2018年08月27日公開
2018年08月27日更新
英国王のスピーチのあらすじをネタバレ解説!英国王室やエリザベス女王の反応は?
『英国王のスピーチ』のあらすじをネタバレ解説すると共に、ネタバレ感想なども紹介します。2010年のアカデミー作品賞に輝き、キャストの演技や、映画の完成度など、多くの注目を集めた『英国王のスピーチ』。実話を基にした映画でありながら、多くの人に楽しまれ、好意的な感想が寄せられました。そんな『英国王のスピーチ』のネタバレあらすじを詳しく解説しています。また、実際の英国王室からの反応や、一般の視聴者からのネタバレ感想、キャストの紹介などもまとめました。
目次
英国王のスピーチのあらすじをネタバレ解説!キャストや感想も紹介!
『英国王のスピーチ』のネタバレあらすじを解説します。英国王のスピーチはイギリス王室の人たちを主要な人物として描いた映画です。実在の人物を主役にしていますが、映画にはコミカルなシーンもあり、見た人の多くが称賛する感想を寄せています。この記事では『英国王のスピーチ』のネタバレあらすじを詳しく解説するとともに、キャストやネタバレ感想もまとめました。
英国王のスピーチとは?
受賞した賞や公開年などの映画基本情報を紹介
まずは『英国王のスピーチ』の概要を解説します。『英国王のスピーチ』は2010年11月26日にアメリカで公開された映画です。日本では2011年2月26日から公開されています。監督を務めたのは、イギリス出身のトム・フーパーです。イギリス王室の実在の人物を主役に据えた『英国王のスピーチ』は公開時から高い注目を集めました。現在のイギリス王であるエリザベス女王(主人公の娘)も鑑賞し、好意的な感想を寄せました。
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『英国王のスピーチ』は世界の映画賞で多くの賞を受賞しました。その数は63個と言われています。注目度の高いゴールデングローブ賞とアカデミー賞にも多くの部門でノミネートされました。第83回アカデミー賞では作品賞を始めとした4部門に輝いています。作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞です。主演男優賞を獲得したコリン・ファースはゴールデングローブ賞でも主演男優賞を獲得しています。
英国王のスピーチの登場人物とキャストを紹介!
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『英国王のスピーチ』の登場人物とキャストを紹介していきます。『英国王のスピーチ』は実話を基にしたあらすじの映画であるため、主要なキャラクターは実在した人物です。2018年現在のエリザベス女王の父であるジョージ6世が主役になっています。概ね、史実に忠実に描かれていると言われていますが、映画であるため脚色が加えられているキャラクターもいます。
ジョージ6世/コリン・ファース
『英国王のスピーチ』の主人公はジョージ6世です。ジョージ6世は1895年12月14日に生まれた実在の人物です。フルネームは「アルバート・フレデリック・アーサー・ジョージ」といいます。映画の中でも前半はヨーク公アルバート、愛称はバーティと呼ばれていました。吃音症に悩まされていましたが、ライオネル・ローグとの交流を通じて克服し、第二次世界大戦中のイギリスの王としての務めを果たしました。
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ジョージ6世のキャストを務めたのはコリン・ファースです。コリン・ファースは1960年9月10日にイギリスで生まれました。1995年のドラマ『高慢と偏見』でダーシーを演じて人気を確かなものにしました。2009年の映画『シングルマン』での演技は高く評価され、アカデミー賞にノミネートされました。近年の出演作には2015年からの『キングスマン』シリーズがあります。
日本語吹き替え版のキャストを務めたのは堀内賢雄です。堀内賢雄は1957年7月30日生まれです。自ら設立したケンユウオフィスという事務所を持つほどのベテラン声優です。ブラッド・ピットの吹き替え担当など、多くの有名俳優の吹き替えの経験があり、アニメの声優もこなしています。『英国王のスピーチ』では吃音の吹き替えや、放送禁止用語を連呼するシーンなどで、日本語吹き替えならではの演技をしていると言われます。
エリザベス妃/ヘレナ・ボナム=カーター
『英国王のスピーチ』のエリザベス妃はジョージ6世の妻です。エリザベス妃は1900年8月4日に生まれた実在の人物です。フルネームは「エリザベス・アンジェラ・マーガレット・ボーズ=ライアン」と言います。娘のエリザベス(女王)との混同を避けるため、皇太后と呼ばれていました。第二次世界大戦中はイギリス国民の士気を高めるため奮闘し、アドルフ・ヒトラーに「ヨーロッパでもっとも危険な女」と言われたとされます。
エリザベス妃のキャストを務めたのはヘレナ・ボナム=カーターです。ヘレナ・ボナム=カーターは1966年5月26日にイギリスで生まれました。1983年に映画デビューした
