ＆マーレイ商会で働くボブの息子が病気で苦しみ、終いには長く生きることができないと宣告された息子・ティムの存在を知らせます。それを知ったスクルージは狼狽えます。そして、「世界の人口は多すぎるから、死ぬのは結構なことだ」とスクルージが吐いた昔の言葉を残して消えていきました。スクルージは過去に放った言葉が如何に残酷であったかを知るのです。

次に、未来の精霊が現れます。未来の精霊がスクルージに見せたのは、ティムが亡くなり、やがてスクルージも亡くなった後の世界でした。その世界では、罵声をこれでもかと浴びせられる死体の姿、その死体から衣服や所持品を盗む男女の卑しい言い合いなどがありました。そして、その死体が自分であることを知るのです。そして、荒れ果てた墓地に自分が眠っていることも知ります。

3人の精霊に見せられた夢から覚めたスクルージは、自分にはまだこのままではいけない、改心しなくてはと必死になります。朝になると、夜見た夢が現実になってしまうことや、また、それを変えることのできる希望がまだ残っていることを信じようと決心します。

そして、精霊に見せられた過去・現在・未来に衝撃を受けたスクルージは今までの自分を悔い改め、全てに感謝し、人付き合いも良くなり、過去に断った擁護団体に多額の寄付もしました。やがてスクルージは、クリスマスを楽しむ老人となり、ロンドン中の誰からも愛されるそんな老人へと変わりました。

映画クリスマスキャロルの原作となる、チャールズ・ディケンズ作のクリスマスキャロルのあらすじも簡単に紹介していきます。映画クリスマスキャロルとはほぼ同じ内容ですが、一緒に見ていきましょう。

19世紀のイギリス・ロンドンに住む、忙しなく仕事に勤しむ町では有名な頑固おじいさんスクルージは、頑固だけでなく、ケチでいつもお金のことばかり考えているそんな人でした。クリスマスイヴも仕事をしていたスクルージは、甥っ子にクリスマスパーティーに参加しないかと誘われますが、強く断ります。そして、仕事が終わり一人家に帰ると、目の前に7年前に亡くなった友人マーレイが幽霊となり現れ、スクルージに語りかけます。

マーレイは生前の行いが悪いものだったせいで、未だに成仏できずにいることと、慈悲の心がないスクルージもこのままでは、もし亡くなったとしてもいい亡くなり方をしないことを言いました。そしてスクルージに自分を見つめなすために、3人の精霊が現れることを言い残して消えていきました。

まず、最初にスクルージの元に現れたのは、過去の精霊でした。過去の精霊は、スクルージの昔を見せました。そこには、孤独に過ごした少年時代と、孤独ながらも夢や希望に満ち溢れた幼いスクルージがいました。

そしてやがてスクルージは大人になり、恋人ができました。そこにはかつて愛した女性と仲睦まじい姿がありました。ですが、少しのすれ違いから彼女とは心が離れ、彼女はお金のある男性を選びスクルージとの別れを選んだのでした。

過去を思い出し、苦しくなったスクルージでしたが、精霊はまたやってきました。次に現れたのは、現在の精霊です。スクルージに、今現在ロンドンでクリスマスを楽しむ楽しそうな家庭を見せました。そこには、貧しい中でもクリスマスの為に手を込んで作ったごちそうを囲む、社員ボブの姿がありました。そこにはボブ息子であるティムが長く生きることのできない難病であることを知るのです。

ボブの息子が病気であることを知らなかったスクルージは狼狽えます。ですが、薄給にしボブの家庭を貧しくしているのは自分自身であるというのを悟るのでした。そして最後に、スクルージの目の前に未来の精霊が現れます。精霊によってロンドンの町中に連れてこられたスクルージに、精霊はある男が亡くなったことを囁くロンドンの人々の声を聞かされます。

そのある男性は、みんなから忌み嫌われ誰にも看取られることなく亡くなったというです。そして、誰にも近寄られなくなったそのある男の墓地は荒れ果て、孤独の果てにある地獄がそこにはありました。その姿を見たスクルージは、その男性が自分であることに気付きます。

ハッとしたスクルージは、ようやく改心しなければと決意します。翌朝、夢で見たことが本当であると自覚したスクルージは早速行動に移すことにしました。まず、ティムの家に七面鳥を差し入れし、すれ違う人々に挨拶をします。

少しずつ心を入れ替え行動に移すスクルージは、今まで嫌っていたパーティなどのにも積極的に参加をし、たくさんの人達と打ち解け合うことで楽しむことを知ったのでした。そしてスクルージは、ロンドンでは有名な楽しむおじさんとして知れ渡ることとなったのでした。

映画クリスマスキャロルと原作のクリスマスキャロルのあらすじを見てきました。次に、結末をそれぞれ簡単に比較してみましょう。

映画クリスマスキャロルの結末は、3人の精霊によって自分の行いを顧み、改心しようと決意したスクルージは、ティムの家族に七面鳥を送ったり心からクリスマスをお祝いしたりと、頑固者から良い人へと変わりました。

原作も同様に、スクルージは3人の精霊によって改心し、町中で嫌われ者のおじさんからロンドンで1番の楽しいおじさんへと変貌しました。どちらもスクルージの改心を描いています。また、スクルージがお金が大事な冷たい頑固者になってしまったのには理由があったことも、映画・原作でも分かりました。

クリスマスキャロルで伝えたいことは、性格を変えることは難しいけど意識を変えることはできるということだと言えます。また、お金では買えない心のコミュニケーションは大切にしなければ、誰と打ち解け合うことはできません。この物語を通して感じることがたくさんあるのではないでしょうか？

では、映画クリスマスキャロルを見た人はどのような感想を持つのでしょうか？それでは感想を簡単に紹介していきます。

映画クリスマスキャロルは３DCGということもあり、絵が綺麗、幻想的、迫力があるという感想がありました。また、子ども向きだと思ったけど、大人が見てもいい作品という声もありました。幅広い年代の方にも見て頂きたい作品となっていますので、ぜひ、気になる方はご覧になってください。

ここまで、クリスマスキャロルの映画、原作と簡単に紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。また、クリスマスキャロルを見た人の感想も簡単に紹介しました。クリスマスキャロルを見たことで、感想はそれぞれあると思います。そして、英語圏の人にとって、クリスマスはとても大切でお祝いすべき大切な日だということが改めて知ることのできる作品です。

クリスマスキャロルは、スクルージの人生を見返し今後の人生の在り方を掲示していく作品になっています。こどもから大人まで年齢関係なく楽しめるのではないでしょうか？また、子どものころに見た印象と、大人になってから見た印象は変わっていき、また、感想の変化なども楽しめ、クリスマスをより楽しむことができるでしょう。

日本では、クリスマスは友達や恋人と過ごすのが主流ですが、もともとのクリスマスの文化は家族と過ごすことが基本です。大切な家族と過ごす時間はとても大切です。スクルージのように、過去に恋人と少しのすれ違いで別れてしまい、苦い思い出がある人もいるかもしれませんが、新しく楽しい思い出で塗り替えてみませんか？きっとスクルージのように楽しいイベントに変わるかもしれません。

読書感想文などの課題図書でもたびたび上げられる作品ですが、いかがだったでしょうか？簡単なあらすじや紹介をしてきましたが、これがきっかけに映画もぜひご覧になってください。そして、今年のクリスマスイヴは、家族とクリスマスキャロルを見ながら楽しいクリスマスを過ごしてみてはいかがでしょうか？