ラストサムライのあらすじをネタバレ解説!トム・クルーズなどキャストも紹介

今回は、日本でも大ヒットした映画ラストサムライを紹介していきます。映画ラストサムライは、ハリウッド制作の映画でありながら明治初頭の日本を舞台にし、武士道や侍スピリットを丁寧に描いている稀有な作品です。今回の記事では、あらすじをラストの結末までネタバレ紹介すると共に、トム・クルーズを始めとするキャストの紹介や、ロケ地に関する情報、さらには実在したモデルと言われている人物などについても紹介していきます。

ラストサムライのあらすじをネタバレ解説!トム・クルーズなどキャストも紹介のイメージ

目次

  1. ラストサムライのあらすじをネタバレ!主演のトム・クルーズや豪華なキャストも紹介
  2. ラストサムライとは?
  3. ラストサムライのあらすじをネタバレ解説!
  4. ラストサムライで主演を務めたのはトム・クルーズ!
  5. ラストサムライに出演したキャストを紹介!
  6. ラストサムライのモデルとなった人物・物語とは?
  7. ラストサムライのロケ地はどこ?撮影場所を調査!
  8. ラストサムライを是非ご覧あれ!

ラストサムライのあらすじをネタバレ!主演のトム・クルーズや豪華なキャストも紹介

映画ラストサムライは、アメリカ・ハリウッド制作の映画として2003年に公開された作品です。映画ラストサムライは、世界興行収入4億5000万ドル(日本国内だけでも137億円の興行収入を記録)を記録した世界的なヒット作であり、アカデミー賞各賞にもノミネートされた世界的にも評価の高い作品です。映画ラストサムライは、主演キャストにトム・クルーズを迎えている他、日本を代表する俳優(女優)をキャストとして迎えています。

また、映画ラストサムライは、日本人キャストとして参加している渡辺謙さんが、ハリウッドへ進出する足掛かりとなった作品としても有名です。今回の記事では、そんな映画ラストサムライのあらすじやキャスト、そしてロケ地やモデルとなった実在の人物などを含め、ネタバレ込みでまとめて紹介していきます。

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ラストサムライとは?

明治初頭の日本。近代軍事国家を目指す日本政府は、ネイサン・オールグレン(トム・クルーズ)を軍事顧問としてアメリカから招聘します。来日したオールグレンは、軍事顧問として近代化を進める軍を鍛え上げていく中で、不平士族の領袖、勝元盛次(渡辺謙)に敗れ捕虜となります。捕虜となったオールグレンは、そこで日本の四季や武士道、サムライスピリットと言った、これまでに感じた事のない世界を体験する事になります。

一方、不平士族と中央政府の間に生まれた溝は、刻々と深く広くなり対立必死の状況へと向かっていきます。日本の四季に触れ、サムライスピリットに心惹かれていくオールグレンは果たして何を選び、何のために戦うのか?

映画ラストサムライは、明治初頭の日本を舞台に近代化を推し進める中央政府と、古き良き慣習を残す士族の間に起こる対立を背景に、政府によって招聘されたトム・クルーズ演じるネイサン・オールグレンの心の機微や、渡辺謙演じる勝元盛次が最後まで貫き通した武士道精神を丁寧に描いた作品です。

ラストサムライのあらすじをネタバレ解説!

日本を紹介するオープニング(あらすじネタバレ)

この章では、映画ラストサムライのあらすじについてネタバレを含んだ形で紹介していきます。映画ラストサムライを未鑑賞な方は、ネタバレが含まれる事を理解した上で読み進めて下さい。映画ラストサムライは、冒頭のシーンで古事記に記されている、イザナミとイザナギが神の剣を用いて日本の国土を形成したとする一説を用いて、日本の国柄を紹介しています。

建国以来の剣を信じる民が住む日本国は、その長い伝統を打ち破り幕末の近代化が始まりだし、洋式鉄砲と軍隊に希望を抱く者と、古来よりの剣に希望を抱く者によって分断されていきます。

トム・クルーズ演じるオールグレンの葛藤(あらすじネタバレ)

