グッバイ、レーニン!のあらすじと感想は?内容はコメディ映画?

グッバイ、レーニン!はドイツ映画です。監督はヴォルフガング・ベッカー。ストーリーは1989年から1990年の10月の東ベルリンを描いています。《あらすじ》アレックスはデモに参加し警官隊に連れ去られるのを母に見られてしまい、母はショックから心臓発作を起こして倒れてしまいます。しかし、母は奇跡的に意識を取り戻します。アレックスは母のために悪戦苦闘します。コメディ映画と分類されていますが家族愛と歴史的大事件に遭遇した一般市民の姿を嘘偽りなく描いた作品がグッバイ、レーニン!です。

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目次

  1. グッバイ、レーニン!のあらすじと感想は?内容はコメディ映画?
  2. グッバイ、レーニン!とは?
  3. グッバイ、レーニン!の映画あらすじをネタバレ!
  4. グッバイ、レーニン!の内容はコメディ映画なのか?
  5. グッバイ、レーニン!の感想や評価を紹介!
  6. グッバイ、レーニン!のあらすじや感想まとめ!

グッバイ、レーニン!のあらすじと感想は?内容はコメディ映画?

映画「グッバイ、レーニン!」のあらすじや感想をまとめます。コメディ映画とされる本作ですが、果たして本当に「グッバイ、レーニン!」は分類にあるようなコメディ映画なのでしょうか?あらすじを詳しく解説致しますのでネタバレも含めて「グッバイ、レーニン!」を検証していきましょう。

「解説」「レーニン」ウラジミール・レーニンはロシア革命(10月革命)の指導者の一人です。マルクス思想に基づく最初の社会主義国家建設を行った人物です。死後、遺体には防腐措置がされてモスクワのレーニン廟に祀られています。

グッバイ、レーニン!とは?

「グッバイ、レーニン!」は2002年に制作されています、2003年に公開されたドイツ映画です。監督はヴォルフガング・ベッカーです。脚本はベルント・リヒテンベルクとヴォルフガング・ベッカーです。

音楽は「アメリ」のヤン・ティルセンです。制作費は480万ユーロです。主演のアレックス役がダニエル・ブリュール、クリスティアーネ役をカトリーン・ザースといった具合です。ヤン・ティルセンは「グッバイ、レーニン!」の楽曲が高く評価され、サントラCDも発売しています。

「グッバイ、レーニン!」は1989年から1990年10月の出来事を通じ、ベルリンの壁が取り払われ、東ドイツの社会主義体制が崩壊し、経済大国である西ドイツの主導で統一される過程をケルナー一家の家族の絆を通じて改めて問いかける作品です。

「解説」「東ドイツ」とは正式には「ドイツ民主共和国」のことです。1949年から1990年まで存在しています。その後、現在の「ドイツ連邦共和国」として統合されています。

グッバイ、レーニン!の映画あらすじをネタバレ!

あらすじのはじまり

「グッバイ、レーニン!」のあらすじをネタバレで解説します。また、現在は標榜する国家がほとんどなくなった社会主義関連の用語や人名についても解説していきます。ネタバレが多いあらすじなのでこれから「グッバイ、レーニン!」を観ようという方は余り細かく読み込まないようお願いします。

東ドイツの首都である東ベルリンに住む主人公のアレックス・ケルナーとその家族たち。宇宙に強い憧れを抱くアレックスにとってのヒーローはドイツ人初の宇宙飛行士となったジークムンド・イェーンでした。

しかし、父ローベルトはイェーンが宇宙に行った1978年に単独で西ベルリンに亡命してしまいます。それ以来、母のクリスティアーネはショックで口を聞かなくなり、入院治療を経た後に極端な社会主義者となってしまいます。

「解説」「亡命」とは国籍を持つ国家を捨てて他国に保護を求めることです。通常、正常な国交を持つ国家間では正規の手続きを経て、相手国の国籍取得条件を満たせば国籍の変更は可能で、ビザさえあれば異なる国籍でも滞在し続けることは出来ます。しかし、国交が正常でない場合はこうした行為が行われます。

