2018年08月14日公開
2018年08月14日更新
ビッグ・フィッシュ(映画)のレビューと評価は?あらすじや感想をネタバレ
「シザーハンズ」や「アリス・イン・ワンダーランド」など、数々のヒット作を生み出してきたティム・バートン監督による本作「ビッグ・フィッシュ」。一体どんな物語なのでしょうか?タイトルにもなっている「ビッグ・フィッシュ」の意味とは?ミュージカルにもなっている本作のあらすじとレビューを、分かりやすくまとめました。ユーモラスな世界観や、父と子のあたたかな人間ドラマなど、魅力に溢れた今作を、このまとめを参考にぜひチェックしてください!
目次
ビッグ・フィッシュ(映画)のレビューと評価は?あらすじや感想をネタバレ
出典: http://amzn.asia
本記事では、ティム・バートン監督作「ビッグ・フィッシュ」のレビューと評価をご紹介!気になるあらすじのネタバレもあります。ミュージカルにもなっている本作の魅力をわかりやすく解説します!
巨匠ティム・バートンが描く父と子の感動ストーリー
「シザーハンズ」や「アリス・イン・ワンダーランド」など、数多くのヒット作を生み出してきたティム・バートン監督による本作「ビッグ・フィッシュ」。一体どんな物語なのでしょうか?以下から、あらすじのネタバレをご紹介していきます。
本作は、ダニエル・ウォレス原作『ビッグ・フィッシュ:父と息子の物語』を、ティム・バートン監督が優しいタッチで映画化した作品です。ティム・バートン監督ならではのユーモラスな世界観もたっぷり堪能できる上に、父子の心温まる感動ストーリーも「ビッグ・フィッシュ」の大きな魅力です。
ビッグ・フィッシュの映画あらすじをネタバレ!
ではさっそく、ティム・バートン監督が描く「ビッグ・フィッシュ」ネタバレありのあらすじを見ていきましょう!ラストまでのあらすじ・ネタバレを含みますので、ネタバレしたくない方はご注意ください!
父が思い描く架空の巨大魚「ビッグ・フィッシュ」
パリで妻と暮らすウィル・ブルーム(ビリー・クラダップ)は、父エドワード(アルバート・フィニー)との間に確執を抱えています。父は社交好きで、みんなから好かれる人気者。しかし、すっかり大人になった息子にまで空想の話を言って聞かせる父のことを、ウィルは受け入れられずにいます。
ウィルの結婚式の夜、エドワードは列席者の前でスピーチをします。ウィルが生まれた日、結婚指輪をエサにして伝説の巨大魚“ビッグ・フィッシュ”を釣り上げたというのです。会場は大いに盛り上がりますが、ウィルにとっては今までに何度も聞かされてきた、ただのホラ話。その夜、ウィルは父への怒りを爆発させます。
ウィルには、父が主役の自分を差し置いて目立とうとしたばかりか、重大な嘘をついているように思えていました。ウィルが生まれた日、父は仕事に出ていて川で釣りなどしていませんでした。ウィルは、子どものころ家を空けがちだった父が、本当は浮気をしていたのではないかとずっと前から疑っていたのです。
エドワードの空想の世界は常に魅力的
母サンドラ(ジェシカ・ラング)から父の容態がよくないという知らせを受け取ったウィルは、妻のジョセフィーン(マリオン・コティヤール)とともに実家を訪ねます。残された時間がそう長くはないと聞かされたウィルは、真実を父に尋ねます。しかし、エドワードは本当のことを話そうとしません。
父の空想に嫌気がさしているウィルですが、幼いころにはその話に夢中になっていました。若かりしエドワード(ユアン・マクレガー)が、見上げるほどの背丈をもつ巨人のカールとともに旅に出る物語。はたまた、誰もが裸足で暮らす美しい町“スペクター”で可憐な少女と出会う話など、父の話はいつも奇抜で魅力的でした。
旅の途中に立ち寄ったサーカスで、エドワードは若き日のサンドラに一目惚れします。熱烈なアプローチの末、ついにサンドラの心を射止めるエドワード。結婚ののちも徴兵を受けて戦場へ向かわされるなど、エドワードの苦難は続きますが、危険な任務もくぐり抜けて、やがてサンドラの元に帰還したのでした。
幻の町“スペクター”を訪ねるウィル
真相が分からない中、父の書斎の片づけを任されたウィルは、そこで“スペクター”という地名が記された信託証書を発見します。父の空想の話に出てきた「スペクター」は、実在する場所の名だったのです。証書に名前があったジェニファー・ヒルという女性を尋ねると、あばら家のような家から女性がひとり姿を現しました。