一方、ところは変わって南北戦争時代のアメリカ。北軍の仕官として南北戦争に身を投じていたネイサン・オールグレン大尉(キャスト、トム・クルーズ)は、南軍を相手に奮戦する中で、戦争とは無関係なインディアンの部族に攻撃を仕掛けたり、インディアンの子供達を打ち続ける事となります。この悲惨な戦争に酷く心を痛めたオールグレンは、その後ウィスキー浸りな生活を送ることになります。

明治維新直後の日本(あらすじネタバレ)

そんな中、日本の実業家にして大臣でもある大村松江(キャスト、原田眞人)は、近代化を目指す中で「お雇い外国人」として、南北戦争の英雄となっていたオールグレンを軍隊の教授職として雇おうと画策します。この頃の日本は、明治維新が成り、近代国家建設の為に近代的な軍備の増強を急務としていた為、破格の大金をオールグレンに提示します。

近代国家軍隊への育成の日々(あらすじネタバレ)

大村の破格の提示を受けたオールグレンは、僚友ガントと共に日本に赴き軍隊の訓練を指揮する事になります。近代的軍備の増強を目指すものの、いまだ世界に大きな遅れを取っている日本の現状を知ったオールグレンは、基礎の基礎から訓練する事となり、辟易する様子を見せながらも実直に訓練の指揮を務めていきます。

オールグレンと勝元の出会い(あらすじネタバレ)

オールグレンが訓練の指揮を続けていたある日、不平士族の領袖である勝元盛次(キャスト、渡辺謙)が鉄道を襲ったと言う一方を受けます。しかし、いまだ軍隊の練度が低い状態であった為、オールグレンは現状で戦闘を行なうのは無理だと判断し、上層部へその旨を進言します。オールグレンの進言を受けた大村を始めとする軍上層部でしたが、オールグレンの進言を却下し進軍を指示します。

やむなく出動する事となったオールグレン率いる一軍は、勝元が率いる屈強な侍集団の前にあっけなく敗れ去り、オールグレンを除くほとんどすべての兵が死傷してしまいます。何とか生き残ったオールグレンも、勝元率いる侍集団に捕らえられ、勝元達が暮らす里へと連行される事になります。

サムライの精神世界に惹かれていくオールグレン(あらすじネタバレ)

捕虜として勝元が治める里を訪れたオールグレンは、勝元の妹たか(キャスト、小雪)によって手当てを受けながら、古き良き日本の生活風景を目の当たりにします。そして、里で暮らすサムライ達の一挙手一投足から不思議な魅力を感じ始めます。一方、オールグレンを捕虜として里へ連れてきた勝元もまた、オールグレンに不思議な魅力を感じながら、オールグレンを殺す事無く共に生活を続けて行きます。

オールグレンとたかの関係(あらすじネタバレ)

たかの献身的な介護もあり順調に体調を取り戻していくオールグレンは、里に暮らす人々にも徐々に心を開いていき、里での生活に慣れ親しんでいきます。オールグレンの介護を任されていた たかも、自身の夫を殺した憎むべき対象であるオールグレンのそんな様子を見続ける事で、オールグレンに抱いていた憎しみから開放されていき、徐々にオールグレンを許し、心を開いていきます。

オールグレンと氏尾の剣合わせ(あらすじネタバレ)

里での生活に心の平穏を感じ始めていたオールグレンは、氏尾(キャスト、真田真之)と度々剣合わせを行ない、サムライスピリットや武士道に神聖な何かを感じ始めていきます。そうした中で、オールグレンは氏尾との剣合わせで初めて引き分ける事に成功します。この引き分けを契機に、オールグレンの実力を里の男衆も認め、オールグレンは里の人々から信頼を勝ち得ていきます。

勝元と共に戦うオールグレン(あらすじネタバレ)

そんなある日、里で祭りが開かれます。普段は怖く厳しい里の長である勝元が道化を演じる舞台を里の民達と楽しむオールグレンでしたが、大村が差し向けたと思しき間者が祭りに興じる勝元たちを強襲します。本来は大村側の立場であるオールグレンでしたが、勝元や里の民達と共に患者を撃退していきます。こうして、勝元や里の民を守り通したオールグレンは、勝元からも厚い信頼を寄せられていきます。

