【エヴァンゲリオン】渚カヲルの声優は「歌わない」石田彰！過去の出演作やキャラ一覧

今回は「エヴァンゲリオン」で渚カヲルの声優を務めた「歌わない声優」として有名な石田彰さんについて、そのプロフィールや主な出演作・演じたキャラを紹介していきます。さらに、石田彰さんが演じた渚カヲルの活躍や名言、碇シンジとの関係などを紹介し、その魅力に迫っていきます。ここではまず「新世紀エヴァンゲリオン」の作品情報をみていきます。

「新世紀エヴァンゲリオン」はアニメ制作会社「GAINAX（ガイナックス）」によって制作されたSFバトルアクションアニメです。1995年10月〜1996年3月にテレビ東京系列で全26話が放送されました。また「新世紀エヴァンゲリオン」は当時社会現象を巻き起こした人気作品で、今なお根強い人気を誇っています。

さらに、漫画版も1994年12月〜2013年6月の期間に月刊少年エース やヤングエースで連載され、全14巻が刊行されています。

西暦2000年に起きた大災害セカンドインパクトから15年が経ち、主人公の碇シンジは、長年別々に暮らしていた父親の碇ゲンドウから急に第3東京市へと呼び出されます。そして、碇シンジは父親から謎の生命体・使徒と戦うエヴァンゲリオン初号機のパイロットになるように命じられます。身勝手な父親への怒りから一度は断わった碇シンジでしたが、あるきっかけから思い直し、使徒との戦いに身を投じていくこととなりました。

渚カヲルは2000年9月13日生まれ、年齢は15歳でNERV・ゼーレに所属するエヴァンゲリオンのパイロットです。渚カヲルの誕生日は大災害セカンドインパクトが発生したのと同じ日であり、過去の経歴に関しては綾波レイと同じくすべて削除されています。

渚カヲルは使徒との戦いで精神崩壊を起こしたアスカの代わりに、エヴァンゲリオンのパイロットとなるため登場しました。そして、エヴァンゲリオン弐号機にフィフスチルドレンとして搭乗します。見た目は赤い瞳とアッシュグレイの髪を持ち、人間とは思えないほどの白い肌を持ちます。

渚カヲルはいつも微笑むを浮かべ、物腰の柔らかい印象を与える美少年ですが、その年齢も過去も不明で人間臭さを一切感じさせないミステリアスな雰囲気を醸し出しています。また、そもそも社交性が高い渚カヲルは感情をあまり表に出すことはないのですが、碇シンジには積極的に関わっていきたいという姿勢をみせ、他の人には見せない感情的な部分を碇シンジにだけは見せています。

ミステリアスな雰囲気を纏い、人間臭さを感じさせない渚カヲルは、アスカがエヴァンゲリオンに搭乗できなくなったときにちょうど良いタイミングで現れました。そんな渚カヲルの正体は実は使徒で、旧約聖書の「自由意思を司る天使」に相当する第17使徒「ダブリス」です。アニメ版での渚カヲルは「最後の使徒」として登場します。渚カヲルは碇ゲンドウの裏切りに感づいたゼーレの命令でNERVに送り込まれました。

とりあえず、フィフスチルドレンとして、碇シンジたち他のエヴァンゲリオンのパイロットたちと共に、使徒と戦うことになった渚カヲルでしたが、予言された「最後の使徒」となったときに正体を明かします。そして、遠隔操作でエヴァンゲリオン弐号機を操縦し、ターミナルドグマへと侵入。アダムとの接触を図ります。

しかし、そこにいたのがアダムではなく、リリスであることを知り、渚カヲルは碇シンジの乗るエヴァンゲリオン初号機によって殺される道を自ら選びます。また、渚カヲルは人間と区別がつかないほどに人間と同じ姿をしている使徒で、自らは攻撃する能力を持っていません。ただ、自在にエヴァンゲリオンとシンクロすることができるため、搭乗しなくてもエヴァンゲリオンを遠隔で操ることが可能です。

