カーズ3・クロスロードのあらすじと感想をネタバレ！ラストレースの内容と結末は？

擬人化した車が織りなす物語が楽しめると人気が高い映画がカーズ3クロスロードです。レース物らしい映像美なども楽しめるのがカーズ3クロスロードの良い所ですが、やはりその面白さの中核は豊富ながら個性的なキャラクターとストーリーにあると言っても過言ではありません。

シリーズ作ではありますが、そのストーリーラインは非常に分かりやすく、前作までを見ていなくても十二分に楽しめるようになっています。1ではルーキー、2では中堅だった主人公のマックィーンは3ではベテランとなり、ベテランならではの苦悩などをテーマにした作品になっています。

今回は、観てみたいけど時間が取れない、観たけどストーリーの流れをよりしっかり把握したいという人向けに、カーズ3クロスロードのあらすじや結末をネタバレ有りで書いていきつつ、観ようか迷っている人向けに視聴した人の感想もネタバレ有りで纏めていきます。

そもそもカーズ3クロスロードはディズニー傘下のアニメーションスタジオ「ピクサー」が手掛ける作品です。ピクサーと言えばおもちゃ達の姿を描くトイストーリーを軸にファインディングニモやモンスターズインクなど多数の映画を展開しています。その中でトイストーリーと並んで人気が高い看板作品がカーズシリーズです。

カーズ3クロスロードはそのカーズシリーズの3作目に当たる作品です。車が擬人化した世界を舞台に、レーサーであるマックィーンを中心とした物語が展開されます。車を題材とした映画の中でもレーシングカーにメインの焦点を当てた人気シリーズです。

カーズシリーズは多数の車が登場するのが1つの特徴ですが、その中でもシリーズ通して主人公として登場するのが赤いボディが特徴のレーシングカー、ライトニングマックィーンです。カーズ3クロスロードでは既に多数の優勝経験を持つベテランレーサーで、まさに世代のトップを走ってきたレーサーでもあります。そんなベテランレーサーであるマックィーンを襲う新世代の台頭を描くのがカーズ3クロスロードの大まかなあらすじです。

そして本作のもう1人の主人公とも言えるのがカーズ3クロスロードが初登場となるヒロインであるクルーズです。マックィーンのトレーナーとして登場する彼女ですが、彼女もまた新世代の技術と知識を持ち合わせています。彼女との出会いがマックィーンの決断を促す事になるのです。

クルーズが物語を発展させ基本的にはマックィーンの味方であるのに対し、物語のきっかけとなり、マックィーンのライバルとなり、新世代のトップを走るのがルーキーのジャクソンストームです。カーズ1の頃のマックィーンのような生意気な要素に加えて、勝つ為には手段を選ばない卑怯な一面も持ち合わせています。

カーズ3クロスロードの物語の中核をなすのはこの3台のキャラクター達です。あらすじとしては大部分に登場するのはマックィーンとクルーズになりますが、ストームの事も理解しておく事でしっかり構図を理解する事ができるのでおすすめです。

もちろん、カーズ3クロスロードに登場するキャラクターはマックィーンら主要なキャラクターだけではありません。カーズ3の世界で行われるレースはベースとして現実世界で行われるNASCARというレース競技を持っており、このレースには何十台ものレースカーが登場するのでレースシーンだけでも多数のキャラクターが登場し、マックィーンらと熾烈な争いを繰り広げます。

さらにカーズ3クロスロードではマックィーンはメインとなるレース以外にもレースをするシーンが多数存在し、それぞれのレースにも多くのレーサーが登場しています。前作までに登場したキャラクターはもちろん、本作が初めての登場となるキャラクターも多いです。さらに登場するのは何もマックィーンから見て新世代のレーサー達だけではありません。マックィーンよりもさらに上の世代にレーサーだった車も多く登場します。

話の軸こそマックィーンとクルーズが中心ですが、それぞれに登場したキャラクターはしっかりとその役割を果たしており、高いキャラクター性を持ち合わせています。これらのキャラクターの事を見ていくだけでも十分に楽しめるのがカーズ3クロスロードに持たれる共通の感想の1つでもあります。