東京を訪れたオールグレン(あらすじネタバレ)

やがて春を迎え、雪が解け、道が開ける季節。政府に呼び出された勝元一行は、東京へ出向く事になります。疑いと警戒の目を勝元一行に向ける大村は、一行の中にオールグレンが居る事を確認します。勝元一行と共に東京を訪れいていたオールグレンは、訓練を続け見違える練度を手に入れた政府軍の姿に驚愕します。

政府軍の驚異的な成長に目を見張ったオールグレンは、その足で東京の街を散策します。すると、銃を掲げ不遜な態度で振舞う軍人が信忠(キャスト、小山田真)の剣を奪い髷を切り落とす場面に遭遇します。サムライとしての誇りでもある髷を切り落とされながらも、凜と佇む信忠を見つめるオールグレンは苦虫を噛んだ様な表情を見せます。

東京にて謹慎となる勝元(あらすじネタバレ)

一方、政府に呼び出されていた勝元は、廃刀令に従って剣を捨てるようにと大村に迫られますが、剣を捨てるかどうかの判断は忠義を尽くす相手である明治天皇(キャスト、中村七之助)の判断に委ねるとして、大村の要求をバッサリと断ります。こうして、明治天皇と面会する事となった勝元でしたが、気弱さの目立つ若き天皇は勝元の強い眼差しを受け止める事無く、目を逸らしてしまいます。

忠義を尽くす相手である明治天皇から何の判断も聞けなかった勝元は、剣を捨てる事をせず、政府によって東京での謹慎を言い渡されてしまいます。勝元が謹慎処分を受けた頃、オールグレンは大村から不平士族討伐軍の指揮官就任を要請されますが、これを拒否。日本での役目は終わったとしてアメリカへ帰国しようとします。

勝元を救出するオールグレン(あらすじネタバレ)

アメリカへの帰国を決意したオールグレンでしたが、大村はこれを善しとせず、オールグレンの暗殺を実行します。大村の差し向けた間者に急襲されたオールグレンは、これを難なく退けると、その後信忠らと共に勝元の救出へ向かいます。勝元の謹慎先である建物へ到着したオールグレンと信忠達は、勝元を救出し里への帰還を果たさせる事に成功します。

しかし、この戦闘で殿を務めていた信忠は、追撃してきた政府軍警備兵によって射殺されてしまいます。こうして、勝元一行は辛くも里へ帰還しますが、廃刀令の無視に加え、謹慎先からの脱走と言う罪を犯している事から、政府軍に大義名分を与えてしまった形となり、勝元一行と政府軍との間で戦闘が起こる事は免れない状況と成ります。

オールグレンの決断(あらすじネタバレ)

アメリカへの帰国を考えていたオールグレンでしたが、信忠の身を呈して勝元を救い出した姿や、里で過ごした平穏な日々、そして神聖さすら感じたサムライスピリットや武士道などから、考えを変え勝元と共に政府軍と戦う事を決断します。こうして、勝元一行と行動を共にする事を決めたオールグレンは、勝元の里を訪れ、勝元達と共に戦場へと向かい馬を走らせます。

勝元を介添えするオールグレン(あらすじネタバレ)

緑溢れる戦場にオールグレンを含む勝元一行が到着した時、すでに政府軍は万全な陣形を組み待ち構えています。勝元一行の三倍以上もの兵力に加え、榴弾砲まで装備した政府軍に、勇猛果敢に戦いを挑む勝元一行は、騎馬による特攻で大佐を討ち取ったものの、回転式機関銃ガトリング砲により勝元とオールグレンを除く全てのサムライが戦死します。

この時、勝元もまた瀕死の重症を負っており、死期を悟った勝元はオールグレンに介添えを頼み「すべてパーフェクトだ」という言葉を遺して絶命します。こうして、勝元一行はオールグレンを残して全滅してしまいます。しかし、この勝元一行が見せた勇猛果敢な戦闘や、勝元が最後に見せた潔い死に様は、近代化の進む政府軍の兵士達に、改めて武士道精神を呼び起こさせ、政府軍の兵士達は勝元の死に涙を流し頭を垂れます。