ジェニファー(ヘレナ・ボナム=カーター)は、かつて父が「スペクター」で出会った少女でした。社交性を活かし、セールスマンとして各地を転々としていた時、大雨に見舞われたエドワードを偶然助けたのが彼女でした。ジェニファーが父の浮気相手ではないかと疑ったウィルは、ズバリ父との関係を尋ねます。しかし、そんなウィルの問いかけを彼女は否定しました。
スペクターでエドワードとはじめて出会った時から、彼に憧れを抱いていたジェニファー。しかし、エドワードが生涯愛している女性はサンドラただひとりでした。ジェニファーは、実らぬ恋をしていたに過ぎません。しかし、息子であるウィルをエドワードは愛していたはずだとジェニファーは話します。
父の真実とは?
ウィルが家に戻ると、エドワードは病院に搬送されていました。危篤の父に付き添うウィルに、かかりつけ医が真実を話します。ウィルが生まれた時、エドワードは出産に立ち会いませんでした。しかし、当時はそもそも男性が分娩室に入ることは許されていなかったのです。そんな虚しい現実と父のユーモラスな空想、果たしてどちらが良かったかと医者はウィルに尋ねます。
夜中、目を覚ましたエドワードに頼まれ、ウィルは父がどんな風にして息を引き取るのか、彼が空想する父の最期の物語を語って聞かせます。まるで、自分が以前父に聞かされていたおとぎ話のように。その空想の中で、エドワードは生涯に出会った全ての人に見送られ、伝説の魚「ビッグ・フィッシュ」に姿を変えて、川の中へ泳ぎ去って行くのです。
父の真実を長年追い求めていたウィルは最後に、空想の中の自由な魚「ビッグ・フィッシュ」こそが父の本当の姿だったことを悟ります。息を引き取ったエドワードの葬儀には、ウィルの空想と同じように彼を心から愛するたくさんの人が訪れ、別れを告げたのでした。
ビッグ・フィッシュの映画を見た人の感想と評価・レビューを紹介!
高評価の感想・レビューが数多く投稿されている映画「ビッグ・フィッシュ」。空想と現実の世界が行ったり来たりするから飽きずに楽しめる、登場人物それぞれに感情移入するからつい夢中になってしまう、ファンタジックな世界観が見ているだけで楽しい…など、「ビッグ・フィッシュ」の魅力はさまざま。具体的にはどんな点が評価されているのか、見た人の感想を詳しく見ていきましょう。
思わずやさしい気持ちになれるラスト
現実と虚構が交錯する不思議な物語「ビッグ・フィッシュ」ですが、なによりもまず、父の真実を知りたいと願う息子の願いが現実になり、父の息子への愛が通じるあたたかなラストが魅力です。
『ビッグ・フィッシュ』
— るーとら@映画垢 (@ru_tora3881m) August 4, 2018
死の床に就いた父親の生涯が、幼い頃に聞かされたホラ話じみた冒険譚によって少しずつ紐解かれていく話
初めは御伽噺じみた世界観に魅せられて、ラスト数分の怒涛の伏線回収で心を射止められた人も多いと思う
泣ける、というよりは優しい世界
リラックスしたいときにどうぞ pic.twitter.com/s9lpoEqzg7
思わずやさしい気持ちになれるストーリーや、鑑賞後に残るリラックス効果は、忙しい毎日に疲れた人の心を間違いなく癒してくれるでしょう。父と子だけでなく、ウィルとその妻、母、周囲のさまざまな人との会話がいちいちあたたかい所も「ビッグ・フィッシュ」のみどころです。
個性ゆたかなキャラクターたち
「ビッグ・フィッシュ」に登場するのは、ちょっと変わった姿をしたキャラクターたちです。例えば、見上げるような巨体のカールや、脚が二人で一対しかないふたごの姉妹など。こうしたユニークなキャラクターを魅力として挙げている感想も。
ティム・バートンで一番好きなのは『ビッグ・フィッシュ』です 異形の者への愛もあるし、お父さん映画だし、枯れるほど泣きましたね pic.twitter.com/rt0DZVPx4M
— ナイトウミノワ (@minowa_) June 19, 2017
これらはエドワードの空想の中に生きている人々です。現実にいたらついギョッとしてしまいそうですが、エドワードの彼らへの接し方はあくまで優しく、フレンドリー。彼の愛情ぶかさを物語っているようです。
「ビッグ・フィッシュ」の意味とは?