ここからはカーズ3クロスロードのあらすじをネタバレ有りで紹介していきます。カーズ2ではメインの舞台は世界に及び、日本なども登場しましたが、カーズ3では舞台はマックィーンのメインステージであるアメリカに再び戻り展開されます。

マックィーンが普段出場するレースは「ピストンカップ」と呼ばれ、マックィーン自身も高い成績を誇るレーサーとして世界的な知名度を持っていました。作中に登場するキャラクターの仲にもマックィーンのファン、マックィーンのレースを見て刺激を受けているキャラクターが多数登場します。

カーズ2の時点でマックィーンはピストンカップ4回の優勝経験を誇る凄腕のレーサーでしたがカーズ3クロスロード開始時点でその回数を7回に伸ばしており、名実共にベテランレーサーとして活躍していました。そんなマックィーンに勝つ為に新しい世代のレーサーが多数登場し、マックィーンは大きく敗北、連戦連敗するようになります。最終戦では大クラッシュまでしてしまいマックィーンは大きな挫折を味わう事になるのです。

カーズ1では上の世代であるキングやチックと争っていたマックィーンですが、カーズ3クロスロードでは既に彼らは引退しチームのクルースタッフになっていたり解説者をしていたりとそれぞれの道を歩み始めています。今作でマックィーンのライバルになるのはストームを初めとした新世代の台頭です。特にストームはシーズン途中のレースでマックィーンを負かすと連戦連勝を重ね、マックィーンの焦りの原因を作りだしました。

最近の映画は公開前にトレーラーなどで冒頭のシーンを紹介される事が多いですが、ここまでがおおよそトレーラー映像で紹介されていたあらすじです。特にトレーラーではマックィーンのクラッシュシーンを大きく取り上げた形でカーズファンに衝撃を与えました。

シーズン終了後、クラッシュから復帰したマックィーンでしたが、その心には師匠であり、怪我からの復帰の際に同じように居場所を失ったドックの時のようになるのではないかという思いがあり、立ち直れずにいました。そこでマックィーンは新しくスポンサーになったスターリングの指示の元「再生プロジェクト」を受ける事になるのです。その再生プロジェクトを受け持ったのがヒロインとなるクルーズでした。

しかしマックィーンは最新技術で作られたシュミレーターを壊してしまい、さらにはクルーズのトレーニングにも難色を示した事で、スポンサーから引退を示唆される事になります。次のシーズンの初戦「フロリダ500」での勝利を条件に引退の撤回と引退時期の自由の権利を賭ける事になるのです。そしてクルーズらを連れて特訓の旅に出る事になります。

長くレーサーとしての実績を積み重ねてきたマックィーンとクルーズでは経験値の差はやはりあり、特訓が半ばクルーズに教える事に終始する事になってしまった事でマックィーンは焦りもあって苛立ちを覚えます。そこで特訓場の近くで見つけたサンダーホロウ・スピードウェイを訪れる事にするのです。

サンダーホロウ・スピードウェイで行われるレース「クレイジー8」は相手を潰し、最後まで残った者が勝ちというデモリッションダービー形式で行われるレースで、マックィーンとクルーズは素性を格しつつも強制的にそのレースに参加させられる事になります。

クレイジー8の伝説的なレーサー、ミスフリッターからの執拗な攻撃を逃れ偶然にもクルーズが優勝してしまいそこでマックィーンはクルーズの資質を見せつけられる事になります。しかもクルーズのミスでマックィーンの正体が露見された事もあり、マックィーンとクルーズは衝突する事になります。

サンダーホロウ・スピードウェイでのレースは今までカーズで描かれてきたゴールまでのスピードを競うレースとはまた違った形で行われるクラッシュが多い派手なレースとして観た人の感想も非常に好評なものが多くなっています。

マックィーンはクルーズとの衝突の中で、「君はレーサーじゃなくてトレーナーだから自分の気持ちが分からない」と言う言葉をぶつけます。そこでクルーズは過去にはレーサーを夢見た事もある事、レース場に自分は場違いだと考えて断念した事を伝えます。