明治天皇に拝謁するオールグレン(あらすじネタバレ)

勝元一行の中で唯一戦死を免れる事と成ったオールグレンは、その後明治天皇に拝謁し、勝元の生き様を語って聞かせ、遺刀を明治天皇に渡します。この勝元の死や勝元が残した遺刀は、日本が真に近代国家へと生まれ変わる為の、勝元が残したメッセージだったのです。(完)

ラストサムライで主演を務めたのはトム・クルーズ!

主演は大人気俳優のトム・クルーズ

映画ラストサムライでオールグレンを演じているキャストは、世界的な人気を誇る映画俳優のトム・クルーズさんです。映画ラストサムライは、トム・クルーズさんも制作に関わっており、トム・クルーズさんの熱意から制作が決定した作品とも言われています。

映画ラストサムライで主演しているトム・クルーズさんは、ミッション・インポッシブルシリーズを始めとする数々の作品でかっこいい正義のキャラクターを演じていますが、その一方で、映画コラテラルや映画アウト・ローなどの作品では、近年ヒール役にも挑戦しており、年齢を重ねると共に演技の幅を広げています。

また、トム・クルーズさんをスターダムへ押し上げた作品と言われている映画トップガン(1986年公開作品)が、2019年に33年ぶりの新作続編として公開が決定しています。今回紹介している映画ラストサムライと同様に、2019年公開予定の映画トップガン2(仮)もまた、トム・クルーズさんが制作に関わっていますので、トム・クルーズさんのファンならずとも期待が高まる作品と言われています。

トム・クルーズが演じたネイサン・オールグレンとは?

あらすじ紹介でも既に触れていますが、トム・クルーズさんが演じたネイサン・オールグレンについて紹介していきます。トム・クルーズさんが演じたオールグレンと言う人物は、かつてアメリカの南北戦争で活躍した英雄的な軍人です。しかし、戦争とは無関係なインディアンを殺害せざるおえなかった事などから、心に傷を負い誇りや尊厳を失いかけていた人物です。

しかし、日本を訪れ穏やかな里の暮らしを体験する中で、サムライスピリットや武士道と言った古き良き日本の伝統や文化に触れ、心の平穏と自身の誇りを取り戻していきます。そして、最後にはサムライとして近代兵器を備えた政府軍に立ち向かっていく姿が描かれていきます。

トム・クルーズが演じたネイサン・オールグレンには実在するモデルがいた?

ところで、映画ラストサムライでトム・クルーズさんが演じたネイサン・オールグレンには、実在したモデルが存在すると言われています。その人物の名前は、ジュール・ブリュネです。ジュール・ブリュネは、1838年にフランスで生を受けた人物で、陸軍士官学校に進学後、各地の戦場を転戦し戦功を上げ、フランスの最高勲章であるレジオンドヌール勲章を弱冠24歳で授与されている人物です。

ジュール・ブリュネは、その後鎖国を解いた日本を実際に訪れている人物であり、実際に近代化へ歩みを進める政府軍の教練に当たっています。更に、日本人であれば中学生か或いは高校生の時に一度は耳にする「五稜郭の戦い」にもジュール・ブリュネは参戦しており、その後フランスへと帰還したジュール・ブリュネは、日清戦争でも日本軍の支援を行なっています。

映画ラストサムライでトム・クルーズさんが演じたネイサン・オールグレンは、このジュール・ブリュネがモデルと言われており、映画ラストサムライではトム・クルーズさんを主演に制作された為、国籍がフランスからアメリカへと変更されたと言われています。

ラストサムライに出演したキャストを紹介!