また、目線だけでロックを解除するなどあらゆる能力をもっています。さらに、強力なA.T.フィールドを使用することができ、あらゆる攻撃から身を守ることが可能です。他に自由に空中に浮遊することもできます。そして、その正体が使徒だったことが判明した渚カヲルですが、実は彼の名前はその正体を暗示するようにつけられているそうです。

「渚」の名前は映画監督の大島渚さんが由来で、綾波レイの「波」と対になっていると言われています。しかし、実は「渚」という漢字を分解すると「シ」「者」となり、使徒や死者を表しているそうです。さらに「カヲル」の名前を五十音順で1文字ずつ前にずらすと「オワリ」となり、彼の名前は「最後の使徒」という彼の正体を暗示していることになると言われています。

「EVA量産機」はゼーレがNERV壊滅作戦と人類補完計画のために用意した切り札的存在です。それは渚カヲルをベースにしたダミープラグによって自律稼働し、形を「ロンギヌスの槍」に変える諸刃の剣を武器としています。また「EVA量産機」は量産機といっても性能面で、他のエヴァンゲリオンのシリーズにまったく引けを取らず、逆に「EVA量産型」のほうがあらゆる点で優れています。

旧劇場版ではアスカの搭乗するエヴァンゲリオン弐号機が量産機9体と戦います。一時的にはエヴァンゲリオン弐号機の圧倒的な強さにより、アスカは量産機9体に勝ったかのように思えました。しかし、量産機9体は活動限界間際でアスカと彼女の乗るエヴァンゲリオン弐号機を飲み込んだ上で「ロンギヌスの槍」を突き刺して、圧倒しました。

「エヴァンゲリオン」で渚カヲルの声優を務めた石田彰さんは1967年11月2日生まれ、年齢は53歳（2020年11月中旬現在）、愛知県日進市出身で「あーさん」「あー様」の愛称で親しまれています。また、身長は163cm、血液型はO型、所属事務所はピアレスガーベラ、声優や俳優として1980年代から活動しています。

渚カヲルのアニメ声優・石田彰さんは子どもの頃から声優という職業に憧れを抱いていたそうで、中学生になると演劇部に入部。それから高校卒業後は日本大学芸術学部の演劇学科に通い、在学中にマウスプロモーション付属俳優養成所に入りました。

それから1991年に正式にマウスプロモーションに所属するようになり、石田彰さんは2009年までそこに在籍し続けました。その後、フリーで活動する時期を経て、現在所属している事務所・ピアレスガーベラに移籍します。

2002年以降、声優・石田彰さんはキャラソンを歌わない姿勢を貫いており「歌わない声優」として有名です。実は、石田彰さんは歌うことが嫌いというわけではないそうですが、下のような理由からキャラソンを含めた歌う仕事を断わるようにしているそうです。ただ「銀魂」や「昭和元禄落語心中」のようにアニメの脚本内に歌うシーンがあり、演技として歌が求められているときには例外として、その歌声を披露するそうです。

「歌わない声優」として有名な石田彰さんですが、実は「人付き合いをできるだけ避ける声優」としても知られています。石田彰さんは共演者とあまり会話せず、自身が主役を演じたアニメの打ち上げであっても滅多に参加しないそうです。

さらに、同業者から昼食に誘われたときも石田彰さんは「これからお昼食べに行くから」と言って断ったというエピソードや、複数の新人が挨拶に来た際に「覚えられないから大丈夫」と言ったエピソードなど、数々の人付き合いを極力避ける逸話が存在しているそうです。

しかし、そのように人付き合いを極力避ける石田彰さんですが、不思議と人から好かれており、声優の小野坂昌也さんから「万人に好かれるのは石田さんくらいじゃない？」と言われたり、同じく声優の沢城みゆきさんも下のように評されています。

ここでは、アニメ「エヴァンゲリオン」で渚カヲルの声優を務めた石田彰さんが、演じたアニメキャラや主な出演作を紹介してきます。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、1つ目は「昭和元禄落語心中」の有楽亭八雲です。アニメ「昭和元禄落語心中」は第1期が2016年1月〜4月に全13話が放送され、OVAも制作されました。さらに、第2期の「昭和元禄落語心中 -助六再び篇-」も2017年1月〜3月に全12話が放送されました。