後、1985年の映画『レディ・ジェーン/愛と運命のふたり』などで注目されます。2007年の『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』ではベラトリックス・レストレンジ役を演じました。近年の出演作には2018年の映画『オーシャンズ8』などがあります。日本語吹き替え版のキャストを務めたのは佐々木優子です。佐々木優子は1961年11月19日生まれのベテラン声優です。メグ・ライアンを始めとして、多くのハリウッド女優の吹き替えを担当しています。アニメの声優も務めており、『ちびまる子ちゃん』では佐々木裕子が20代の頃から一貫して、まる子の祖母役を担当しています。幅広い年代の役を演じています。
ライオネル・ローグ/ジェフリー・ラッシュ
『英国王のスピーチ』のライオネル・ローグはジョージ6世の吃音治療に貢献した人物です。ライオネル・ローグは1880年2月26日に生まれた実在の人物です。オーストラリアで生まれたライオネル・ローグは演劇や雄弁術を学びました。雄弁術を活かした言語障害治療は、第一次世界大戦後の戦争神経症に悩む兵士を助けるために始められました。1924年に家族でイギリスに移住し、ジョージ6世と知り合うことになります。
ライオネル・ローグのキャストを務めたのはジェフリー・ラッシュです。ジェフリー・ラッシュは1951年7月6日にオーストラリアで生まれました。1981年に映画デビューし、1996年の映画『シャイン』ではアカデミー主演男優賞を受賞しています。代表的な役は『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのヘクター・バルボッサです。他の出演作には2013年の映画『鑑定士と顔のない依頼人』などがあります。
日本語吹き替え版のキャストを務めたのは壤晴彦です。壤晴彦は1948年1月25日です。舞台俳優や声優として活躍する他、演出家として舞台の仕事に携わっています。ジェフリー・ラッシュの近年の代表作でも『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズでも吹き替え声優を担当しています。また、大河ドラマや連続テレビ小説の制作スタッフの仕事にも携わっています。
エドワード8世/ガイ・ピアース
『英国王のスピーチ』のエドワード8世はジョージ6世の兄です。エドワード8世は1894年6月23日に生まれた実在の人物です。フルネームは「エドワード・アルバート・クリスチャン・ジョージ・アンドルー・パトリック・デイヴィッド」と言います。映画の中でも親しい人物は「デイヴィッド」と呼んでいました。映画『英国王のスピーチ』の中では史実よりも敵対的な人物として描かれていると言われています。
エドワード8世のキャストを務めたのはガイ・ピアースです。ガイ・ピアースは1967年10月5日にオーストラリアで生まれました。オーストラリア国内での活動で知名度を上げた後、1997年の『L.A.コンフィデンシャル』で世界的に知られるようになります。代表作には2000年の映画『メメント』があり、様々なジャンルの映画に出演して演技を評価されている俳優です。
日本語吹き替え版のキャストを務めたのは宮本充です。宮本充は1958年9月8日生まれのベテラン声優です。『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の中川圭一役や、『ライオン・キング』のシンバ、またブラッド・ピットを始めとする多くの俳優の吹き替えを担当しています。深夜アニメでも活躍しており、近年は『血界戦線』のスティーブン・A・スターフェイズ役や、『Fate/Apocrypha』の黒のキャスター役などがあります。
ジョージ5世/マイケル・ガンボン
『英国王のスピーチ』のジョージ5世はジョージ6世の父です。ジョージ5世は1865年6月3日に生まれた実在の人物です。第1次世界大戦の時期に王位にあり、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世とは従兄弟でありながら敵として戦うことになりました。映画『英国王のスピーチ』でも描かれたようにエドワード8世との確執があったと言われています。一方、ジョージ6世は映画『英国王のスピーチ』よりも良好な関係を築いていたようです。
ジョーージ5世のキャストを務めたのはマイケル・ガンボンです。マイケル・ガンボンは1940年10月19日にアイルランドで生まれました。数多くの映画への出演だけでなく、舞台でも活躍した俳優です。代表的な役柄は、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』以降のアルバス・ダンブルドアがあります。2014年の『パディントン』などでは声優も務めました。2015年に舞台での活動からは身を引いています。
日本語吹き替え版のキャストを務めたのは真田五郎です。真田五郎は1944年8月3日生まれで、俳優・声優として活躍しています。実写ドラマに多数出演する他、声優としては洋画の吹き替えや、海外ドラマでの吹き替えが多いです。近年の出演作には2018年のテレビアニメ『バジリスク 〜桜花忍法帖〜』などがあります。
英国王のスピーチのあらすじをネタバレ解説!