ラストサムライで勝元盛次を演じたキャストは渡辺謙

映画ラストサムライで、勝元盛次を演じているのが日本を代表する名俳優、渡辺謙さんです。渡辺謙さんが演じた勝元は、世間が廃刀令によって刀を手放していく中で、最後まで侍の魂を捨てなかった人物です。また、勝元はトム・クルーズさんが演じたオールグレンに、サムライスピリットを感じさせた人物でもあります。

映画ラストサムライで勝元盛次を演じた渡辺謙さんは、この映画ラストサムライでアカデミー賞助演男優賞にノミネートされている他、ゴールデングローブ賞助演男優賞などにもノミネートされ、世界的に高い評価を受けています。渡辺謙さんは、この事を足掛かりとして海外へと進出し、その後も「硫黄島からの手紙」や「バットマンビギンズ」、「インセプション」などのハリウッド映画に多数参加し、成功を収めています。

ちなみに、噂話としてまことしやかに流れている小話として、映画ラストサムライの勝元盛次役は元々は役所広司さんにオファーされていたと言う話があります。しかし、オーディション内容が役所広司さんサイドに上手く伝わっていなかった為、役所広司さん側からオファーを断ったと言われています。(真相は不明)

ラストサムライで氏尾を演じたキャストは真田真之

映画ラストサムライで、氏尾を演じているのが日本を代表する名俳優、真田真之さんです。真田真之さんが演じた氏尾は、勝元と志を同じくし最後まで侍であろうとした人物です。そして、氏尾もまたトム・クルーズさんが演じたオールグレンに、サムライスピリットを感じさせた人物です。

映画ラストサムライで氏尾を演じた真田真之さんにも、映画ラストサムライに纏わる噂があります。それは、真田さんが演じる氏尾の殺陣が見事すぎた為、トム・クルーズさんのアクションが霞んでしまった事から、氏尾の登場シーンが大幅にカットされたと言うものです。真田さんは、千葉真一さんが運営するジャパンアクションクラブの一員だった事もあり、アクションに定評がある事からまことしやかに噂されているようです。

ラストサムライでたかを演じたキャストは小雪

映画ラストサムライで、たかを演じているのが日本人女優の小雪さんです。小雪さんが演じた たかは、夫を殺したオールグレンを甲斐甲斐しく介護し、徐々にオールグレンの人となりを知っていく紅一点の存在です。たかを演じた小雪さんは、映画ラストサムライ出演以降も多数の映画やドラマに出演していますが、2011年に俳優松山ケンイチさんと結婚後は、メディアへの露出が少なくなっているようです。

ラストサムライで信忠を演じたキャストは小山田真

映画ラストサムライで、信忠を演じているのが日本人俳優の小山田真さんです。小山田さんが演じた信忠は、勝元と共に最後まで侍であろうとした人物であり、勝元を救出した後に政府軍警備兵によって殺された人物です。信忠を演じた小山田さんは、映画ラストサムライ出演以前から、アメリカを拠点として活動している俳優であり、日本で演技経験の無いままハリウッド映画デビューした初の日本人でもあります。

ラストサムライで大村松江を演じたキャストは原田眞人

映画ラストサムライで、大村松江を演じているのが日本人映画監督・映画評論家でもある原田眞人さんです。原田さんが演じた大村松江は、軍備の近代化を目指す実業家兼大臣で、オールグレンを招聘した人物でもあります。原田さんは、映画ラストサムライ出演以降も映画監督として様々な賞を受賞しており、名実共に日本を代表する映画監督です。

ラストサムライで明治天皇を演じたキャストは中村七之助

映画ラストサムライで、明治天皇を演じているのが歌舞伎役者の中村七之助さんです。中村さんが演じた明治天皇は、気弱であり決断が出来ない弱腰な人物ですが、映画ラストサムライの最後には、勝元の残したメッセージを受け止めています。中村さんは、映画ラストサムライ出演以降も本業である歌舞伎の舞台で活躍しています。

ラストサムライのモデルとなった人物・物語とは?