石田彰さんが演じた有楽亭八雲は菊比古とも「昭和最後の大名人」とも呼ばれるキャラです。この神経質で繊細な性格で、人一倍礼儀にうるさい気難しい人物を石田彰さんは絶妙に演じていたと評判となっています。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、2つ目は「血液型くん！」のO型くんです。アニメ「血液型くん！」は第1期が2013年4月〜6月に全12話と特別編が放送され、第2期は2016年1月〜3月に全12話が放送。第3期は2015年10月〜12月に全12話が放送され、第4期は2016年1月〜3月に全12話が放送となりました。

石田彰さんが演じたO型くんはロマンチストで努力家な性格という設定ですが、その一方で怒りっぽい一面もあります。このアニメには他にもイケボ声優として有名な中村悠一さんや福山潤さんも出演しています。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、3つ目は「PSYCHO-PASS」の縢秀星です。アニメ「PSYCHO-PASS」は第1期が2012年10月〜2013年3月に全22話が放送され、第2期「PSYCHO-PASS サイコパス 2」も2014年10月〜12月に放送。

そして、第3期「PSYCHO-PASS サイコパス 3」は2019年10月〜12月に放送され、2015年1月には「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」も公開となりました。さらに、2019年1月〜3月にかけて、映画「PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System」Case1〜Case3が次々と公開となり、2020年3月には映画「PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR」が公開となりました。

石田彰さんが演じた縢秀星は公安曲刑事課一係に所属する執行官で、冗談や軽口を叩くことの多い青年です。5歳のときにサイコパスと判定されてから世間と隔離されて育ってきました。また、縢秀星は当初、主人公・朱に対して反感を持っていましたが、その後は主人公の良き理解者として味方となります。石田彰さんは表面上は明るくても、心のうちに闇を抱える縢秀星という役柄を巧みに演じたと評価されています。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、4つ目は「美少女戦士セーラームーンSuperS」のフィッシュ・アイです。アニメ「美少女戦士セーラームーンSuperS」は「美少女戦士セーラームーン」シリーズの第4作として、1995年3月〜1996年3月に全39話が放送されました。

石田彰さんが演じたフィッシュ・アイは、これまで石田彰さんの出演作の中でも、特にファンの間で話題となった役柄です。石田彰さんは少女のような声を出すフィッシュ・アイを見事な演技力と声質の広さで演じきり、反響がありました。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、5つ目は「寄生獣セイの格率」の島田秀雄です。アニメ「寄生獣セイの格率」は2014年10月〜2015年3月に全24話が放送されました。

石田彰さんが演じた島田秀雄は、主人公の通っている高校に送り込まれたパラサイト（寄生生物）で、アニメ8話〜10話に登場しました。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、6つ目は「テニスの王子様」の観月はじめです。アニメ「テニスの王子様」は2001年10月〜2005年3月に全178話が放送され、続編の「新テニスの王子様」も2012年1月〜3月に全13話が放送となりました。劇場版やOVAも複数発表されています。

石田彰さんが演じた観月はじめは、聖ルドルフ学院中学校のテニス部の選手権マネージャーで、監督に近い役目を任されています。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、7つ目は「神様はじめました」のミカゲです。アニメ「神様はじめました」は第1期が2012年10月〜12月に全13話が放送され、OVAも制作されました。さらに、第2期「神様はじめました◎」も2015年1月〜3月に全12話が放送となりました。

石田彰さんが演じたミカゲは、20年以上神社を留守にしている土地神で、主人公の桃園奈々生が両親も住むところを失って困っているところに現れ、神社に住むことを許可し、土地神としての役割も譲りました。ミカゲは神様でありながら大の犬嫌いで、優男風の頼りない雰囲気を醸し出しています。石田彰さんはそんなミカゲの雰囲気を見事に声で表現していたと評価されています。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、8つ目は「忍たま乱太郎」の綾部喜八郎です。「忍たま乱太郎」は第1期が1993年4月〜1994年3月にNHK総合で放送され、1994年10月からはEテレで放送中となっています。