クリスティアーネは党に忠誠を誓い、教育熱心な女性として仕事と子育てとを両立させます。学校教師を続け、口述筆記で陳情書を作成しては党本部に送るという日々を送っていました。「解説」「党」とはドイツ社会主義統一党のこと。東ドイツを一党独裁で支配していたが、ホーネッカー議長の退陣とその後行われた自由選挙で野党に転落します。

姉のアリアネは経済学部在学中に結婚に失敗して、ポーラという女の子の赤ん坊連れで実家に出戻ります。弟に子守りを任せて自分はデートに勤しむなど、ちょっと身勝手でいい加減なおねえさんです。

反体制デモ

東ドイツ建国40周年記念日である1989年10月7日の夜に、アレックスは反体制デモに参加します。そして、デモ隊の列で女の子と出会います。デモ隊を鎮圧しようという警官隊ともみあいになっていました。それを偶然タクシーで通りがかった母が目撃してしまいます。

「解説」「1989年」は世界にとっても日本にとっても大きな変化と出来事があった年です。日本では昭和天皇が崩御され、元号が「昭和」から「平成」に変わりました。また、東ドイツでベルリンの壁が崩壊し、「東欧革命」が加速。中国では民主化を求めた学生たちが「天安門事件」を起こして、人民解放軍に鎮圧されます。

強いショックから心臓発作を起こして倒れたクリスティアーネ。しかし、アレックスは警察に連行され、路上に放置されたままの母は昏睡状態となってしまいます。

社会変化の波

やがてベルリンの壁は崩れ、雪崩れ込んだ自由や資本主義はアレックスたちの生活を呑み込んでいきます。西ベルリンに行ったアレックスはポルノが流される店内でカルチャーショックを受けます。

「解説」「ベルリンの壁」はドイツの首都ベルリンを東西に隔てていた壁です。東ドイツの建国後、西ベルリンへの亡命者が後を絶たなかったため、1961年に西ベルリンを包囲した東ドイツが建築しました。その後、「東西分断の象徴」となってきましたが1989年に東ベルリン市民によって破壊されました。

一方、アリアネはマルクス経済学を捨ててバーガー・キングで働くようになり、店長のライナーと恋仲になるのです。

アレックスの恋

母の病室でソ連からの看護実習生だったララと再会したアレックスは彼女に会うため、勤務表を確認して病院通いを続けるのでした。昏睡状態のクリスティアーネは目覚める気配はないです。

「解説」「ソ連」とは「ソビエト連邦共和国」の略称です。ロシア10月革命後に成立したロシアを中心に東ヨーロッパの社会主義国を各共和国とした連邦国家です。第二次世界大戦後、アメリカを筆頭とする自由主義国との間で「東西冷戦」となります。しかし、ゴルバチョフ書記長の「ペレストロイカ」によってCIS(独立国家共同体)となり、その後の自由選挙でエリツィンがロシア大統領に当選すると事実上の国家解体します。

デニスとの出会い

アレックスが働いていたTVの修理工場も閉鎖されてしまいます。しかし、アレックスは運良く衛星放送の勧誘員に就職し、西ドイツ出身のデニスという映像オタクの親友を得ます。サッカーのW杯がイタリアで行われることもあって衛星放送の勧誘は面白いように上手く行きます。そして、西ドイツチームは順当に勝ち上がり、優勝します。

「解説」「W杯イタリア大会」はベッケンバウアー監督率いる西ドイツ代表チームが最後の優勝を果たした大会です。GKのギド・ブッフバルトを中心とする守備的なチームがディエゴ・マラドーナを擁するアルゼンチンと決勝を戦いました。その後のドイツ統一で東西代表チームが合流します。

母、目覚める

母のベッドサイドでアレックスとララは口づけをかわします。そのとき突然、ベッド脇の花瓶が落ち、クリスティアーネは記憶喪失状態で8ヶ月ぶりに目を覚まします。

「もう一度大きなショックを受ければ命の保障は無い」と医師から宣告されたアレックスは母の命を守るため自宅に引き取ることにします。デニスの協力でアリアネとライナーが勝手気ままに改装してしまった部屋を慌てて元通りにします。