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『英国王のスピーチ』のあらすじをネタバレ解説していきます。『英国王のスピーチ』の簡単なあらすじは、吃音症や王位継承の重責に悩まされる後のジョージ6世が、言語療法士のライオネル・ローグと出会うことによって困難を乗り越えていく物語です。ここでは『英国王のスピーチ』の結末までのあらすじを詳しくネタバレ解説していきます。
ジョージ6世の悩み
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ネタバレあらすじ解説1。1925年。イギリス王室に属するローグ公アルバート王子は重度の吃音症に悩まされていました。大英帝国博覧会閉会式では父であるジョージ5世に代わってスピーチをしますが、上手く話すことができず、国民を落胆させます。吃音症を治すために様々な治療をしますが、症状が改善せず、癇癪持ちでもあるアルバートは怒ります。夫を見かねたエリザベスは新し治療法を求めて言語療法士を探しました。
変わった診察
ネタバレあらすじ解説2。エリザベスはオーストラリア出身の言語療法士、ライオネル・ローグを訪ねました。ライオネルは患者が王室の人間だと知ると、驚きます。しかし、王室に媚びるような態度は見せず、むしろ、自分のルールに乗っ取って治療を進める、と強気な態度。エリザベスはライオネルに出向くように要求しましたが、ライオネルは治療は自身の診療所で行う、という態度を崩しません。エリザベスは承諾しました。
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ライオネルのもとを訪れたアルバート王子は、ライオネルのことを警戒します。平等で信頼のおける関係を求めるライオネルはアルバートを「バーティ」と呼びますが、慣れ慣れしくされることを嫌ったバーティは癇癪を起します。そんなバーティにライオネルはシェイクスピアの戯曲を読ませました。バーティは上手く読むことができません。しかし、ライオネルはバーティの声を録音すると言います。
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バーティにヘッドホンを渡したライオネルは、録音用のレコードを用意します。ヘッドホンからは大音量の音楽が流れていました。音楽を聴きながら文章を読むようにライオネルは言います。バーティは半ば自棄になりながらシェイクスピアの戯曲を読み上げました。しかし、次第にバカバカしくなってヘッドホンを外し、帰宅することにしました。ライオネルは録音したレコードを手渡します。
クリスマスの放送
ネタバレあらすじ解説3。国王ジョージ5世はクリスマスの放送を終えた後、バーティにもラジオ放送の練習をさせます。ジョージ5世は新しい時代の王室の威厳を保つためには、長男であるデイヴィッド王子に王位を継がせるわけにはいかないと考えていました。そのために、バーティにスピーチに慣れさせる必要がありました。父親の厳しい指導の下でバーティは原稿を読みますが、上手く言葉が出てきません。
自宅に戻ったバーティは憤っていました。ライオネルに渡されたレコードを再生してみます。そこにはライオネルに怒りをぶつけるバーティの声も録音されていました。しかし、その後に再生されたバーティによるシェイクスピアのセリフの朗読は流暢なものです。レコードの音に気付いたエリザベスもバーティの声を聞いて驚きます。ふたりはふたたびライオネルの治療を受けることにしました。
治療の開始
ネタバレあらすじ解説4。ライオネルの元を訪ねたふたりは、発声機能に限定した治療を要求しました。対して、ライオネルは自分のファーストネームを呼ぶように要求しますが、バーティはあくまで「ローグ」と呼びます。最大限の努力をするとバーティに言われ、ライオネルは治療を承諾します。ライオネルは演説の際は、バーティと共に出席することも約束しました。そして、毎日の治療が始まります。
