愛の渦の出演キャスト一覧！池松壮亮・門脇麦など豪華俳優、女優を紹介

2014年に公開された邦画作品の中でとりわけ大きな話題を呼んだ作品が愛の渦でした。過激でセンセーショナルなストーリーが大きな要因だと言われていますが、それ以上に話題となったのはそのような過激な物語世界に果敢に挑んでみせたキャスト陣であるとも言われています。愛の渦とは一体どのような物語なのか、そして池松壮亮や門脇麦はじめ豪華なキャストを一覧で紹介していきます。

愛の渦は劇作家で演出家である三浦大輔が書き上げた戯曲です。2005年に自らが主宰する劇団「ポツドール」内で演劇として上演されました。大変な話題と評判を呼び、後の2009年に再演されています。三浦自身が映画化の企画を立ち上げ、脚本・監督を務めましたが、過激な舞台設定と内容であるが故に制作まで2年の月日を要したとのことです。

大きな話題となった愛の渦のストーリーを紹介します。乱交パーティー目的で非合法な風俗店に集った客男性5人、女性5人の10名が異様な空間の中で様々な人間模様を織り成していくというものです。会話劇の様相を呈しており、その会話の中に人間の喜怒哀楽、美しさと醜さ、機微などが巧みに表現されているとの高評価を得ています。

非常に独自性が強い会話劇で面白いとの評判が多い「愛の渦」ですが、登場人物は総勢12名と少ないですが、豪華キャストが集っていることでよく知られています。ここでは池松壮亮や門脇麦をはじめとする愛の渦に出演したキャスト一覧を紹介します。また、メインキャストについては後ほど他の作品一覧も交えて活躍ぶりを紹介します。

主人公であるニート青年を演じたのは池松壮亮です。もじもじしなが非合法風俗店を訪れ、ほとんど他の人間と会話を交わすことはありませんでしたが、唯一夜の伽の相手となった女子大生とだけは内向的な部分をみせながらではありますが、言葉を交わして心を通わせていくかのような振る舞いをします。池松の抑えた演技がキャラクターにマッチしているとの評価を得ています。

池松壮亮は現在28歳。子役から俳優としてのキャリアをスタートしました。「愛の渦」の主役を務めた以前にも「ラストサムライ」や実写版「鉄人28号」などの超大作、話題作に出演して好演技を見せました。「愛の渦」では多くの映画賞でノミネート、受賞し今後を期待されている俳優の一人との位置付けが成されています。愛の渦以降の作品については後ほど紹介します。

「愛の渦」で女子大生を演じたのは門脇麦です。自らの意思で非合法風俗店を訪れたのに逡巡したり、そうかと思えばニート青年に大胆なアプローチを仕掛けて自らの内面を解放してみせたりと掴みどころのないキャラクターを文字通り体当たりで熱演しました。愛の渦での演技が大変な評判を呼び現在は売れっ子演技派女優としての地位を確立したと言われています。

門脇麦は1992年生まれの26歳。幼い頃よりクラシックバレーを学び、バレリーナを目指していましたが断念し、宮崎あおいや蒼井優の演技に魅せられて女優を志したとのことです。2011年にテレビドラマで女優デビューし、愛の渦の女子大生役はオーディションを受けて勝ち取ったものでした。ここでの演技が評価されて、以降は主演、助演を問わず様々な話題作に出演しています。後で一覧紹介します。

サラリーマンを演じたのは滝藤賢一です。乱交パーティーの中で最初は紳士的に振舞っていましたが、次第に好色家として、そして醜い人間性を徐々に露わにしていったサラリーマンを見事に演じきったとの評価が成されており、バイプレイヤーとしての面目躍如であったとも言われています。

滝藤賢一は1976年生まれの41歳。重鎮俳優仲代達矢が主宰する俳優養成所無名塾出身であることはよく知られており、同期には真木よう子がいます。2013年のドラマ「半沢直樹」で半沢の同僚近藤直弼役で一躍注目され、その後多くの映画・テレビドラマで助演しています。直近作品ではNHK朝ドラ「半分、青い。」で主人公鈴愛の父親を演じており、お茶の間にも広くその存在を知られています。