ここでマックィーンはクルーズの事をより知る事になるのです。この衝突があったからこその結末での決断だとも言える重要なシーンです。

マックィーンは焦燥感、クルーズへの怒りの上に自身の勝てる確率を1.2%とする報道を見て落ち込み親友のメンターに相談します。彼の提案で、マックィーンの師匠であるドックの師匠、スモーキーの元を訪れる事にするのです。トーマスビル・スピードウェイに住むスモーキーの元にはスモーキーと同世代で活躍したレーサー達が集っていました。

ここでマックィーンは師匠ドックの思いを知ります。自身の今の境遇に近い状態で引退したドックはそれでもなお、自身の1番の幸せは弟子のマックィーンの成長を見守る事だという思いをスモーキーに伝えていたのです。さらにスモーキーはスピードが全てじゃない事を伝え、仲間と共にマックィーン、そしてスパーリングパートナーとしてクルーズを鍛える事にします。

現役のレーサーとしては既にベテラン組であるマックィーンですが、さらに上の世代から教わる事でより成長する事になります。この成長こそがカーズの面白さの1つという感想も多いです。同時にここから物語はいよいよ結末へと向かっていきます。

カーズ3クロスロードのラストレースはマックィーンの引退がかかった大一番でシーズン初戦の「フロリダ500」です。ギリギリまでトーマスビル・スピードウェイで練習を重ねていたマックィーンは予選に出場しておらずレースでは圧倒的不利な最後尾からのスタートになる上に多くのレーサーは新世代のレーサーに代替わりをしていました。

それでもマックィーンは元々持っていた技術に合わせてトーマスビル・スピードウェイのメンバーに教わった技を巧みに使い、順位を上げていきます。そんなマックィーンの走りっぷりをクルーズや応援にかけつけたスモーキー達、さらにはマックィーンが拠点を構えるラジエータースプリングスの住人達も一緒になって応援していました。しかしクルーズは途中でスターリングに呼び戻されてしまいます。

転機が訪れたのはレース中盤。複数のレーサーを巻き込んだクラッシュが発生してしまいます。コースを塞ぐ大きな障害となってしまう事もあってレースにはイエローフラッグが出され、追い越し禁止に、さらには中断される自体にまで発展します。

レースを走りながらもクルーズの様子を見ていたマックィーンはクルーズを呼び戻させると、戻ったピットでタイヤを変えようとするゲイルを制し、クルーズに自身の代走としてクルーズにレースに出るように伝えます。もちろんクルーズの雇い主であるスターリングには反対されますが、マックィーンの親友メーターが抑えている間にクルーズはレースに出る事を決めました。

レースが再開されると飛びだすクルーズ。しかしいざレースに出場するも初めてのレースで戸惑うクルーズ。しかし自身の経験に合わせてこれまで一緒に特訓してきたからこそ分かるマックィーンの的確なアドバイスを得る事で実力を発揮出来るようになります。1つ、1つと順位を上げていきます。

クルーズの快進撃を警戒したストームによる口撃を受けながらもそれを跳ね除け、ついにはストーム次ぐ2位にまで浮上します。勝負はラスト1周、勝ちにこだわるストームは外壁にストームを押しつける妨害行為に出ますが、マックィーンの師匠ドックが使っていた壁面宙返りを使ってそれをかわし1位でゴールしました。ここまでがラストレースの結末になります。

代走で出場したクルーズが勝った事でマックィーンもまた現役続行を認められます。さらにクルーズはスターリングの元を離れ、別のスポンサーと契約、晴れてレーサーになる事になりました。さらにマックィーンのスポンサー会社をクルーズのスポンサーが買収する事で傘下に収め、マックィーンは現役を続行しながらクルーズのクルーチーフ兼トレーナーとしての新たな道を歩む事になります。

ラストにはマックィーンは師匠ドックと同じ青いカラーリングとボディペイント、クルーズはドックのゼッケンナンバー51を引き継いだシーンが描かれています。これがカーズ3クロスロードのあらすじと結末でした。

ネタバレ有りであらすじと結末を書いた所で、視聴した人の感想も紹介していきます。基本的には賞賛が多いですが、色々な意見がありますがその中でも代表的な物を紹介していきます。