石田彰さんが演じた綾部喜八郎は、四年い組に所属する忍たまで、いつもマイペースで飄々とした性格をしています。石田彰さんはアニメオリジナルエピソードでは、綾部喜八郎というキャラをエキセントリックな性格の少年としても演じており、原作ありのエピソードとは違いを出しているそうです。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、9つ目は「機動戦士ガンダムSEED」のアスラン・ザラです。アニメ「機動戦士ガンダムSEED」は2002年10月〜2003年9月に全50話が放送されました。

石田彰さんが演じたアスラン・ザラは、主人公キラ・ヤマトの親友で、後に主人公と敵対関係になるというキャラクターです。このアスラン・ザラの演技が高く評価され、石田彰さんは第1回声優アワードサブキャラクター賞の男優部門を受賞しています。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、10個目は「幻想魔伝 最遊記」の猪八戒です。アニメ「幻想魔伝 最遊記」は2000年4月〜2001年3月に全50話が放送され、2001年8月には「劇場版 幻想魔伝 最遊記 Requiem
選ばれざる者への鎮魂歌」が公開となりました。

この作品は中国の「西遊記」が元となっていますが「ビジュアル系西遊記」と呼ばれ、美形キャラが多く登場します。石田彰さんが演じた猪八戒もイノシシや豚がモチーフですが、他のキャラと同様、イケメンキャラとなっています。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、11個目は「銀魂」の桂小太郎です。アニメ「銀魂」は第1期〜第4期が制作されており、第1期が2006年4月〜2010年3月に全201話が放送され、第2期は2011年4月〜2013年3月に全64話が放送。第3期が2015年4月〜2016年3月に全51話が放送され、第4期が2017年1月〜2018年10月に全51話が放送となりました。

さらに、2010年4月には「劇場版 銀魂 新訳紅桜篇」が公開となり、2013年7月には「劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ」が公開されました。そして、2021年1月には映画「銀魂 THE FINAL」が公開予定となっています。石田彰さんが演じた桂小太郎は「狂乱の貴公子」の異名を持つ攘夷党の筆頭ですが、指名手配されているため、大体において変装しているというユニークなキャラクターとして描かれています。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、12個目は「NARUTO-ナルト-」の我愛羅です。アニメ「NARUTO-ナルト-」は2002年10月〜2007年2月に全220話が放送され、2007年2月〜2017年2月には続編として「NARUTO -ナルト- 疾風伝」全500話が放送されました。さらに、劇場版も計10作品が公開となっています。

石田彰さんが演じた我愛羅は砂隠れの里の忍で、生後まもなく一尾・守鶴を身体に憑依させられた人柱力です。我愛羅は初めは主人公のうずまきナルトに敵対する者として登場しましたが、ナルトに対して徐々に心を開いていく姿が視聴者を惹きつけました。

「エヴァンゲリオン」の渚カヲルの声優・石田彰さんのアニメ出演作と演じたキャラ、13個目は「夏目友人帳」の名取周一です。アニメ「夏目友人帳」は第1期〜第6期まで制作されており、第1期〜第4期が2008年7月〜2012年3月にかけて全13話が放送され、2016年10月〜12月には第5期として全11話と特別編が放送されました。

さらに、第6期は2017年4月〜6月に全11話が放送され、2018年9月には「劇場版 夏目友人帳 ～うつせみに結ぶ～」が公開となっています。さらに、OVAも複数作品が発表されています。石田彰さんが演じた名取周一は主人公と同様、妖が見える能力を持つキャラクターで、表の顔は人気俳優ですが、裏ではその能力を活かして妖祓い人をしています。また、名取周一は主人公の友人としてよく登場します。