まず、ライオネルは顎や身体をやわかくするための柔軟運動から治療を始めました。そして、演説に必要な横隔膜も鍛えていきます。全身を使った運動や、様々な発声方法でバーティは治療を進めていきました。
ジョージ5世の崩御
ネタバレあらすじ解説5。バーティの治療は進められていきましたが、ジョージ5世は病に伏せるようになりました。父の死期が近いことを悟ったバーティは兄・デイヴィッドと話しますが、デイヴィッドは恋人のことで頭が一杯です。程なくしてジョージ5世が崩御しました。デイヴィッドは「エドワード8世」として王位を継ぎました。しかし、エドワード8世となっても、恋人ウォリスと結婚できなくなったと嘆いていました。
気を落としたバーティはライオネルの下を訪ねます。酒を酌み交わし、バーティはそれまで話したことのなかった気持ちを話しました。プラモデルを作りたかったことや、左利きを矯正されたこと、乳母に虐待を受けていたことなどです。バーティは抑圧された幼少期を過ごしていたことをライオネルは知ります。バーティは心のつかえを吐き出したことでライオネルと親しくなりました。
ライオネルとの口論
ネタバレあらすじ解説6。エドワード8世にパーティーに招かれたバーティとエリザベスですが、エドワード8世の恋人ウォリス・シンプソンのことを快く思いません。バーティは兄の堕落っぷりを諫めますが、エドワード8世は聞きません。それどころか、エドワード8世はバーティの吃音をからかいます。エドワード8世はウォリスと結婚する気です。
バーティは兄に言い返せなかったことにショックを受けてライオネルに相談します。しかし、ライオネルは何故自分には言い返せて兄には言えないのか?と聞き、バーティを刺激します。怒ったバーティは声を発しますが、その言葉は流暢です。もっと汚い言葉を言うようにライオネルが促すと、バーティは放送禁止用語を連呼しました。
ライオネルはバーティを外へ連れ出し、散歩をしながら会話をします。エドワード8世への不満を抱えながらも、兄を王座に置こうとするバーティに、ライオネルは自分が王になればいいと言いました。しかし、ライオネルから王に相応しいと言われてもバーティは反逆罪だと言って怒ります。バーティは平民であることを理由にライオネルを突き放し、治療を止めました。
王位の継承
ネタバレあらすじ解説7。バーティはイギリス首相から、ウォリスの離婚歴が問題視されていることを聞かされます。また、ウォリスはエドワード8世以外の男性とも関係があるという報告を聞きました。王が行動を改めなければ内閣は総辞職すると言われ、バーティは頭を悩ませます。また、ドイツとの戦争が迫っていることを聞かされました。バーティは即位した時の名「ジョージ6世」を聞かされ、プレッシャーを感じます。
一方、ライオネルはバーティとのケンカ別れを妻に話します。「偉大な男になれる」と言うライオネルを、妻は「あなたが期待しているだけでしょう」とたしなめました。「偉大なんてなりたくないのよ」という妻の言葉を聞き、ライオネルは出過ぎた真似をしたのだと、バーティに謝罪しに行きます。しかし、屋敷を訪ねても面会する機会は与えられませんでした。
エドワード8世はウォリスとの結婚を決め、王位を退くことを発表しました。バーティは望まぬままジョージ6世として即位します。しかし、吃音症を克服できていないジョージ6世は評議会の宣誓でまたもや失敗しました。住む場所も変わり、娘たちも態度を変えます。ジョージ6世は王の重責に耐え切れず、エリザベスの前で泣き崩れました。
ライオネルとの再会
ネタバレあらすじ解説8。ジョージ6世とエリザベス夫妻は、ライオネルの自宅を訪ねました。ロバート6世はライオネルに謝罪し、治療を再開します。戴冠式の準備が進む中、ライオネルが医師免許や研修を受けた人物ではないことが判明します。ジョージ6世は「詐欺師」とライオネルを責めました。しかし、ライオネルは免許はなくても戦争で傷ついた兵士たちの心の治療をした実績があると訴えました。
再び自分を卑下するようになったジョージ6世の前で、ライオネルは玉座に座って挑発します。ジョージ6世はライオネルを叱責し、玉座や王への侮辱を許さないと雄弁に語りました。ライオネルはジョージ6世こそが王に相応しい人物であることをジョージ6世自身に語らせました。教会の人間はライオネルを排斥しようとしますが、ジョージ6世がそれを止めます。ジョージ6世はライオネルと共に戴冠式の準備を進めました。