アリアネやララをはじめ周囲の協力を半ば強要しながら、東ドイツの社会主義体制が変わっていないかのように必死の細工と演技を続けようとします。

瓶詰めピクルス

好物の瓶詰めピクルスを求めるクリィスティアーネでしたが、国営配給ストアの棚には商品がない状態でした。そして、次の日には西側資本のスーパーマーケットに変貌してしまいます。その店頭から東ドイツの商品は消滅しています。

「解説」「配給」とは国家が品物を国民に配布する行為です。戦中の日本でも物資が不足していたことから行われています。社会主義国、共産主義国では貨幣経済に否定的なため配給制をとっています。

アレックスはゴミ箱を漁ったり、近所の住人に尋ねるなどして空き瓶を探し回って煮沸消毒した後に、中身を外国製品に詰め替えます。

誕生会

年配の近隣住人や校長たちは急速な変化についていけず、失業や生活苦、アルコール依存などに苦悩していました。アレックスは皆に協力を求め、子供たちを20マルクで買収して母の誕生会を行います。誕生会ではあらかじめ嘘の素性を吹き込んだライナーの紹介にも成功します。

しかし、向かいのビルに設置された「コカ・コーラ」の広告が掲げられているのを見られてしまいます。また、ララの父親の素性を偽ったことも責められます。

アレックスはデニスに協力を求めます。「コカ・コーラが社会主義の産物で東ドイツの国営企業と提携をした」という偽ニュースを作成し、クリスティアーネに見せるためにTVにビデオを配線する細工をしてニュースを信じ込ませます。

無情

クリスティアーネは貯金のありかをなかなか思い出せませんでした。やっとタンスの引き出しの内側に紙幣を隠していたことを思い出します。しかし、タンスはアリアネが処分していました。ゴミの山を漁ってアレックスはようやくタンス預金を発見します。しかし、西ドイツマルクとの交換期限は二日も過ぎていました。

「解説」「タンス預金」とは銀行預金に信用が置けない場合や、資産からの徴税を逃れるために資産を自宅に隠しておく行為です。場合と金額によっては隠し資産と判断され、脱税や申告漏れとされます。

クリスティアーネが必死に貯めてきた紙幣は一瞬にして紙屑になってしまいます。アレックスはやるせなさを感じるようになり、社会主義への郷愁をつのらせるのでした。一方、姉のアリアネは偶然にも子供連れでボルボに乗ったローベルトをドライブスルーで接客することになり、そのことに酷いショックを受け、鼻血を出します。

グッバイ、レーニン!

そんな中、疲労困憊のアレックスはうっかり母に寄り添ったまま寝てしまいます。その間にポーラの様子を見ていたクリスティアーネは外出してしまうのでした。すっかり様変わりしてしまったアパートのエレベーターにはハーケンクロイツの落書きが描かれています。クリスティアーネが一歩外に出ると西側からの移住者たちが引っ越しの真っ最中でした。

「解説」「ハーケンクロイツ」とは鍵十字マークのことです。戦前のドイツを一党独裁支配した国家社会主義ナチス労働者党のシンボルマークでした。ホロコースト(ユダヤ人の大量虐殺)を行ったナチスを彷彿とさせるため、東西ドイツでは忌み嫌われていました。移民排斥を訴えるネオナチが利用しています。そして、ヘリコプターで撤去されるレーニン像。見上げる群衆たちからは拍手と歓声が上がります。

目を覚まし母が居ないことに気づいてアレックスは慌てて飛び出します。アリアネが通りの向かい側で放心状態の母に気づきます。クリスティアーネは呆然とレーニン像を見上げ、車に轢かれそうになります。

「注意」以降作品の核心部分となるネタバレが多くなります。「あまりネタバレし過ぎると観る気が失せる」という方は注意してご覧ください。

フェイクニュース2

一体社会になにが起きているのかとクリスティアーネはアレックスやアリアネを問い質します。しかし、今更本当の事は言う事ができなくなります。

またしてもアレックスとデニスは「西ドイツの経済が悪化したことで、自家用車で亡命する西ドイツ人が急増した」といった内容の偽のニュースを製作して、クリスティアーネに見せます。