他に石田彰さんは多くのゲームキャラも演じてます。石田彰さんが演じたゲームキャラをみていくと「ときめきメモリアルGirl's Side」守村桜弥役、「AMNESIA World」ケント役、「遙かなる時空の中で」安倍泰明役、「5人の恋プリンス」室井楓役、「乙女的恋革命・ラブレボ！！」時田楓役、「ダンカンロンパ」十神白夜役です。

渚カヲルと碇シンジとの関係について、メディア媒体によってその親密度に多少の差があるものの、2人の出会いから結末に関してはほとんど同じとなっています。さらに、渚カヲルはどのメディアでもその出番はあまり多くないですが、碇シンジとの関わりや戦闘シーンなどでかなりのインパクトを与えています。

特に渚カヲルはどのメディアでも、友達を失うなどして心に傷を負い、憔悴しきっていた碇シンジの前に現れ、彼の心の支えとなります。そして、碇シンジが初めて人から「好き」と言われた相手が渚カヲルです。メディアによって、その度合いには差がありますが、渚カヲルは碇シンジと友達やそれ以上の関係に発展する存在として描かれており、渚カヲルも碇シンジも相手に対して互いに特別な好意を抱いています。

さらに、渚カヲルに関しては碇シンジに下のように発言するほどの思い入れがあります。このように、メディアによって多少差があるものの、渚カヲルはそのルックスや碇シンジとの親密度から、類似同性愛的な存在として描かれ、特に女性のファンから人気を集めています。

渚カヲルと綾波レイについて、2人は最初から互いに似た存在であることを察知しており、綾波レイがNERVの切り札的存在なら、渚カヲルはゼーレの切り札的存在となっています。ただ、渚カヲルの正体は使徒ですが、第1使徒アダムの魂を持っており、その肉体は人間と使徒の両方の組織からできています。そのため、渚カヲルの身体は人間と同じような構造となっており、脳も臓器も心さえも有しています。

一方、綾波レイはエヴァンゲリオン初号機に取り込まれてしまった碇シンジの母親・碇ユイをサルベージするときに、碇ユイのクローンとして生み出されました。そして、初号機は第2使徒リリスから作られた唯一のエヴァンゲリオンであるため、それから生み出された綾波レイには使徒リリスの魂が宿っています。

しかし、肉体に関しては碇ユイから作り出されているため、綾波レイは魂が使徒であること以外は普通の人間と同じということになります。このように、渚カヲルも綾波レイも使徒の魂を宿す点は共通していますが、肉体に関しては違いが見られることが分かりました。

TVアニメ版「新世紀エヴァンゲリオン」で渚カヲルが登場したのは24話「最後のシ者」のみです。しかし、オープニング映像では渚カヲルは1話から登場しており、ファンにとってはいつ本編に登場するのか、待ちに待ったキャラだったそうです。そして、1話のみの登場だった渚カヲルですが、大きなインパクトをファンの心に残し、他のキャラにも負けないほどの人気キャラとなりました。

旧劇場版「Air/まごころを、君に」での渚カヲルは「EVA量産機」のダミープラグのベースとして登場します。補完計画の中で、巨大化したリリスとして現れた碇ユイから渚カヲルが登場しますが、これはリリスが胎児状態のアダムを取り込んだためだと考えられています。その後、渚カヲルは綾波レイと共に碇シンジの前に姿を表し、言葉を交わして彼に見送られます。

渚カヲルは「エヴァンゲリオン新世紀」シリーズの第1作「序」と第2作「破」でも登場しますが、第3作目の「Q」で本格的な活躍を見せることとなります。そして「Q」での発言から、渚カヲルはパラレルワールドという設定となっているアニメ版や旧劇場版での渚カヲルと同一人物なのではないかと考察されます。また「Q」の渚カヲルはNERV本部で碇シンジと出会い、仲良くなります。

そして、碇ゲンドウの指示により、2人でダブルエントリーシステムを採用しているエヴァンゲリオン13号機に乗り込みます。他のメディア媒体とは過程が大幅に変わっているものの、渚カヲルは碇シンジの目の前で亡くなることとなります。