ドイツとの戦争
ネタバレあらすじ解説9。戴冠式は無事に終了します。戴冠式の様子を録画した映像を、家族と見ていたジョージ6世は、録画されていたヒトラーの演説の様子を見ました。言葉の意味こそわからないものの、ヒトラーの演説の巧みさにジョージ6世は驚くのでした。その後、ボールドウィン首相はヒトラーの危険性を告げつつ、辞職しました。1939年9月3日、跡を継いだネヴィル・チェンバレン首相はドイツとの戦争の開幕を告げました。
ジョージ6世には英国全土へ向けた国民を鼓舞する演説が求められます。ジョージ6世はすぐさまライオネルを呼び寄せました。放送直前までジョージ6世はライオネルとスピーチの練習をしました。政府の高官たちも集まる中、ジョージ6世はラジオの放送室に向かいました。ライオネルとふたりだけになった部屋の中で、ジョージ6世はライオネルに感謝の言葉を伝えました。
英国王のスピーチの結末
ネタバレあらすじ解説10。演説が始まると、緊張からジョージ6世は出だしの声がうまく出てきません。しかし、ライオネルがジョージの前で指揮者のように身振り手振りでジョージ6世をリラックスさせます。ジョージ6世の言葉次第に国民ひとりひとりの心に届き始め、演説は大成功に終わりました。ジョージ6世の演技を国民一丸となって称賛します。放送室を出たジョージ6世に役人たちは惜しみない拍手を贈りました。
ジョージ6世は国民に姿を見せる前に、ライオネルへの感謝の言葉を改めて伝え、友として抱擁しました。バルコニーから国民に手を振るジョージ6世をライオネルが見守ります。その後、ジョージ6世の演説には必ず、ライオネルが同席しました。ふたりは生涯に渡って良き友であったと言われています。
英国王のスピーチは実話!英国王室やエリザベス女王の反応は?
『英国王のスピーチ』は実話が元になった映画であり、エリザベス女王も幼少期の姿で出てきます。『英国王のスピーチ』が公開された当初、エリザベス女王は「映画を見ない」と明言していました。実の父であるジョージ6世が吃音に悩む姿が描かれるためと言われています。しかし、映画はアメリカで大ヒットした後、イギリス国内でも大変評判となりました。映画賞も多く受賞しています。
『英国王のスピーチ』の評判が良かったため、エリザベス女王は映画を視聴しました。通例として、英国王室の人たちは、エンターテイメント作品に感想を述べることはないとされてきました。しかし、エリザベス女王は『英国王のスピーチ』に対する好意的なコメントを正式に発表しています。ジョージ6世やその家族の姿が良い家族として描かれていたのが、ポイントになったのだと言われています。
英国王のスピーチのコーギー犬がかわいいと話題に!
『英国王のスピーチ』に登場するコーギー犬に対する「かわいい」という感想も寄せられています。『英国王のスピーチ』のラスト。ラジオの放送に向かうシーンにコーギー犬が登場しています。犬の種類はウェルシュ・コーギーと呼ばれるものです。実は、ジョージ6世の代から、イギリス王室では代々犬を飼うようになっています。エリザベス女王もコーギー犬と親しくしています。
特にイギリス国民の間では、王室といえば犬を飼っているというイメージが定着しており、コーギー犬を携えた女性は、エリザベス女王を暗に示しているという表現も通用するほどです。王室の人間と犬たちが交流している様子を納めた写真集も発売されています。王室の人たちが、犬と戯れている姿は、国民に親近感を与え、王室のイメージ向上に犬たちは大いに役立っていると言われています。
英国王のスピーチを見た人の感想と評価を紹介!
『英国王のスピーチ』を見た人のネタバレ感想や評価を紹介します。『英国王のスピーチ』には概ね好意的な感想が寄せられています。ここでは見た人の感想を、「各キャストの演技への感想」と、「映画全体の完成度の高さ」に関する感想に分けて解説します。まずはキャストへの感想を紹介します。
キャストの演技に感動!