映画のタイトルにもなっている「ビッグ・フィッシュ」とは、「ホラ話」という意味。また、「有力者」「大物」という意味もあります。「ビッグ・フィッシュ」の作中で、エドワードは大物の人物になりたいという夢を抱き、生まれ故郷の町を離れて旅に出ます。
ティム・バートン監督による、家族の絆の再生を描いた作品。ビッグ・フィッシュは「ほら話」という意味がありますが、「ほら話」的なファンタジー世界がティム・バートン監督ならではで見ごたえあり。ブラックユーモア度は低めで素直に感動でき... https://t.co/cVQZYOPcU7 pic.twitter.com/mVYfFu6UgR
— Lil Koro (@OneLilKoro) June 1, 2017
「ビッグ・フィッシュ」では、現実離れしているように見えるエドワードの空想が、最後に父子の絆を結びつける役割を果たします。父子の間に溝を生んでいた空想の世界が、最後に伏線となって大きな意味を持つ巧みな物語構成。これが、「ビッグ・フィッシュ」をさらに魅力的な物語にしているのではないでしょうか。
豪華なキャスト陣
本作「ビッグ・フィッシュ」には、アルバート・フィニー、ユアン・マクレガーなど、著名な俳優陣が勢ぞろい。個性豊かな俳優陣の多彩な演技を見るだけでも、一見の価値は十分あるという感想も。
「ビッグ・フィッシュ」。Tバートン作品。虚言癖?のある父と不和だった主人公だが、父危篤の連絡が入り…。物語は伏線張りつつも比較的淡々と進むが、登場人物たちは皆、不思議な魅力に溢れていて退屈することはない。Eマクレガー始め役者がめちゃハマってる!個人的には大好きな作品。オススメ!
— 小林 功英 (@K0Ei) January 29, 2015
アルバート・フィニーはこれまで5度もアカデミー賞にノミネートされる、ベテラン中の大ベテランといえるでしょう。また、息子のウィルを演じるビリー・クラダップも、「ミッション・インポッシブル3」をはじめとして数々の作品に出演。この「ビッグ・フィッシュ」では、アルバート・フィニーとの複雑な親子関係を見事に演じきっています。
ティム・バートンファンにももちろんオススメ
独特の世界観から多くの映画ファンに愛されているティム・バートン監督ですが、本作でも彼のユーモラスな世界観をたっぷり堪能できるというレビューもあります。
ブックオフで買っておいたティム・バートン印のファンタジックな父子映画「ビッグ・フィッシュ」を久々に観ながらの気持ち良い午前。ティム・バートンってのはほんと趣味性と商業性が共存出来ていて素晴らしいなあ。皆んなに愛されて。
— 綿内克幸 (@KatsWatauchi) May 22, 2017
舞台がアラバマの田舎ってのがまたいいんだよね。 pic.twitter.com/8oDFArAJuO
誰にもマネできないようなユニークな世界観と、誰もが共感できるハートフルな人間ドラマを見事に両立させている手腕は、本作「ビッグ・フィッシュ」でも健在です。
ビッグ・フィッシュのレビューと評価・感想まとめ!
以上、映画「ビッグ・フィッシュ」の魅力を余すところなくお伝えしてきました。ちょっと癒されたい時、不思議な世界観に浸りたい時、家族との絆を思い出したい時にぴったりな本作、ぜひご鑑賞ください!