家族の統合とピクニック

アリアネが第二子を妊娠したことでライナーは結婚と引っ越しを決めます。アリアネ、ライナー、ポーラ、アレックス、ララ、そしてクリスティアーネ、ケルナー一家はドイツよりも一足早く統合を果たします。

クリスティアーネは「西側の難民」に別宅である森の小屋を住居として提供しようと提案します。ライナーが物珍しさから購入した新車のトラバントでケルナー一家は森の小屋に出かけます。

明かされる真実

アレックスは母に真実を打ち明けようとしますが、突然クリスティアーネが語り出したのはアレックスたちの父ローベルト亡命の真実でした。入党しないローベルトに対する圧力は日増しに高まっていたのです。そこで夫婦は西側への亡命を計画します。

先に夫が西に亡命し、母は子供二人を連れて後を追う筈でしたが、臆してしまい夫との約束を破ってしまったのでした。結果的にローベルトだけが西側へ亡命し、クリスティアーネは敢えて偽りの愛国者を演じ続けたのです。

母、危篤

ローベルトからの手紙は届き続けており、クリスティアーネはそれを見つからないように隠していたのでした。アリアネは家中をかき回して手紙を発見します。一方、容体が急変して入院したクリスティアーネにアレックスは付き添います。ララは傷心の中、疲労困憊のアレックスを気遣うのです。
 

父との再会

父に会いに行く決心を固めたアレックスは偶然にも憧れの宇宙飛行士ジークムント・イェーンにそっくりなタクシー運転手と出会います。ローベルトの家では誕生会の真っ最中でした。ささやか過ぎたクリスティアーネの誕生日と違い父の誕生会は正にパーティ。アレックスは子供部屋で異母弟妹が宇宙飛行士の人形劇を楽しんでいるのに安心し、様子を見に来たローベルトに息子だと打ち明け、危篤の母に会って欲しいと頼み込みます。

ローベルトはアレックスの求めに応じます。ですが、アリアネは父の姿を見るなりいたたまれずに走り去ります。ローベルトはクリスティアーネの病室を訪ね、二人はそれまでのことを長い時間話し込みます。アレックスはララと共に二人が話し終えるのをベンチで待ち続けるのでした。こうして夏が終わります。

ラストフェイクニュース

東ドイツ消滅の日が刻々と迫る中、デニスやタクシー運転手の協力で偽のニュース映像を作成します。それは最早、クリスティアーネのためではなかったのです。

現実とは真逆にホーネッカー議長が東ドイツを中心とした東西ドイツの統合を宣言した後に退陣表明し、ジークムント・イェーンを後継者にすると発表します。

イェーンは就任演説で西ドイツ国民のために国境の開放を宣言し、東側の秩序ある社会に物と金を捨てて西側市民が殺到するのを歓迎すると告げるのです。

母と祖国の最期

それは正にアレックスの奏でた母と祖国に対するレクイエムでした。東ドイツ消滅より三日早く、クリスティアーネはこの世を去ります。母の遺言に基づいてアレックスは東西ドイツのいずれでも違法な空への散骨を行います。

グッバイ、レーニン!の内容はコメディ映画なのか?

ネタバレによるあらすじにある通り「グッバイ、レーニン!」はコメディ映画というにはあまりにも物悲しさが漂っています。東ベルリンの人々は西ベルリンの豊かさに憧れていました。しかし、引き換えに喪ってしまったものが大きかったようです。
 

その一方で「命を掛けなければ向こう側に行けない」という分断状況がケルナー一家を引き裂いたのも事実でした。相互監視や党への忠誠という第二次世界大戦前の全体主義に逆戻りした社会ゆえの安定が東ドイツという国を共産主義国の優等生にしています。

「グッバイ、レーニン!」が公開された4年後にあたる2007年の調査で「東西ドイツが統一して良かったか?」という質問に対して19%の人が反対だと答えています。必ずしも全員が東西統一を望まず、統一を果たした後の経済低迷への失望感も影響していたようです。

グッバイ、レーニン!の感想や評価を紹介!