このシーンでは渚カヲルには珍しく、彼が動揺するシーンが見ることができます。そして、渚カヲルはフォースインパクトを阻止する非常に大切な任務を任されており、最後まで碇シンジと信頼し合える関係だったというところが、他のメディアとは大きく異なる点となっています。

漫画版「新世紀エヴァンゲリオン」での渚カヲルと碇シンジは、他のエディアほど親密な関係ではなりません。さらに、漫画版では渚カヲルの残虐さも描かれるなど、他のメディア媒体と異なる点が多いと言われています。また、渚カヲルは他のメディア媒体では第17使徒でしたが、漫画版では第12使徒として登場し、結末はアニメ版と同じで碇シンジの手にかかって死ぬ道を自ら選びます。

「エヴァンゲリオン」渚カヲルの名言、1つ目は「ありがとう…」です。テレビアニメ版「新世紀エヴァンゲリオン」や「エヴァンゲリオン新劇場版」で渚カヲルが死の間際に発したセリフです。テレビアニメ版では碇シンジが渚カヲルを握りしめたまま、しばらくの間、沈黙が流れます。そして、渚カヲルを殺さないと人類に未来がないことを悟った碇シンジは悩み抜いた末、渚カヲルを殺す決断をしたのでした。

一方、新劇場版では渚カヲルの首に巻かれていた爆弾が作動し、碇シンジの目の前で彼は爆死しました。いずれにしても渚カヲルは、使徒として自分の使命を果たせなかった以上、人間である碇シンジに勝ちを譲る形で碇シンジの目の前で死を選んでいます。

渚カヲルは最後に、碇シンジを好きという想いに偽りはないことを彼に伝えようと、感謝の気持ちを口にしました。このセリフによって、碇シンジの心に渚カヲルの死がより一層、重くのしかかることとなります。

「エヴァンゲリオン」渚カヲルの名言、2つ目は「さあ、約束の時だ…」です。「エヴァンゲリオン新劇場版：破」のラストで、渚カヲルが碇シンジに発したセリフです。このセリフにより、渚カヲルはテレビアニメ版の碇シンジを知っているのではないかという疑惑が浮上し、パラレルワールドとされているテレビアニメ版と新劇場版の渚カヲルは同一人物なのではないかと考えられるようになりました。

「エヴァンゲリオン」渚カヲルの名言、3つ目は「他人を知らなければ裏切られる事も…」です。他人との関わりの中で幾度も傷つけられてきた碇シンジに対して、渚カヲルはこのような慰めの言葉をかけています。渚カヲルは碇シンジに最初から他人を拒絶せずに、寂しさを知ることで他人を求めるように教えてくれたのです。

こちらは「エヴァンゲリオン」で渚カヲルの声優を務めた石田彰さんに関するツイートです。「鬼滅の刃」で猗窩座役を演じた石田彰さんについて、少しサイコパスな渚カヲルのようで最高だったと絶賛されています。

こちらも「エヴァンゲリオン」で渚カヲルの声優を務めた石田彰さんに関するツイートです。「忍たま乱太郎」の好きなキャラ・綾部喜八郎の声優が石田彰さんだったことを知り、幼稚園の頃から石田彰さんのファンだったことが分かったそうで、渚カヲルの声も好きだという感想となっています。

こちらも「エヴァンゲリオン」で渚カヲルの声優を務めた石田彰さんに関するツイートです。「ハリー・ポッター」シリーズの第2作目でトムリドルを演じる石田彰さんの声を聞くと、渚カヲルを思い出すという感想で、石田彰さんは謎めいた美少年や美青年役がよく似合うと評価されています。

いかがでしたか？「エヴァンゲリオン」で渚カヲルの声優を務めた石田彰さんのプロフィールや「歌わない声優」と言われる理由などを紹介し、その出演作や演じたキャラを一覧でみてきました。さらに、渚カヲルの活躍や名言を紹介し、その魅力を考察してきました。多くの作品に出演する人気実力派声優の1人・石田彰さんの今後のさらなる活躍に期待していきましょう！