本編の感想の前に紹介しておきたいのが公開に先立って公開された予告映像の感想です。この予告映像では本編序盤で描かれるマックィーンのクラッシュシーンが描かれているのですが、レースを題材にする作品において主人公であるマックィーンのクラッシュは誰もが予想していませんでした。それだけにこの予告映像には驚きの感想が多く挙げられています。

本編でそのクラッシュがシーズンの最終戦であった事などが判明するとはいえ、レースシーンにおいて主人公がクラッシュする事はその後にレースシーンが少ない事が予想出来てしまいます。実際にはカーズ3クロスロードでは多数のレースシーンが描かれるわけですが、この予告映像の時点では、リハビリに焦点を当てるのではないか？などという予測めいた感想も多く挙げられていました。

いざ本編が公開されるとカーズをシリーズとして追いかけている人にとってはマックィーンの成長を感じ取る事が出来たというのが序盤のあらすじに多く寄せられる感想です。あらすじでは省略していますが、マックィーンが最終戦でクラッシュする前には、他の同世代レーサーと会話をするシーンやそれぞれの記者会見を冗談めいて妨害するようなシーンが描かれているのです。

カーズ1でルーキーだった頃のマックィーンは先輩レーサーであるキングの助言にも耳を貸さず、友といえるレーサーもおらずまさに一匹狼という様子が描かれていました。そこからラジエータースプリングスの住人らに出会う様子が1で描かれているわけですがレーサーとしても変わったんだなぁという事を示すシーンになっています。

序盤から中盤、終盤にかけては賞賛の声が大きいカーズ3クロスロードですが、その結末には賛否両論が集まっています。ポイントとなっているのはマックィーンがクルーズを代走させる決断をした事です。確かにそれまでの流れを考えれば最終的にはその座を譲るような事になるのは想像できました。しかし、ラストレースで主人公であるマックィーンの活躍があまり書かれないというのはやはりさびしいという声も大きいです。

確かにマックィーンは師匠ドックのように教えた者が活躍する楽しさに目覚めたのかもしれません。しかし同時にマックィーン自身はレーサーとしてストームら新世代には負けたままになっているのです。世代の交代が1つのテーマであるとはいえ、最後に一花咲かせるような結末を望んでいたという感想も多くなっています。

カーズ3はそのテーマから言ってもどちらかと言えば大人向けの仕上がりになっているという感想も多くなっています。特に上記でも触れた結末となるラストレースでマックィーンがクルーズを代走させるシーンは子供達には「なんで？」という感想を抱かれる事が多いようです。

もちろん面白いという前提は変わりませんが、カーズ3クロスロードの物語をしっかり理解するにはある程度の人生経験が必要なのではないかという感想も多くなっています。

元々シリーズ作という事もあり、結末まで見た上での感想と同時に4への期待にも触れる人が多いです。ルーキーからベテランまで書いたのだから3部作で完結ではないかという声もありますが、同時にカーズ3クロスロードで描かれたように主人公をクルーズにバトンタッチして継続するのではないかという意見も多くなっています。

1つの大きな要素としてはクルーズが女性であるという事が挙げられています。カーズのこれまでの作品では女性のレーサーは大きく目立ってはおらずどちらかと言えば男社会のような状態です。そこに女性であるクルーズが入る事による苦悩などを描くのではないかという意見が多いです。

ここまでがカーズ3クロスロードのネタバレ有りであらすじと結末、感想を込めたまとめになります。感想では否定的な意見も紹介しましたが、そこには「面白いからこそもっとこうして欲しかった」という一種の願望も含まれており、高い評価を得ているという事は間違いありません。

あらすじや感想でも紹介したようにどちらかと言えば大人向けであるカーズ3クロスロードですが、派手なアクションや映像美などもちろんお子さんと一緒に観てもそれぞれに楽しめるような高い完成度を誇っています。そこにそれぞれ特徴的なキャラクター達が味付けしてくれるので、今回あらすじや結末の中では名前を上げていないようなキャラクターの中にも人気なキャラクターが非常に多いです。

カーズはシリーズで見ていればより楽しめますが、本作だけ見ても充分に楽しむ事ができるようになっています。なによりテーマが車なのでこうして文字であらすじや結末を読んでいてもその臨場感を味わうにもぜひ一度視聴してみる事をおすすめします。