「グッバイ、レーニン!」の感想レビューでの評価は平均で3.7です。ほとんどの皆さんが感想として3~4をつけて「感動した」、「東ドイツがあった頃を思い出した」、「泣けた」との意見が多いようですが、「つまらない」という感想もありました。コメディ映画の感想とは思えない内容がほとんどです。

「グッバイ、レーニン!」のネタバレによる細かい感想を綴った内容の投稿も多くみられます。幾つかご紹介します。ご紹介にあたって採点点数と投稿日時はプライバシーの観点から、あらすじ部分は省略させて頂きます。また「ネタバレ」のない感想と「ネタバレあり」を分けています。

ネタバレのないレヴュー

ここは「グッバイ、レーニン!」の感想だけをまとめています。ネタバレがありませんのでご安心してご覧ください。

流石ドイツ映画だ。ストーリー、演出全てが完璧でした。最初から最後まで退屈させられることなく楽しめました。

優しさとあたたかさ、そしてどこか残酷さを感じるような、不思議な感覚。

懐かしい作品でした。あの時代に翻弄された人々の日常を優しさと滑稽さで表現した良作。

ネタバレのレヴュー

「注意」ここは「グッバイ、レーニン!」の結末も含めたネタバレを含みます。これから観るのにネタバレが不都合という方は「まとめ」をご覧ください。

最後、きっと母は知っていたんだな
知っていた上で騙されていたんだな

東ドイツの崩落が多角的に読み取れる。
資本主義社会と社会主義社会。
最後のセリフは考えさせられるものがある。

グッバイ、レーニン!のあらすじや感想まとめ!

最後に

この時代を生で知らない若い世代の人たちには是非ともこの映画を見てそれぞれの感想を抱いて欲しいという意見もあるようです。それというのも私たち日本の近隣にはもう一つの分断国家である南北朝鮮があり、これから南北朝鮮が統合を果たすのか、それとも休戦協定を終戦協定に変えて、友好条約を結び別々の国家として存続するのか、私たちに無関係だと到底思えないということだそうです。

「グッバイ、レーニン!」のもう一つ隠されたテーマが「西ドイツ」と「東ドイツ」の人間はお互いに「外国人」かでした。「西ドイツ」の青年デニスは親友アレックスの母親のため模様替えを手伝い、偽ニュース作りに協力してくれる正に親友の鑑です。そのデニスと売り歩いた衛星放送でW杯を観戦した際には「西ドイツ」チームに「東ドイツ」の人たちが惜しみない応援を送っています。

「以下ネタバレを含むまとめ」「グッバイ、レーニン!」の終盤の鍵となる父親との再会以前に抱いていた「西ベルリン」にいる父のイメージは「肥え太った豚のような男」でした。社会主義者から見た資本主義者に対する偏見的イメージです。異母弟妹が「サンドマン」の人形劇を観るのを見てアレックスは血のつながりを意識します。しかし、宇宙飛行士の呼称が異なるのを「外国人だから」と説明します。

実際に会った父はシャイだけど人付き合いの良い人物でした。むしろ西側への偏見が強かったのはアレックスの方です。そしてクリスティアーネは引っ越し中の隣人から地名を聞くと即座に西側だと気づくほど「西ドイツ」に精通しています。「東ドイツ」は建国40周年であり、姉のアリアネが20歳のアレックスより年長だと考えれば、両親は「分断される前のベルリンを知っていた」という所もポイントのようです。

「グッバイ、レーニン!」は閉鎖的で統制の厳しい社会主義体制を賛美するでもなく、「砂の城」のように脆く消え去ってしまった東ドイツの体制に思いを馳せ、人種差別や貧富の格差や、失業や貧困がなく、「物質的な豊かさ」のかわりに「精神的な豊かさ」があった祖国を自分たち自身の手で破壊してしまった「東ドイツ」の人々の偽りなき感想こそがアレックスを通じて語られたすべてだと言われています。

今回はグッバイ、レーニン!のあらすじや感想を紹介しましたがいかがだったでしょうか?ベルリンの壁崩壊や東西ドイツの格差、親子の絆を描いたこの作品には様々な感想を抱いた方がいるようです。この記事をみてグッバイ、レーニン!に興味が出た方は是非グッバイ、レーニン!をご覧ください。

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