羊の木の原作漫画と映画に違いはある?あらすじや設定をネタバレ比較

2018年2月に公開された映画「羊の木」。関ジャニの錦戸亮さん主演で話題になったサスペンス映画ですが、漫画が原作となった作品です。「羊の木」は、漫画雑誌「イブニング」で3年にわたって連載されていました。実は、映画と原作となった漫画とでは、設定やエンディングが異なっているのです。こちらでは、あらすじや設定を紹介しながら、映画「羊の木」と原作の漫画の違いを徹底比較していきます!

羊の木の原作漫画と映画に違いはある?あらすじや設定をネタバレ比較のイメージ

目次

  1. 羊の木の原作漫画と映画の違いを徹底比較!
  2. 羊の木とは?
  3. 羊の木の原作漫画と映画のあらすじや設定をネタバレ比較!
  4. 羊の木のキャストを紹介!
  5. 羊の木の原作漫画と映画の違いまとめ!

羊の木の原作漫画と映画の違いを徹底比較!

「羊の木」の原作漫画と、映画の内容とでは異なる設定もあるのですが、共通している設定もあります。違いを比較する前に、まずは、共通点を確認していきます。

①舞台となるのは魚深市(ちなみに、さびれた場所という設定です)②ある日その場所に移住してきた者たちは全員元受刑者である③このことを知っている住民はほんの一握り④元受刑者たちが移住してきたことで何かトラブルが起きるのではないか、という主に羊の木の4つの設定が共通の設定です。

羊の木の原作漫画と映画、両者の違いは、主人公、登場人物の設定、エンディングの設定について異なっているという点です。以下、「羊の木」について物語のあらすじや、ネタバレに沿いながら、違いについてご紹介していきます。

映画『羊の木』 | 2018年2月3日(土)全国ロードショー

羊の木とは?

映画「羊の木」は今年2018年2月3日に公開されました。監督は「桐島、部活やめるってよ」で第37回報知映画賞の監督賞、日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した吉田大八監督、脚本は「クヒオ大佐」の香川まさひとが手掛けたサスペンス映画です。

もともとの羊の木の原作は、漫画雑誌「イブニング」で、山上たつひこ(原作)といがらしみきお(作画)の作品として2011年から3年間連載されました。ギャグ漫画で知られた2人がタッグを組んだ作品が羊の木であり、原作漫画の方も第18回文化庁メディア芸術祭漫画部門の優秀賞を受賞し話題となっています。

タイトルにもなっている「羊の木」。羊の木の作品の中で登場する絵のことでもあるのですが、コロンブス時代、ヨーロッパの人々は「木綿は羊のなる木からとれる」と信じていたようで、「素直な、単純な発想」「信じる事」という意味として捉えられているようです。

突然、自分の住む町にやってきた受刑者たち。様々な事情を持っている者たちを、人々は受け入れられるのか、どう受け入れていくのか、その「羊の木」という意味が、作品の中でどのようにつながっていくか、見所でもあります。

羊の木の原作漫画と映画のあらすじや設定をネタバレ比較!

「羊の木」のあらすじに沿って、原作である漫画と、映画の設定を比較していきたいと思います。ネタバレを含む内容なので、羊の木を読む・観る前に知りたくないという方はご注意ください!

「羊の木」の大まかなあらすじ

過疎化が進む魚深市。ある理由で、「元受刑者を新しい住民として受け入れる」ことを決断した市長の鳥原秀太郎。このことを知っているのは、市長を含め友人である月末と大塚の3人。移住者は既に刑期を終えた市民ではあるものの、トラブルを避けるため、他の住民には知られないようにしなくてはなりません。

移住を受け入れたあと、いくつかトラブルが起こってしまいます。毎年行われる「のろろ祭」という祭をきっかけに、静かだったこの町で、死亡事故が起こってしまうのです。これは殺人事件なのか…。だんだんと、魚深市の住民と、移住してきた元受刑者との間には亀裂が生じてしまいます。

羊の木の主人公について原作と比較!

ここで主人公についてのネタバレなのですが、原作漫画と映画とでは異なる設定になっています。原作漫画では、主人公は市長の鳥原秀太郎であり、映画ではその友人の市役所職員、月末(月末 一)が主人公となっています。月末は原作漫画では仏壇店の店主であり、結婚もしている設定です。

また、漫画羊の木では登場人物が全員、年齢設定が中年男性となっていますが、予告でご覧になった方はご存じの通り、映画では割と若手の俳優を起用していますし、主人公の月末にいたっては、今をときめくジャニーズアイドルである錦戸亮さんが演じています!

登場人物について羊の木の原作と比較!

羊の木の主人公の設定についての違いをご紹介しましたが、原作漫画と映画では、そもそものあらすじや、登場人物までも設定が異なっています。まず、移住してくる元受刑者たちは、映画では6人の設定ですが、なんと原作漫画では11人と約倍の人数となっています。

また、元受刑者たちが移住してくる理由については、原作では、「元受刑者たちを更生させるためのプロジェクト」であり、映画版では「新しい仮釈放の制度が制定され、自治体が身元を引き受けることになった」という理由でした。

登場人物について比較してみましょう。原作漫画では、移住してくる元受刑者たちは11人。設定としては、犯罪を犯した元受刑者でその罪は様々ですが、映画版では、6人の元受刑者はそれぞれ「殺人」を犯している、という設定です。この時点でも大きくあらすじが変わってきます。また、漫画では三田村という人物が登場しますが、映画には登場せず、映画版では、原作漫画には登場しないオリジナルキャラクターも存在します。