保育士を演じたのは中村映里子です。乱交パーティー開催当初は他の女性とフランクに会話したり、男性には恥じらいを見せるなどしてその場にパッと明るさをもたらしていましたが、時間が経つにつれて蓮っ葉な本性をむき出しにしていきます。その豹変ぶりが高く評価され、愛の渦で核になる存在とまで言われています。

中村映里子は1988年生まれの29歳です。雑誌モデルを経て2006年から女優活動を開始し、楳図かずお原作の実写映画「猫目小僧」に出演しました。2010年の映画「カケラ」での演技が魔性を感じさせるとの評価を得て、その後も多くの映画・テレビドラマに出演しています。その活躍ぶりについては後で作品一覧を交えて紹介します。

フリーターを演じたのは新井浩文です。非合法風俗店の中で最初からスケベな部分を隠すことなく積極的に女性にアプローチするチャラい男でしたが、希望が通らないとなるや相手の人格を否定し、周りの雰囲気をぶち壊しにしてでも思いを遂げようとする傲慢な役どころを巧みに演じ分けでいると言われており、非常に高い評価を受けることとなりました。

新井浩文は1979年生まれの39歳。2001年映画「GO」で俳優デビューしました。デビュー当初は犯罪者や不良役が多かったですが、徐々に役者として有名になった2010年代からは様々な役柄を演じるようになりました。多数の映画やテレビドラマに出演しており「永遠の0」や大河ドラマ「真田丸」などでの演技は重厚であるとの評判です。また、ファン思いであることも知られておりTwitterなどで交流をしています。

OLを演じたのは三津谷葉子です。保育士と同じで当初は非合法風俗店内で様子窺いをしていました。一度タガが外れてしまった後は積極的に男を求めていきますが、彼女の身体には重大な問題が隠されていました。美女であることと身体的問題とのギャップを上手に演じていると映画ファンの間では言われています。

三津谷葉子は1984年生まれの34歳です。小学生の時にホリプロスカウトキャラバンに応募し入賞したことがきっかけで芸能界入りしました。もともと女優志望だったとのことでしたが、グラビアアイドルとなりジレンマに悩んだこともあったそうですが時間をかけて女優に転身して「東京大学物語」や「ITバブルと寝た女たち」などの話題作で主役を演じてその地位を確立することに成功しました。

工員を演じたのは駒木根隆介です。欲望丸出しで乱交パーティーに参加しましたが、実は童貞で他の女性からはドン引きされます。しかし、見事常連から性の手ほどきを受け筆下ろししたかに見えましたが、場所を「間違えてしまうなど悲哀の中にユーモアを湛えた演技が評価を得ました。

駒木根隆介は1981年生まれの37歳です。体重95kgというインパクトのある風貌が印象的だと言われています。2003年に劇団「赤堤ビンケ」の前身ユニットに加入し現在も所属しています。「SRサイタマノラッパー」シリーズに主演したことでその存在を広く知られることとなり、NHK朝ドラ「純と愛」や大河ドラマ「おんな城主直虎」などに出演しています。　

愛の渦で常連を演じたのは赤澤セリ（現・赤澤ムック）です。乱交パーティーの常連で常に上から目線で他の客とは一線を画す存在ですが、工員の童貞喪失の手ほどきをしてあげるなどの優しさも兼ね備えた女性です。パーティー終了後に実は非合法風俗店の店長と付き合っていることが判明し、男性陣を驚かせました。

赤澤ムックは1978年生まれの39歳です。唐十郎に師事し、2003年に旗揚げした劇団「黒色綺譚カナリア派」の主宰として知られています。映画を主とした女優としての活動も活発で、2009年の「曲がれ!スプーン」や2010年の主演映画「結び目」などでその異色の演技が高く評価されています。