舞台のモデルとなったのは西南戦争

この章では、映画ラストサムライのモデルとなった人物や史実について、簡単に紹介していきます。映画ラストサムライの物語の舞台としてモデルになった史実には、西郷隆盛らが明治新政府に対して蜂起した西南戦争(1877年・日本)が該当すると言われています。

映画ラストサムライの脚本を共同で執筆した監督は、イギリス人翻訳家アイヴァン・モリスが執筆した「高貴なる敗北 日本史の悲劇の英雄達~第9章 西郷隆盛伝」に影響を受けた事を公表している他、「明治維新の実現に貢献しながらも、やがて政府に反旗を翻していく西郷隆盛の美しくも悲劇的な生涯が、映画ラストサムライの出発点となった」とも語っています。

こうした事から、映画ラストサムライの物語のモデルは、西郷隆盛も活躍したと言われている西南戦争で間違い無いと言われています。また、次に紹介しますが、この西南戦争で活躍した西郷隆盛こそが映画ラストサムライ準主役である、勝元のモデルと言われています。

勝元盛次のモデルは西郷隆盛?

先述しているように、映画ラストサムライの物語のモデルは西南戦争だと言われています。そして、西南戦争において最後の反乱士族となった西郷隆盛こそが、渡辺謙さんが演じた勝元盛次だと言われています。この点の根拠については、史実として残されている西南戦争との整合性などが根拠と言われています。

西南戦争とは、明治初頭に起きた日本国内最後の内乱(内戦)と言われている事件です。この西南戦争と呼ばれる内乱は、近代国家へと加速度的に変革が進む日本国で、旧武士が持っていた様々な特権を中央政府(新政府)が有無を言わせず奪い取っていった事に端を発して起きた戦いであり、旧武士側の代表として担ぎ上げられたのが西郷隆盛です。

旧武士側の代表として担ぎ上げられた西郷隆盛が何を思い何を考えていたのかは不明とされていますが、反体制派の代表となった西郷隆盛は、立場的にも金銭的にも苦境に立たされていく旧武士の代表として、最後まで中央政府(新政府)と交戦していく事になります。しかし、近代化を推し進める中央政府(新政府)は、旧武士側から取り上げた特権などにより、潤沢な資金や豊富な兵力を有していた為、反体制派を圧倒していきます。

こうした中で、西郷隆盛を代表とする反体制派と、近代化を進める中央政府の間で最後の戦いとして起こったのが西南戦争です。日本最後の内乱と言われる西南戦争は、兵力などで圧倒する中央政府軍が旧武士による反体制派を制圧して幕を閉じますが、この時反体制派の代表であった西郷隆盛が自決した事によって西南戦争が終結したとも言われています。

こうした史実から、西南戦争における西郷隆盛と、映画ラストサムライにおける勝元盛次の役どころにはリンクする点が非常に多い事が分かります。この事から、映画ラストサムライで渡辺謙さんが演じた勝元盛次のモデルは、西郷隆盛ではないかと言われています。ちなみに、西南戦争という戦争は無く、九州を主な戦場とした事から、一連の戦闘を総じて西南戦争と呼称しているようです。

ラストサムライのロケ地はどこ?撮影場所を調査!

ラストサムライのロケ地①九十九島

この章では、映画ラストサムライが撮影されたロケ地などを画像と共に紹介していきます。映画ラストサムライの冒頭、古事記を引き合いに日本を紹介するシーンで、小島が浮かぶ美しい夕焼けの海が登場します。このシーンは、長崎県佐世保市にある「九十九島くじゅうくしま」で撮影されています。

九十九島は、佐世保市から平戸市にかけて多くの小島が点在する事から付けられた名称で、実際には208の小島が点在していると言われています。映画ラストサムライの撮影が行なわれた「石岳展望台」には、記念のプレートが設置され人気の観光スポットとなっています。

ラストサムライのロケ地②知恩院の男坂

日本を訪れたネイサン・オールグレンが、明治天皇に謁見する為に通った印象的な急階段は、京都府京都市東山区にある「知恩院の男坂ちおんいんのおとこざか」で撮影されています。知恩院は、浄土宗の宗祖「法然」が後半生を過ごし、没した縁の地に立てられた寺院であり、浄土宗総本山の寺院でもあります。

また、知恩院は本堂や三門などが国宝に指定されている寺院としても有名です。尚、映画ラストサムライでは、階段部分のみを実写で採用しており、階段上部に写された寺院部分は撮影後に加工して付け加えられています。この為、実際にロケ地を訪れても作品内で描き出された構図を見ることは出来ません。