『英国王のスピーチ』を見た人の感想にはキャストの演技を称賛するも感想が多くあります。まず、主役である、ジョージ6世を務めたコリン・ファースです。コリン・ファースは吃音に苦しむジョージ6世を巧みに演じた、という感想が上げられています。吃音の演技は難しいだろう、という印象を持つ人が多く、実際に吃音症を抱えている人からは、コリン・ファースの演技に感情移入できたという感想がありました。
また、ジョージ6世の吃音のきっかけにもなった、幼少時期の経験の告白シーンの演技にも好意的な感想が寄せられています。ライオネルに対しても頑なな態度をなかなか崩さなかったジョージ6世が、初めて抱えているものをライオネルに吐露したシーンです。どもりながらも、一言一言話すコリン・ファースの演技が多くの視聴者の涙を誘ったようです。コリン・ファースの演技はアカデミー主演男優賞の受賞に繋がりました。
ライオネル・ローグを演じたジェフリー・ラッシュにも演技を称賛する声が寄せられています。ジェフリー・ラッシュはもともと演劇での活動もしている俳優です。そのジェフリー・ラッシュが同じくオーストラリア出身で演劇を学んでいたライオネル・ローグを演じているため、「ジェフリー・ラッシュの演技にはリアリティがある」という感想が寄せられています。
また、ライオネル・ローグのユーモラスなセリフも映画を見た人からの好意的な感想を引き出しています。ジェフリー・ラッシュが言った早口言葉や、終盤の戴冠式の準備での口論などが印象に残るシーンとして挙げられました。また、ベテラン俳優ならでは落ち着いた演技が最後のスピーチのシーンでも活きているという感想があります。
主役のふたりの演技を支えたのがエリザベス妃のキャストを務めたヘレナ・ボナム=カーターの演技、という感想もあります。ヘレナ・ボナム=カーターは特別に美人な女優ではないが、王室の女性らしい威厳と、包容力を感じさせる表情で良き妻を演じた、と評されています。夫ジョージ6世を心配しながらも、そうした不安を見せないエリザベス妃の演技が素晴らしいという声もありました。
完成度が素晴らしい!
『英国王のスピーチ』を見た人からは、作品の完成度が素晴らしいという感想が寄せられています。前項で述べたように、キャストに対する評価はかなり高いものです。それだけでなく、映画の脚本や美術など、映画を構成する要素全てのクオリティが高く、ケチの付け所がないとも言われています。『英国王のスピーチ』の公開時に見た人からも、「今年のアカデミー賞はこれだ」と思った人が少なくないようです。
『英国王のスピーチ』は実話を基にしたあらすじであることが着目されます。実在の人物を主役にした映画の場合、重苦しくなることが多いと言われていますが、英国王のスピーチでは時にコミカルなシーンも交えて誰もが気軽に楽しめる映画に仕上げたという感想もあります。ラストシーンではスピーチの成功で締めることも評価されています。
ジョージ6世は戦争中の心労が祟って命を落としたとも考えられていますが、『英国王のスピーチ』では吃音の克服と、その後もライオネル・ローグとの友好関係が続いたことが示されて終了します。ラストシーンをすっきりとした気持ちで観られたという感想が挙げられていました。英国王室にあまり馴染みのない日本人からも、英国王室に対するイメージが沸いたと評判です。
英国王のスピーチのあらすじネタバレまとめ!
『英国王のスピーチ』のネタバレあらすじの解説や、キャスト、ネタバレ感想をまとめて紹介しました。『英国王のスピーチ』は実話を基にしながらも、時にコミカルにあらすじが展開され、派手な映画ではないながらも、ラストシーンには多くの人が感動した、という感想が述べられる作品でした。『英国王のスピーチ』をきっかけに史実を調べた人も大勢いるようです。
また、キャスト一覧で紹介した豪華キャストは、総じて演技が高く評価されていました。特に主役を務めたコリン・ファースはアカデミー主演男優賞を獲得し、ファン層を拡大したようです。ライオネル・ローグのキャストを務めたジェフリー・ラッシュや、エリザベス妃のキャストのキャストを務めたヘレナ・ボナム=カーターの演技にも称賛の声が寄せられていました。
『英国王のスピーチ』には多くの好意的な感想が寄せられており、公開から8年経った現在でも、映画の評価は変わりません。動画配信サービスなどの普及から、改めて視聴する人や、評判を聞きつけて観る人も多いようです。もしまだ『英国王のスピーチ』をご覧になっていないのであれば、ぜひ一度ご覧になって、評判の高さを確かめてみてください。