カップルの男役を演じたのは柄本時生です。乱交パーティーが佳境にさしかかった夜中に突然参加を申し出た若いカップルでした。先にニートと交わっていた激ぽちゃの彼女の横で女子大生と事に及ぼうとしましたが、喘いでいる彼女を見て嫉妬し、彼女を突き飛ばして口げんかを始めてしまいます。

柄本時生は1989年生まれの28歳です。父親に柄本明、母親に角替和枝、兄に柄本佑を持つ芸能人一家としてよく知られています。個性派俳優である父柄本明の血を受け継いでいるかのような演技を見せていると言われています。非常に多くの映画・テレビドラマに出演していますが「ノルウエイの森」「アウトレイジ」などの有名作品の中でもその演技力には定評があります。

カップルの女を演じたのは信江勇です。乱交パーティーには乗り気で、男よりも先にニートと交わることに成功しました。激ぽちゃの体躯にもかかわらずニートの上で激しく腰を振り、それが男の嫉妬心を刺激してしまいけんかとなり2人とも早々に退場します。登場時間は短かったですが特に彼女の方は強烈なインパクトを残したと言われています。

信江勇は1989年生まれの29歳。タレントと女優を平行して活動しています。バラエティでは「ロンドンハーツ」ドラマでは「精霊の守り人Ⅱ美しき破壊神」などで知られています。
 

店員役は窪塚洋介です。チンピラ風で飄々としていながらも風俗店の店員らしく、ルールを破ろうとする者には毅然と立ちはだかります。ラストの方で結婚していることがわかります。店の後片付け中に子供が産まれた報告を受けて感動でその場にうずくまりました。

窪塚洋介は1979年生まれの39歳です。テレビドラマ「GTO」や「池袋ウエストゲートパーク」などで大ブレイクしますが、人気絶頂期の2004年に自宅で転落事故を起こし重傷を負いましたが、奇跡的に回復し翌年復帰を果たしました。その後は俳優、レゲエシンガーとしてコンスタントに活動を続け現在に至ります。

店長を演じたのは田中哲司です。法律に触れる風俗店の店長らしく事務的な態度や応対をしていましたが、常連と付き合っていることが発覚し人間味のある一面もラストでチラリと見せました。

田中哲司は1966年生まれの52歳です。1997年に「ぽっかぽか3」でテレビドラマデビューをしました。その後地道にバイプレイヤーとして活躍します。大河ドラマ「龍馬伝」で徳川慶喜を演じた辺りからお茶の間にその存在を知られるようになり、多くの作品で渋みのある演技を披露していると評されています。「愛の渦」公開と同年の2014年に仲間由紀恵との結婚も大変な話題になりました。

「愛の渦」での注目キャストいえば主人公を演じた池松壮亮であると言われています。池松壮亮のキャリアについて出演作品一覧や受賞一覧などを交えて紹介します。

10歳で俳優としてのキャリアをスタートさせた池松壮亮は若いながらも長い経験を活かして「愛の渦」以外にも多くの作品に出演しています。「海を感じる時」「ぼくたちの家族」「紙の月」などが代表作として知られていますが、その全てが「愛の渦」と同じ2014年公開ということで同年は大活躍でした。

第38回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞、第57回ブルーリボン賞助演男優賞、第39回ヨコハマ映画祭主演男優賞など数多くの賞を受賞しています。

愛の渦でヒロインを務めた門脇麦、助演した中村映里子についても一覧を付けながら紹介します。

門脇麦は「愛の渦」と「闇金ウシジマくんPart2」などで多くの賞を受賞しました。第6回TAMA映画賞最優秀新進女優賞、第36回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞、第88回キネマ旬報ベスト・テン新人女優です。今年2018年にはエランドール賞新人賞にも選ばれました。

中村映里子は雑誌「Hanachu」や「ラブベリー」の専属モデルを経て女優となりました。受賞歴はまだありませんが、これからの活躍が大変期待される女優と言われています。

「愛の渦」2014年公開の邦画の中でも豪華キャストと彼らの素晴らしい演技によって年月を経た現在でも評価され続けています。DVDやネット配信等で容易に観ることができます。是非一度ご覧ください。