ラストサムライのロケ地③圓教寺

渡辺謙さんが演じる勝元盛次の、祖先が建てた寺として劇中に映し出されているのが、兵庫県姫路市にある「圓教寺えんきょうじ」です。圓教寺は、西の比叡山とも呼ばれる格式の高い寺院であり、天台宗の別格本山でもあります。映画ラストサムライでは、この圓教寺にある幾つかのお堂でロケが行なわれており、ネイサン・オールグレンと、勝元盛次が心を通わせていく名シーンもこの圓教寺で多く撮影されています。

ラストサムライのロケ地④ニュージーランド「タラナキ地方」

映画ラストサムライのメインロケ地として選ばれたのが、ニュージーランドのタラナキ地方です。ニュージーランドにあるタラナキ地方は、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズなど、ハリウッド映画を代表する大作でもロケ地として選ばれている、自然豊かな地域です。

このタラナキ地方には、日本が誇る名峰「富士山」にも似た「タラナキ山(別称エグモント山)」があり、映画ラストサムライの劇中でも富士山の様な美しく雄大な姿が写されています。このタラナキ山の周辺には、エグモント国立公園があり、多くの旅行者がハイキングやトレッキングなどを楽しんでいます。

また、映画ラストサムライの中で、明治初頭の横浜港として映し出されている港もタラナキ地方にある都市「ニュープリマス」にある港にセットを組み撮影されています。更に、勝元盛次が治める里についても、タラナキ地方にある「ウルティ・ヴァレー」という場所に、萱葺き屋根の建物を建築し撮影が行なわれています。

ラストサムライのロケ地⑤ワーナーブラザーズスタジオ

ニュージーランドをメインロケ地とし、日本各地の寺社仏閣などでもロケを行なっている映画ラストサムライですが、アメリカにあるワーナーブラザーズスタジオでセットを組み撮影されているシーンも多くあります。スタジオ撮影されたシーンの中で印象的とされているシーンが、勝元盛次を信忠が命をかけて脱出させるシーンです。

映画ラストサムライの多くのシーンが撮影されたワーナーブラザーズスタジオは、カリフォルニア州バーバンクにあり、事前予約をすることでガイド付きの見学ツアーに参加することが出来ます。ワーナーブラザーズスタジオでは、現在もハリー・ポッターシリーズやバットマンシリーズで使われたセットや衣装が見られる為、見所いっぱいの観光スポットとなっています。

この様に、映画ラストサムライは、日本の寺社仏閣や原風景だけではなく、自然豊かなニュージーランドや機材の揃ったスタジオなど、様々な場所で撮影が行なわれています。映画ラストサムライを鑑賞し魅了された方は、ロケ地やスタジオを訪れ生でその風景や空気を感じるのも面白いかもしれません。

ラストサムライを是非ご覧あれ!

今回の記事では、映画ラストサムライについて、ネタバレ込みでのあらすじ紹介や主演のトム・クルーズを始めとするキャストの紹介、そして、モデルとなった人物やロケ地の情報までを紹介していきましたが、いかがでしたか?映画ラストサムライは、ハリウッド作品としては異例とも言える日本の転換期を描いた作品です。この為、世界的な作品評価は大きく分かれています。

また、明治初頭を描いた作品にも拘らず、忍者が登場するなど日本国内でも「時代錯誤」「時代考証に手抜きが感じられる」等といった批判的な意見も少なくありません。しかし、娯楽作品としての映画ラストサムライは、非常に完成度の高い作品と言われているほか、世界を代表する人気俳優トム・クルーズさんの主演作であり、ハリウッド制作の映画でもある事から、誰もが気軽に楽しめる作品として高い人気を博しています。

映画ラストサムライで主演を務めたトム・クルーズさんは、トップ・ガンの続編やミッション・イン・ポッシブルシリーズなどの続編制作が始動しており、現在も世界中の映画ファンから多くの注目を集める人気俳優の一人です。そんなトム・クルーズさんの貴重なサムライ姿が見られる映画ラストサムライを是非ご覧あれ!

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