映画版「羊の木」に登場する6人の元受刑者の紹介です。「杉山勝志・太田理江子・栗本清美・福元宏喜・大野克美・宮腰一郎」この6人が元受刑者なのですが、「福元宏喜」は原作漫画には登場しないオリジナルキャラクターとなっています。また、他の5人に関しても、性格や設定が原作とは異なってるようです。オリジナルキャラクターといえば、木村文乃さん演じる「石田 文(あや)」も、原作漫画には登場しません。

羊の木のエンディングについてのネタバレ

「羊の木」は、設定の大きな違いが、物語の結末に影響していくようです。原作漫画の主人公の市長、鳥原についてですが、鳥原の先祖は、「流罪人を更生させた伝説を持つ鳥原源左衛門」であり、その昔、流罪人を助け住民として受け入れたことがあるそうで、その件が今後結末に関わってくるようです。

「のろろ祭」で登場する、のろろマスクをかぶった人物によって殺人事件が起こるのですが、その犯人は不明。原作漫画のエンディングをネタバレすると、漫画にしか登場しない、三田村という人物がキーパーソンとなってきます。三田村は、法務省の官僚で、「元受刑者の受け入れプロジェクト」の責任者。

上記で、市長は「流罪人を更生させた鳥原源左衛門の先祖」と紹介しましたが、その鳥原源左衛門が流罪人に金山で苦役を強制していたという話があり、その金山で謀反を起こして処刑された人物がいることがわかります。

それが実は三田村の先祖だった、というのです。三田村はその恨みをもち、市長に仇討ちをするのでは…と話の展開が進んでいきます。そして、のろろマスクが三田村ではないか…と。最後に、のろろマスクは、月末と大塚によって追い詰められ、逃亡中、川に落下してしまいます。結局、三田村という人物については謎が残る、という結末です。

映画版のエンディングについては、原作漫画と全く違ったものになり、主人公の月末と元受刑者の宮越に焦点があてられます。のろろ祭では、海から来たのろろという悪霊に生贄を捧げるために、岬から2人が身を投げ、その内の1人が助かり、1人が死んでしまう、という言い伝えがあります。宮越は移住後、とある事情で殺人を犯します。石田 文と恋仲になるのですが、移住前にも殺人を犯したことがあり、その過去を月末が石田に話してしまうのです。

後悔した月末は謝ろうと宮越の元へ。2人は宮越の提案で岬へ向かうことになります。宮越は、のろろの言い伝えの通り、2人で飛び込もうと月末に伝えます。そして、死んでしまうのは自分の方だろう、と話します。自ら飛び込む宮越と、それを止めようとして月末も海へ落ちてしまいます。最後に生き残ったのは宮越…と思いきや、祀ってあったのろろの像が落ちて直撃し、宮越は海の中へ。生き残ったのは月末、というエンディングです。

羊の木のキャストを紹介!

豪華な俳優陣がキャストを務めたことでも話題になった映画「羊の木」。羊の木の主要キャストを詳しく紹介したいと思います!

錦戸亮/月末一役

まず、映画「羊の木」で主役を務めた、錦戸亮さんの紹介です。もはやテレビで見ない日はない、大人気のジャニーズグループ、関ジャニ∞(エイト)の一人。グループ内では、ボーカル・ギターを担当し、映画の中でも、バンドを組んでベースではありますが演奏する姿を観る事ができます!

俳優としても様々なドラマ・映画で活躍しており、演技力も高く評価されています。今回の映画では、主役ながらも、お人好しなごく普通の市役所職員を演じています。「ごく普通」だからこそ難しい、「元殺人犯」を受け入れる心情、人を信じることの葛藤を見事に演じています。

木村文乃/石田文(あや)役

映画「羊の木」のヒロインともいえる石田 文を演じたのは、木村文乃さんです!木村文乃さんは、2004年に映画「アダン」のヒロインオーディションで応募者約3000人の中から選ばれ、2006年の映画公開でデビューした女優です。

その後も多数の映画、NHK大河ドラマ、連続テレビ小説にも出演しています。仕事に恵まれない時期もありましたが、現在の事務所であるトライストーン・エンターテイメントにて活動を再開し、化粧品や携帯電話のCMで大変話題になり、異例の短期間で有名になった女優さんです。

今回の石田 文というキャラクタ―ですが、先述した通り、このキャラクターは映画版のオリジナルキャラクターとなっています。石田 文は、過疎化していく地元に嫌気がさし、この地を離れて都会で暮らし始めますが結局戻ってきてしまいます。人を信じることに関してどちらかというと警戒心が強く、周囲の人間だけでなく、同級生であった月末のこともクールに見ている、そんな一面をもつ人物を今回木村文乃さんが演じます。

羊の木の原作漫画と映画の違いまとめ!

「羊の木」の原作漫画のあらすじと、映画版のあらすじを物語のネタバレも含めご紹介していきましたが、いかがでしたか?比較してみると、物語のカギとなる最初の設定や、登場人物の人数、設定も異なっていました。

原作に忠実な作品が溢れる中、原作漫画の主人公と、映画版の主人公が異なっている設定もなかなか無いでしょう。ですが、そこが吉田大八監督のねらいなのかもしれません。エンディングが原作と異なるので、もともとの原作ファンの方も、映画と比較しながら作品を楽しんでみましょう。

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